あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

痛い愛

父さま、母さま、姉さま、ちい姉さま。
先立つ不幸をお許しください。私ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは命を絶ちます。これは遺書です。

私に何があったのか、とお聞きになるでしょうが、御理解頂けるか自信がありません。
或いは私はこうして何かに書き残す事で、いつか誰かが、これを読んだとき、私の <<不明、塗り潰されている>> 想いを理解してくれる、そんな期待もあるのでしょう。
だから私はこの身に何が起こったのか、私がそれに何を思ったのか。
私を蝕むものに怯えながらも、これを書かずに要られないのです。

筆を取って手紙をしたためている今ですら、何から話してよいのか分かりません。
切欠は、思えば生まれた時からだったのでしょうが、要領を得ないでしょう。

使い魔を召還したのです。そこが私の区切りとして、また歴史の始まりとしても良いでしょう。
奇妙な男です。とても奇妙な、大柄の男でした。

この手紙に彼のことを悪く書くの良くありません。
せめてこの手紙が残る事で私の死の決意を残したいのです。彼は私が呼んだのです。

奇妙と申し上げたのは、悪く言うつもりでは有りません。
彼は、違う国から来た、いえ違う所(それがどこかは良くわかりません。彼も上手く説明できないようです)から来たと言い張っていたのです。
初めは嘘だと思っていましたが、今となっては真実だと確信しています。それはきっと、私でも彼でもなく、他の誰かがいつか証明する事だと思います。
彼はとても強く、私を守ってすらくれました。
級友の魔法も、盗賊の作り出した巨大なゴーレムも彼の前では全て意味を成しません。
スクウェアの遍在ですら、彼の前に屈するのです。
詳しい事はここで書くことが出来ないのが残念なのですが、困難な任務も彼の御蔭で、無事達成できました。皇太子様を助けたのは、実は私達なのです。自慢なんてくだらない物ではありません。罪もきっとあるのだと私は思います。

何を書けばよいのか迷ってきました。
どうかこの手紙を読む人は、私の心を読んで欲しいのです。

彼との出会い、彼の強さ、それは私を分かってくれるための一つの欠片に過ぎないのです。

父さま、母さま、姉さま、ちい姉さま。
最初にそう書きました。大事な家族です。でもこの手紙は他の人にも読んでもらいたいのだと気がつきました。

何故命を絶とうと思ったのか、と言う事をやはり書かねばならないのでしょう。いえ、書きたいのです。しかし全てを語ることは出来ません。それはこの手紙を残すためであり、この手紙を読んで正しく私の事を理解してくれる人がいずれ現れる、それこそが天に昇った私の魂への慰めなのですから。

戦争へ参加いたしました。アルビオンを攻める、恥知らずな貴族から白の国を取り戻すための戦いです。

一つ、大事な事  <<同じく塗り潰されている 二行ほど解読不能>>


彼と共に、その戦に参加したのです。使者の魂すら弄ぶ、彼らの卑劣な魔法により、トリステインは撤退を余儀なくされました。
私と彼は押し寄せる七万の大群から、我が軍の撤退を助けるために、その殿を務めることになったのです。
恥知らず、なぞと言う言葉を使いましたが、私も恥知らずです。結局私は殿を務めなかったのです。殿は彼一人でした。言い訳も何も有りません。卑怯な私は今逃げ出して命を永らえています(ですが私はこれを書き終えれば直ぐに自ら命を絶ちます)。

学院に帰ってきて、まず始めに行ったのは、人望の厚い彼の死を、周囲に伝える事でした。しかし、誰一人として、私の話は聞いてはくれません。
頑なに、彼は生きている、と力強く、妄信的(この手紙で彼を責めるつもりは有りません)な瞳で私を見返してくるのです。
私は諦めたくありませんでしたが、しかし私の拙い言葉では、誰一人として頷いてはくれません。
彼が生きているか確かめるために、再びサモン・サーヴァントを行いました。
結果は、この手紙を読んでいる頃には誰もが知ることとなるのでしょう。

『聖人』

そんな言葉が既に広まっているのです。彼は強く、そしてとても何かに満ちているのです。

誰も、きっとここにいる誰も、私のことを分かってくれません。それはこの手紙で伝えきれるものではありません。私の心を、どうか読んで欲しいのです。私の最後を、私の短い歴史を、そこから私を読んで欲しいのです。

きっと私を理解してくださった方は、この言葉の足りない手紙から、今、筆を取るに至る私の感情を正確に理解してくださってるのでしょう。

私は悲しいのです。
私は恐ろしいのです。


        ~ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール~





「待ちなさい、ルイズっ!!」
「キュルケ? どうして?」
「死んでも何も良いことなんて無いのよ?」
「お願い、止めないで。あんたになんか分かんない」
「読んだのよっ!!」

読んだ? あぁ、あたしの遺書をもうこいつは読んだのか。でも、ヴァリエール家の敵になんか、あたしの気持ちがわかるわけなんか無い。
塔の天辺まで、わざわざご苦労なことだ。

「お願い、ルイズッ!! やめて頂戴、あなたがいないとあたしまで……」
「知ったかぶりなんてしないでっ!! 慰めなんか」
「聞いて、きっとあたしも、いえ、絶対に同じ気持ちなの」
「嘘っ、黙ってツェルプストー!!」
「ルイズ、ねぇっ!! ヴァリエールもツェルプストーも何も関係ないのっ!! あたしも一人じゃ耐えられないっ!!」

その言葉に少しだけ、ほんの少しだけ期待を持つが、どうせこれまで何度も裏切られてきたのだ。

「この子を見て頂戴っ!!」

「タバ……サ?」

あたしよりもちっちゃくて、でもメイジとしては優秀な、青い髪の小さな女の子。
美しかったその青い髪も、今は……。

「 」

その言葉に怖気が走った。涙が止まらない。

「ねぇ、ルイズお願い。今ならあたし達、お友達になれると思うのよ」
「だったらどうなるの?傷の、舐め合いでもしようって言うのッ!?」
「そうよ、お願い、何でもいいの。死なないで」
「じゃぁ、どうするって言うのよ!!」
「逃げましょう? ね、あたしの実家なら、いえ、人の居ないところでも良い。ロマリアもゲルマニアもきっともう駄目。ガリアだってどうなるか。だったら人の居ないところまで逃げましょう?」

淡い期待は確信に変わった。そうか、あたし一人じゃなかったんだ。でも、逃げても、いや、人の居ないところまで逃げるのなら。

「お願いよ、すぐにでも逃げましょう? 早くしないと人が来るわっ」

言うや否や、塔の下からコルベール先生が飛んできた。声が大きすぎたらしい。

「おお、ミス・ヴァリエール。命を絶とうなどと愚かしい」
「駄目」

二人の言葉はもっともらしいが、でもきっとあたしの言葉なんかもう通じない。

「祈りましょう……気休めくらいにはなります」
「愛」

駄目だ。やっぱり駄目だ。もう、涙が、涙が。
枯れるなんて言葉は只の飾りだ。一生分はとうの昔に流しきっている。
あたしは、でもキュルケが、今なら分かってくれるかもしれない。
一人じゃないんだ。

「彼もお帰りです。共に喜びましょう」
「そんなっ、もう帰ってきたのっ!?」
「逃げるのよ、ルイズ!! 一緒に逃げるのっ!!」

ごうごう、と何かが噴出すような音と共に、塔の下から明かりが浮かび上がってきた。
見慣れた姿がぐんぐんと目の目を通り越し、上から見下ろす。
光がタバサの頭を照らす。天辺だけ髪の毛のそり落とされた、小さな頭が光る。

「オマーたせしまシタッ!! 世界人類、愛ミナギッテ、ニエタギレッ!!」
「おお、ザビー様。今日も愛に溢れてますねぇ」
「愛」
「どうです、信者は増えましたか?」
「大分増えたヨ。何人か死人もマギレテルけど、ん~魔法ってフシギ」
「愛」

あんたの方がよっぽど不思議よ。

「ではハンサム・ウェールズ君、新しい幹部を紹介しちゃっテ」
「ええ、こちら我がザビー教の広報として新たに愛の宣教師を務めます」
「始めましてクロムウェルです。パッション・クロムウェル、とお呼び下さい」
「愛」
「そして彼女が」
「技術開発のシェフィールドです。洗礼名はポン太郎」
「愛」

もう無理。

              戦国BASARA2より ザビーを召還



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