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機械仕掛けの使い魔-プロローグ



機械仕掛けの使い魔 プロローグ

 その日は、概ね普段と何も変わらない日であった。
 桜町は雪化粧を施され、空はいつ雪が降ってもおかしくない曇天。
 その空の下のとある家の庭、黒猫が1匹いた。ドラム缶の焚き火に手をかざし、暖を取っている。

 黒猫の周りには、いつも騒がしい人々(?)が集まる。
 全身メタルの猫を連れた、禿げ上がった義手の男。
 黒猫とそっくりなスーツに身を包む少年。
 メガネをかけた、冴えない風貌の小学校教諭。
 真紅のマントに身を包む、眼帯のトラ猫。
 電柱と見紛うばかりの巨躯の、異星からの来訪者2人。
 兎のような大きな耳の、小さな恋人志願者。

 それぞれが黒猫にとって面倒な事件をいつも持ち込んでくる。それらを全てかわし、いなし、時には正面からぶつかって粉砕しつつも、結果的には全てが丸く収まる。
その日も、そうなるはずであった。

トラ猫を除く前述のメンバー全員が集まるフジ井家の庭で、この日も事件が起こる。
「鈴木、勝手にミサイルくべてるヤツ、何とかしろ!」
 大型ミサイル2発をドラム缶に突っ込む来訪者2体――ロミオとジュリエット――。慌ててその暴挙を止めようとする、『鈴木』と呼ばれた小学校教諭。
 しかし構わず、危険物処分と言う名目の元、ダメ押しとばかりに2体揃ってどこからかアサルトライフルを取り出し、ミサイルに向けて一斉射撃。
「なぁッ!?」

ドオォォォォォォォンッ…

周囲の者全てを巻き込む大爆発。
“本来”であれば、集まっていたメンバーは皆無事で、完全にブチ切れた黒猫による、ロミオとジュリエットへの制裁が開始されるところであった。
 しかし、その日は違っていた。しかも、一番違ってはいけない部分が、それこそ180°違ってしまっていた。即ち――

「…あれ、剛くん、クロは?」
瓦礫から顔を覗かせた義手の男、『剛万太郎(剛くん)』が、全身メタルの猫『ミーくん』の言葉を受け、ススだらけの顔を擦りながら辺りを見渡す。そして、最大の異変に気付く。
「クロがいないっ!?」
「し、師匠が消えたぁっ!?」

はたして、『クロ』という名の黒猫は、未だ爆発の余韻が残るフジ井家の庭から忽然と、”スクラップ”1つ、”ぬいぐるみの毛”1本すら残さず、姿を消していたのだった――。



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