あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ランス外伝~ゼロと鬼畜な使い魔~-04


  • この惨状を余所に、学院長室では。

そこにはミス・ロングビルと呼ばれる容姿が美しいが婚期を逃したと噂される女性と。
100歳か300歳か…いつまで生き続けているのか全く分からない元気な老人オールド・オスマン氏がいた。

「オールド・オスマン」

ミス・ロングビルは、羊皮紙から目を離さずあくまで冷静に言う。

「なんじゃ、ミス…」
「暇だからといってお尻を撫で回すのはやめて下さい。」

オスマンは口を半開きにして、よちよちと四つん這いで歩きはじめる。

「都合が悪くなるとボケた振りをするのもやめて下さい。」

口を閉じ、四つん這いを止めて椅子に座ると、オスマンは何かを考え出す。

「真実はどこにあるんじゃろうか…、なぁ?ミス……」
「少なくとも、私のスカートに手を出しても無い事は分かります。ですからネズミを真下に忍ばせるのは止めてください。」

机の下にいるネズミがオスマンの肩に来る。

「おぉ、おぉ気を許せる友達はお前だけじゃ…。モートソグニル。」

モートソグニルと呼ばれるねずみは、ちゅうちゅうと泣いて
オスマンから出されたナッツをかじる。

「そうか、もっと欲しいか じゃがその前に報告じゃ…ほう…ほうほう、白か!うむ、しかしミス・ロングビルは黒に限る、そう思わんかね?」
「オスマン。今度やったら王室に報告します。」
「カーッ!王室が怖くて魔法楽員学院長が務まるかーっ!」

年寄りとは思えない迫力で怒鳴る。

「下着を覗かれたくらいでカッカしなさんな。そんな風だから婚期を逃すのじゃ、はぁーーーー
 わかがえるのぅ~~~~、ミス…」

オールド・オスマンが堂々と尻を撫で回す。
婚期を逃す所に起こったのか、尻を又なでられたからおこったのかは不明だが、ミス・ロングビルがたつと。

「痛い。やめて。本当、もうしない。」

オールド・オスマンは頭を抱えてうずくまる。ミス・ロングビルは、荒い息で、オスマン氏を蹴り上げる。
そんな時間が、突然の乱入者にかき消される。

「オールド・オスマン!」
「なんじゃね?」

ミス・ロングビルは椅子に座り羊皮紙にペンを走らせている。
オスマン氏は、腕を後ろに組み堂々と立っている。
なんとも早業である。

「大変です!」
「なぁにが大変な物かすべては小事じゃ、小事。」
「これを、これをみてください!!」

コルベールは書庫で見つけたとある本をオスマンに渡す。

「これは始祖ブリミルの使い魔達ではないか。まーたこのような古い本を…」
「いいですから、これも見てください!」

コルベールはランスの手に書かれたルーンのスケッチペーパーを手渡した。
それを見た瞬間、オスマン氏が真剣な顔に変わる。

「ミス・ロングビル、席をはずしなさい。」

ミス・ロングビルはそういわれると、学院長室から退室した。
完全に出て行く事を確認すると、オスマン氏は話を続けた。

「詳しく説明するんじゃ、ミスタ・コルベール。」



  • 学院長室でこんな事がある中で…

ルイズが、教室の惨状を元に戻したのは、昼休みの前だった。
魔法を使っての(元から使えないが)修理が禁じられた為、時間が掛かってしまったのである(?)
ちなみに、応援をしてくれたシィルにはルイズのせいでなったこの惨状の後片付けは流石に酷な為
洗濯物を洗うようにいっておいた。

「なるほど だからゼロのルイズ や~いゼロー。」
「るっさいわねぇ!」

ランスと謙信がほとんどの箇所を直したり、拭いたり、運んだりしてる。
多少、いやみを言わないと、やっていけない。
だがいいすぎるとこいつの事だから飯を抜きにされるだろう、ランスなりの手加減をする。
そうやってルイズを適度に苛めていたら、洗濯物を干し終わったシィルが帰ってくる。

「ルイズ様。洗濯物全部干し終わりました!」
「ありがとね、シィル。」
「いえいえ。」
「さて、食堂に行くわよ。」

昼食を取るために、ルイズ一行は食堂へ向かう。
とは言え、ランス達にはどうせ黒パンにシチューである(謙信を除き)。
食堂に付いて、席に付いた謙信は、丁寧にお辞儀をして、食事を始める。
そしてランスとシィルが飯を食べ終えて席を立つ…。

「謙信ちゃん、俺等ちょっと散歩にいってくる。」
「うむ。分かった。」

謙信が席を立とうとするのでとめる。

「いや、食事を続けててくれ」
「…分かった。」

謙信が頷くとランス達は、食堂を出る。

「やっぱりあんな貧相な食料じゃ持たないな。」
「材料があれば私が作るんですが…。」

食堂を出て歩いていると、黒髪でメイドの格好をしている子がこちらの方に向かって歩いてきている。
こちらに気づいたらしく、ランス達の前まで来ると、黒髪の子はシィルに話かける。

「シィルさんじゃないですか!」
「あ、シエスタさん!今朝はどうもでした。」
「いえいえ。大丈夫ですよ。」
「シィル、この娘は?」
「シエスタさんです。さっき洗濯物を洗いに行く時、洗い場を教えてもらったんです。」
「ふーん、俺様はランス様だ、よろしく。」
「はい、よろしくおねがいします …少し元気が無いようですが、大丈夫ですか?」
「ん、いや、少し腹が減ってな…」
「では、こちらにいらしてください。」

シエスタがランス達を連れて行った場所は、食堂の裏の厨房だった。
料理器具が沢山並び、かわいいメイド達や、コックが忙しそうに料理を作っている。

「ちょっと待っててくださいね。」

シエスタはランス達を片隅におかれた椅子に座らせると、小走りで厨房の中に消えた。
すぐに皿を抱えて戻ってきた、中には温かいシチューが入っていた。

「貴族の人達は、ささやかな食事を…っていって食べてますけど、結局は沢山残すんです、ですから…余り物ですが、どうぞ。」
「いいのか?」
「はい、食べられなかったら、捨てられちゃいます。平民の子にはこんな余り物すら食べれない子もいるんですから…。」

そのシエスタのやさしさに感じ入る。
とにかく、おなかがすいているので、シチューを口に運ぶ。

「おっ美味いぞ!。」
「はい、美味しいです!。」
「よかった。お代わりもありますから、ごゆっくり。」

シエスタは微笑んでシィルとランスを見つめている。

「ご飯もらえなかったんですか?」
「いや、あの量じゃ流石にな。」

ランス達は味わって食べると。シエスタに皿を返した。
シエスタを見ると、ランスは少し考える。
JAPANにいた女の子に似ているな…黒い髪と、瞳。
まぁ、考えすぎか。だがこの女の子は可愛いし、胸もある。
最初はこの子にしようか…ぐふふ。
と考えていると。

「では私はデザートを運んできますので。」
「俺達も手伝うか?」

男の頼みは聞かないが、美女の頼みならいくらでも聞くランスである、とても分かり易い。


「いいんですか?」
「うむ、飯を食わせてもらった礼だ。」
「美味しかったですし。」

大きな銀の皿にはケーキが沢山並んでいる。ランスがトレイを持って。
シィルとシエスタが交互に、ケーキを置いている。
ランスが女の子を物色していると、金髪のキザな男がいた。

「なんだあいつ。気に入らん。というかどうでもいい。」
「私も手伝おう。」

ランスが独り言を言っていると、隣にいつの間にか。謙信がいた。

「うおっ!」
「驚かせてしまったか、すまん。」
「いや、いいんだが。」
「私も食べ終わったのでな、手伝いたい。」
「あっ謙信さんじゃないですか。」
「あぁ、シエスタ殿、今朝はすまなかった。」
「いいんですよ~。」
「何で知ってるんだ?」
「今朝、周辺を把握しようと出たら、少し迷ってしまって…その、そこにシエスタ殿がいたのだ。」

今朝いなかったのはそのせいか、謙信もはさみを持つ。
そして謙信も入って3人がケーキを運ぶ、全員効率よく運ぶので中々早い。
生徒達の注目が集まるのは言うまでもない。
今度は金髪キザに近い所でケーキを運ぶ、そこでシエスタがキザな奴の方を見る。
キザな奴から壜が落ちていた。
シエスタが恐々と、教える。

「あの…、壜がポケットから落ちましたよ。」

シエスタの言葉を無視する。
代わりにランスが、もう一度言う。

「落し物だぞ、金髪キザ。」

ランスはシィルにトレイを持ってもらうと。
金髪キザが落とした壜を持ってもう一度呼ぶ。
すると金髪キザがこちらを向いて。

「それは僕のじゃない。君は何を言ってるんだね?」

その香水が何か分かったキザ男の友人が言う。

「…それはもしやモンモランシーの香水じゃないか?」
「あぁ、あの紫色はモンモランシーが自分の為だけに調合している香水だ。」
「それを持っていると言う事は…、モンモランシーと付き合ってるって事か?」
金髪キザが否定するように言う。

「い、いや!違う、断じて違う!。」
「違うなら何してもいいな?」
「ぁ…あぁ!」

金髪キザはすこし慌てながら言う。
ランスはその壜をギーシュの体にぶつける。

「痛っ!!」

壜は割れてキザ野郎の体に満遍なく香水の匂いが付く。

「良い匂いだな。」
「いつつっ…何をしても良いが人には普通ぶつけないんじゃないか!??」
「そんな事しらん。」

栗色の髪をした。可愛い子が立ち上がり、ギーシュの所に向かう。

「やっぱり…ギーシュ様はミス・モンモランシーと…。」
「彼等は誤解してる。ケティいいかい?僕の心の中に住んでるのは君だけ…――。」

しかしケティはギーシュを引っ叩くと。

「その香水がなによりの証拠ですわ!!いい匂いですわね!!さようなら!」

ギーシュは背中の痛みも気にせず、頬をさする。
そして、今度は 遠くにいる、金髪の巻き髪の子が立ち上がり、こちらに近づいてくる。
ランス達が召喚された時に、なんだかんだで同情してた子である。
いかめしい顔で、ギーシュの席までやってくるとゆっくり口を開く。


「…良い匂いね?誰が調合した香水?」
「ご、誤解だ!モンモランシー!彼女とはただいっしょに、森へ遠乗りしただけで…。」
「やっぱりあの1年生に手を出していたのね?」
「お願いだよ、香水のモンモランシー!。咲き誇るようなそのバラの顔を怒りでゆがませないでおくれ。僕まで悲しく――。」

モンモランシーはテーブルにあるワインの壜の中身ををギーシュの頭からボトボトとかける。
そして。

「嘘つき。」

と怒鳴って去っていく。
しばし、沈黙が流れる。
ギーシュはハンカチを取り出し顔を拭きながら。

「あのレディ達は、バラの存在の意味を理解していないようだ。」

ランスは気にせずトレイを持とうとする。
と、ギーシュが呼び止める。

「待ちたまえ……。」
「ん?」
「君が軽率に香水の壜を拾い上げた挙句投げせいで2人のレディの名誉が傷ついた、ついでに僕の背中もね。」
「俺様以外で二股かけてるお前が悪い。」

全員が、こいつは何をいってるんだという顔でランスを見る、流石にこれはどっちのせいなのか判断しかねるのである。
2股ばれて頬は引っ叩かれるわ、壜を背中にぶち当てられるわ、ワイン掛けられるわ、しかもこいつ意味分かんないわ
と踏んだり蹴ったりなギーシュはふと思い出して。

「そういえば、君はミス・ヴァリエールの使い魔の1人だったな、平民に礼儀を期待して僕が間違っていた。僕が怒る前に行きたまえ。」
「ああ、わかった、でも最後にする事がある。」
「なんだね?」

ランスはワインを手に持つと、中身をギーシュにかける。

「がはは、薔薇には水をかけてやらんとな。うむ、水もしたたるいい男だ。」
「……………き、君は貴族に対する礼儀が…な、なってないな。。」

ギーシュは少し手が震えている。
とてつもなく怒っている、当たり前である。

「よかろう…、君には礼儀というのを教えてやる。」
「是非とも頼もうか。」
「……まぁいい、ここを平民の血で汚す訳にはいかない…。ヴェストリの広場で待っている!。ケーキを配り終えたら来たまえ!」

ギーシュの友人達が、わくわくした顔で立ち上がり、ギーシュの後を追った。
一人はランス達を見張るために残った。

「ふん、俺様が礼儀を教えてやる。」
「あ、あなた…殺されちゃう……」
「ランス様がそんな簡単に殺されるわけないだろう、なんたって正義の味方だからな。」

ランスの自信満々の言葉を聞かず厨房の裏に逃げる。
後ろからルイズが近寄ってくる。

「あんた!何してんのよ!見てたわよ!」
「お、ルイズか。」
「まったく…なに、決闘なんか約束してるの!」
「あいつ二股かけてたからな。俺様じきじきに礼儀を教えてやるんだ。」

ルイズがため息をついて、やれやれと肩をおろす。

「あやまりなさいよ。といってもあの状態じゃ許してくれそうにないわね。」
「うむ、ワインと香水のブレンドした良い匂いがするからな。」
「平民が貴族に勝てるとおもってる?いい?答えは無理よ。」

ランスは無視して、ケーキを配り終える。
それを見た見張り役が立ち上がり。

「こっちだ。平民」
「あぁ。シィル、謙信ちゃん付いて来い。」

ヴェストリの広場はギーシュ達でにぎわっていた。

「ギーシュが決闘するぞ!相手はルイズの使い魔だ!」

歓声が大きくなる。ギーシュは腕をふってその歓声にこたえる。
それからやっと存在に気づいたと言う風に使い魔3人を見る。

「とりあえず、逃げずに来た事はほめてやろう。さて、では、はじめるか…ん。」

ギーシュはランスの後ろにいる2人に気づく、とてつもなく美人である。
ギーシュはにやりと笑うとランスに問う。

「このまま決闘するのもつまらんとおもわんかね?」
「ん、あぁ。」
「では、私が勝ったらその後ろの2人を僕のメイドとして迎える。いいかね?」
「うむ。では俺様が勝ったら…そうだな。勝った後に決めるか。それでいいな。」
「ああ、いいとも、どうせ勝てないしな。」


ギーシュが余裕で頷く。
そう話していると、ギーシュの隣にマリコルヌが近寄ってくる。

「俺はこいつに餓鬼扱いされたんだ!俺も混ぜてくれよ!」
「む…2人で平民をのすのは流石に――。」
「あぁ、所詮雑魚が2人になっただけだ、もっと呼んでもいいぞ。だが、
 もっと呼ぶなら謙信ちゃんをこっちに入れたいんだが?」
「ん、ああ。いいだろう参戦を認める。」

流石に全員この平民の態度は気に入らないし、貴族はとにかくプライドが高い。
暇を持て余す生徒も多く、周りを見渡せば、参加したがっている者が多かった。
その上、ランスが観客に対し挑発をするので、参加したがる者が更に増える。
そして、ギーシュが参加を促すと、まずギーシュの友人が、次にその友人が…という感じで増えていき。
広場以外からも集まり、最終的に約50人位が集まっていた。

「む、こんなに集まってしまったか…これでは流石に…」

と言ってギーシュはランスに同意を促す。

「この人数で参加してもいいかな?」
「いいぞ。かかってこい、どうせ俺様が勝つんだからな。」

ギーシュは しめた!こいつが馬鹿でよかった!これであの二人は僕のメイドさん…
と男らしい事を妄想する。

「無事、僕の所までたどり着けたら僕の魔法をおみせしよう!まぁ
 たどり着く前に君は倒れるだろうね。精々頼ませておくれよ。」

そして、ヴェストリの広場で決闘というよりも、大乱闘が始まった。
ランスは早速剣を取り出す、すると。左手にかかれたルーンが光る。
ランスは体が軽くなった、そして、カオスがいつも以上に手になじむ。

「おぉ?なんだこれ。」

ランスが左手のルーンを不思議がっていると謙信から声が飛んできた。

「ランス殿!前!」
「んっ、あぁ。」

突然、火の玉がこちらへ飛んできていた。
ランスと謙信はそれを避けると、同時に前に走る。

「は、速い!」

1人のメイジが驚く、いや全員が驚いていた。
何故なら隙間なく降りかかる火の玉や風を全て避けて、前に進む、かすりもしない。

謙信が走りながら1人の生徒の腹に柄頭をめり込ませて、倒す。
そして又1人の元に走って柄を腹に当てる。
謙信そのものが風といってもいいような軽やかなステップを繰り出しながらメイジの数を1人また1人と、数を減らす。
ランスも、その軽くなった体を駆使して、楽に避けては、接近して柄頭で殴る。
ランスアタックを凄く使いたくなるが、我慢する。
ちまちまと1人1人叩き潰す。
50人もいると、巧く動けないと言う欠点が出てくる。逆に言えば、こちら側からも切り崩し難い。
ランスが突然、謙信に指示する。

「謙信ちゃん 光れ!。」
「? 分かった。」

謙信はとにかく頷くと、帝の効果で付いた日本人を平伏させる光を発する。
その突然の光に驚き生徒達は手で光を遮断しようとする。
少し時間が変わって学院長室。

「…ほぅ、ルーンが一緒だったと。」
「はい、やはり彼はガンダールヴではないのかと」
「まぁ それだけで決め付けるのもどうかと思うぞ、まずは静かに傍観しよう。」

そうやってコルベールとオスマンが話していると突然、とある教師が学院長室に入ってきた。

「たたたた大変です!ヴェストリの広場で、決闘が―。」
「落ち着きなされ。で…誰と誰が決闘を?まったく貴族というのは…。」
「そ、…それがミス・ヴァリエールの使い魔2人と、ギーシュ・ド・グラモンを筆頭とした約50名のメイジです!」
「阿呆、それは決闘とは言わず乱闘じゃ。とめれなかったのか?」
「は、はい。流石にあの人数を止めるのには…眠りの鐘の使用を許可して欲しいと要っております!。」
「その乱闘は今も?」
「はい でも、人数が人数ですから…。」
「もう終わってるかもしれん、それに、所詮は貴族の喧嘩じゃ
 そんな事に秘宝を使ってどうする。水系統のメイジを向かわせて、その使い魔2人の怪我を治してやれ。
 ご愁傷様じゃのう。」
「わ、わかりました。」

と言って、教師が学院長室を出る。
コルベールがオスマン氏を促すと
オスマン氏が頷き、杖を振る。

壁に掛かった大きな鏡にヴェストリ広場の様子が映し出される。

その光景に2人は驚く。何故なら今もその使い魔の平民2人が未だ闘っているからである。
しかも、周りには行動不能になったメイジ達が大量に倒れている。
そして、謙信が次のメイジの所まで走り、また1人が柄頭で腹を抉られ、倒れる。


謙信が前に進んでは、メイジがブレイドで対抗しようとする、それを難なく突き崩して柄頭を腹に当てる。
また前に進むと魔法が飛ぶ、それを避けて峰で周囲をなぎ払う。
そうして、また1人…1人…と倒れる。先程謙信が光った為、一時的に相手全員が怯んだのである、そのお陰で一気に生徒の数を減らす事ができた。
そして、あれ程の人数もようやく後2人になる。そう、マリコルヌとギーシュである。
この2人はとてつもなく強い、ギーシュは先程の言葉に後悔した。貴族は約束を破ってはいけないし、平民を前に背中を見せて逃げる事も出来ない。

『うむ。では俺が勝ったら…そうだな。勝った後に決めるか。それでいいな。』

この言葉にギーシュは畏れる、何故なら、こんなに人数を投下したのに負けてしまっては、何をされるか分からない。しかもここで逃げても、負けても
ギーシュの名誉は傷つく。しかも、ワインを頭に掛けられた相手に負ける…ギーシュは自分の弱さに憤りを感じた。

「ま、まさか、44人も倒してしまうとはな、いやはや、驚いた、まったくもって驚いたよ。僕の2つ名は青銅、名前はギーシュ・ド・グラモンだ!」
「私は上杉謙信だ、では、参る。」
「いや、あいつは俺がやるから、謙信ちゃんはあいつを。」
「…分かった。」


謙信はランスに命じられた通り目標を変える。
マリコルヌは冷や汗をかく、恐い…こんな可愛い女が強くあっちゃ反則だ。
だが、この女性になら突かれてもいい…と考え始める困ったマリコルヌであった。

「では、いくぞ」
「あ、あぁ、風上のマリコルヌの俺が相手をしよう。」

マリコルヌがルーンを唱える、謙信はこの無防備な状態で倒すのは酷だろう、と思い剣を振らず身構える。
ルーンを唱え終え、杖を振ると、杖から風が飛ぶ、しかし、そんな強い風ではない。
謙信は、その風に乗るようにしてステップを刻む。

マリコルヌはそのステップに見惚れていた…。マリコルヌが正気に戻ると、既に目前に謙信がいて。
腹を突かれていた、杖を手から落とし。…気絶する前に見た物は謙信の接近した顔だった…。
こうして残るはギーシュだけとなった。

「残るは僕だけか、いいだろう、平民!掛かって来い!」
「ああ、いわれずとも。」

そして、ギーシュが冷や汗を掻きながら 杖を振ると、青銅でできた銅が現れる。

「さっきもいったが私は青銅のギーシュ、この美しきゴーレムワルキューレが相手をする。」
「そんな事しらん。」

といってさっさっと、6体出てきたワルキューレを掻い潜り、ギーシュの前に立つ。

「な!ひっ卑怯だ!」
「50人で掛かってくる奴に言われたくないわぁ!!」

ランスが怒鳴りながら刀で言うシノギの部分でギーシュの頭を殴る。
ギーシュは気絶し、そこに倒れた。観客達はとても静かになる。
倒れているメイジを余所にシィルがランスと謙信の元によって、おしぼりを差し出す。

「ランス様、謙信様、お疲れ様です!おしぼりです!」
「ありがとう」
「うむ、気が利くな。そうだ謙信ちゃん頑張ったし、何か褒美をやろう。」
「…いいのか?」
「あぁ、俺1人じゃもっと面倒臭かっただろうしな。何でもいいぞ。」
「…え…でも……。」
「なんだ?」
「…もう一度頭をなでて欲しい、その後に…その…ハ、…ハグをして欲しい……」
「うむ、分かった。」

ハグをしながら謙信の頭を撫でる、謙信は顔を真っ赤にしながら嬉しそうな顔をしている。
謙信を抱きながら、ランスは周りを見やる。
綺麗に皆気絶している、殆どの奴等は気絶しているが
あのデブは頬を染めて光悦している。
シィルが話しかける。

「治療をするべきでしょうか…。」
「いや、自業自得だし、別にいいだろう。」



コルベールが驚きながらオスマン氏に話しかける。

「オールド・オスマン…」
「あ、あぁ?」

オールドオスマンはあまりにも素晴らしい戦いぶりに口を半開きにしていた。

「平民2人が、メイジ50人をのしてしまいましたぞ。」
「あぁ、まぁ最近生徒も生意気じゃったし、良いお灸じゃないのかの?」
「それもそうですな…って違いますオスマン氏。」
「あの戦いぶり、やはりあのランスという男はガンダールヴなのでは?まぁ、元の強さもあるでしょうが。」
「この娘の戦いぶりは美しかったのう。」
「えぇ…話を聞いてください…。ガンダールヴの力すら持ってないのに、あそこまで動く事ができる、いったいあの強さは何処から…。」
「さぁのう…」
「やはり王室に報告すべきでは…。」
「いや、それには及ばん。」


コルベールが机を叩きながら言う

「どうしてですか!。これは素晴らしき大発見ですよ!。」
「少し落ち着きたまえ。確かブリミルの詠唱はとても長く、その間主人を守る為の使い魔だったな。」
「はい、姿形は不明でしたが、そう聞いております!」

コルベールは興奮につつまれ話を続ける。

「確か1000人の軍隊をも壊滅させて、並のメイジでは対抗すらできなかったとか!」
「…で、ミスタ・コルベール その使い魔は本当にただの平民だったのかの?」
「はい、なにやら禍々しい剣を帯剣している以外はいたって普通でした。一応ディテクト・マジックも掛けましたが…」
「禍々しい剣とは?」
「喋ってました、大きな目が二つあって色は黒と銀でした。」
「そうかインテリジェンスソードではないのか?」
「多分…でもあの形の剣は見た事がありません。」
「ふむ、ところでそんなガンダールヴとあの女性を使い魔にしたメイジは誰なのかね?」
「ミス・ヴァリエールです。」
「彼女は優秀なのかね?」
「いえ、魔法に関してはむしろ無能というか…」
「じゃあ、何故無能なメイジからガンダールヴが召喚できるのか…」
「そうですね…」
「とにかく王室には報告不要じゃ、あのボンクラどもにガンダールヴとその主人は引き渡してはならん。
 どうせ、またずた戦が始まるじゃろう…王室のボンクラ貴族どもはまっこと、戦争が好きじゃからの…」
「ははあ。オスマン氏の深謀には恐れ入ります。」
「この件は他言無用じゃ。」
「は、はい!かしこまりました!!」

オスマン氏は杖を握ると、窓際へと向かう。遠い歴史の彼方へ、おもいを馳せる。
「伝説の使い魔ガンダールヴか…。いったいどのような姿をして追ったのだろうか…なぁ。」

コルベールは夢を見るように呟く。

「ガンダールヴはあらゆる武器を使いこなし、敵と対峙したとありますから…」
「ふむ」
「とりあえず腕と手はあったんでしょうなぁ…」
「じゃのう…あぁ、そうじゃ、ミスタ・コルベール倒れた生徒達を全員救護室に運んでおいてくれ」
「はぁ…分かりました。」

コルベールは頷くと、急いで、学院長室を出た。


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