あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

聖樹、ハルケギニアへ-07



学園に戻ってからタバサと今後の簡単な打ち合わせをする。
稽古をつけるのは主に夜、皆が寝静まった頃に学園から離れた場所で行うこと、
長時間行い就寝時間を削れば、学園生活やタバサの身体健康に影響が出ることを考え
短時間になった。
タバサは睡眠時間を削ろうと問題無いと言ったがエクスデスは却下することにした。
たとえ本人がこれで良いと気にせずとも、周りがタバサの様子が変わった、疲れ気味では、どう過ごしているのかなどと気にしてしまう可能性がある。
ふとした変化に意外と気付く者は多いのだ。
理由を話すとタバサは納得したのか、
「分かった」
とだけ言って後は何も言わなかった。
タバサに不満が燻っていると感じたが、それは譲らなかった。

もっとあなたの事を知ることができれば

先の言葉、あれに準ずることにした。
お互いにもっと知り合えた時。
その時が来れば色々と聞けるかもしれない、ならば今無理に聞く気も無かった。
だがそれよりも先に、
「コレはどうする」
タバサに問う。
「大丈夫、コレはわたしが起こす」
二人がコレというのはジャベリンの欠片が頭に命中して気絶したシルフィードのことである。
ポーションを飲ませようとしたが意識がなくては飲ませようもなく、このまま放置するわけにもいかず取りあえず持ってきたのだ。
「起こせるか?どこか打ちどころが悪かったのかもしれん
 治療するならば・・・」
というエクスデスをタバサは首を横に振って否定する。
代わりにシルフィードの近くに寄り、エクスデスにこいこいと言わんばかりに手招きする。
「?」
エクスデスがタバサに招かれるまま寄ってみると、
「・・・きゅい~・・・きゅい~・・・」
と変てこな寝息が聞こえてくる。
気絶した後にいつのまにか眠ってしまったようだ。
「・・・・・」
ここにコレの天敵でもいれば命が無いかもしれない。
よく今まで野生で生きて来られたものだなとある意味感心した。
寝ているだけなら後は主人であるタバサに任せれば大丈夫だろう。
部屋に戻る為に寮に入り戸を閉めたところで、何か柔らかい物を叩く音と妙な悲鳴が小さく聞こえた気がしたが確認せずに戻ることにした。
後は主人であるタバサに任せれば大丈夫だろう。

部屋に戻り解錠して中へ入る。
出た時同様音を立てないようにゆっくりと、隙間から中を確認しつつ戸扉を開けて。
ルイズが起きてしまわないように。
結果部屋の主は起きてはこなかった。
扉を閉めてゆっくりと動いてソファーまで移動し、身につけた装備も静かに外していく。
エクスデスのような巨体がそろりそろりと闇の中を動く様子は何か変だった。
装飾まで外し終えたところでベッドの方からばさりと音がする。
ルイズが寝がえりをうって布団を落としてしまったのだ。
その様子にエクスデスはやれやれと言わんばかりに立ち上がると、ルイズの傍まで近づき布団をかけ直す。
起きるかとも思ったが深い眠りについているのかルイズは、
「ん・・・」
軽く何かを感じました程度の反応だった。
再びソファーに座るとエクスデスは思案を始める。
(さてどうしたものか)
タバサにどうやって教えていくか、どのような方法が一番合っているかを考える。
窓から見える二つの月を時折眺めながらエクスデスは最善の道を考えるのだった。
タバサに教えると事と、逆に教わる事にもなる自分の事を。
夜は更けていった。



そして朝、日常を普通に普段どおりに過ごす者にとってはさわやかに目覚める時、ルイズもまた目を覚ました。
「んぅ・・・」
まだ起きたばかりで頭がぼんやりとしている。
まだ梳かしていないぼさぼさの髪をポリポリと掻いて首を横にすれば見慣れた自分の部屋、
ソファーの上には自分の使い魔が横になっている。
相変わらず寝ているのか寝ていないのか分からない。
そんな事を考えながらむっくりと上体を起こすと自分の姿を確認する。
そこにはいつものネグリジェではなく学園の制服で胸元がゆるんでいる。
(・・・?)
なぜ自分は制服で寝ていたのか?
脳が疑問を提示し自分で答えを出す。
答えは昨日のドタバタで散々疲れてベッドに飛び込みそのまま寝てしまいました。
しかも制服は睡眠時に着る物ではないのでしわくちゃになり、自分の体もすっきりさわやかとはいけない。
寝たというのにこの疲労感。
朝から何でこんな気分にならなければならないのか。
再びソファーに横たわる巨漢に目をやり、ベッドからおりてゆっくりと向かっていく。
目はもう覚めていた。
一方のエクスデスは自分に近づく気配に意識を覚醒させる。
「む?目が覚めたかルイ」

「この馬鹿ぁぁぁぁぁ!」

ドスゥという音と共に顔に枕が叩き込まれた。
柔らかな枕のはずなのだが、どうにも柔らかい枕から発せられる音ではない。
「!?」
痛みは無いが急に視界を暗転させられ流石にこれには驚く。
「何をする!」
枕を顔からどけてもルイズは枕を再び振りかぶって叩きつけて来る。
殺気のこもった攻撃なら体が覚えていて咄嗟の対応も可能だが、こんな枕で殴られたぐらいでは動じることはない、だが取るに足らないからこそ困るというものもある。
それに反撃をするわけにもいかない。
それが今の状態だ。
「よさんかルイズ!何事だ!」
「何事も何も大事よ!ご主人様に対して不愉快な思いをさせる下僕なんか許されないんだから!」
「不愉快な思い?ああ、もしやそのままの姿で寝かせたことか?」
ルイズの枕攻撃を手でガードしつつルイズが着ているしわくちゃな制服を指差す。
「そうよ!・・・って分かっててやったの!?」
「声を掛けようとしたときには既にお前は熟睡していたのでな。起こすのもしのびないのでそのままにしておいた。起こした方が良かったか?」
「当然よ!お陰でシワだらけじゃない!」
ヨレヨレの制服を指さして怒鳴るルイズ。
実はこういうことでルイズが怒るのではないかとも想像はしていた。
魔法で攻撃されるかと思いきや、枕で叩かれるのは予定外だったが。
「しかし制服に関して問題は無かろう。予備がある」
そう言って枕をのけるとクローゼットを開け予備の制服を取り出す。
「替えがあるから大丈夫とかいう問題じゃ無いの!」
「分かった。以後気をつけよう。では着替えるか?」
「ちゃんと反省してるの?全く!」
ぶちぶちと文句を言うがこのままでいるわけにもいかない。
ルイズは制服を脱いでエクスデスのほうに渡す。
エクスデスもそれを受け取り簡易に畳むと下着類の着替えを渡す。
必然的にそのルイズの着替えを見ることになる。
ルイズはエクスデスが自分のほうを見ているのに気付いた。
「な、何よ」
使い魔に見られたところで恥ずかしくも何ともない筈なのだが、じっと見つめられると
何だか恥ずかしくなってくる。
頬を赤くしているルイズに対しエクスデスはここで口を滑らせてしまった。
気にしている者にとっては致命的な禁句を。
「見ていて思ったがお前は他の娘達に比べると顔立ちは見事だが、体は少し貧しいな。
 もう少し肉を付けてみてはどうだ」
エクスデス的には悪気は無である。
正直な感想を述べただけで。
「・・・・・・・」
ビシッと空気にひびが入ったような気がした
ルイズは受け取った下着を持ったまま黙って固まっている。
貧しいな、貧しいな、貧しいな・・・
エクスデスの言葉が頭の中で繰り返される。
「・・・・・・・」
その不穏な空気をエクスデスも感じ取り自分が口を滑らせてしまった事に気付いた。
(これは迂闊だったか)
先の発言のどのあたりでルイズの琴線に触れたかは分からない。
だがルイズがぶるぶると震えだしこの後に待つ展開を予想すると、枕攻撃どころではないということは確実だ。
「ルイズ、すまなかった、失言だ」
詫びは入れておこう、詫びたところでどうにもならないだろうが。
そしてその通りだった。

「どうせわたしは背も低くて胸も無くて尻もないわよわかりきった事を淡々と述べるん
じゃないわよというか下僕の分際で生意気にもご主人様に説教たれるんじゃないわよ
あんたなんかに言われなくても分かってるわよーっ!!」

「そこまでは言っていない」

朝から派手な爆音が響き渡った。
ちなみにエクスデスの魔法防御により部屋は大破壊を免れたのである。
杖を手にした瞬間、魔法が来る事を理解して即座に対応したのだ。



ルイズが授業に出た後エクスデスは一通りに部屋を掃除し洗濯物を持って洗い場に出掛けた。
叱責という名の爆発のダメージはゼロなのだが、それで平然としている使い魔にルイズは生き物にとっては命の糧を奪われる罰、食事抜きを命じた。
エクスデスが食事もするというのは知っているので、これを禁止するという罰でこの何とも言い難いほど余裕を感じさせる下僕をぎゃふんと言わせようというのである。
等のエクスデスは別にずっと食物をとらずとも死にもしないのだが。
「食べる」という行為に興味を持ち始めていた時に中止命令を受けて不満であった。
(とにかく怒らせたのは間違いない、これはやむを得んな)
どのみちルイズの機嫌が直らない限りはどうしようもない。
自分にも非はあると言い聞かせて納得した。
水汲み場に着くと洗濯板を取り出して準備をしていく。
今までやったことも無い掃除、洗濯も興味深いのでこれはこれで楽しみなのだ、
だが対象の洗濯物を取り出した時点で動きが止まる。
そこに現れたのはルイズのパンツ。
洗い方を以前はシエスタ任せにしてしまい自分では出来なかったのだ。
習おうとは思っていたがギーシュの一件でうやむやになり、夜はタバサと会っていたので
そんな時間は取れなかった。
「・・・しまった」
パンツを持ったまま固まる巨体。
今度は力の限り引き裂きかけるようなことは無い。
スムーズに洗い物は無くなり、綺麗に整えられて干されている。
日差しも良く穏やかな風も吹き、夜までには出来上がるだろう。
桶も片付けそこで、ギーシュの一件や今朝の爆発(原因・ルイズ)のことを雑談的に話して、それから朝食をぬかれた話になった。
「ということはまだ朝食も召し上がってないんですか?」
「ああ、一応私にも非があるのでな。やむをえん」
「そうですか・・・」
シエスタは少し何かを考えたあと、にっこりと微笑み。
「エクスさん、ついて来て下さい」
と、どこかへ歩き始める。
タバサとの教え合いは互いに用意ができてからなので、他に予定があるわけでもなくついて来いというなら行くことにした。
「時にシエスタ、さっきから呼んでいるエクスさんというのは何だ?」
「エクスデスさんとお呼びするより私なりに親しみをこめてみたのですが・・・嫌でした
 か?」
足を止め不安げに顔を見上げてくるシエスタ。
こちらが不快に思うかもしれないという事だろうが、不快に感じていたら先程に呼ばれた時にやめるように言っている。
「別にかまわん、好きに呼ぶがいい」
ぱぁっと、笑顔になるシエスタ。
「はい!そうしますエクスさん!」
二人は再び歩き出し、食堂へと向かった。


「あ、あとエクスさん
 女の子への接し方も勉強しましょうね?」
「・・・そうだな、頼もう」








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