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ゼロの女帝 第十一話



「と、いうワケでセトの先導の元チンピラどもの包囲を突破し、船着場へとたどり着いたワタクシどもであります」
「だから、誰に説明してるんだい?」
「誰でもいいでしょ。そんなワタクシ達を引き連れたセトは、全く迷うことなく一隻の船に向かっております」

すたすたすたと、輸送船「ジーン・グレイ」に入っていく瀬戸。
「こんばんわ、船長。
 あと五分で出港でしょ?
 早速で悪いんだけど私たち四人と三匹とオマケいっこ、ついでにアルビオンまで運んでくれない?
 運賃は弾むわ、ワルドちゃんが」
「何で僕が!」とは口に出来ない。
女性と一緒のときに金をケチるような真似は、好感度てきめん低下する要素である。
不条理とは思うが「女の金は男が100%出す」くらいでないと。
伊達に首都において色恋沙汰でブイブイ言わせてた訳ではない。
ぶっちゃけ一部の女の子には財布呼ばわりされてたような気がしないでもないが。
「おまけってひょっとして僕の事かい?」
「違うわよギーシュちゃん、おまけってのは貴族じゃないあたしの事よん。
 少し急いで欲しいの。『風』のスクェアメイジが居るから使ってちょうだい」
「金払わせた挙句に風石(予備)扱いかよ!」

などとちょっとした寸劇の後、無事出港した「ジーン・グレイ」号。
キュルケとタバサは食事をしてるし以前から己を磨く事を怠っていなかったギーシュは
魔法衛士隊の者と出会うという僥倖を逃すまいと鍛錬に付き合ってもらっている。
シルフィードはお肉を一杯貰ってご機嫌だしヴェルダンデは瀬戸からもらったサングラスで初めて見る
「光ある光景」にご機嫌だ。

で、ルイズはというと
「はいルイズちゃん、この資料全部目を通してね」
瀬戸の「授業」を受けていた。
以前から魔法や学生としての勉学のみならず貴族としてあるべき心構えなどを
瀬戸に仕込まれていたルイズだがこの度のテキストの量は半端ではない。
「アルビオンやこの度の内乱について必要じゃないかってあたしが思う資料の、半分くらいよ」
「これで半分?」
「覚えろなんて言わないわ。今は目を通しておくだけでいいの。
 『見ておいた』事は絶対損にならないんだから」
しばらく資料をめくる音だけが部屋に響く。
「ねぇセト」
「なにかしら?」
「アンタ傭兵どもの襲撃予想してたでしょ?
 だからアルビオンに向かうこの船の出港時間を確認しておいたのね?」
「一昨日くらいから妙な輩が金ばら撒いて傭兵集めてたの知ってたからね。
 まあ選択肢というか用心のひとつよ。
 本当に襲撃予測してたらこの船に最初から申し込みしてたわ」
「全てがあなたの予想の範囲内ってワケ?」
「ルイズちゃん、あなたもそういった「予想と対策」をしておかなければいけないわ。
 それが貴族、いや『人の上に立つ者』の義務。
 万が一の時に責任をとるから『責任者』なのよ」
などとやってると船員が騒いでいる。
「何事かしら?」
「空賊なんだ、多分逃げられねぇ」

それを聞いてにやりと笑う瀬戸。
「・・・・・・・今度は何企んでるの?」
「企んでるなんて人聞き悪いわねぇ、まるであたしが年がら年中悪巧みしてるみたいじゃない」
「・・・・・・それに関してはノーコメントとさせてもらうわ。
 で、何考えてるの?」
「ルイズちゃんは今このタイミング、この空域で賊の襲撃なんておかしいと思わない?」
「そうね、勝利がほぼ確実なレコン・キスタが制空権を握ってる現状で襲撃なんて、次の支配者の恨みを無駄に買うだけ・・・・・・まさか!」
「多分そのまさかよ」
「・・・・・・なんか変だと思ってたのよね」
「何がかしら?」
「この船は普通にアルビオンに向かうわ。
 進路も風石も十分だった。
 なのにワルドさまの風でえらく急がせるから何かあるな、とは思ってたけど・・・・・・
 自称『空賊』の運行スケジュールを完璧に把握してたあなたは、この船を『襲撃』させるために
 タイミングを調節してたのね、そうでしょ!」
「あらあら、どうかしらねー」

その頃『空賊』の船イーグル号の甲板では
「♪きゅっきゅっきゅー きゅっきゅっきゅー おっそうじおっそうじランララン」
「なあ、彼女は何者かね?」
「わかりません。突然現れ掃除をしていつのまにかいなくなる、『謎のお掃除おばさん』として
 船乗りの間では伝説の存在ですよ。
 彼女が掃除した船は幸運が約束される、と」
「ではそれにあやかるとしようか。今日は何かいい事がありそうだ」
「御意」


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