あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

魔物使いが使い魔-01


街の通りを1人歩く男がいた。
季節はもうそろそろ夏が始まろうとしていたが
夜に吹く風はどことなく薄寒く感じる。
「んー…」
しきりに首を傾げ紫色のターバンからはみ出た黒髪をポリポリと書きながら
どことなくみすぼらしい風体に身を包んだ男は
神妙な顔をしながら歩を進めた。
なぜそんな顔をしながら無目的にブラブラと歩いていたかというと…
「明日は…プロポーズの日…か、まさかこんなことになるなんて思いもしなかったな。」

そんなことをブツブツ言いながら
冒険者兼モンスター使いであるリュカは
明日、ある女性にプロポーズをしようと決意していた。
プロポーズといえば世の男性にとっても女性にとっても
まさに一世一代の決断であった。
眠れずに思い悩むのも無理はない。

でも彼の場合悩むのはそれだけではなかったりする。

「フローラさん…」
「ビアンカ…」
 そうなのである。
 彼は明日2人の女性のうち1人を選んで求婚せねばならないことになっているのである。

その経緯については若干はぶくが
要約するに
「親父の遺言に従って盾を借りにきたらなぜか結婚話がもちあがって、
 しかもそこに10年ぶりの幼馴染が出てきてさぁ大変どうするどうなる三角関係」
 というやつである。
 ちょっと違う気もするが気にしないでもらいたい。

とにもかくにもリュカは明日、
天空の盾をもつ富豪ルドマンの娘、フローラか
10年ぶりに再開した幼馴染 ビアンカ
そのどちらかを選んでプロポーズをしなければならなかった。

「んー…ンー…んんんんん・・・」
 腕組みをしながらサラボナの街の噴水のほとりに腰掛け
 しきりに体を揺すりながら考え込む。
「フローラさん…天空の盾…父さんの遺言…ビアンカ…レヌール城…ダンカンさん…」
 ぶつぶつと呟きながら頭を抱える姿は
 あまり上等ではない外見と相まって少し、いやかなり危ない。
 ここが昼間なら確実に人目につくこと間違いないが
 今のリュカはそんなことなど気にならないくらい余裕がなかった。

だってそうなのだ。
一方は父の遺言の目的、天空の盾をもつ富豪の娘であるフローラ
もし結婚すれば天空の盾は手に入り、
自分の旅の目的である父の遺言を叶えるということに一歩近づくのである。
無論天空の盾だけではなくフローラ自身も素晴らしい女性だ。
動物を愛する彼女はすぐにリュカの仲間であるモンスター達とも仲良くなった。
きっと旅に連れていっても(彼女自身は承諾するとは思えないが)うまくやっていけるだろうし
火山の洞窟で負傷したアンディを懸命に看病する優しい心も持っている。
いたスト?何それ食えんの?
とにかく男にとってはこれ以上ないほどの女性なのだ。

だがもう一人の相手ビアンカも一筋縄ではいかない。
リュカの子供の頃からの友人である彼女は
まさに親友といってもいい間柄だ。
過去にある体験があって再開したのが
レヌール城の冒険から約10年ぶりとなってしまったが
彼女は何もかまわずリュカに接してくれた。
リュカにとっては久方ぶりの友人との再会は嬉しかったし
異性としてもビアンカに好意をもっているのである。
しかも彼女の父親から衝撃の事実を聞かされ、
「後は任せる」類の話をされてしまったのだ。
これはもうかなりヤヴァイ
ぶっちゃけ「俺が守ってあげなきゃ」とか思っちゃうような女性なのである。

「んんんん…んんんんんー…うーーーーーーーーん」
 ついに頭を抱えてしまった。

ある意味いや間違いなくこれは究極の選択である。
見てる側にとってはああ羨ましいなこんちくしょうおいちょっとお前こっち(以下略)
と言ってしまいたくなること請け合いだが選ぶ当人からすれば地獄以外の何者でもない。
生半可な理由では決められないし、
相手が傷つくようなことは絶対に出来ない。
なにしろ一生を左右することになるのであるから
しっかりした確信や信念もいる。
だからこそその板ばさみにたったリュカは悩む。

その時であったリュカの目の前に
鏡のようなものが突如として現れたのは

「旅の扉…?」
 淡い輝きをもつその鏡を見た時
 リュカがまず思ったことは以前、
 神の塔で見たことのある
 まったく違う場所と場所とをつなぐ不思議な空間
 旅の扉を連想した。

「なんでこんなところに…」
 そう言うとリュカは持ち前の好奇心から
 その謎の鏡に向けて己の指を向け鏡の表面をつつっとなぞった。
 そるとどうだろうか急に
「まるで鏡みたいってえ、ええええ!?」
 有無も言わさずそのままリュカは鏡に吸い込まれていった。


突然場面は変わる
ここはトリステイン魔法学院
ハルケギニア大陸にあるトリステイン小国に存在する
貴族にしか入学を許されない由緒ある学院

その生徒である桃色の髪を持つ少女
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール は困惑していた。
だってそうなのである。
2年で行われる使い魔召喚の儀式
何度も何度も失敗して
そのたびに周りの同級生達に笑われ侮辱され続け
恥ずかしさと憤りと情けなさで
今にも泣きだしそうだったところで
突如起こった大爆発。

また失敗と囃し立てる同級生達をよそにルイズは見た。
煙の中-なんらかの物体が現れたのを!
爆発の最に何が現れたのかは定かではないが
彼女は喜んだ。
そこにいるのが犬でも猫でも猿でもよかった。
とにかく自分は使い魔召喚の儀式で成功したのである。
後ろでことの経緯を観察していたコルベール先生の意見も聞かず
なりふり構わずルイズは煙の中心部に突入した。

いったい何が召喚されたんだろうか。
自分に相応しい使い魔がそこにいるはずである。
もう「ゼロ」と呼ばれることのない素晴らしい使い魔が!
期待と不安をちいさな胸いっぱいにつめてルイズは走った。

はたしてそこにいたのは…
「な、な、な・・・・」

薄汚れた紫色のターバン
所々穴があいてボロボロになった外庸とマント
樫の杖をもっているがどう贔屓目に見てもメイジには見えない。
全身煤だらけで(まぁこれはルイズのせいだか)
酷くみすぼらしい「ソレ」は目をまわして
盛大にぶっ倒れていた。
思いっきり人間であった。

「なんなのよ、これーーーーーーー!」

トリステイン学院広場にルイズの叫び声が木霊した。


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