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ゼロの騎士団-12


ゼロの騎士団 PART2 幻魔皇帝 クロムウェル 2 「祈祷書と動き出す歯車」

夜、ルイズの自室
明日の使い魔の品評会の前に、ルイズは溜息をついていた。
「せっかく姫様が来てくれたのに、明日の品評会に出られないなんて」
ルイズは、この品評会でニューの魔法を披露しアンリエッタから言葉を頂きたかったのだが、自身の使い魔の存在が、ルイズの晴れ舞台を阻止したのだ。
「仕方ないだろう、オスマン殿が言った事なのだから」
ニューが、何度も聞いているのか、投げやりな態度で応える。
ルイズ達、三人の使い魔は既に学園内での認知はされていたが、さすがに、王女相手にニュー達を見せる訳にはいかなかった。
特に、ニューの魔法は下手をすれば、アカデミーが手を出すかも知れないので、ルイズは自身の姉を思い浮かべ、渋々それに従った。
もっとも、キュルケとタバサは留学生という事もあり、特に落胆は無かったが、当初、ルイズは優勝間違いなしと思っていただけに、溜息ばかりを付いていた。
その時、ルイズ達の部屋を叩く音が聞こえた。
誰だろう?そう思いながら二人が顔を見合わせる。キュルケなら、勝手に入ってくるであろうし、タバサはそもそも来た事がない。
「どうぞ、あいていますよ」
ニューが取り敢えず、入室の許可を出す。
それを聞いて、部屋の扉を開ける音がして、フードをかぶった人影が入ってくる。
中に入るなり、小声で何かを言いながら、中の様子を確認する。
そして、徐にフードを取った顔を見た時、思わず驚き二人は声を上げた。
「姫様!」
それは朝、周りから見たアンリエッタの顔であった。
その反応に、特に気にせずアンリエッタが部屋のルイズに近づく。
「合いたかったわ!ルイズ」
そう言って、ルイズの手を取る。
「姫様、どうしてこんな所に!?」
「貴女に会いたいからに、決まっているわ!ずっと貴女とお話ししたかったの!ルイズ、今日、私、道にいた貴女の隣に変わったゴーレムを見かけましたの!初めて見ましたわ、ルイズ、貴女も使い魔召喚に成功したのですね、見せて下さらない?」
アンリエッタが早口でまくしたてるが、その中の内容が気になったのか、ルイズは言葉を濁らせる。
「姫様、そのゴーレムって、赤い羽根の様なものを付けていません?」
アンリエッタの背中に居る、ニューを見ながら困惑した顔でルイズが伝える。
「そうですわ、ルイズ、あれは何なのか知っていますの、教えて下さらない?」
アンリエッタが嬉しそうに、自身が見たゴーレムが何なのかを見る。
「姫様、後ろにいるのが、そのゴーレムだと思います。」
ルイズが、後ろにいるニューを指差す。
それを見て、アンリエッタが振り返るとそこには朝、馬車から見たゴーレムが居た。
「そう、これです。ルイズこのゴーレムは何ですか?」
アンリエッタが、彼女は初めて見た玩具の様に興奮気味な状態で更に手を強く握る。
「それは……私の使い魔です。」
本当に、申し訳なさそうにルイズが声を出す。
「初めまして、アンリエッタ様、私はルイズの使い魔をしているニューと申します。」
丁寧に、ルイズが知っている限り、主にもやった事のない動作でニューが自己紹介する。
それを見て、アンリエッタは驚きからか、握った手を弱める。
「話すのですか?あなたは一体……」
話した事がよっぽどショックだったのか、アンリエッタは言葉を失う。
「姫様、ニューはスダ…ドアカワールドと言う異世界からやって来たらしいです。本当は信じたくないのですが、この世界の生物と認識するのが怖いのでその言葉を信じる事にしています。」
「さりげなく、酷い事を言っていないか?」
ルイズの、自分の説明の中に、明らかに悪意のある部分を感じ取り指摘する。
ルイズとニューはお互いに、アンリエッタにニュー達の事を話した。
アンリエッタも、最初は驚いていたが、三人の行動を聞くうちにそれもなくなり、終には、笑いだす程であった。
「そうですか、あなた達三人がフーケを捕らえたのですか、今度何かお礼をしないといけませんね」
「いいですよ、姫様、コイツにお礼なんて」
ルイズが、ニューを指差しながら、謙遜する。
「ルイズ、そう言う事は私が言う事だ、ちなみに、お前は何も私にしてくれなかっただろう」
「調子乗ってんじゃないわよ、この馬鹿ゴーレム!」
ルイズが、いつもどおり拳を見舞いそれを見たアンリエッタが笑いだす。
室内には和やかなムードが漂っていた。

「姫様、ところで、何でこんな時間に?」
ルイズが、ふと気になったのかアンリエッタに理由を尋ねる。
アンリエッタならば、自室にルイズを呼んで人払いをすれば良いだけである。
「気になった事がありますので、それに貴女にある物を渡したかったのです。」
アンリエッタはそう言うと、小さな辞書の様な本を取り出した。
「ルイズ、「始祖の祈祷書」を知っていますか?」
「たしか、始祖ブリミルが記述したという古書と言われる奴ですよね?」
ルイズが自分の知識から、知っている情報で応える。
始祖の祈祷書はその存在よりも、歴史上、数多の偽物とそれにまつわる物語を生み出してきた曰くつきの一品であった。
トリステイン王家が所有しているが、それを偽物だと言う貴族まで居る始末であった。
「これは、その始祖の祈祷書です。」
「えっ!これが祈祷書ですか?けど、この祈祷書がどうしたのです。」
ルイズが疑問を抱きながら、祈祷書を見つめる。
「私は数日前、夢の中で始祖の祈祷書を貴女に渡せと言われました。そして、あなたが虚無の力を持っている、そう告げられました。」
アンリエッタが、目をつむりながら数日前の出来事を話す。
「私が虚無……」
「ルイズ、虚無と言うのは確か4系統では無い系統では無かったか?」
講義で習った事を思い出しながら、ニューが虚無についての知識を披露する。
「そうです、今は失われてしまった系統、それが虚無です。そして、ルイズには虚無の系統であると言っていました。」
今でも、おぼろげながらその光景が忘れられず、アンリエッタが呟く。
「けど、それは夢ですよね、だいたい、誰がそんな事を言っていたんですか?」
「はい、姿は解らないのですが、それは、光の化身と名乗っていました。そして、それはこうも言っていました。この世界に邪悪なる物が現れようとしている。そして、そこからさらに邪悪なる物が現れ、この世界を破滅に導くであろう」
暗い表情で、アンリエッタが話を終える。
(ルイズよ、汝の世界は大きな闇に包まれる。汝は戦わねばならん。)
ルイズにはいつかの夢の言葉が思い出された。
(それって、私の夢でも言っていた事なのかな)
「……姫様、実は私も似たような夢を見ていたのです。」
「まぁ、本当なのですか?ルイズ」
アンリエッタがその事に興味を持ち、夢での事を説明する。
「あなたも、そんな夢を見るなんて……偶然とは思えないわ」
アンリエッタが頷くのを見ながら、ルイズは、ニューの方を見やると何か考え事をしていた。
「ニュー、何考えているの?」
「ドライセンの事を考えていたのだ」
ニューは先日での、モット伯での出来事を思い出す。
ドライセンは何者かの命令で動いていた。そして、それはモット伯まで知っていたのだったから。
「ルイズ、アンリエッタ王女にすべてを話そう」
ニューがルイズに伏せていた話の許可を求める。
(モット伯の事は秘密にしていたかったのに)
ルイズが、アンリエッタの方に顔を向ける。
ルイズ自身がここ最近の出来事は夢の様な出来事であっただけに、話すのは躊躇われた。
「かまいません、ニューさんお話し下さい。」
アンリエッタは聞く気になっていた。アンリエッタにとってこの間の夢といい、自分は何一つ知らない、だからこそ全部知っておきたかった。
ルイズは二人に見つめられて覚悟を決めて、隠しておいた話を切り出した。
モット伯の家に向かった事、そして、その途中でニュー達の敵であるドライセンと戦った事、学園の宝物庫にある物がニュー達の世界である物であり、宝物庫にある獅子の斧をモット伯が狙っていた事。
ルイズは、本来秘密にしておくべき事をアンリエッタに明かした。
「そうですか、これで納得行きました。夢などでは無く警告であると言う事に……」
(レコン・キスタでは無い邪悪なる物、そして、ニューさん達の世界の魔物がこの世界に現れた事、ハルケギニアに危機が迫っているのは本当の事なのですね。)
アンリエッタはすべてを聞いた後、自身の夢が唯の夢ではない事を確信するのであった。
「モット伯は私が喚問します。ルイズ、お告げ通りに私はあなたに始祖の祈祷書をお渡しいたします。」
自身のやるべき事に従い、アンリエッタはルイズに始祖の祈祷書を渡す。
「いいのですか?これはトリステイン王家に伝わる大切な物なのに……」
「始祖の祈祷書は、私の婚姻に立ち会う巫女に貸し出すものです。私はルイズに頼もうと思ったから、時期が早まっただけです。」
ルイズの顔を見ながら、アンリエッタが、嬉しそうに笑う。
「姫様……」
「けど、私はなにも力がありません。あなた達の力を借りる事になります。」
「はいっ!ちょっと、ニュー!アンタも返事しなさいよ!」
「厄介な事になったな……まぁ、分りました。アンリエッタ王女、私達、アルガス騎士団も力をお貸しします。」
(帰るつもりが、厄介な事になった。しかし、ドライセンといい、ルイズや姫様が見た夢と言いこのまま無事に済むわけは無いだろうな)
ジオンの残党がいるなら戦わねばならない。という理由はアンリエッタとルイズに力を貸す理由は充分であった。
「あなた達が力を貸してくれるのを、アンリエッタ、心より感謝いたします。」
アンリエッタが畏まって礼をする。
その後、二人はアンリエッタを彼女の部屋の近くまで護衛した。
後日、二人を呼び出す約束をしながら。
「何か凄い事になっちゃったわね、私が虚無だなんて」
長年失われた、伝説の系統と言われても未だに、魔法が使えないルイズには喜べることでは無かった。
「そうだな、よりにも寄ってルイズがいきなり虚無だと言われたら、それは姫様も戯言だと思うよな」
もっともらしく頷き、ニューはルイズを見るがそこには居なかった。
「この馬鹿ゴーレム!何、ご主人様に失礼な口きくのよ!」
ニューにとっては、その日は珍しく、3度目の制裁を受けるのであった。


次の日は品評会の日であったが、出場の必要の無いルイズ達には休みと変わらなかった。
アンリエッタは忙しいのか、その日のうちに城へと戻って行った。

そして、品評会から次の日 朝
ルイズ達が朝食を食べて出席すると空白の席が二つあった。
「あれ、キュルケとタバサはいないの?」
二人が朝食に来ないのは、ルイズは二人が寝坊しただけだと思っていた。
「タバサは知らないけど、キュルケはダブルゼータを連れて、この間のアルビオン旅行に行ったわよ、ギーシュが勝っていれば、私達が行けたのに」
この間のレースを思い出し、モンモランシーは二人の居ない理由を語る。
タバサは時々、このように居なくなる事があったから驚かなかったが
「アルビオンに旅行って、今の状況知らないの?」
アルビオンは現在内戦状態で、旅行に行くなどと言う精神がルイズには理解できなかった。
「あの二人ならやりかねないわよ、私も明日から出かけるんだけどね」
「別に、アンタの用事なんてどうでもいいわよ」
つまらなそうに、ルイズが答える。
「そう言えばここ最近ミス…ロングビル見ないんだけど、あなた達何か知らない?」
モンモランシーの何気ない話題が二人をあせらせる。
「しっ、知らないわよ」
「ああっ!家族に何かあったんじゃないか」
突然自分達にとってのマイナスな話題に、ルイズとニューは慌てて否定する。
自身の趣味で雇った人間が盗賊であったなどと言ったら、敵の多いオスマンはタダでは済まないし、それを見過ごす程老いぼれてはいない。帰ってからすぐに、ルイズ達に緘口令をひいて、自身の失態を洩れないようにしていた。
「まぁいいけど、何であなた達出なかったの?多分優勝できたわよ」
優勝したの、ギーシュだったしと、モンモランシーが付け加える。
昨日の品評会は本命がおらず、結果的に、綺麗な鉱石を見つけ出し、献上したギーシュのヴェルダンデが優勝した。
「仕方ないじゃない、ニューの魔法を見られて、アカデミーに連れていかれる訳にはいかないし」
ルイズ自身も優勝を確信していただけに、欠場は悔しかった。
「まぁ、確かにあなたの使い魔は凄いからね」
「使い魔の部分を強調していない?モンモランシー」
ルイズがこめかみをひくつかせながら、モンモランシーに笑顔で犬歯を剥く
「だって、ニューは凄いじゃない、攻撃だけでは無く、回復まで使えるし、何時だったかゼータを蘇生させたのは先住魔法よ」
自身が、水系統であり、傷を治す事が出来るだけに、ニューの回復魔法は凄まじい者であった。
「リバイブは疲れるからあまり使える事は出来ないがな」
「それもだし、マディアも凄いわよ、普通ルイズが教室爆破した時はけが人の手当てが大変だったのよ」
一年の頃、自身が怪我しているにもかかわらず、更に重傷のギーシュを手当てした時の苦労を思い出し、モンモランシーはその事を振り返る。
「ちょっと、モンモランシー、ニューにあんまり話しかけないでよ、コイツは私の使い魔なのよ!」
二人が近くなった事を気にして、その間にルイズが割って入る。
その後、いつも以上に気合の入った挑戦で、教室は全壊し、ニューの魔法が改めて頼りにされているのをモンモランシーは実感した。


それから3日後、ルイズ達は約束通りアンリエッタに呼び出され、アンリエッタの私室へとやって来た。
(さすがは、王族だな……)
アンリエッタの私室は小さいながら、調度品などはやはり王族としての風格を漂わす物であった。
「ルイズ、ニューさん大変な事が起こりました。」
そう言った、アンリエッタの顔は暗く緊張感が現れていた。
「今朝、モット伯が……死にました。」
「うそ!」「なんだって!」
ルイズとニューもモット伯の死に驚きの声を上げる。
「死因は自殺と言う事ですが、不審な点が多すぎます。」
一昨日、アンリエッタは3日後にモット伯の喚問をする為に、使者を送ったばかりである。
しかし、モット伯は今朝、毒物をワインと飲んで、死んでいたと言う。
「いったい誰が……」
「おそらく、レコン・キスタの手の物でしょう」
「レコン・キスタ……」
ルイズもその名前には聞き覚えがなかった。
「アルビオンの反乱軍の組織名です。このトリステインにも、入り込んでいると言われております。おそらく喚問の情報を聞きつけて、さきにモット伯を始末したのでしょう。」
アンリエッタが、沈痛な面持ちでつぶやく。
アンリエッタは今回の喚問を表向きはただの、謁見のみと言う情報であった。
しかし、レコン・キスタはモット伯の名前が危険だと気付き、処分したのであろう。
レコン・キスタの存在は掴んでおり、一部には内通者がいる事は掴んでいたが、特定までは出来なかった。今回の事でも、アンリエッタ自身にしてみれば、後手に回ったと言える。
「ルイズ、レコン・キスタの次の目標はおそらくこのトリステインです。」
「この国だと言うのですか、それにまだ、アルビオン王国軍が居るじゃないですか!」
ルイズが知っている限り、アルビオンは現在内戦中である。アルビオンはアルビオン王立空軍を始めとした、強力な軍事力を保有している。反乱軍に負けるとは思えなかった。
「反乱軍の首謀者はオリヴァー・クロムウェルと言う男で、噂では虚無のメイジ等と呼ばれております。」
当初は、一部の貴族と平民の反乱かと思われていたが、徐々に、貴族を取りこみ平民を増やしながら、卓越した情報戦を展開し、攻守を逆転してしまった。
もはや、アルビオン軍はニューカッスル城にまで追い詰められていた。
「この間言った通り、ルイズ、貴女に頼みごとがあるのです。」
「はい、姫様私でよければ、何でも申して下さい」
礼をしながら、ルイズが片膝をつく。
(安請け合いをするな、ルイズ!)
ニューがその様子を見て、ルイズを罵倒する。その状況で、出される頼み事は決して簡単なことでは無い。
(しかし、モット伯はドライセンとつながりがあった、そして今回の自殺といい無関係ではないだろうな……)
モット邸の所に現れたドライセン、そして、そのモット伯を自殺に追い込んだレコン・キスタ。それは、何かしらの繋がりを示していた。
「姫様、それは危険な事ですよね?」
「ニュー、アンタは黙ってなさい!」
ニューが意図を含んで、アンリエッタに問いかけるのを見て、ルイズが不快感を表す。
しかし、アンリエッタは不快感を示さず首を無言で縦に振るだけであった。
「いいのです、危険な事に変わりはありません。頼みたい事とはあなた達に、アルビオンに赴きアルビオン皇太子、ウェールズ…テューダー様から、手紙を回収してきて欲しいのです。」
「内戦地区に、ルイズを送り込むのですか!?」
自身が考えていたレベルよりも、過酷な任務にニューも声を荒げる。
ニューは精々、レコン・キスタの内通者が町に居ないかを見つけて、報告するだけだと思っていた。しかし、出された任務は、内戦地区への潜入及び回収である。
ルイズは、素人の上に旅慣れていない。そんなルイズを送り込むなど正気の沙汰とは思えなかった。
「危険な事は解っています。しかし、その手紙をレコン・キスタはおそらく狙っており、それを口実にレコン・キスタはトリステインを攻め入るでしょう。」
「だからと言って、ルイズは素人です。こう言った任務に適した人物はいないのですか?」
おそらく、こう言った事を行うのに適した人物がいるであろう。ニューはそう思いアンリエッタに詰め寄る。
「軍人の中にはレコン・キスタの息のかかっている者もいます。信頼できる人物に頼みたいのです。もちろん、腕の立つ護衛をつけます。」
「ニュー、アンタは黙っていて!姫様、このルイズ、必ず使命を果たして見せます。」
感極まったように、ルイズが承諾する。
「勝手に、承諾するな!今は、ゼータやダブルゼータが居ないんだぞ!」
(私だけでは、負担が大きすぎる。)
ニューは二人に劣っているとは思っていない。しかし、自分が全てを行えるとも思っていない。それは、尊敬するアレックスやナイトガンダムも同じであろう。
二人との仲が悪かった頃のニューなら絶対考えないであろう発言であるが、強敵との戦いや、数多くの修羅場を潜り抜けて来ただけに、今回の任務はあの二人の力は必要であると感じていた。
また、戦いに勝つために私利私欲を考えず、時に自分が犠牲になりながらも、自分達を支持するアムロはニューにとって、尊敬する一人であった。
「ニュー……アンタ、ダブルゼータやニューが居ないと戦えないの?」
ルイズが、先ほどの熱くなった表情から、途端に冷笑と軽蔑の籠った眼差しに切り替わる。
「何、ルイズそれはどういう事だ?」
ルイズのその言葉に何かを感じたのか、ニューも切り返す。
「別に、アルガス騎士団の隊長などと言っている癖に、二人が居ないと何もできない何て言うから、少しねぇ……あなたが臆病者だなんて、初めて知って驚いているだけよ」
そう言いながら、ルイズが含みのある視線を送る。
(ニューが居ないと、さすがに私だけでは任務は行えない。ここはニューを挑発して上手く動かさないと)
ルイズの事を付き合っているうちに、動かすポイントを見つけたニューだが、それは、ルイズも同じである。
ニューとて、聖人君主では無い、言われて嫌な事はある。そして、ルイズはそれを見つけていた。
「ふざけるな!これは大事な事なんだぞ!」
ニューも珍しく激昂する。
ニューにとってのそのポイントはゼータとダブルゼータである。悪と言う訳ではないが、
だからと言って必要以上に慣れ合う訳でもない。特に今でも、二人より劣ると思われるのはニューにとっては遺憾であった。
3人は戦友であり、ライバルでもある。見下してはいないが、かといって劣っているとも思っていない。その関係がアルガス騎士団の扱いを難しくさせる原因であり、アレックスを悩ませていた所であった。
「そう大事な事、だから二人を待ってはいられない。それに私はあなたの事を信用しているの、あなたが二人に劣る訳ないわよね、法術隊長のニュー?」
ニューの肩書を強調しながら、ルイズがささやく。
その様子を見て、アンリエッタが心配そうに二人の顔を見やる。
「当然だ、あの二人が居れば成功率が上がるだけで、私一人でも問題ない、ただゼロのご主人様が心配だったから保険をかけただけだ。アンリエッタ様、主ルイズと、このニューその任務、遂行させていただきます。」
ニューが片膝をつき、アンリエッタに承諾の意思表示をする。
「やっていただけるのですね!ルイズ、ニューさん、よろしくお願いします。」
そう言いながら、自身の指輪を外し、ルイズに手渡す。
「これは水のルビーです。これを見ればウェールズ様はきっとお分りになってくれます。」
自身にとっては思い出の品であるが、ルイズ達の身分を証明する事になるだろう。
「では、失礼いたします。」
二人が、一礼し、部屋を出ていく。
「頼みましたよ、ルイズ、ニューさん」
誰に聞こえるともなく、アンリエッタは呟き窓から外を見る。
自身の最愛の人が居る大地は暗い雲に包まれていた。


「23 ルイズ、頼みましたよ」
王女 アンリエッタ
ルイズに、始祖の祈祷書を託す。
MP 30 (相手のHPを吸い取る。)


「24はぁ、優勝すれば賞金が手に入ったのに」
香水のモンモランシー
ギーシュの恋人?
MP 300


ゼロの騎士団 PART2 幻魔皇帝 クロムウェル 2

目の前に、異形ともいうべきものが現れる。
彼は自分がもうすぐ死ぬのではないかとその時思っていた。
「いやだ、私は死にたくないのだ」
それは何も言わなかった。
ただ、それは、指輪をかざすのみであった。
「やめてくれ!やめて……」
言葉が途切れ、瞳に正気を失う。
彼はただ、グラスをあおる。
「おやすみ……」
その一言を最後に、朝まで沈黙が訪れた。


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