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秋山異世界物語 天気晴朗ナレドモ風強シ(仮)-02


「誰もおらんぞなもし。」
「そりゃそうよ、食事を早く切り上げて来たんだから。たく、私の使い魔がこんなに下品だなんて思わなかったわ。」

今ルイズと秋山は教室にいた、もちろん他の輩は今食堂だろう。
この数分後、秋山が。

「おー!変な姿の動物がいっぱいおるのー!!」

というのは目に見えているので、ここから時を少し早めた図書館に場面を移す。


ミスタ・コルベールはトリステイン魔法学院に奉職して二十年、中堅の教師である。
彼は今本塔の中にある、秋山もびっくりなくらいの量がある図書館の中で、秋山の左手に書かれたルーンの事を調べていた。
まず、生徒にも公開されてる場所には見当たらなかった。ので、教師のみが閲覧を許される『フェニアのライブラリ』の中にいた。
空中に浮く『レビテーション』を使って、手の届かないようなバリアフリーがなされてないような書棚の上の方までも探し、本を探っていた。
ようやく見つかった、始祖ブリミルの使い魔たちが記述された古書である。
その中の一説、秋山の左手に浮かんだルーンと比べ、ある使い魔とまったく同じである事に驚愕し、慌てて床に下りて、本を抱えながら学院長室に向かった。


その学院長室にはミス・ロングビルと呼ばれる容姿は美しいが婚期を逃した女性と。
100歳か300歳か…いつまで生き続けているのか全く分からない元気な老人オールド・オスマン氏がいた。

「オールド・オスマン」

ミス・ロングビルは、羊皮紙から目を離さずあくまで冷静に言う。

「なんじゃ、ミス…」
「暇だからといってお尻を撫で回すのはやめて下さい。」

オスマンは口を半開きにして、よちよちと四つん這いで歩きはじめる。

「都合が悪くなるとボケた振りをするのもやめて下さい。」

口を閉じ、四つん這いを止めて椅子に座ると、オスマンは何かを考え出す。

「真実はどこにあるんじゃろうか…、なぁ?ミス……」
「少なくとも、私のスカートに手を出しても無い事は分かります。ですからネズミを真下に忍ばせるのは止めてください。」

机の下にいるネズミがオスマンの肩に来る。

「おぉ、おぉ気を許せる友達はお前だけじゃ…。モートソグニル。」

モートソグニルと呼ばれるねずみは、ちゅうちゅうと泣いて
オスマンから出されたナッツをかじった。

「そうか、もっと欲しいか じゃがその前に報告じゃ…ほう…ほうほう、白か!うむ、しかしミス・ロングビルは黒に限る、そう思わんかね?」
「オスマン。今度やったら王室に報告します。」
「カーッ!王室が怖くて魔法楽員学院長が務まるかーっ!」

年寄りとは思えない迫力で怒鳴る。

「下着を覗かれたくらいでカッカしなさんな。そんな風だから婚期を逃すのじゃ、はぁーーーー
 わかがえるのぅ~~~~、ミス…」

オールド・オスマンが堂々と尻を撫で回す。
婚期を逃す所に起こったのか、尻を又なでられたからおこったのかは不明だが、ミス・ロングビルがたつと。

「痛い。やめて。本当、もうしない。」

オールド・オスマンは頭を抱えてうずくまる。ミス・ロングビルは、荒い息で、オスマン氏を蹴り上げる。
そんな時間が、突然の乱入者にかき消される。

「オールド・オスマン!」
「なんじゃね?」

ミス・ロングビルは椅子に座り羊皮紙にペンを走らせている。
オスマン氏は、腕を後ろに組み堂々と立っている。
なんとも早業である。

「大変です!」
「なぁにが大変な物かすべては小事じゃ、小事。」
「これを、これをみてください!!」

コルベールは書庫で見つけたとある本をオスマンに渡す。

「これは始祖ブリミルの使い魔達ではないか。まーたこのような古い本を…」
「いいですから、これも見てください!」

コルベールは秋山真之の手に書かれていたルーンをメモしていた紙をを手渡した。
それを見た瞬間、オスマン氏が真剣な顔に変わる。

「ミス・ロングビル、席をはずしなさい。」

ミス・ロングビルはそういわれると、学院長室から退室した。
完全に出て行く事を確認すると、オスマン氏は話を続けた。

「詳しく説明するんじゃ、ミスタ・コルベール。」



場所変わりて、ルイズ達の元に。


ルイズは今、昼食を食べる為、食堂に向かっていた。
秋山は授業中風呂敷から本を取り出し、床に寝っ転がって読んでいた為、特に問題も無く授業は終わった。

「何読んでたの?」
「あー、孫氏の兵法じゃとか、色々じゃ。」

秋山の風呂敷の中には船内に色々あった役に立ちそうな物+本多数
が入っていた。

「何それ。」
「兵法書じゃ。」

ルイズは素っ気ない返事で返す。

「ふーん。ていうか、あんた、その布包み重くないの?ていうか私が恥ずかしいんだけど。」
「軽い位じゃなー、もしもの事も色々あるやもしれん。」
「着いた。あんた朝みたいな事、またしたら覚悟なさい。」
「ほいほい。」


「ごちそうさまでした。」
「はい、じゃあとっとと出てった出てった。」
「……。」

何も言わずに出て行く、そんなにあのネタは不評だったのか。いや、自分としても最終手段だったわけだけど
あそこまで怒られんとも言いたし。と、秋山はそう考えながら、食堂を出て行く。

「あ、あら。軍人さん……?あ、あの例の使い魔さんですか?」
「……御身さん、わいらに似た容姿じゃな。」
「は、ふぇ?私がですか?」
「いかにも可愛らしゅう姿形をしておるが、その髪と目はワイらに似とるな。」

ふむふむ、と物珍しそうに、否。その中に懐かしさも交えて目の前のメイドを観察していた。

「なんかよくわかりませんが、暇なんですか?」
「おう、暇じゃ。」
秋山は、はっはっはーと大笑いをする、目の前のメイドには変人としかうつっていないだろう。
多分。

メイドがケーキを皿に置いていき、秋山がそれが一杯はいったトレイを持ち、おやつを配り終えていく。暇と言い手伝ってくれといわれて
ついてけば「食後のおやつを配ってください、お願いします。」との事。
空腹秋山の心中には、一つあまらんか、一つあまらんか。と、それしかなかった。
その内、色恋男が仲間達とじゃれあっているのをみた。

「おい、ギーシュお前は今、誰と付き合ってるんだ?」

のぼさん(正岡子規)が見たら、どういう反応をするか。海軍士官学校にいた時、たまに聞こえたのぼさんの伊予弁が今でも懐かしい。
本当にいるかと思って左右を見たものだ。

「薔薇は多くの人を楽しませる為にある、つまり、僕に付き合うという概念は今はないのだ。」

兄上が見たら、どういう反応をするだろうか。
というか自分の周りには色恋を好まん人が多い気がする、という事を秋山は考えていた。
そんな中、これからおこる一事が、彼にとって幸となったか仇となったか、今は誰にも分からず。
その一事とは、そのギーシュとやらが一つ些細な行動をした時に起こった、彼のポケットから小瓶が落ちたのである。
別にギーシュの事をどうとも思ってない秋山は、とっとと拾いその色恋男に「落し物ぞな。拾われん。」と言ったが。
こちらの事を見向きもしなかった。

「落し物じゃぞ。持ちぃ。」

と、ギーシュの左肩に手を置き、引く。
するとギーシュは左からこちらへ向く。
その体勢からギーシュの手に小瓶を握らせる。
冷や汗を浮かばせたギーシュは小瓶を持ちながら。

「こ、これは私の物じゃない、何を言ってるのかな。」

とあくまで紳士的に、秋山の方へと返そうとしたが。
その小瓶の出所にギーシュの友人達が気づいた。

「その香水はモンモランシーの香水ではないか。」
「その鮮やかな紫色はまさに、それだ自分の為だけに調合している香水だ。」
「それがギーシュのポッケから落ちてきたってことは、つまりモンモランシーと付き合ってるって事だな!?」

ギーシュは多大な冷や汗をこぼしながら。

「チガウ。いいかい?彼女の名誉の為に言うが――。」

その時後ろのテーブルに座っていた茶色のマントの少女が立ちあがり、ギーシュの席に向かって、こつこつと歩いてきた。

「ギーシュさま……。」

ぼろぼろと涙をこぼし始める。

「やはり、ミス・モンモランシーと――。」
「彼等は誤解してるんだ。ケティ。いいかい、僕の心の中に住んでいるのは、君だけ――。」

言い終わる前にケティと言われている少女の張り手が炸裂した。

「その香水が出てきたのが、証拠ですわ!さようなら!」

ギーシュは頬をさする。
しかし、悪夢は続く、巻き髪の子が立ち上がって、ギーシュの目の前にくるまでにずかずかずかと、歩み寄ってきた。

「彼女とは、ただいっしょに、ラ・ロシェールの森へ遠乗りをしただけ―――。」

だくだくと冷や汗をたらしながら弁解する。

「やはり、あの子と付き合っていたのね。」
「お願いだ、モンモランシー咲き誇る薔薇のような顔を、そのような怒りでゆがませないでくれ。僕までかなし―――。」

ギーシュの頭にワインがかけられた……。
最後まで台詞がいえないギーシュが可愛そうである。
その上「うそつき!」と怒鳴られている。
沈黙が流れた中、最初に言葉を発したのはギーシュだった。


「あのレディ達は、薔薇の存在の意味を理解してないようだ。」

正直どうでもよかったし、色々うるさそうだと予感した秋山は、とっととメイドからトレイを受け取り、歩く…前に呼び止められた。

「待ちたまえ。」
「あしか。」
「君が香水の瓶を取り上げたせいで――。」
「言わんとしとる事はわからい、しかしあしは悪くないと思ってるがの。」
「何故かね。」
「許可も取らんで2人も女を取れば、女方も怒るじゃろう。」

「確かにその通りだ。」と秋山に賛同する学生もいた。
ギーシュの顔に少し赤みが走る。

「知らないふりをした時点で、話をあわせるぐらいの機転があってもよいだろう。」
「知らん。」
「ああ、君は……ゼロのルイズが呼び出した、軍人だったな。そうだなそうだな、頭のお堅い血塗れの軍人にゃ無理な機転だったな、行きたまえ。」

ようするに殺人ロボットと侮辱した。
秋山は流石に、言葉に嫌味を交える事にした。
これが後の一事の決定打となった。

「国から乳吸う親の乳すっとる人は流石に頭が柔らかいの。あしらも参考にせにゃいかん。」

今、この発言で。この食堂にいる9割にケンカを売った、が、幸い切れたのはギーシュだけだった。

「どうやら、貴族がどれほどまでに重要かしらんようだな。」
「知らん、ただ座ってるだけの飯食らいとしか。」
「よかろう、礼儀を教えてやる。ちょうどよい腹ごなしだ」

ギーシュは立ち上がった。

「ほう、ケンカか。」

秋山一のカッサイモンの淳さんは売られたケンカは必ず買う信条がある。
しかし、兄の言葉も忘れてはいけない。
「引き分けにもちこめるか勝ちに走れるケンカ以外はするな。」
どうすればよいか、相手は空を飛んだりする事も考えられる、しかし。
空を飛んだらこちらを傷つけることは出来ない。
つまり空は飛ばれない…。
しかし、まず殴り合いにはならないと予測した。

「ヴェストリの広場で待つ。ケーキを配り終えたら、来い。」

斜め後ろにいたメイドが震えている。
「どうしたぞな?」と聞けば「貴方、こ、殺されちゃう」とだけ言い逃げていった。

「そりゃ、そうか。」

どんな魔法を使うかも予測できない。
というか魔法自体いまだ分かってない。
感覚では分かるが、理では捕らえられない。
一番秋山が嫌いな物である。

「勝手に何してるのよ貴方!」

その言葉に驚き、後ろを見ればルイズがいた。

「怪我したくなきゃ謝りなさい。」
「面白いの。」
「は?」
「相手が何を使ってくるか分からんけ、それをどう倒すか、考えとる。それが楽しいんじゃ。」
「……狂ってるわ、勝手にしなさい。一度痛い目見れば、分かるはずよ。メイジと平民には大きな差があるわ、それは常識ではのりこえれないの。」

勝手にしなさいと言いながら、心配の顔も見せている。
秋山はなかなか可愛い所もあると思った。
考えが一つにまとまった秋山は、ギーシュの友人の一人に尋ねる。

「ヴェストリのうんたらはどこかなもし。」
「こっちだ。」

中庭、ヴェストリの広場には、噂を聞きつけた暇人で溢れ返っていた。

「諸君、決闘だ!!」

歓声が巻き起こる、本当に血を望んでるのは軍人ではなく平民なのだ。

「ギーシュの決闘だ、相手はルイズの使い魔の人間だ!」

ギーシュは歓声の中腕をふって、歓声にこたえている。
そして、やっと存在に気づいたという風に、秋山の方を向いた。

秋山とギーシュは、広場の真中に立ち、ギーシュだけが秋山を睨んでいた。
秋山はぽけーっと、上の空だった。

「怖気づいてるのかね?今だったら怪我をさせてから謝るという事で手がうてるが?」
「……。」
「必要無か。」
「……。」

秋山は返答に応じず。
ギーシュはここで間違いを犯す。
これは、恐怖で怯えた姿ではなく。
既に作戦なのだ。

「私は貴族だ、故に魔法を行使する。異論はうけつけん。」
「……。」

ギーシュがそういうと、薔薇を一枚空に浮かせて、それが地につくと、土人形を作った。
秋山よりでかい、女性の形をし、甲冑を着込んだ土人形だ。

「僕の二つ名は青銅。青銅のギーシュ、従い、青銅の土人形ワルキューレが相手する。」

相手が先に仕掛けた、相手はこの時点で作戦に乗った。
とはいえ、ここまで先は全てその場におくと言う作戦とは何重もほど遠い物である。

(7体かなも…しかし、青銅は硬し、いかんとするべきか。)

土人形の一体が秋山に向かって突進、その青銅製で出来た腕で秋山の腹に目掛けて殴る。
が、目の良い海軍職、餓鬼の頃からのカッサイモン、そして体格の差で避ける事は容易だった。
自分の方が背が高い場合、相手の腹に向けて殴るには腕を下に向けなければならない。
しかし、背が相手より高い場合は頭を狙いやすくなる。つまり、秋山の弱点は頭。
だが、あえて狙わなかったのは、痛めつけて終わらすというギーシュの意思か。
はたまたケンカをした事が無くて知識が無いか。

「こういう場合は……。」
「何をしたって僕のワルキューレに対しては無力さ――って逃げタァ!?」
「逃げる場合が勝ちとする日もありじゃ!」

何故逃げるか、おおよそ相手の土人形の性能を見る為だろう。
後ろをみやった。やはり、秋山の速度には敵わないようだ。
秋山のかけっこは犬の全速力と同じ速度が出る。
伊予の警官は秋山が悪さをする度に、捕まえようとしたが。
無駄だった。まぁ、家に警察が来て、親から呆れられる事はようあったようだが。
ならばここは。

「速さはあしの勝ちじゃな!一体だけならあしは一生捕まらん!」
「は、一体だけならな。が、私にはまだ6体いる。」
「なら、とっとと全部こっちに向かわせればよかろう、三体こようが四体こようが、こんな鈍足どもにつかまらん。」
「そうか、少し惜しいが、僕の輝かしい勝利の為だ、即効潰させていただこう。」

五体が来た一体は守りに付かせる気だろう、秋山は足を止め、壁を背にする、ずっと追いかけて来たワルキューレはおおよそ12歩分の距離がある。
ギーシュとは32歩分他の土人形は21歩分
突然秋山がその土人形に向きを変えて、走りだした。

「血、血迷ったのかね?なら、遠慮なく止めをさ刺させて頂く!」

ワルキューレとは2歩分の間合い、その他土人形とは7歩、ギーシュとは24歩。
ワルキューレは拳を握って秋山の顔に目掛けて、殴る。
しかし、避けた。懐に入ると、突然ワルキューレの両肩を掴み出した。

「よいしょー!」と、両肩にある手に力を入れて。
ワルキューレの頭の上に乗っかった。

「あぁ、僕の美しい芸術ワルキューレがっ!」

その高い所から見下ろせば、その他土人形との間合いも狭まっていた。
下にある土人形が手で足を掴もうとした瞬間、秋山は土人形の頭を大きく蹴った。
器用にも幅跳びのような飛び方をする、と、秋山の目の前にはギーシュと土人形一体しかいなかった。
考える必要は無い、その他の奴等は後ろにいるだけだ。
走れば勝ちだ。

「な…まずい!」

ワルキューレの向きを反転、すぐに走らした。
が、秋山も走ってくる。
秋山と土人形の差がどんどん広がる。

一体のワルキューレに秋山を止めれる訳が無く。
相手との体格差を生かして、ひゅるりとかわす。

「は、速く。こいつをなぐ――!」

距離は既に零、首と杖を握っていた手を掴まれた。
ギーシュはこの時点まだ負けたとは思っていない。
何故ならこのポーズなら土人形が後ろから攻撃できるからだ。
そして、追いついた土人形が即座にパンチを繰り出す。
「が……ぐ――。」痛みから漏れる声が聞こえた
が、その攻撃は秋山には当たっていない。
何故か、それは、簡単な事。
秋山が機を見てしゃがんだだけである。
そんな一瞬の事に瞬時に反応できるわけが無く。
秋山を狙った土人形は、そのままギーシュの胸骨部分にあたった。
秋山の背中を狙っていたのだろう。

「あしの勝ちじゃな。」
「ッ――、ふっ……くっ――。」

既に息が出来ていない、どうやら骨に異常が発生してるらしい。

「る…ルイズの使い魔が勝ちやがった!!」
「黙られん!すぐに手当てできるもんを呼ばんか!死ぬぞ!!」

そういわれて、ギーシュの友人かと思われる人が即座に何人かギーシュを囲った。


時変わりて、学院長室

「やはり、あれは……伝説の――。」
「いや、ただたんに頭が出来ちょるだけにも見える、にしても清々するの。」
「呑気な事を、死に掛けてますぞ?」
「ありゃ痛がり性じゃ、見るに肋骨の一本にひび、心臓や肺に支障は無い。」

先程院長が作り上げた、特定の場所を写す鏡にはギーシュとその周りを囲っている生徒が写っていた。

「適当に3日魔法かけてりゃなおるんでねーの?」
「それならどうでもよいです、とにかく話を戻しますと。」
「あぁ、あぁ。ルーンが一緒じゃったんじゃろ?」
「それにあの速さ。」
「ありゃ、まだ常識内じゃ、人より少し速くてもしっくりこんの。」
「確かにそうですが……。」
「それにあの智謀はどちらかといえば神の頭脳の方が合ってる気がするがの。」
「はい…。」
「ま、良い。観察してそれらしい様子を見せたらそれはそれ見せなければ平和じゃ、良いな?」
「はっ――。」



目の前の光景に驚きを隠せないルイズは秋山に問うた。

「あんた、何で無傷なの。」

「ほりゃ、あたっとらんからの。」
「メイジのゴーレム一体ドットクラスでも傭兵3人程度の力はあるはずなのに?」
「そりゃ、面と向かえばそうじゃろう、あのパンチは正直速かった。じゃが、まずあしはゴーレムと対峙していない、逃げただけじゃ。」
「逃げるが勝ちって……まさかそんな。」
「こんな小さい学校の中で、差別がなんたら区別がうんたらなんてモンしいとっちゃったら、本当に強くなる事は出来んぞなもし。
 あしがこの学校、いや。この世界で差別なくしちゃる。」

貴族にとって逃げる事は負けでしかない。
が、逃げの中にも勝ちがある、この事実はショックが大きい。

「ま、あの小僧が負けた理由は3つじゃ、一つに慢心、相手を軽く見るという行為はどのような状態でも避ける事、
 現実を直視できる者が勝利する。二つ先手必勝とは相手に見つかってない状態からが一番よい、そうじゃな奇襲とかはその例じゃろ。
 つまり、相手がどのような技を出すか分からない内はむやみに手出せば死ぬと言う事。
 後は速度じゃ、いかに威力が高かろうが、自分の間合いに引き込める機動性を持ってないなら、意味は無い。」
「ふーん…、ま、私の使い魔なんだからこれ位できないとね、でも御褒美に何か買ってあげてもいいわ、何がいいかしら?剣?本?」
「本は文字が読めん、剣はこいで十分じゃ、ハンモックが欲しい。」

海軍時代船の中では主にこれで寝る、秋山にとって馴染みの一品である。
というかハンモック程度、学院内の倉庫から適当に掘り出せるだろう。

「そんなのでいいの?」
「あしは、贅沢はせん、ハンモックで十分じゃ。」

その後、秋山がハンモックを部屋につけて寝てから、日々のテンションがいつもより高かったそうな…。


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