あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ぜろ☆すた ポケットきゃらくた~ず-04


「わ~……、ミス・ロングビルだけ大きくなってるよ~……」
 元に戻ったロングビルを見上げ、キュルケは彼女を質問責めにする。
「何で何で~? どうやってやったんですか~?」
「え? え? あの……」
「本人に聞いてもわからないんだから、困らせないの……」
 しどろもどろになったところでルイズから助け舟を出されたロングビルだったが、微笑ましげにテーブル上のルイズ達3人を眺め、
「……でもこうして見ると、私達こんなに小さくなっていたのですね」
 するとこなたもロングビルの胸元をじっと見上げ、
「でもこうして見ると――本当にロングビルさん大きかったんだなあ~って……」
「どこ見て言ってるのよ!!」
 こなたの視線の先にある物を察して、ロングビルは顔を赤らめ、ルイズは鋭くツッコミを入れた。

「う~ん、ミス・ロングビル1人だけ元に戻るなんて……」
「それもほんといきなりだったわよね……」
 ロングビルを眺めつつ、改めて呟いたルイズ・キュルケ。
 そんな2人の視界の端では、こなたがロングビルの服の袖にしがみついてよじ登っている。
「はい……。なので自分でもどういう事なのかさっぱり……」
「まあ、戻れたんだからよかったじゃん」
 と、こなたはロングビルの赤面などおかまいなしで彼女の胸元に足から潜り込んでいた。
「あんたはどこに入って言ってるのよ……」
 すると今まで沈黙していたギーシュ・カトレアも、
「でも、これで元に戻れる事はわかったな」
「そうだね。ちょっと安心したかも」
 と揃って安堵の表情になる。
「よかった~、私達元に戻れるんだね~」
「そうね。でも肝心の方法がまだ……」
 まだ楽観はできないという口調のルイズにこなたは気楽な態度で語るが、
「やー、もう1例出たわけだし、そんなに急がなくてもいいんじゃない? 私達もそのうち--っと……、お……」
 そう言いつつロングビルの服の内部に滑り込んでいく。
「うおっ!? ぶふっ! うぐう!」
 と悲鳴を上げながら上着の中を転がっていき、スカートの上に落下した。
「何してんのよ……」
 ルイズからのツッコミを聞き流し、こなたは起き上がってロングビルに文句を言う。
「もうっ、駄目じゃん、ロングビルさん! ちゃんと寄せててくれなくちゃ!」
「す、すみません……」
 思わず謝罪の言葉を口にしたロングビルがこなたを卓上に戻すのを、ルイズはどんなクレームだと言いたげな視線で見ていた。
「しかしロングビルさんの服の中を転がり落ちられるなんて、これぞ漢の浪漫てやつだあね♪」
「あんた女でしょうが……」
 こなたのオヤジな思考にルイズが呆れたその時、
 ――グウウウウ……
 ルイズの腹の虫が盛大に鳴った。
「そ、そういえばごはんどうしようね?」
「……もうそんな時間……」
 赤面したルイズにあえて話を振らずそんな会話を交わすカトレア・タバサを、
「あ、では……、皆さんうちへいらしてはどうでしょうか?」
 ロングビルはそう一同共々誘ったのだった。

「まあ~、コナタさん可愛くなっちゃって~♪」
「ども、お褒めにあずかり」
「お人形さんみたいね~」
 ロングビルの家に到着した早々、ティファニアはこなたを掌に乗せて満面の笑顔になった。
「……何か、テファって理解力ありすぎない……?」
「この姿見ても驚かなかったね……」
 まったく動じた様子の無いティファニアの態度を少々訝しがるルイズ・キュルケだったが、ロングビルはにこやかに微笑むのみだった。
「ティファニアなら話しても問題無いと思いましたので……」
「小さいお姉さんも見たかったわ~」
 そんな事を言う2人にギーシュは、
(何だかもう、小さくなった事を秘密にするって感じじゃないな)
 などと考えていた。
「では私、着替えてきますね。戻りましたら食事の準備をしますので……」
 そう言って家の奥に入っていくロングビルを見送り、
「いいな~、私も着替えたいよ……」
「そうね。キュルケは服が汚れちゃったし、何とかしないとね」
 と言ったキュルケに今度はティファニアがにこやかに微笑み、
「じゃあ、キュルケさんもお着替えする?」
「え? でも洋服が……」
「うふふ、あるじゃない、その姿にぴったりなサイズの服が♪」
 ティファニアはキュルケを左腕と腹部の間に挟み込むようにして、
「じゃあ、キュルケちゃんはこっちへ~♪ みんなはお菓子でも食べててね~」
 やはり家の奥へと入っていった。
「な、何でテファあんなにノリノリなんだろ……?」

 その後、一同は菓子をつまみつつ雑談に興じていた。
「へ~、コナタあのフィギュア揃ったのか~。凄いな~」
「流石コナタだな♪」
「ふふ~ん、まあね♪ 私の愛の深さゆえの巡り合いだったね~」
「やっぱり僕は愛が足りなかったんだな……」
「そういうものなのか?」
 そんな会話を交わしていたこなた達をよそにカトレアは棒状の焼き菓子を短く折って、
「はい、コナタちゃん」
 とこなたに差し出した。
「ん?」
「食べやすくしといたよ♪」
「おー、ありがとう、カトちゃん」
 薪程の大きさがある(ように思える)焼き菓子をカトレアから受け取って、それにかぶりつき始めるこなた。
「………!」
 そこでこなたは、ルイズが焼き菓子の盛られた皿に背を向けカトレアの方を見つめている事に気付いた。
「あれ~? ルイズ、食べないの?」
「ダイエット中よ! 言わなかったっけ?」
 声をかけてきたこなたに、ルイズはそう言ってそっぽを向いた。
「そんな事言ってダイエットばっかりしてると、元の大きさに戻れないよ~?」
「それとこれとは話が別でしょ!」
 こなたの軽口にそう返答したルイズだったが、しばらくして思案の表情になり、
「……ねえ、コナタ?」
 とこなたに声をかけた。
「あい?」
「何でミス・ロングビルは元に戻れたんだと思う?」
「ん~、そうだねえ。私が思うに――」
「思うに?」
 ルイズの瞳に期待の色が濃くなる。……だが、
「やっぱりこの姿のままじゃ、サービスってやつができないからじゃないかな! ほら、ロングビルさんってそういう要素が満載じゃん?」
 こなたの返答は普段通りの軽口同然のものだった。
「誰宛てに何をどうサービスするのよ……?」
「だから、るいずんもサービス精神旺盛なキャラになればいいんだよ。っていうか、そういうスペックにバージョンアップ!」
「は!?」
 ルイズはこなたの瞳に宿った異様な光に危機感を覚えて後ずさりするが、
「GO! マルコメ!!」
 こなたの声に、ルイズへ手を伸ばすマリコルヌ。
「のあっ!?」
 抵抗らしい抵抗もできないうちにルイズはマリコルヌに摘み上げられ、制服の上着をたくし上げられる。
「ぎゃああ! やめなさいい!! やめっ!! あんたのそのオヤジ的思考は何とかならないのおお!!」
「――とは言ってみたものの、ルイズじゃそう簡単に萌えは付かないかもね~。ツンデレは重要だけど♪」
 こなたが指を鳴らすとマリコルヌは手を放し、ルイズの体はテーブルの天板に落下した。
 当然ながら天板に叩きつけられたルイズは恨みのこもった声で、
「あ、あんた達ねえ~……。ちょ……、ちょっとは……、オタクっていう以前に……、ものの程度を知りな……さいよ……」
 衣服は乱れ、呼吸は荒くなり、顔は紅潮しているという状態で切れ切れにそう言葉を口にしたルイズ。
 するとそれを見たギーシュ・こなた・マリコルヌは、
「い、意外と今キタんじゃないか?」
「ぬう、ひょっとしたら結構イケるんじゃ……?」
「あの悩ましい目ができるのは、かなりのやり手だと思うね」
 とひとしきり話し終えた後、こなたはルイズに向き直って肩を竦める。
「でも何も起きなかったねえ」
「あのねえ……、あんたの言う需要に対しての供給みたいなのじゃなくて、ミス・ロングビルだけが元に戻った原因が知りたいの!」
 するとそこへ、
「はーい、皆さん、見てくださ~い♪」
 ティファニアが部屋に戻ってきた。
「じゃーん、お披露目で~す♪ お人形さんのドレスを着せてみました~♪」
 ティファニアの掌の上には、可憐なドレスに身を包み照れくさそうに赤面しているキュルケの姿があった。
 その可愛らしさに思わず見とれる5人。
『……お、おおおおおっ!!』
「流石キュルケ、似合うじゃん!!」
「キュルケ、可愛いよ!」
「萌えだな♪ 萌え萌えだな♪」
 大きな歓声を上げたかと思うと、こなた達はティファニアを取り囲み口々にキュルケを称賛した。
「マルコメ、写メ!!」
「あいよっ♪」
 とマリコルヌは遠話の手鏡を取り出し、ギーシュと共にキュルケを撮影し始める。
 そんな3人の様子をルイズは、
(なぜかしら……。3人の頭上に逆三角形の建物が見えるわ……)
 などと考えつつ眺めていた。
 2人が一通り撮影し終えるのを見届けて、ティファニアが意味ありげに笑みを浮かべる。
「あ、でもね、これで完成じゃないんですよ~」
「え?」
「うふふ~、こ・れ♪」
 ティファニアが差し出したのは、レースの切れ端と言っていい大きさのベールだった。しかしそれでも小さなバラの花の装飾が施されている。
 それをキュルケの頭部に被せるティファニア。
「はいっ♪」
 言葉と共に披露されたドレス(完成形)を纏ったキュルケは、小さいながらも花嫁のようでさらに魅力が増した。
 キュルケの姿を見たこなた達3人はしばらく彼女に視線を向けて硬直していたが、
『萌え!!』
 と口を揃えて一声上げると、先程にも増して大きくどよめいた。
「テファ、凄いよ。こんなにキュルケの萌え度を上げるなんて!」
「あらそうですか? 嬉しいです♪」
 こなた・ティファニアの会話を照れくさそうに聞いていたキュルケだったが、
「!?」
 突然体に何かを感じて目を見開いた。
 こなたも突然聞こえてきた物音に、音がした方向を振り向く。

 時間は少々遡って、ロングビルの私室。
「んはっ」
 部屋着から頭部と両腕を出して、眼鏡をかけるロングビル。
 着替えを終えて脱衣所に向かい、洗濯物を籠に放り込んだところで手が止まる。
「……普段の何気無い行動でも、小さいと不便そのものですね……。ひょっとしたら当たり前の事を当たり前にできるのは、とても大切な事なのかもしれませんね」
 そう呟いて籠に放り込む作業を再開する。
「皆さんも早く元に戻れるといいのですが……」
 と口にした時、突然居間の方から大きな音が聞こえてきた。
「……な、何の音でしょう……」
 慌てて居間へと戻り、扉を開ける。
「皆さん、どうかしたんで……す……か?」
 そこまで言って、ロングビルは言葉を失った。
 居間では、こなたが床に倒れたギーシュの胸の上に倒れ、ルイズもマリコルヌの腹の上で倒れ、キュルケは全裸・涙目でテーブルの上に座っていて(しかもなぜか元の大きさに戻っている)、カトレアはタバサに押し倒され、ティファニアはキュルケに上着を羽織らせようとしていた。
「……え、あの、これはどういう……? あ……、ミ、ミス・ツェルプシュトーが元に……。いったい何が……」
「それが……、キュルケさんが急に大きくなってしまって……」
 困惑の笑みと共に、ティファニアはロングビルがいない間の事を語り始める。

 吹き上がる白煙と共にキュルケが元の大きさに戻った瞬間、膨張した彼女の体に弾き飛ばされてこなた・ルイズの体は宙に舞った。
 一直線に飛ぶこなたの進路にカトレアが立っている事に気付いたタバサは彼女を抱き寄せるが、その拍子に足を滑らせ、押し倒す形で2人は床に倒れ込む。
 一方こなたは、カトレアの後方に立っていたギーシュの顎を直撃。ギーシュは大きくのけぞって床に倒れる。
 そしてルイズも進行方向にいたマリコルヌの腹部に激突したものの、マリコルヌは何とか踏みとどまった。
「~っ!?」
 キュルケも訳がわからず、言葉にならない混乱した叫びを上げる以外不可能だった。

「……という感じで、吹き飛ばされたお二人に皆さん巻き込まれてしまったのですよ……」
 事の次第を聞いたロングビルは心配そうに、
「ええと……、見たところ皆さん無事なようですが……」
 と一同を見回していたが、キュルケに視線を向ける。
「ミ、ミス・ツェルプシュトー……」
「う~、いきなり大きくなっちゃうから、服がビリビリよ~っ」
 涙を流すキュルケの姿に、ロングビルはふと違和感を覚える。
「なぜミス・ツェルプシュトーだけ大きく……。服は……?」
「たぶん人形の服だからよ」
 首を傾げたロングビルの疑問に、そう答えたのはルイズだった。
「ミス・ヴァリエール……」
「ほら、テーブルにあるキュルケのリボンが大きくなってるでしょ……。たぶん制服も元に戻ってるはずよ……」
 テーブルに視線を向けると、確かにベールを被せるために外されていたキュルケのリボンも、元の大きさに戻っていた。
「ミス・ロングビルの時は制服を着たままだったから大丈夫だったけど、キュルケは別の服を着てたから体だけ大きくなったのよ」
「キュ……、キュルケ……」
 丁度その時、仰向けに床に倒れ気絶していたギーシュの胸元で、こなたがそう声を出した。
 まだ立ち上がる事も不可能なようで、這い寄るようにギーシュの胴体の上を進み、
「服が破けるなんて今時アイドルでもやらない、そんな王道シチュ……GJ」
 そう言い残し、がくりと倒れ込んでしまった。
「ミ、ミス・コナタ!」
 こなたが倒れた事に狼狽するロングビルを、ルイズは少々呆れが入った表情で眺めていたが、
「……! ……そ、そうか……」
 ルイズはある事に気付いて声を上げる。
「みんな! わかったわよ! 2人が元に戻れた理由が!!」


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