あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのロリカード-40


「君が北花壇騎士七号だね?」
トリステインのとある酒場で、タバサはその人物と会う。例の如く任務の通達。
しかしガリアに召還されず、トリステインで任務を受けることなど今までに無かった。

 人は普段と違う時、少なからず邪推してしまうもの。
それはタバサも例外ではなく、騎士になってからはより顕著であった。
疑心と考察を常とする。
情報の鵜呑みは己の危険に直結し、何事もまず疑ってかかる。
今までそうやってきたからこそ、こうして生き残ってこれたことに通じる。
いつ如何なる時も頭を回転させる、思考停止はそのまま死に繋がるのだ。

「初めまして、僕はウォルター。シャルロットもといタバサ。なるほど、髪色とかジョゼフの面影も・・・・・・」
他愛なく発したウォルターのその言葉に、タバサの心が氷のように冷え切る。
知らず憎悪と殺気の入り混じったオーラが滲み出した。

「っと、怖い怖い・・・・・・それじゃ早速任務の話をしよう」
不愉快を通り越して危害を加えかねない雰囲気を察するも、ウォルターは軽口を叩くように任務を言い渡す。

 タバサは静かにゆっくりと、音を立てずに深呼吸する。
昂ぶった心を落ち着けていく。ここでこの男に、敵愾心を見せても意味は無い。


「ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールを知っているかい?君も通っているトリステイン学院にいるんだけど・・・・・・」
突如出された友人の名に、タバサの目が細まる。
不穏な空気を感じる。わざわざガリアではなく、こっちで任務を言い渡す理由。
・・・・・・が、とりあえず最後まで聞いてみないと。という思いが、タバサを頷かせた。

「オーケィ、知ってるなら手間が省けて助かるよ。そのルイズの使い魔アーカードを排除・・・・・・は無理だから。
 少しの間だけ、ルイズから引き離してくれるだけでいい。方法は君に任せるよ、無論長いに越したことはない」
  「・・・・・・何故?」
普段なら任務内容について、その裏の意図を読むことこそあれ、わざわざ質問することは無い。
しかし今回の任務は友人に・・・・・・自分にとっても大切なことに関わる。
危害が加わるようであれば、騎士の位と見せかけの忠誠を捨てることすら辞さない覚悟である。

「それは君が知る必要の無いこと。でもまぁ教えてあげるよ。ルイズは伝説の系統、『虚無』の担い手なんだ。
 それでジョゼフが『虚無』同士を戦わせたいと言っていてね、その為にルイズを攫う時間が欲しい。
 その時にアーカードが傍にいると、何かと厄介極まり無いから、足止めをして欲しい・・・・・・というわけ」

 それを聞いて、タバサは一度だけ自問する。
否、考えるまでもない。こんな任務は――――――。


 と、タバサの拒否の回答を知ってか知らずか。
ウォルターは出鼻を挫く、これ以上ない絶妙なタイミングで口を開いた。
・・・・・・聞いてもいない、この任務の成功報酬の事を。

「この任務を終えた暁には、君の母親の治療薬を渡すそうだよ」
タバサの眼鏡の奥の、青く透き通った瞳が見開かれる。
復讐を終えたら・・・・・・残りの生涯全てを費やしてでも、探そうと思っていた治療薬。
水魔法の毒に侵された母を治せる・・・・・・?優しかった母が帰ってくる・・・・・・?

「それじゃよろしく」
ウォルターはタバサの表情を見て取ると、半眼で笑みを浮かべる。
詳細が書かれた任務状を置くと、さっさと酒場から出て行ってしまった。
タバサの答えを・・・・・・待たずに。


 ――――――タバサはその場で呆然と考えるしかなかった。
   油断させる為に、今は任務を受けたフリをして、ルイズとアーカードにその事を伝える。
それを終えたら早急に母を保護して、一旦身を隠して機を窺い待つ・・・・・・そう考えていた。
シュヴァリエでは無くなり、北花壇騎士もお役御免。ガリアとは完全に決別する事になるだろう。
当然復讐の完遂は多少遠回りになるし、難しくもなるだろう・・・・・・それでも問題は無かった。
友を裏切り敵に売るくらいなら、その程度の苦難は覚悟できる。

 しかし――――――。
治療薬・・・・・・今までやれる限りの手を尽くしたが、どうしようもなかった。
手掛かり一つ無く、全く以てお手上げ状態であった。
メイジが作り得るそれとは似て非なる、心を狂わせる水の病。
何か特殊な調合法、例えば先住などで作られた毒だったら・・・・・・?

 だけど今なら・・・・・・手を伸ばせば、念願の治療薬に手が届く。
もしこの機会を逃したら、二度と手に入らないかも知れない。
ジョセフが飲ませた毒。本来なら自分が飲む筈だった毒。私を庇って母が飲んだ毒。
もし今ここで、ガリアとの関係を断ってしまえば・・・・・・二度とこんなチャンスは・・・・・・。


 ジョゼフ、あの男は卑怯で愚劣だが・・・・・・嘘はつかない。
私の代わりに毒を飲んだ母との約束を守っているからこそ、私は今こうして生きている。
あの男は狂っているからこそ、誰よりも正直でもあるのだ。

 いや・・・・・・そもそも、私達に興味が無いのだ。
だから生殺与奪を握っていても放置している。その気になれば好きに出来るものを。
そう、任務内容から考えてもわかる。その報酬から考えてもわかる。
今のあの男は興味は『虚無』なのだ。

 もし私が任務をこなし、母を治し、以降逆らうことなく、母と静かに暮らす。
それならばあの男の興味が向くことはない。  人が歩いている時、路傍の小石に目が向くだろうか?
進行方向に転がっていれば、もしかしたら蹴ることもあるだろう。
しかし道の脇で他の石と紛れていたなら、わざわざ意を向けられることは無い。
今あの男は有象無象の小石ではなく、『虚無』と言う光る原石を集めようとしているから尚更である。

 ――――――この任務の先には、母との慎ましく平和な生活が待っている。
父はいないけれど、あの懐かしき日々の一端が・・・・・・戻るかも知れないのだ。


 タバサの脳裏に一人の女性の顔が浮かぶ。
『タバサ』・・・・・・いや、『シャルロット』に狩りと復讐を教えてくれた人。

 化物に家族を殺され、その化物への復讐にその身を捧げた、強き女性。
今の『私』があるのは、全て彼女のおかげ。自分の命も、今の生き方も、心の在り方も。

 今はその亡き彼女に聞きたかった。
自分は一体どうすればいいのか聞きたかった。
それほどまでに追い詰められる選択肢。

 かつては長かった髪と共に、とっくに切って捨てた筈の、少女の弱き部分が浮き上がる。
タバサの瞳が潤む、答えの出ない二者択一に。

(ねぇジル・・・・・・あなたならどうする?両親が殺されて、仇のキメラドラゴンがのうのうと生きていたとしても)

 タバサ自分の手の平を見つめる。
震える小さなその手は、酷く儚く見えた。
日に晒されて溶ける淡雪のように。

(妹が・・・・・・両親が死んでいても、あなたの大切だった妹が生きていたのなら・・・・・・)
震える手の平を、グッと握る。
ギュッと目を閉じると、溜まっていた涙粒が頬を伝った。

(あなたは・・・・・・違う・・生き方を・・・選んでいたのかな・・・・・・)




(さって・・・・・・どう、転ぶものか)
あの様子だと、確率としては半々と言ったところか。
(まぁこっちには"アレ"があるし、分断されなくてもその時はその時だ)

 攻撃力、速度、範囲、耐久力、どれも一級品。
アーカードを相手にしても申し分ない、強力な兵器。
そこに己の戦力も加われば、強引に掻っ攫うのもそう難しい事じゃない。

 事実、――――――相手で成功した。
――――――と違って、トリステイン国内の学院で暴れるわけだから、帰路に少し不安要素があるくらい。

(まっ、なんとかなるだろう)
楽観的にウォルターは考える。
アーカードと本当の意味で闘える日は、そう遠くないとほくそ笑んだ。




「いい月夜だ、こういう日は血が滾る。・・・・・・闘争するに相応しい、おあつらえ向きの夜だ」

 タバサに呼び出されたアーカードは、双月を眺めながら、そう口にした。
タバサは感情の窺いづらい瞳で、アーカードから視線を捉えて離さない。

「ピリピリしているな」
アーカードはわざわざ口に出した。
少し組手をしたいとか、そういった雰囲気ではないことを・・・・・・察したからである。
明らかに殺意が入り混じった闘気。

 アーカードは不死身だから、試合とはいえ気兼ねなく殺せる。といった殺意ではない。
相手の存在を否定する殺意。相手を生かしておかないという殺意である。
故にアーカードはタバサの真意を測るべく訊ねる。

「・・・・・・何があった?」
まだ人であった頃の・・・・・・幼少期の自分に似ているタバサ。
何か協力出来る事があれば、力になってやるのも吝かではない。
悩みがあるのなら相談に乗ってやりたい、という気持ちに偽りは無い。


 されどタバサは長杖を構える。
いよいよ以てはっきりとわかる形で、殺気をぶつけてきた。
鬼気迫る表情で、睨みつけてくる。
(果し合いか・・・・・・)

 青き瞳に映る決意の色。全身から立ち昇る覚悟の形。
「これは任務。私は貴方を足止めする。その間に・・・・・・ルイズが、貴方の主人が攫われる」

 タバサは己に下された任務の説明した。
――――――タバサの出した答え。
今まで互いに積み上げたものを崩すのだ。その信頼を裏切るのだ。

 だからこそ、せめて偽らず、真正面から向かい合う。
それが相手と、己の心とに折り合いをつけられる、最大限の譲歩。

(ふ~む・・・・・・)

 アーカードはタバサの瞳を覗き込む。エロ光線をかけるわけではない。
最初にルイズと出会った時の様に、相手の心の一端に触れ推し量るように見つめる。

「なにか・・・・・・引けぬ理由があるのだな」
そう言うと、アーカードはデルフリンガーをスラっと抜き放つ。

(まっ・・・・・・ルイズはもうガキではない。多少の苦難は自力で何とかするだろう)



 タバサとアーカードは互いに動かない。
アーカードは不動にして一切の隙がなく、タバサは攻めあぐねていた。
このまま動かなければ、足止めの任は容易く達成されるだろうか・・・・・・などと考える。
否、そんな甘いものではない。いつまでアーカードが動かずにいるかもわからない。

 向こうに攻められ、そのペースに巻き込まれれば敗北は必至。
根源的に身体能力が桁違いな上に、加えて不死身なのだ。

 本来ならばすぐにでも攻めなくてはならない。
苛烈に攻め立て、相手に手を打たせない事で初めて、唯一勝つ見込みが出てくる。
心臓を貫き、再生している間もひたすら攻め続ける。
精神力の尽きるまで、魔法を叩き込み続ける。

 肉体も魔法も自分より遥かに上回っていた、ミノタウロスのラルカスにも勝てたのだ。
勝ち目はゼロではない。死中に活有り、そうやって幾度も死線を越えてきた。

 アーカードの放つプレッシャーを耐え、タバサは詠唱を始める。
静かに・・・・・・唇の動きを見せず・・・・・・悟られぬように、紡ぐ。
タバサの戦闘スタイルが生み出した、タバサ特有の詠唱方法。
それでもアーカードは微妙に気付いていたようだった。
が、その上で待っていてくれるならば構わない。

 間合いに隙がなくとも、アーカードの心には余裕がある。
その余裕こそが、己が付け入る事が可能な隙となる。
わざわざ晒してくれるというのなら、それを利用しない手はない。


 『アイス・ストーム』。
氷の粒が入り混じった旋風が、一瞬にしてアーカードを包み込んだ。
視界が閉ざされるが、「何のことは無い」とデルフリンガーで吸収する。

(・・・・・・前は、この後に波状攻撃を喰らって死んだのだったな)
アーカードはラグドリアン湖畔での戦いを思い出す。
だが今はキュルケはいない、得意のコンビネーションを発揮することは無理である。

(次に放たれる魔法は・・・・・・)
『ウィンディ・アイシクル』か、それとも『ジャベリン』か。
やはり以前のように、逃げ場を与えない無数の氷の矢か。
受け攻めをいくつか予想する。

 と、その刹那だった。
一本のジャベリンが氷嵐の壁を無視するように貫通してきて、アーカードを襲う。
尤も戦術の一つとして、その程度の攻撃は予想を大きく越えるものではなかった。
難なくデルフリンガーで薙ぎ、弾き、切断し、砕いた。

 しかしそれだけにとどまらなかった。氷嵐に混じって、伸びる一本の杖。
『ブレイド』と併せた鋭い刃の属性を持った杖の先端が、そこにあった。
(ッッ・・・・・・!?)
それは既にデルフリンガーを振り薙いだ、無防備なアーカードの体を容赦無く貫く。


 タバサはジャベリンを放ち、氷槍の真後ろから続くように走っていた。
自分が放ったアイス・ストームに刻まれながら、それでも尚、前へ前へと進んだ。
そしてジャベリンを薙ぎ払った瞬間の、その刹那のタイミングを狙いアーカードの虚を突いた。
アーカードがその場から動かないと確信した上で、狙い違わず心臓目掛けて杖を刺し込んだ。
ほんの少しでも、早ければジャベリンごと杖は薙ぎ払われ、遅ければ返す刀で両断されていただろう。

 最初から無傷で倒そうなんて、甘いことは考えていない。
いや・・・・・・アーカードの攻撃を喰らえば、己の肉体なんて簡単に肉塊に変わってしまう。
だからこそ、肌を切り刻まれるくらいで済むなら安いものだった。

 肉を貫いた感触がタバサの手に伝わる。・・・・・・後は、再生する度に殺し続けるだけ。
念の為に貫いた箇所から切り上げて、上半身を真っ二つにしようとした。
その分僅かでも、再生する時間が増えればそれに越したことはないと。
・・・・・・しかし、杖はピクリとも動かなかった。
氷嵐が消えて、姿が確認出来た時、その理由が判明した。

 杖はアーカードの心臓ではなく、左の肩口を貫いていた。完全に虚を突いた筈だった。
が、それでも尚アーカードは極限の反応速度で心臓を避けていた。
右手でブレイドのかかった杖を掴み、押さえ込んでいた。

 タバサと目が合ったアーカードはギラッと笑う。
「惜しかったな。だが生憎と今の私は、殺されて命を消費する愚をしないと・・・・・・決めていてな」

 アルビオンでの戦が終わった後に、考えた末に出した、アーカードの一つの決意。
無論、タバサにはそれを窺い知る事は出来ない。
それよりも絶対に決めねばならなかった一手を防がれた事に、ショックを隠し切れないでいた。


 アーカードは体から強引に杖を引き抜くと同時に、タバサを押し出すように吹っ飛ばす。
吸血鬼の力に抗える筈もなく、タバサは無様に地面を転がる。
マズいと体勢を整えたところで、自分の手に杖が握られていない事に気付く。
   杖はアーカードの手にあった。
それもそうだ、吸血鬼の握力に勝てるわけがない。
そして杖を持たない自分が、アーカードと対峙すること。それが意味するのは"死"のみである。
杖の無い状態で打てる手は一つもない。魔法だけが、小柄な少女が唯一対抗出来る要素。

 しかし次にアーカードが取った行動に、タバサは己が目を疑った。
自分に・・・・・・杖を、投げて、よこしたのだった。
綺麗な放物線を描き、杖は寸分違わずタバサの手に納まろうと落ちてくる。
わけもわからないまま、タバサは反射的に杖を掴む。


 まだ闘えると感じたタバサは、すぐさま思考を切り替え、攻撃に転じようとアーカードを睨む。
――――――が、いなかった。アーカードが立っていた筈の場所には何も無い。
タバサが睨みつけたのは虚空のみ。
呆気に取られているのも束の間、背後に悪寒を感じてタバサは振り返った。

 ――――――甘かった。
杖を放り投げたのは罠だったのだ。
一瞬気を取られたその隙に、アーカードは移動していた。

 杖が無ければ、自分がアーカードに勝つ術はない。
アーカードからすれば、別に杖を渡さなくとも、簡単に縊り殺せる筈。
そうだ。それでも杖を渡した理由とは――――――要するに、チャンスをくれたのだ。

 杖を投げられても冷静に。アーカードから視線を逸らさず。
その上で杖を掴み、すぐに魔法を詠唱して放っていれば間に合っていただろう。


 タバサは死を覚悟する。最早詠唱は間に合わない。
月の光で煌めく、デルフリンガーの刃を走らせるだけで自分は造作もなく死ぬ。
だが・・・・・・それも仕方ない。いや・・・・・・これは報いだ。
友を裏切った絶対応報。  
 タバサは目を瞑る。
攻撃に対して反射的に目を閉じたわけではない。
アーカードならば、安らかに逝かせてくれると、そう思ったから目を閉じた。

 タバサの小さな体が衝撃で浮いた。そのまま、またも地面に転がる。
しかし・・・・・・死んではいない。自分は死んではいなかった。
その代わりに、右頬がジンジンして、凄く熱かった。

 飛んできたのは無慈悲な白刃ではなく、平手だった。
アーカードはデルフリンガーではなく、空いた右手の甲でタバサの右頬を打ったのだった。

 相当な手加減してくれたのだろうが、そこはやはり吸血鬼の一撃。
頬が痛むに止まらず、頭がグラグラする。捻られた首がズキズキする。
地面を転がる時に受身も取れなかったので、呼吸もきつく、内臓に痛みを感じる。
意識を繋ぎ止めておくのも、やっとなくらいな状態。
それでも、次にアーカードが発した言葉はよく耳に通った。

「死を覚悟するな、受け入れるな。タバサ、お前には何を置いても果たすべき目的があった筈だ」


 それ以上は何も言わない。それだけをアーカードは言った。
そしてアーカードは、タバサを無視して歩き出す。
  (ほんに我ながら丸くなったものだ・・・・・・)

 鉄火を以て闘争を始める者に、人間も非人間もない。
タバサはアーカードを、殺し、打ち倒し、朽ち果てさせる為にきた。
当然、殺され、打ち倒され、朽ち果てさせられる覚悟もあった。
それが全て。それが闘争の契約。

 それでもアーカードは殺さなかった。
気まぐれではなく、余興でもなく、酔狂でもなく、一時の戯れでもなく。
そのどれとも違う。情をもって生かした。咎めずに許した。
こっちの世界に来る前の自分からすれば、到底考えられない心境の変化だった。


 タバサは思う、ああ・・・・・・やはり敵わない。
必死に押し殺し、隠していたのに・・・・・・全てお見通しなのかな。

 タバサは地面に杖を立てて、必死に立ち上がりアーカードに続いて歩く。
闘う前から決めていた事。――――――私の出した答え。

 これまで互いに積み上げたものを崩す。その信頼を裏切る。
故に、偽らず、真正面から向かい合う。

 そして――――――私が負けて・・・・・・もしその上で生きていたのなら。
こんな醜い私を許してくれたのならば。

 私は今ある全てを捨て、そして・・・・・・その全て含めた全てを手に入れる。
例えその道程がどれほどつらかろうとも――――――。

 ――――――決然たる意志で、諦めを拒絶し、人道を踏破してみせると。


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