あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

トリステイン魔法学院Z-01




「おいバーニー、何が起こった?…てか重いぜ!どいてくれ」

そう言われて、地面に折り重なって倒れていた二人の内、上にいた方の男が立ち上がった。
その顔がすぐに驚愕に彩られる。そして叫んだ。

「悪い悪い…マイガッ!ペイトン、こりゃぁテレポートだよ、テレポート!」

その声にもう一人も立ち上がる。同じように辺りを見渡し、興奮した様子で捲くし立てた。

「うひょぉ、マジだよ!こりゃ凄いや!…それでバーニー、ここどこだ?」
「そりゃぁ…」

そう言いかけて、バーニーと呼ばれた方の男は言葉に詰まった。

バーニーは超能力者である。元々は少々内気な普通の高校生だったのだが、ひょんな事から超能力を得たのだ。
だから、自分の目の前に光る鏡の様なものが現れたときも、また新しい超能力が開眼したのか、と深く考えずに潜ってみたのだが…
潜った先には、まるで魔法使いでござい、といった格好をした集団がいた。
少なくとも、バーニーの常識内では、この現代アメリカでこんな格好で日常を送る人物は知らない。

「ハリウッド、かな?ハリーポッターみたいなファンタジー物の撮影中とか」
「…無理があるな。カメラが無いぜ」
「オタク達の怪しい集会」
「…じゃぁ、あいつらと一緒に居る…ええと、変な目玉のモンスターとか、ドラゴンみたいなのはなんだ?」
「ええと…特殊メイク…かな…?いやぁ、最近の技術は凄いなぁ…」
「はは…良く分からないがバーニー、今すぐ帰ろうぜ。何かヤバいぜ、ここ」
「全く同感だね、ペイトン」

背中に冷たい物が流れるのを感じながら、引きつった声でバーニーは答えた。
だが、そう上手く行くわけもなかった。

「…アンタ、誰?」

先程から呆れたように二人を眺めていた、桃色の髪をした美少女が質問してきた。

バーニーは素早く頭を巡らせた。

…目の前の少女は思いっきり不審な表情でこっちを見ている。まぁ見知らぬ男が二人もいきなり目の前に現れたんだからそれは当然だよね。
でも、これはマズい。警察を呼ばれたら面倒だ。少女にイタズラしようとしていた、なんて誤解されたらクラスメイトから村八分にされるのは間違いない。
いや、それどころかブタ箱行きかもしれないな…

「いや、これは事故なんだよ。ああ、信じてもらえないかもしれないけど、悪気はなかったんだ。迷い込んじゃってごめんね。
今すぐ立ち去るからそれで勘弁してくれないかな。それじゃ!おいペイトン、早く!」
「ああ、ちょっと待てよ!置いてくな!」

その言葉を合図にしたかのように、二人は後ろも振り返らずに脱兎のごとく逃げ出した。
後方から

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

という叫び声が聞こえてきたがそんなものは当然無視した。
が、大して進まないうちに、その体がふわりと宙に浮き、その場で無様にもがく格好になってしまった。
二人は知る術も無いことであったが、レビテーションという魔法をかけられたのである。

「うわぁ、何だコレ!何なんだよ!」
「ま、まさかこいつらも超能力者…!仕方ねぇ、バーニー!やっちまえ!」
「止めて!止めて!降ろしてくれよ!降ろしてくれないと反撃するよ!…ええい、クソッ!」


次の瞬間、女生徒の黄色い悲鳴と男子生徒の歓声が交錯した。
ほぼ全ての女生徒のスカートが一斉に風も無いのに捲れあがって下着が丸見えになったり、ブラウスのボタンが弾け飛んで胸が丸出しになったり…

これがバーニーの超能力、サイコキネシスであった。勿論、もうちょっと上手い使い方もあるのだろうが、半ばパニックになりながら放った超能力、無意識の内に一番馴染んだ使い方をしたようだ。
要するに、こいつらは折角の超能力でこんな事しかしてこなかった馬鹿共である。

だが、それで術者の集中が途切れたか、レビテーションが切れた。術者の精神集中が途切れれば魔法はその効力を失う。
地面に落下した二人は、すぐに立ち上がり、今後こそ、と逃げ出そうとした。だが。

再びその体が宙に浮かぶ。いち早く動揺から立ち直った真っ黒なローブに身を包んだ教師、コルベールが二人にレビテーションをかけなおしたのだ。万事休すであった。

「突然こんな所に来て動揺するのは分かりますが、落ち着いてくれませんか。さしあたって、私達は貴方達に危害を加える気はありません」

落ち着き払ったコルベールのその声で、二人は何とか平静を取り戻し、もがくのを止めた。
その二人にコルベールは淡々と状況を説明する。
ここはトリステイン魔法学院で、二人は使い魔として先程の少女、ルイズに召喚されたという事。
先程二人を浮かせたのはレビテーションという魔法である事。

魔法が存在する、という事に二人は驚愕したが、身をもって体験した以上信じるしかなかった。
そもそもバーニーも超能力という信じがたい能力を身に着けたのだから。

そして、ルイズも再召喚をコルベールに要求していたが、この二人を使い魔とする以外ない、とコルベールに却下され不承不承ながらもそれを受け入れた。

「先生、どっちとですか?両方ですか?」
「あー…両方とやっておきなさい。その方が間違いがないでしょう」

そしてルイズはすっかり観念し、大人しくなった二人に対し、呼び出した使い魔を使い魔とするための儀式…コントラクトサーヴァントを行った。
魔法使いの儀式と聞いて、おどろおどろしい事を想像し縮み上がっていた二人には幸いな事に何事かを呟いてキスされるだけで済んだ。
もっとも、バーニーは気の毒な事に手に文様が現れ、その痛みでしばし地面をのた打ち回る事になったが。

こうして二人はルイズの使い魔となったのである。だが…これで終わりではなかった。



「さて、これで、アンタ達は私の使い魔になったわけだけど…早速だけど一つ、やっておかないといけないことがあるわね」
「ルイズ!私もやるわよ!」
「当然私もね」
「私の分も残しておいて頂戴」

「…なぁバーニー、俺、物凄く嫌な予感がするんだが。俺も予知能力に目覚めたのかな?」
「ペイトン、嘘は止めようぜ。これから何をされるか良く分かってるんだろう?」
「助けてくれよ!なぁ、お前の超能力で」
「またやったら絶対に倍返し所じゃすまないよ。諦めて…その、は、半殺しで済む事を期待しようじゃないか」


「ふっふっふ…大丈夫よ、使い魔を殺すような事はしないわ。ただ、イタズラが過ぎる使い魔に躾けを施すだけよ」

ルイズのその言葉に、ほぼ全ての女生徒が殺気の篭った表情で頷いた。
コルベールは、女生徒達を止めるべきだったのだが…身の危険を感じ出来なかった。

「いやぁ、彼女達の傷ついた名誉の事を考えれば仕方ないですな。いやしかし、女性を本気で怒らせるものではありませんな、ははは」

後に彼は乾いた声でそう語ったものである。


暴虐の嵐が吹き荒れたしばらく後、ズタボロになっていた二人を男子生徒が取り囲んだ。
ああ、この上にまた制裁されるのか…と動けない体で観念した二人は、しかし、

「いや脱帽だ、先程は平民と侮って悪かった」
「教えてくれ、どうやって複数の、しかも女子だけを的確に…その、狙えたんだ?」
「君は素晴らしい!大変な功績だ!」

手放しの賞賛に包まれて困惑することとなる。
…まぁ、魔法使いといえども年頃の男子が考えることは同じらしい、と二人はしみじみ思ったのであった。

こうして、女子からは心底軽蔑され、男子からは英雄扱いされ、二人の使い魔としての受難の日々が始まったのである。



超能力学園Zよりバーニー&ペイトン召喚




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