唐突だが、ここで前編より少し時間をさかのぼる
ヴェストリの広場木陰に座るアイオリアが居る
そしてその足の間にタバサが居る
そしてその足の間にタバサが居る
アイオリアは今タバサに約束通り文字を教わっているのである
なぜこんな所でしているかと言えば
貴族ではないアイオリアは図書館に入る事が出来ないため
タバサが図書館から借りてきた子供用の本を使って外で勉強しているのである
貴族ではないアイオリアは図書館に入る事が出来ないため
タバサが図書館から借りてきた子供用の本を使って外で勉強しているのである
アイオリアは年下の彼女を妹分位にしか見て居ない為特に意識してはいないが
足の間で彼にもたれる少女はどこか嬉しそうで満足気である
足の間で彼にもたれる少女はどこか嬉しそうで満足気である
ルーンの効果もあってかアイオリアは驚異的なスピードで簡単な読み書きや、読書が出来るようになった
日も陰り、空が紅に染まる
「そろそろ、終わりにするか」とアイオリアが立ち上がろうとする
するとタバサはアイオリアにしがみついた 不安そうな顔で
タバサ、本名シャルロット・エレーヌ・オルレアンはガリアの王族
現王ジョセフ一世により謀略により早世した、王弟オルレアン公シャルルの娘である
また、母親もタバサを庇って飲んだ毒により心を失ってしまった
現王ジョセフ一世により謀略により早世した、王弟オルレアン公シャルルの娘である
また、母親もタバサを庇って飲んだ毒により心を失ってしまった
タバサには時々アイオリアは兄の様に見える時がある
タバサにとって家族とは、自分を置いていってしまう物なのだ
タバサにとって家族とは、自分を置いていってしまう物なのだ
アイオリアが自分を置いて、どこかへ行ってしまうのではないか
アイオリアまで奪われてしまうのではないか
アイオリアまで奪われてしまうのではないか
そう考えると、タバサは不安でならなかった
「どうした?お前は時々そういう顔をする」
「何でもない」
タバサはしがみついていた体を離す
タバサはしがみついていた体を離す
「そうか、だが何か困っている事があるなら自分だけの問題だと思わないで欲しい
それはお前にとっても周りの人間にとってもとても悲しい事だ」
それはお前にとっても周りの人間にとってもとても悲しい事だ」
「悲しい?」
「そうだ 特にお前を大事に思ってくれている人達にとってはそうだろう
人に頼るの事は悪じゃない 私に出来る事があれば何でも言ってくれ
このアイオリア、喜んで仲間の力になろう」
人に頼るの事は悪じゃない 私に出来る事があれば何でも言ってくれ
このアイオリア、喜んで仲間の力になろう」
―――――なんでだろう
私はこの人の事をまだよく知らない
なのに、この人の言う事を信じてしまいたくなる
この人の言葉が私の閉ざした心に染みわたる
私はこの人の事をまだよく知らない
なのに、この人の言う事を信じてしまいたくなる
この人の言葉が私の閉ざした心に染みわたる
あたたかい
「・・・アイオリア」
初めて少女は男の名を呼んだ
初めて少女は男の名を呼んだ
小さな少女の大きな決意、その第一歩
「あのね・・・・」