「本当は偽物とかじゃないでしょうね?」
目の前で眠るGを見ながら、殿を務めると言ったあの時から…
簡単にわかるぐらいGの雰囲気が変わったと、ルイズには思える。
問答無用で、キュルケ達と一緒に風呂に入れた時も、Gの顔は穏やかになっていた。
召喚された時から、不機嫌な顔や獣のような目、興味が無いと周囲に解るような態度
それが、穏やかになったと思えたのだ…
何度か寝顔を見た事があるが、その寝顔はいつも不機嫌そうだった…
だが、今のGの寝顔は違う。安らかで、穏やかな寝顔をしているのだ
その顔を見ながら、あの後の事をルイズは思い返していた
簡単にわかるぐらいGの雰囲気が変わったと、ルイズには思える。
問答無用で、キュルケ達と一緒に風呂に入れた時も、Gの顔は穏やかになっていた。
召喚された時から、不機嫌な顔や獣のような目、興味が無いと周囲に解るような態度
それが、穏やかになったと思えたのだ…
何度か寝顔を見た事があるが、その寝顔はいつも不機嫌そうだった…
だが、今のGの寝顔は違う。安らかで、穏やかな寝顔をしているのだ
その顔を見ながら、あの後の事をルイズは思い返していた
「ルイズ!」
「…姫さま!」
「…姫さま!」
魔法衛士隊やキュルケ達に見守られながらルイズとアンリエッタは抱き合った。
「件の手紙は、無事、この通りでございます」
ルイズは、自分の胸元から取り出した手紙をアンリエッタに渡す。
アンリエッタは、大きく頷くとルイズの手を強く握り締めた
アンリエッタはそのまま周囲を見回して、ウェールズ達の姿が無いのに気付き、顔を曇らせた
アンリエッタは、大きく頷くとルイズの手を強く握り締めた
アンリエッタはそのまま周囲を見回して、ウェールズ達の姿が無いのに気付き、顔を曇らせた
「ウェールズ様は、父王に殉じたのですね」
ルイズは目を瞑ると、ゆっくりと頷く
「ワルド子爵の姿が見えませんが、別行動をとっているのかしら? …まさか! 敵の手にかかって?」
「ワルドは……裏切り者だったのです、姫様」
「裏切り者?」
「ワルドは……裏切り者だったのです、姫様」
「裏切り者?」
ルイズの顔は曇り、アンリエッタの顔には陰がさした。
そんな自分達を見る魔法衛士隊やキュルケ達にアンリエッタが気付く
そんな自分達を見る魔法衛士隊やキュルケ達にアンリエッタが気付く
「彼女達は、私の客人ですわ…隊長殿」
「さようですか」
「さようですか」
魔法衛士隊の者達は、素早く持ち場に帰って行く
「兎に角、私の部屋でお話しましょう。他の方々には、別室を用意いたしますので…そこでお休みになって下さい」
「子爵が裏切り者だったなんて……魔法衛士隊に、裏切り者が居ただなんて…」
アンリエッタは、涙を流しながらそう呟き……自分がウェールズにしたためた手紙を見つめた
ルイズはただ、無言でアンリエッタに近寄る。そして手紙を持つアンリエッタの手を優しく握った
ルイズはただ、無言でアンリエッタに近寄る。そして手紙を持つアンリエッタの手を優しく握った
「わたくしが、裏切り者を使者に選んだわたくしが…ウェールズ様を殺したような者だわ」
「違います。それに…ウェールズ皇太子は、御自身の意思で国に残られました」
「ねぇ、ルイズ? あの方は、私の手紙を最後まで読んでくれたのかしら?」
「違います。それに…ウェールズ皇太子は、御自身の意思で国に残られました」
「ねぇ、ルイズ? あの方は、私の手紙を最後まで読んでくれたのかしら?」
アンリエッタの問い掛けに、ルイズはゆっくりと首を縦に振る
「はい。ウェールズ皇太子は、姫殿下の手紙を最後までお読みになられました」
「…ウェールズ様は、私を愛してはおられなかったのですね」
「…ウェールズ様は、私を愛してはおられなかったのですね」
悲しげに手紙を見つめるアンリエッタを見ながらルイズ口を開いた
「亡命をお勧めになったのですね…」
「死んで欲しくなかった、愛していたんだもの……」
「死んで欲しくなかった、愛していたんだもの……」
泣きながら、心からの本心でアンリエッタが言う…
「そんなに……名誉が大事だったのかしら」
泣きながらの、本心からの呟きにルイズは何も言えなくなる…
懐にある風のルビーが、もしかしたらアンリエッタの悲しみを和らげるかも知れないと思うと
ルイズは、懐から風のルビーを取り出し、アンリエッタに渡した
懐にある風のルビーが、もしかしたらアンリエッタの悲しみを和らげるかも知れないと思うと
ルイズは、懐から風のルビーを取り出し、アンリエッタに渡した
「姫様、ウェールズ皇太子から形見にと預かっております」
「これは、風のルビー! ウェールズ皇太子から預かってきたのですか?」
「私の使い魔が、勇敢に戦ったウェールズ皇太子が息を引き取る寸前に、姫様に渡してくれと預かったとの事です」
「そういえば…ルイズ。貴女の使い魔は?」
「私を逃がす為に殿をする為に残りました。…オレを信じろと言って」
「これは、風のルビー! ウェールズ皇太子から預かってきたのですか?」
「私の使い魔が、勇敢に戦ったウェールズ皇太子が息を引き取る寸前に、姫様に渡してくれと預かったとの事です」
「そういえば…ルイズ。貴女の使い魔は?」
「私を逃がす為に殿をする為に残りました。…オレを信じろと言って」
アンリエッタは、薬指に嵌めた指輪を愛しそうに、大事そうに撫でる
「ウェールズ様は、勇敢に戦った……そう言いましたね」
「はい」
「私も、勇敢に生きてみようと思います。ウェールズ様や、貴女を逃がす為に残ったと言う、勇敢な使い魔さんのように」
「はい」
「私も、勇敢に生きてみようと思います。ウェールズ様や、貴女を逃がす為に残ったと言う、勇敢な使い魔さんのように」
そう言ってルイズに笑いかけたアンリエッタの顔は、悲しさと寂しさが混じっていたが、強い気持ちが込められた笑顔だったと
その笑顔を見たルイズは心から思ったそうだ…
その笑顔を見たルイズは心から思ったそうだ…
ルイズが城での事を思い返していると、眠っていたGがゆっくりと起き上がった
「おはよう。カイン、少し良いかしら?」
「何だ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
「何だ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
以前なら、不機嫌そうに睨んできたのが嘘のように、普通の会話となる…
「カイン。アンタは、私の使い魔なの……その、主に対して少しは礼儀って物を示して欲しいの。それと……帰って来てくれてありがとう」
「つまり雇用主に、礼儀をつくせと言う事だな…良いだろう。二つ目に関しては言ったはずだ、不可能は無いと」
「……アンタ、本当に出来るの?」
「つまり雇用主に、礼儀をつくせと言う事だな…良いだろう。二つ目に関しては言ったはずだ、不可能は無いと」
「……アンタ、本当に出来るの?」
その言葉を聴いたGは、1度呼吸をしてからルイズの方を向き…
「信用されていないようですね。しかしながら、このような口調で宜しいでしょうか? ルイズ様」
「………えっ、えぇ問題無いわ。皆にもその口調でお願いね」
「御意」
「………えっ、えぇ問題無いわ。皆にもその口調でお願いね」
「御意」
今までの口調とはあまりに違い過ぎる口調の為、ルイズや学院で暮らす者達は…
Gの口調の豹変にビックリした為に、少しばかり気まずくなったのだそうだ。
Gの口調の豹変にビックリした為に、少しばかり気まずくなったのだそうだ。