「あんたわかってるの!? 相手は貴族なのよ、平民が勝てるわけないじゃない!」
「しかし……自分で蒔いた種は自分で摘まねばなりません。どうかわかって下せぇ……」
「あっ、あんたね……」
ルイズは使い魔である彼の強情さにたじたじになってしまう。彼はこう続けた。
「お嬢さん……ここは逃げてください。」
「でも……」
「魔法を使います」
遂にルイズの使い魔である彼の口からその言葉が発せられた。
それを聞いたルイズは彼に言われたとおりの事を行った。
「みんな逃げて!! でないとみんな死んじゃうわよ!!」
そう言ってルイズ達は皆この場から逃げる事にした。そして今、ここにいるのは決闘相手であるギーシュ・ド・グラモンとルイズの使い魔であるエイジだけである。
「そんなに魔法を使うのが嫌なのかね。全くもったいぶりおって……」
エイジの眉がぴくりと動いたがギーシュは気づかずにしゃべり続ける。
「だいたい、君みたいなちょっと魔法が使えるからといってもどうせドットクラスのものだろう、え?
君の魔法を見たら死ぬと聞いたがね……僕に言わせればそんなの井の中の蛙に過ぎないのさ!」
エイジは我慢の限界だった。この魔法を見たら死んでしまうのだ、一刻も猶予が無い。
なぜ自分がこんなところに来てこんなところで魔法を使わねばならぬのか。その答えは誰に聞いても帰ってこなかった。
「しかし……自分で蒔いた種は自分で摘まねばなりません。どうかわかって下せぇ……」
「あっ、あんたね……」
ルイズは使い魔である彼の強情さにたじたじになってしまう。彼はこう続けた。
「お嬢さん……ここは逃げてください。」
「でも……」
「魔法を使います」
遂にルイズの使い魔である彼の口からその言葉が発せられた。
それを聞いたルイズは彼に言われたとおりの事を行った。
「みんな逃げて!! でないとみんな死んじゃうわよ!!」
そう言ってルイズ達は皆この場から逃げる事にした。そして今、ここにいるのは決闘相手であるギーシュ・ド・グラモンとルイズの使い魔であるエイジだけである。
「そんなに魔法を使うのが嫌なのかね。全くもったいぶりおって……」
エイジの眉がぴくりと動いたがギーシュは気づかずにしゃべり続ける。
「だいたい、君みたいなちょっと魔法が使えるからといってもどうせドットクラスのものだろう、え?
君の魔法を見たら死ぬと聞いたがね……僕に言わせればそんなの井の中の蛙に過ぎないのさ!」
エイジは我慢の限界だった。この魔法を見たら死んでしまうのだ、一刻も猶予が無い。
なぜ自分がこんなところに来てこんなところで魔法を使わねばならぬのか。その答えは誰に聞いても帰ってこなかった。
エイジは傷心旅行の途中、魔法使いギルド聖竜会の会頭の訃報の知らせを受け帰ろうとしたときに列車爆発事故に遭った。
明らかに相手の手先による犯行である。普通であったら死んでいるはずなのだがエイジは気が付いたらこのトリステイン魔法学院の中にいたのである。
目覚めるとそこには桃色がかったブロンドの長髪をした少女がいた。それがルイズである。
そして、今までずっと気絶していたこと。自分は彼女の使い魔になったこと。そしてその時に彼女は自分に契約の儀式と称してキスをしたことを知った。
特に最後の事実については不幸にも記憶が全く無かったらしくあまりの悔しさに男泣きをしてしまい彼女に引かれてしまった。
そして彼について詳しく聞いてみると……
「えっ? あんたって魔法が使えるの!?」
「お嬢さん、あんまりそのことは言わないで下せぇ……」
エイジは彼女の事を「お嬢さん」と呼んだ。
はじめルイズは「ご主人様」と呼ばせようとしたのだが、「男がご主人様なんて口にするなんてありえねえですぜ!」との猛抗議を受けたためそれは取り止めとなったのだ。
「でも、なんで使い魔のあんたが魔法を使えるのよ! 不公平じゃない!」
「いや、その………自分の魔法は他人が見たら死ぬ危険なものでありやして、あまり人様の前で魔法はちょっと………」
そこまで言うとエイジは口ごもってしまった。ルイズも自分が魔法を使えないから嫉妬していた自分を恥じた。そしてこう約束した。
「わかったわ。そこまで言うんだったら無理に魔法を使えとは言わない。
でもね、もし何か危機があったら魔法でも何でもいいから私のことを守ること。いいわね?」
エイジは固く頷いた。
明らかに相手の手先による犯行である。普通であったら死んでいるはずなのだがエイジは気が付いたらこのトリステイン魔法学院の中にいたのである。
目覚めるとそこには桃色がかったブロンドの長髪をした少女がいた。それがルイズである。
そして、今までずっと気絶していたこと。自分は彼女の使い魔になったこと。そしてその時に彼女は自分に契約の儀式と称してキスをしたことを知った。
特に最後の事実については不幸にも記憶が全く無かったらしくあまりの悔しさに男泣きをしてしまい彼女に引かれてしまった。
そして彼について詳しく聞いてみると……
「えっ? あんたって魔法が使えるの!?」
「お嬢さん、あんまりそのことは言わないで下せぇ……」
エイジは彼女の事を「お嬢さん」と呼んだ。
はじめルイズは「ご主人様」と呼ばせようとしたのだが、「男がご主人様なんて口にするなんてありえねえですぜ!」との猛抗議を受けたためそれは取り止めとなったのだ。
「でも、なんで使い魔のあんたが魔法を使えるのよ! 不公平じゃない!」
「いや、その………自分の魔法は他人が見たら死ぬ危険なものでありやして、あまり人様の前で魔法はちょっと………」
そこまで言うとエイジは口ごもってしまった。ルイズも自分が魔法を使えないから嫉妬していた自分を恥じた。そしてこう約束した。
「わかったわ。そこまで言うんだったら無理に魔法を使えとは言わない。
でもね、もし何か危機があったら魔法でも何でもいいから私のことを守ること。いいわね?」
エイジは固く頷いた。
「さあとっととケリをつけるとするか……行けっ! ワルキューレ!!」
ギーシュが薔薇の花から出した青銅のゴーレムワルキューレを繰り出した。対するエイジは、
「パピコン」
そう言うとどこか魔法少女のようなステッキをどこからともなく取り出し、ワルキューレの攻撃を軽く受け流した。
「何っ!?」
ギーシュの顔が歪む。彼は薔薇の花びらを散らせて六体ものワルキューレを出して一気に襲い掛からせた。
「バカヤロウが………」
命知らずの魔法使いに対してエイジはもはや容赦しなかった。エイジの身体が光りだす。
「死に急ぐんじゃねえ!!!!」
大爆発。六体のゴーレムは四散してしまいあとは裸同然のギーシュだけだった。
「あわわわわ………」
思わず後ずさりするギーシュ。しかし爆風から現れたエイジの姿に愕然とした。
胸元には大きなルビーをつけ、頭にはカチューシャをつけ、足元は短めのガーターベルト………
一言で表すとメイド服を着た変態がそこにいた。
「ぷっ………ぷぷぷぷぷ……アーハッハッハッハ!!! そんな変な格好うちの学院のメイドでもやらないぞ! アーハッハッハッハ!!!」
ギーシュは思わず笑い転げてしまった。エイジは思わず羞恥のあまり顔を赤らめた。
女であればかなりの萌え要素になるのだろうが男、それも屈強の男がやっていればそれはただの変態なのである。
彼はそのことを十二分に自覚していた。
「俺だってこんな……好きでこんな格好をしてるんじゃねえんだ!!!」
エイジは魂からこの言葉を叫び魔法の呪文を提唱した。
「ロンリー・ラブリー・シンメトリー・プックンジップで・ロリポップ!!」
この間エイジはカメラ目線でウインクしたり指をくわえて少し首をかしげたりしたりして自分なりの萌えるポーズをしているのだがここでは書くに耐えないので割愛する。
「め、目が離せない……!」
しかしその間ギーシュは彼の動きから目を離せなかった。そして……
「キ、キレイ……だ…」
そういい残したあとまたしても大きな爆発が起きた。
全てのことを終えたことを確認したら余韻に浸るまもなく急いで服を着替えはじめた。
ギーシュが薔薇の花から出した青銅のゴーレムワルキューレを繰り出した。対するエイジは、
「パピコン」
そう言うとどこか魔法少女のようなステッキをどこからともなく取り出し、ワルキューレの攻撃を軽く受け流した。
「何っ!?」
ギーシュの顔が歪む。彼は薔薇の花びらを散らせて六体ものワルキューレを出して一気に襲い掛からせた。
「バカヤロウが………」
命知らずの魔法使いに対してエイジはもはや容赦しなかった。エイジの身体が光りだす。
「死に急ぐんじゃねえ!!!!」
大爆発。六体のゴーレムは四散してしまいあとは裸同然のギーシュだけだった。
「あわわわわ………」
思わず後ずさりするギーシュ。しかし爆風から現れたエイジの姿に愕然とした。
胸元には大きなルビーをつけ、頭にはカチューシャをつけ、足元は短めのガーターベルト………
一言で表すとメイド服を着た変態がそこにいた。
「ぷっ………ぷぷぷぷぷ……アーハッハッハッハ!!! そんな変な格好うちの学院のメイドでもやらないぞ! アーハッハッハッハ!!!」
ギーシュは思わず笑い転げてしまった。エイジは思わず羞恥のあまり顔を赤らめた。
女であればかなりの萌え要素になるのだろうが男、それも屈強の男がやっていればそれはただの変態なのである。
彼はそのことを十二分に自覚していた。
「俺だってこんな……好きでこんな格好をしてるんじゃねえんだ!!!」
エイジは魂からこの言葉を叫び魔法の呪文を提唱した。
「ロンリー・ラブリー・シンメトリー・プックンジップで・ロリポップ!!」
この間エイジはカメラ目線でウインクしたり指をくわえて少し首をかしげたりしたりして自分なりの萌えるポーズをしているのだがここでは書くに耐えないので割愛する。
「め、目が離せない……!」
しかしその間ギーシュは彼の動きから目を離せなかった。そして……
「キ、キレイ……だ…」
そういい残したあとまたしても大きな爆発が起きた。
全てのことを終えたことを確認したら余韻に浸るまもなく急いで服を着替えはじめた。
ルイズたちは外れで二度目の大きな爆発を見届けていた。
「どうなってるのかしらね……まあギーシュにあんな魔法使えるわけないし…ってあんたどこ行くのよ!」
「様子を見に行ってくるわ」
ルイズはいてもたってもいられずに広場に向かって走り出した。
(お願いだから………死なないで、エイジ!!)
そんなこととは露知らずエイジは急いで着替えをしていた。
「この姿は誰にも見せるわけにはいかねえ……」
エイジはメイド服を手馴れた様子で脱ぎながらそうつぶやいた。そうこの姿だけは……
「エイジ!?」
エイジは手にカチューシャを握り締めたまま固まった。
「何そのカッコ……?」
突然風が強く吹いた。その風に乗ってどこか消えてしまいたい。とエイジはこのとき強くそう思った。
ギーシュを確認してみると決闘のときの記憶はなくしてはいるもののなんとか一命はとりとめたようだった。
周囲がエイジに畏怖の念を感じているのを軽く受け流し、ルイズとエイジはその場を後にした。
「どうなってるのかしらね……まあギーシュにあんな魔法使えるわけないし…ってあんたどこ行くのよ!」
「様子を見に行ってくるわ」
ルイズはいてもたってもいられずに広場に向かって走り出した。
(お願いだから………死なないで、エイジ!!)
そんなこととは露知らずエイジは急いで着替えをしていた。
「この姿は誰にも見せるわけにはいかねえ……」
エイジはメイド服を手馴れた様子で脱ぎながらそうつぶやいた。そうこの姿だけは……
「エイジ!?」
エイジは手にカチューシャを握り締めたまま固まった。
「何そのカッコ……?」
突然風が強く吹いた。その風に乗ってどこか消えてしまいたい。とエイジはこのとき強くそう思った。
ギーシュを確認してみると決闘のときの記憶はなくしてはいるもののなんとか一命はとりとめたようだった。
周囲がエイジに畏怖の念を感じているのを軽く受け流し、ルイズとエイジはその場を後にした。
「あの魔法……一体なんだったの?」
誰もいない場所でルイズは彼に聞いた。
「この世界では、火、水、風、土の四系統が存在している……さっきの授業で先生はそう言いやしたですね?」
「ええ、そうよ。あと他に伝説の虚無の系統があるけど……」
「自分がいた世界でも火、水、風、土の四元素というのがありやす。その四つはこの世界と大して違いはありやせん。ただ……」
「ただ……?」
そこでエイジは大きく深呼吸した。ルイズも思わず緊張する。
「お嬢さん……その制服は何で出来てますか?」
「えっ? 制服はただの布だから、水と土じゃ……」
「その通りです。………ではこれもただの布ですがその制服と同じですか?」
そう言って彼はぼろぼろの雑巾を取り出した。
「!」
ルイズは驚愕した。確かに雑巾と制服は同じ布ではあるが全く違うものだ。エイジは更に続けた。
「そして、その雑巾とこの下着………果たして同じですか!?」
そこにはエイジが昨日洗濯したルイズの下着があった。
「………違う! 雑巾と女子の下着は似て異なるもの!! でもその違いって………」
「"萌"です。 向こうの世界での第五の元素……それが萌なんです。」
「萌………っていうかなんであんたが私の下着を持ってるのよ!」
「あっ」
思わずエイジは下着を隠した。が、ルイズにそれを阻止される。
「返しなさい……ってちょっと!なんでこの下着白いどろどろしたのが付いてるのよ!」
「すいやせん、これはちゃんと洗って………」
「いいわよ! これから下着は私が洗うから! このままだと私の下着がなくなっちゃうじゃないのよ!!」
「そこまではやらないですぜお嬢さん……」
そんな二人の様子を遠くから見ていた女性がいた。学院長の秘書を務めるミス・ロングビルである。
「全く………まさか私以外にもいたなんて……厄介なことになりそうね。」
ロングビルはそんな独り言を言い残してその場を後にした。
誰もいない場所でルイズは彼に聞いた。
「この世界では、火、水、風、土の四系統が存在している……さっきの授業で先生はそう言いやしたですね?」
「ええ、そうよ。あと他に伝説の虚無の系統があるけど……」
「自分がいた世界でも火、水、風、土の四元素というのがありやす。その四つはこの世界と大して違いはありやせん。ただ……」
「ただ……?」
そこでエイジは大きく深呼吸した。ルイズも思わず緊張する。
「お嬢さん……その制服は何で出来てますか?」
「えっ? 制服はただの布だから、水と土じゃ……」
「その通りです。………ではこれもただの布ですがその制服と同じですか?」
そう言って彼はぼろぼろの雑巾を取り出した。
「!」
ルイズは驚愕した。確かに雑巾と制服は同じ布ではあるが全く違うものだ。エイジは更に続けた。
「そして、その雑巾とこの下着………果たして同じですか!?」
そこにはエイジが昨日洗濯したルイズの下着があった。
「………違う! 雑巾と女子の下着は似て異なるもの!! でもその違いって………」
「"萌"です。 向こうの世界での第五の元素……それが萌なんです。」
「萌………っていうかなんであんたが私の下着を持ってるのよ!」
「あっ」
思わずエイジは下着を隠した。が、ルイズにそれを阻止される。
「返しなさい……ってちょっと!なんでこの下着白いどろどろしたのが付いてるのよ!」
「すいやせん、これはちゃんと洗って………」
「いいわよ! これから下着は私が洗うから! このままだと私の下着がなくなっちゃうじゃないのよ!!」
「そこまではやらないですぜお嬢さん……」
そんな二人の様子を遠くから見ていた女性がいた。学院長の秘書を務めるミス・ロングビルである。
「全く………まさか私以外にもいたなんて……厄介なことになりそうね。」
ロングビルはそんな独り言を言い残してその場を後にした。