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第二十七話「狙われた少女」


ウルトラマンゼロの使い魔
第二十七話「狙われた少女」
赤色火焔怪獣バニラ
青色発泡怪獣アボラス
溶岩怪獣グランゴン
冷凍怪獣ラゴラス
サーベル暴君マグマ星人 登場



「きゃああああああッ!」
「うわああああああああぁぁぁぁぁぁ!」
 トリステイン首都、トリスタニア。今この街は、必死に逃げ惑う人々の悲鳴が喧騒を作り上げ、
混乱の真っ只中にあった。
「ミィ――――――――イ!」
 人々が逃げ惑っている原因を作っているのが、今街を蹂躙している赤い怪獣。口から火を吹いて、
トリスタニアの家々を焼き払っている。
 この怪獣の名前はバニラ。三億五千年前の地球の超古代文明に「赤い悪魔」と呼ばれ、
封印された大怪獣である。別個体が1966年の日本に復活し、科学特捜隊と大激闘を繰り広げた。
「ゲエエゴオオオオオオウ!」
 そのバニラの正面には、別の青い怪獣が同じように街を踏み潰し、口から吐き出す溶解液で
ドロドロに溶かしながら侵攻をしていた。
 こちらの怪獣の名はアボラス。バニラと同じ時代に生きて、古代人から「青い悪魔」と
恐れられた怪獣で、バニラと同じく液体の状態でカプセルの中に封印された。非常に獰猛で、
バニラとは宿敵の関係にある。
 二体の怪獣に蹂躙されるトリスタニア。しかし怪獣はまだいた。
「ギャアアアアアアアア! グガアアアア!」
「キィィィィッ!」
 バニラとアボラスの左右からは、それぞれ四つ足の背中に赤いコアを持った怪獣と、アボラスのように
青い体表の怪獣が家々を蹂躙している。
 前者の名前はグランゴン、後者はラゴラス。互いに対の関係になる地底怪獣と深海怪獣であり、
バニラとアボラスのように、この二体も争い合う間柄にある。
 現在トリスタニアは、四体もの怪獣の攻撃を受けていた。怪獣たちの猛威により、城下町は
地獄絵図の様相になっている。
「ミィ――――――――イ!」
「ゲエエゴオオオオオオウ!」
「ギャアアアアアアアア!」
「キィィィィッ!」
 四体の怪獣は十字を狭めていくように四方向から近づき合い、同時に激突した。怪獣たちの
四つ巴の戦いが始まる。
「ゲエエゴオオオオオオウ!」
「ミィ――――――――イ!」
「キィィィィッ!」
「ギャアアアアアアアア!」
 アボラスがバニラの腕に噛みつき、バニラはラゴラスへ火炎を吹きつけ、ラゴラスはグランゴンの
側面を蹴り、グランゴンがアボラスの脚に食らいついた。四体の怪獣は揉み合いながら混戦を繰り広げる。
 だが、その混戦に巻き込まれるトリスタニアの人々はたまったものではない。怪獣たちの
もつれ合いながらの攻撃の余波で街が破壊されていき、大勢の市民は逃げ場を失っていく。
今も大勢の人たちが瓦礫と火の手に囲まれて悲鳴を上げる。
「ぎゃあああああああああああッ!!」
「ひいいいぃぃぃぃぃぃ!」
「だ、誰か助けてぇぇぇぇぇ!」
 トリステイン軍の騎士たちが出動して空から怪獣へ攻撃を仕掛けるが、怪獣たちは何食わぬ顔で
戦いを続ける。自分たちの介入は蚊ほどにも効いていないようで見向きもされないことに、騎士たちは
誇りを傷つけられて歯ぎしりした。
 トリスタニアを地獄に塗り替えていく怪獣たちの暴挙を止める者は、誰もいないのか?
 いや、それは違う。見よ! 今、空の彼方から赤い光の玉が超高速で怪獣たちの下へと飛来してきた!
「ミィ――――――――イ!」
「ゲエエゴオオオオオオウ!」
「ギャアアアアアアアア!」
「キィィィィッ!」
 赤い光球は怪獣たちの間に割り込むと、弾けた際の衝撃で、四体の巨体を大きく吹き飛ばし、
城下町の外へ別々の方向に追い出した。怪獣たちはもんどりうって、野原の上に転倒した。
「デュワッ!」
 光球の弾けた後には、青と赤の巨人が仁王立ちしていた。別宇宙から迷い込んで、ハルケギニアを
蹂躙する怪獣の脅威から、この地の人間たちを護るためにはるか遠くの世界からやってきた光の戦士、
ウルトラマンゼロだ!
「あぁッ! ウルトラマンゼロが来てくれたぞ!」
「これでもう大丈夫ね! 怪獣をやっつけて!」
「頑張れー! ゼロー!」
 トリスタニアの住人たちは、恐慌から一転、安堵してゼロを応援し始めた。彼らは、ゼロが
どこから来た誰なのかを知らない。けれども、怪獣に立ち向かって自分たちの命を救ってくれる
彼をすっかり受け入れ、新しい守り神と崇めていた。
「ミィ――――――――イ!」
「ゲエエゴオオオオオオウ!」
 一方、いきなり吹っ飛ばされた怪獣たちは一斉に起き上がって怒りの咆哮を上げる。たとえゼロでも、
一度に四体の怪獣から街を守るのは無理があるだろう。どんなに強くとも、身体は一つだ。
 だが、ゼロは一人きりではない。ともに戦ってくれる仲間がいる。
『はぁッ!』
『ジャンファイト!』
『よっしゃぁ! 出番だぜぇッ!』
 教会のステンドグラスのきらめきから銀と緑色の巨人が飛び出し、上空から飛来した戦闘機が
ロボット戦士に変形。街の一画からは、赤い炎の戦士が回転しながら巨大化した。
「ミラーナイト、ジャンボット、グレンファイヤーも来てくれたぞぉ!」
 三人は、ゼロと肩を並べて戦う勇敢な戦士たち。鏡の騎士ミラーナイトと、鋼鉄の武人ジャンボット、
そして炎の戦士グレンファイヤー。彼らとゼロを合わせた四人は「ウルティメイトフォースゼロ」と
呼ばれる、新宇宙警備隊なのだ。
 ゼロたちは城下町から跳び出すと、ジャンボットがグランゴン、ミラーナイトがラゴラス、
グレンファイヤーがバニラ、そしてゼロがアボラスとそれぞれ対峙した。ウルティメイトフォースゼロと
怪獣軍団の決闘が始まる。
「ギャアアアアアアアア! グガアアアア!」
 グランゴンは口から火炎弾を、真正面のジャンボットへ発射する。グランゴンの背には
高熱を作り出すマグマコアがあり、そこから生成された火炎弾の威力はかなりのもの。
ジャンボットの鋼鉄のボディでも危ないかもしれない。
 だがジャンボットは頭部からせり上がった銃口からビームエメラルドを照射。火炎弾を貫通し、
グランゴンを撃ち抜く。
「ギャアアアアアアアア!」
 ビームエメラルドに撃たれてたじろぐグランゴン。その隙を突いて、ジャンボットはどんどん攻勢を掛ける。
『ジャンミサイル!』
「グガアアアア!」
 背部から大量のミサイルを飛ばし、グランゴンに降り注がせた。グランゴンは爆発の連続に
晒され、立ち往生する。
『バトルアックス!』
 そしてジャンボットは左肩のシールドを戦斧に変形させると、それを手に回転。遠心力をつけた
斧の振り下ろしを、グランゴンに叩きつける。
『必殺! 風車ッ!』
 マグマコアに斧の刃が深々と突き刺さり、グランゴンは一瞬の内に木端微塵になった。
「キィィィィッ!」
 ラゴラスはミラーナイトに冷凍光線を吐いた。ラゴラスの冷凍光線の温度はマイナス240度。
どんなものでもたちまち凍らせてしまう威力がある。
『はッ!』
 しかしミラーナイトがディフェンスミラーを張ると、冷凍光線は折れ曲がってラゴラスに戻っていった。
どんな威力があろうと光線である以上、鏡を凍らすことは出来ないようだ。
「キィィィィッ!」
 光線を放ったラゴラスの腹部が凍りつく結果となる。しかしさすがは冷凍怪獣、低温には
耐性があるのか、ひるむことなくミラーナイトへ突進していく。
 ラゴラスの突進がミラーナイトに決まった。……かと思われたその瞬間に、ミラーナイトの
姿が砕け散った。
「キィィィィッ!?」
『こっちですよ』
 砕け散ったはずのミラーナイトが、いつの間にかラゴラスの背後にいた。鏡を使ったトリックだったのだ。
『シルバークロス!』
 ミラーナイトが水平に切った両腕から十字の光刃が飛び、ラゴラスの身体を貫通して爆散させた。
「ミィ――――――――イ!」
『おっとッ!』
 バニラがグレンファイヤーに高熱火炎を吹きつける。グレンファイヤーはそれを交差した腕で
受け止めた。バニラの火炎もグランゴンに劣らないほどの熱量だが、グレンファイヤーは
平然としている。炎の巨人は、高熱攻撃に耐性があるのだ。
『なかなかの炎を吐くじゃねぇか! けど、俺の炎の方がもっと熱いぜぇッ!』
 炎を受け切ったグレンファイヤーは、胸のファイヤーコアを燃えたぎらせると、バニラへと
全力ダッシュする。
『ファイヤァァァァ――――――――――――!!』
「ミィ――――――――イ!」
 姿勢を低くしてバニラの腹部に抱きついたグレンファイヤーは、その状態のまま大空へ
勢いよく飛び上がる。
『うらあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!』
「ミィ――――――――イ!」
 グレンファイヤーに運ばれて地上から離れていくバニラに、グレンファイヤーの纏う炎に
熱せられてどんどん赤熱していく。そして臨界点に達すると、はるか上空で大爆発を起こし、
ハルケギニアの塵となった。
「ゲエエゴオオオオオオウ!」
『うおッ!』
 アボラスがゼロに溶解泡を吐きつけた。鉄骨をもドロドロに溶かす非常に強力な泡にゼロの
全身が包まれた。
『せいッ!』
 だがゼロが気合いを入れると、こびりついた泡が全部弾き飛ばされた。アボラスの攻撃を
はね返したゼロだったが、それだけで結構なエネルギーを消耗したので、カラータイマーが
点滅を始めた。
『思ったよりもやるな。けど、本当の戦いはここからだぜッ! でやぁッ!』
「ゲエエゴオオオオオオウ!」
 ゼロは瞬く間にアボラスの懐に飛び込むと、鋭い横拳を入れた。拳の一撃を食らったアボラスが
後ろに下がると、反撃に溶解泡を吐く。
『おっと! せやッ!』
 横に跳んで溶解泡をかわしたゼロのビームランプからエメリウムスラッシュが飛んだ。
直撃を受けるアボラスだが、動じずに溶解泡をまた吐く。
「ジュワッ!」
 再びかわしたゼロは、今度はワイドゼロショットを撃ち込んだ。だが必殺光線を食らっても、
アボラスは倒れずに攻撃を続ける。
 アボラスは、科学特捜隊が武器の底が尽きるまで攻撃しても、まるで平然としていたほどに
耐久力と生命力が強い怪獣だ。その異常なタフネスが真の武器と言っても良く、超古代文明の人間も、
どれだけ手を尽くしてもバニラとアボラスがどうやっても死ななかったために封印という手段を
選んだのではないかと推測されている。
『これも耐えるとはな! だがこれで……フィニッシュだぜぇぇぇッ!!』
 しかしゼロも負けない。ゼロスラッガーをカラータイマーに取りつけると、腕を広げて、
とっておきの必殺技、ゼロツインシュートを放った!
「ゲエエゴオオオオオオウ!」
 すさまじい光線の奔流を食らったアボラスは、それでもしばらく耐えていたが、遂に耐久の
限界が来て、粉々に吹き飛んだ。
「やった! ウルティメイトフォースゼロの勝利だ!」
「ありがとーう、ウルティメイトフォースゼロー!」
 怪獣が全て倒されると、トリスタニアの人たちが万感の思いを込めて、ゼロの下に集まった
戦士たちに手を振った。
 一人一人が超一流の戦士のチーム、それがウルティメイトフォースゼロ。如何なる大怪獣も、
彼らの前では形無しだ。今日もハルケギニアを襲う脅威を取り払うため、それ行け! ぼくらのヒーローたち!

「……」
「……もしもし、ルイズさん。ちょっとお聞きしたいんですけど?」
 怪獣四体とウルティメイトフォースゼロの戦いの後、トリスタニアから魔法学院を繋ぐ街道を、
ルイズと才人の二人が馬で進んでいた。二人とも、魔法学院に帰る最中だ。
 その中で、才人がルイズに呼びかける。ルイズは、何故か不機嫌そうな固い表情をしている。
「……言ってごらんなさい」
「確か今朝は、『休日に街に出て買い物するのって、久しぶりー!』……とか言ってませんでしたっけ。
結構、楽しそうだった覚えがあるんですが。……まぁ、怪獣が出現したから途中で中止になっちゃったけどさ。
でも、怪獣を倒したらお前も嬉しそうにしてたじゃん」
 おずおずと話す才人に、ルイズはつっけんどんな態度で返す。
「そんなこともあったかしらね」
「いやいやいや、気になるだろうが! 何だって今はそんなに不機嫌なんだ?」
 と尋ねかけると、ルイズはますます眉間に寄せた皺を深くした。
「そりゃあ、あんたは楽しかったでしょうね。救助活動にかこつけて、そこらじゅうの女の子に
デレデレしちゃって……。もう、みっともないったらありゃしない!」
 才人は戦闘後、破壊された街で逃げ遅れた人たちの救援を手伝っていたのだが、それで
助けた女性たちに囲まれて感謝の言葉を寄せられた。それがルイズには気に食わないようなのだった。
才人はそれに反論する。
「デレデレなんてしてねーよ。不謹慎だな。……って、もしかしてヤキモチか?」
 ひと言言うと、ルイズは思い切り慌てふためいた。
「そ、そ、そ、そんなわけないでしょうが! バカ使い魔が迷惑をかけたら、ご主人様が
迷惑するからよ! 別にヤキモチやいてるわけじゃないわよ!」
「そうかよ!」
「そうよ!」
 喧嘩腰になる二人のやり取りを端で聞いているゼロとデルフリンガーが言葉を交わす。
『この二人は相変わらずだな。なぁデルフ』
「全くだ。仲良しすぎて、俺っちの入る隙間がねぇ」
「別に、仲良しすぎなんかじゃないわよ!」
 ルイズがほんのり顔を赤らめて声を荒げた。それでデルフリンガーは愉快そうに笑う。
「まあいいじゃねえか。魔法使いと使い魔ってのはなぁ、唯一無二のパートナーなんだからよ。
仲良いのはいいことなんだぜ。どうせだったら、もっとイチャイチャしたって……」
「それ以上減らず口叩いたら、溶かして屑鉄にして学院の裏庭に埋めるからね!」
 からかうと、ルイズが激昂して脅した。
「おおっ、怖ッ! 相棒、俺っちまた一休みしておくから、出番が来たら呼んでくれよな!」
 あくまでおどけるデルフリンガーは、それ以上言葉を発しなくなった。
「やれやれ……」
 デルフリンガーにいいように遊ばれるルイズに肩をすくめる才人。
 その時、彼の目に、進行方向の道の端に、人が倒れているのが映った。
(ん……? 誰か、倒れてる)
「ちょっと、サイト? どうしたの?」
「あそこ……。あの木のふもとに誰か倒れてないか?」
「え? どこ?」
「ほら、あそこ……って、行ってみた方が早いな。ごめん、ルイズ。先に行くぞ!」
 言うが早いか、才人は馬を急かして、ルイズを置いて走っていった。
「あ、ちょっと、サイト! もうっ、何なのよー」
 ルイズが慌ててその背を追い掛けていった。
 ひと足早く到着した才人は、馬から降りて木陰に倒れている人物に近寄っていく。未成年の、
黒髪の少女だ。
「やっぱりだ……。人が倒れてる……。大丈夫かな……って、え、おい!?」
 その姿を観察する才人は、一番に服装に目を留めて、言葉を失った。ゼロも、同じく少女の格好に驚く。
「もう、サイト! ご主人様を置いて何してるのよ! って、本当に人が倒れてる……」
 追いついたルイズも少女に目をやると、首を傾げた。
「この娘、見慣れない格好をしてるけど、一体、どこの国の人かしら」
 その疑問に、ゼロがこう答えた。
『ルイズ、お前が答えにたどり着くのは無理だぜ』
「それってどういう意味? ……まさか!」
『察しがいいな……。その通りだ。この娘の着てるのは、地球の服だ!』
「サイトの故郷の!?」
 少女の服装は、明らかにハルケギニアの文明にない素材で出来ている。それだけではない。
才人はその格好に、非常に見覚えがあった。
(この娘が着てるブレザー、俺の通ってた学校の制服だ……!)
 そして顔をよく確かめると、衝撃の事実に気づいた。
(ま、間違いない。クラスの委員長だった「高凪春奈」さんだ!)
 いるはずのない人物が目の前で倒れていることにショックを受ける才人。
(何で高凪さんがこの世界に来てるんだ? もしかして、俺みたいに誰かに召喚されたのか?)
「ちょっとサイト。何、この娘をじーっと見てるのよ。もしかして、見覚えがあるの?」
「あ、ええっとそれは……と、とりあえず介抱しようぜ」
 混乱気味の才人は上手い説明が頭に思い浮かばず、先に少女、春奈を診ることにした。
だがそれをルイズに止められる。
「ちょっと、相手は女の子よ。男のあんたがベタベタ触るもんじゃないわ。わたしが診るから、
そこどいて」
 多少の嫉妬心も含めて才人をどかすと、ルイズは春奈の側にしゃがんで診断する。
「意識を失ってるだけのようね。頭に損傷はないみたい……。サイト、急いで学院に向かって!」
「へッ?」
「へッ? じゃないわよ。わたしたちは馬なんだから、倒れてる人を連れていけるわけないでしょ? 
応援を呼んでって意味よ」
「あ、ああ……。そうだな」
 才人がルイズの指示通りに、学院へと向かおうとした時、道の端の林の中から、何者かの
人影が飛び出してきた。
『おっと、そうは行かねぇぜ! その娘をこっちに渡してもらおうか!』
「!?」
 現れたのは、首から下が黒ずくめで顔に口を出したマスクを張りつけたかのような容貌を
している怪人だった。胸元にはアンクレットにエジプト十字に似た紋様を飾っていて、
腰には鋼鉄製のパンツを穿いている。
 怪人の姿を目の当たりにしたルイズが叫んだ。
「きゃあッ!? へ、変態よ!」
『だぁれが変態だ! 下等な原住民が!』
 たちまち激怒した怪人へ、才人が問いかける。
「お前、まさか、マグマ星人か!」
『如何にも! 俺様は宇宙の支配者、マグマ星人だぁ!』
 肯定する怪人。マグマ星人とは、M78スペースで強豪宇宙人に名前を連ねる種族の一つで、
幾多もの星を滅ぼした凶悪な侵略者である。あのウルトラマンレオの故郷のL77星を滅ぼしたことで
有名で、才人も端末の怪獣図鑑に頼らなくても名前がすぐに出てくるほどだった。
『しかし、俺様の名前を知ってるってことは、お前はウルトラマンゼロの変身者だな! こんな場所で
出会うとは!』
 才人の正体を察したマグマ星人は、すぐに右手にサーベルを装着して突きつけた。才人は
ルイズと春奈を背にかばいつつ問い詰める。
「この娘に何の用だ! まさか、お前がこの娘をこっちの世界に連れてきたのか!?」
『ふッ。貴様がそれを知る必要はない。今の俺様の目的はその娘だ。大人しく差し出すと言うなら、
見逃してやるぞ』
 サーベルで脅しを掛けるマグマ星人。当然、才人がそれを呑む訳がない。
「ふざけるな! お前みたいな奴にこの娘を渡せるか! そっちこそ今すぐ立ち去れ!」
「へへへッ、俺っちの出番だな、相棒。ウチュウ人相手ってのも悪かねえや」
 才人がデルフリンガーを引き抜くと、デルフリンガーが嬉々として言った。
『ゼロに変身しないで、このマグマ星人様と戦うつもりか! 愚かな! 地球人如き、俺様の
敵ではないわぁ!』
 マグマ星人も退かずに、サーベルを振りかざして飛び掛かろうとする。
「来るぜ、相棒! ガンダールヴの力、見せつけてやりな!」
「おうッ! ルイズはその娘を守っててくれ!」
 ルイズに春奈を任せると、才人は前に出てマグマ星人と刃を交わした。


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