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「勇ましく剣を持つもの」   ◆2RguXBg.P2



――――爆発が起きた。つまり、ここで殺し合いがあったということ。
しかし当事者たちは殺意の痕跡を残すのみだ。
そして賀来は痕跡すら見つからない。
賀来は仮にも神父だ、積極的に殺しをやる人間ではないだろう――彼が語る悪魔、結城が相手なら別だろうが。
だが、あの様子では錯乱して他の参加者に危害を加えかねない。早く追わねば。

その時だった。

「私の名前は賀来巌……」
首から、首輪から、声が響いた。

これが定例放送というやつか。しかし何故あの神父が?
しかもその声は自信と使命感に溢れ、まるで先程とは別人のようだ。
おまけに主催者からの指示だと?
何から何までどうなってやがる!?




「ゲーム退場者の発表……【七瀬美雪】」


頭をハンマーで殴られたような気分だった。
首輪の向こうの賀来はそれが神の裁定であるかのように粛々と死亡者の名前を読み上げていく。
名簿に慌ててペンを走らせる。どうにも女性が多いようだ。
やはり殺し合いの実験――賀来によるとゲームでもあるらしい――ともなると真っ先に狙われるのはか弱き者だろう。
その最初の生贄として、七瀬美雪は選ばれた――いや、選ぶ手間をも省かれていたに違いない。


明るい少女だった。
常に金田一と共にあり、片方が欠けるとどうにもサマにならない。
その関係は高校では七不思議とされているらしいが、それは成績と顔しか見ない今どきの高校生の偏見というものだろう。
確かに何度も事件に巻き込まれているが、数年後には仲人でもやることになるだろうと疑っていなかった。


しかしその思考は再び放送に阻害された。
我来も完全に主催者の言いなりではなく、それはこの内容を伝えるための代償だったのだ、と思えた。
結城らしき男の危険性と同盟の必要性を朗々と並べ立てる。

その後起きたことは、訳がわからなかった。

要するに、賀来の傍にはもう一人男がいて、そいつが賀来に殺されかけてるらしい。
その男の名は“テンマ”

――そして、首輪からは何も聞こえなくなった。




――――出来すぎている。
結城の名を喧伝するためとは言え何故か自信に満ち溢れすぎていた賀来。
いくらテレビ局があるからとはいえ、実験の進行に影響が出る定例放送を参加者にやらせる主催者。
結城の名が呼ばれようとするその瞬間に助けを求めるもう1人の男。
更には会場において二人いる“テンマ”の名を賀来は叫んだ。


「全部は主催者が創りだした茶番劇……か?」
この放送で賀来と2人の“テンマ”は不利になりこそすれ有利になることはまずないだろう。
つまり、全ては主催者が疑心暗鬼を加速させるために仕組んだシナリオ上の展開。
あの賀来と“テンマ”は、主催が用意した偽者だ。
放送権の話も『どこかでこいつは主催者と繋がっているかもしれない』と思わせるため。


しかし、別のことも理解してもいた。
たとえ茶番劇に彩られていても、実験の進行に必要な要素――死者とグループ別退場者数、禁止エリアは、確実に伝えられるはずなのだ。


――――つまり、七瀬美雪は、死んだのだ。


これまで何となくこの実験が現実味がないと思ってきた。
聞いたことのない事件に突拍子のない異世界論。そういったものも手助けしていただろう。
「情けねぇなぁ、今までどれだけ警察やってたと思ってるんだ。現実逃避している場合じゃねぇ」
コロシも知り合いがガイ者や犯人だってのも嫌ってほど見てきた。
自分はそうやって耐えればいい。だが――

「……金田一」
無性に名探偵の孫に会いたくなった。
推理を聞きたいのも勿論だが、美雪が殺されて無力感に苛まれているかもしれない。
美雪のいない今、どうにかサポート出来るのは自分しかいない。
何としても、金田一一を見つけ出さねば。


そして、そのふざけた実験を、ぶった斬る。


【H-9:ビル建設現場:朝】

【剣持勇@金田一少年の事件簿】
 [属性]:その他(Isi)
 [状態]:健康、主催者に強い怒り
 [装備]:マテバModel-6 Unica(装弾数6/6)@現実
 [道具]:基本支給品一式×2、不明支給品1~5(うち1~3は、賀来の分)
 [思考・状況]
  基本行動方針:この事件を金田一一と共に解決する
 1:金田一と合流する
 2:放送は必要な部分以外はブラフだろう。
 3:というかここ何処だよ?
 4:異次元? MWという毒ガス兵器? 死神? ばかばかしい…。
 [備考]
 ※参戦時期は少なくとも高遠遙一の正体を知っている時期から。厳密な時期は未定。
 ※Lの仮説を聞いています。



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Deus Irae, or The Men in the High Castle 剣持勇 灼熱の赤が燃える








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