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ルイズと剣狼伝説第二部-2

夜が明け日が昇り始めた
学院の奉公人達はまだ寝ているメイジ達より一足早く起きて掃除、朝食の準備をしている
ふ~んふふふ~んと鼻歌をしながら、真っ白な皿を長い机に並べているのはシエスタだ
「ギブアップ、せ~い!」
一体何を歌っているのだろう
そんな朝からご機嫌な真っ白なシエスタに1人の男が近づいていった
「おはよう、シエスタ」
「(その声は!)あっ、おはようございますロムさん・・・・ですよね?」
ロムと呼ばれた男の顔は炭を被ったように黒かった
「何か・・・・あったんですか?」
「ああ、マスターが何故か俺に爆発を」

第6話 それぞれの再会

「・・・・そういう理由であんたは使い魔をこんなのにした訳?」
「そうよ、しつけないといつ勘違いするかわからないから」
ルイズの説明を聞いた香水のモンモランシーはロムの顔を見て頷く
ロムの顔はさっきよりも真っ黒になっている
ロムの妹の話が気になったデルフリンガーがうっかり昨晩のロムの行動を喋ってしまい、それを聞いて誤解したルイズが「お仕置き」をしたからだ。
「女の子のベッドに忍びこもうとするなんて・・・・、はしたない!不潔!汚らわしい!」
モンモランシーは見事な巻き毛を振り回しながら仰け反り、ハンカチを取り出してはそれを噛み締めた

「どうせあんたが誘ったんでしょ?このエロのルイズ」
赤い長髪をかきあげながら教室に入ってきたキュルケがルイズを睨みながら言った
「誰がエロのルイズよ!それはあんたでしょうが!」
ルイズが怒鳴りながらキュルケを睨み返す
キュルケはロムの方を向いて頬に手を添えて言った
「もう、こんな顔になっちゃって・・・・、可哀想、私が治してあげるわ」
「いや・・・・、更に真っ黒にされそうだから遠慮しておく」
「もう!ダーリンったら!人をおだてるのが上手なんだから!」
「いつおだてられたのよあんた・・・・」
頬を赤めるキュルケにルイズが冷めた声で言った
「顔を洗ってきていいかマスター?これじゃまともに歩けん」
「駄目よ。これはお仕置きなんだから」
そんなやり取りをしていると教室の扉がガラッと開く
そこから長い黒髪に黒いマントを身に付けた不気味な印象を与える教師
ミスタ・ギトーが現れた
扉の開く音と共に生徒達は一斉に自分の席についた
「では授業を始める私は疾風のギトーだ」
ギトーは言葉を続けた
「最強の系統は知っているかねミス・ツェルプストー?」
「『虚無』じゃないんですか?」
「伝説の話をしているんじゃない現実的な話をしているんだ」

「では火に決まってますわ」
「ほほう。では試しに、この私に君の得意な『火』の魔法をぶつけたまえ」
キュルケは何を言っているんだと思ったが、このイヤミな教師を黙らせるにはこの方法が良いと思い、詠唱を始めた
赤毛が熱したようにざわめき逆立つ、手に持った杖を降ると火の玉が現れる
そして1メイル程に膨らんだ火の玉をギトーに向かって投げつけた
「ふんっ」
ギトーは杖を剣の様に抜くと烈風を巻き起こし、火の玉を消すのと同時に奥にいたキュルケも吹き飛ばした
ギトーは教壇の前に立ち得意気に言った
「諸君、この世で最も強い系統は『風』だ。風の前では全てが立つことすらできない。
虚無もまた風によって吹き飛ばされるだろう」
ギトーが悠然と言い続ける
(なんだあの男・・・・、いくらなんでも横暴すぎないか?)
ロムが横にいるルイズに小声で語りかける
(気にすることじゃないわ。いつもあんな感じだから)
ルイズが肘を机に立て頬杖しながら小声で答えた
「そして風は矛にもなるが盾にもなる。これこそが『風』の最強たる所以は」
ギトーが杖を立てる
「これが・・・・風の『遍在』」
今まさにギトーが詠唱を始めようとした所で妙な金髪のカツラを被ったコルベールが現れた


「ミスタ?」
ギトーが眉を潜める
「あ、あわわわわ、授業中失礼ミスタ・ギトー。おっほん、今日の授業は全て中止であります!」
教室中が歓声が上がる
その歓声を抑えようとコルベールが手を振りながら言葉を続けた
「恐れ多くも、先の陛下の忘れ形見。アンリエッタ姫殿下が本日ゲルマニアご訪問からお帰りに
この魔法学院に行幸なされます」
教室がざわめいた
「したがって粗相があってはいけません。急なことですが今から全力を挙げて歓迎式典の準備を始めます
皆さん、正装し門に整列するように」
生徒達は緊張した面持ちになるとそれぞれが頷いた
ルイズもまた緊張した表情となった
「アンリエッタ様がこの学院に・・・・、こうしちゃいられないわ!ロム、今すぐ顔を洗ってきなさい!!」
「やれやれ、やっとで洗えるのか」

魔法学院の正門前に生徒達が整列する
それぞれ自分の杖を汚れ一つなくピカピカに磨き正装していた
その列の中には当然ルイズ達もいた
「所でマスター、王女とはどんな人なんだ?」
ロムがルイズに尋ねるとルイズは真面目な表情で答えた
「このトリステイン可憐な花、とても清楚な方よ」
声が固まっている、緊張しているようだ
暫くたって正門から王女の一行が現れると、整列した生徒達は一斉に杖を掲げた
オスマン氏が本塔の玄関に立ち、王女を迎えようと準備している、生徒と教師達の緊張は頂点に達していた
そして正門の奥から王女の馬車・・・・・・・・
ではなく赤くて珍妙な車が現れた


生徒達は当然、一斉に首を傾げた
「なんなんだあれは?」
「あ、あれに王女様が乗っていらっしゃるの?」
緊張で埋まっていた空気は引き裂かれ、ざわめきが出始めた
「静粛に!」
コルベールの一声でざわめきは止まった
ルイズは丸い目でその赤い車を見た
(なんなのあれ?あんなちんちくりんな乗り物にアンリエッタ様が!?)
ルイズはロムの方をちらりと見た
ロムは愕然とした表情でその乗り物を見ていた
「トリステイン王国王女、アンリエッタ姫殿下のおなーーーりーー!」
透明なハッチが開き、そこから薔薇のような微笑みを見せるアンリエッタ姫が現れた
後から来た馬車に乗っていたマザリーニ枢機卿がアンリエッタ姫の手を取り、乗り物からゆっくり降ろす
それと同時に生徒の間から歓声があがった

「アンリエッタ様・・・・」
ルイズが真面目そうな目をしてアンリエッタ姫を見つめてそう呟く
「あれがトリステインの王女?ふん、あたしの方が美人じゃない」
キュルケがつまらなそうに呟くとロムの方を向いた
「ねえ、ダーリンはどっち・・・・てどうしたのそんな顔をして?」
ロムは王女が乗ってきた車を見つめて、まるで嬉しそうな、感動したような顔であった
そしてロムは呟いた
「ジム・・・・」
「えっ?」
キュルケが声を出す
「お前も来ていたのか!ジム!!」
ロムが車に向かって突然大きな声を出した
「そ、その声は!」
そして何処からか声がする
「ロム様じゃありませんか!」
なんと車は突然変型して人形になったではないか
車の近くにいた生徒達は再びざわめいた
「な、なんだ!?車が突然ゴーレムに!?」
近くにいた生徒達が戸惑いながら言った
「ロム様ー!」
ジムはロムの声の方に向かって歩いていく
目の前に迫る見たこともないゴーレムに恐怖した生徒達が逃げていく
「ジム!どうやってここに!?」
ロムがジムの前に向かって言った
「ロ、ロム様・・・・、生きていらっしゃったのですね」ジムが涙声で言う

「レイナ様と共にあなたを捜していた所で、いつの間にかこの世界に・・・・」
「レイナ?レイナもこの世界に居るのか!?」
ロムが焦った声で言う
「それが・・・・、レイナ様はこの世界に来た時、何故か私には乗っていなかったのです・・・・」
「な、なんだって!」
ロムが青ざめた顔になる、さらにジムから話を聞こうとしたが
「王女様の前でなにをやってんのあんた達はーー!!」
ルイズの雷が落ちて一旦中断された
一方グリフォン隊隊長ワルドも優雅に登場したが目の前の珍事が原因で生徒の前ではアウト・オブ眼中であった

その日の夕方・・・・
庭でロムとジムは話の続きをしていた
ジムは話した
あの時、ギャンドラーのコマンダー達を撃退した後
何時までたっても戻ってこないロムを心配した仲間達はマシンロボ軍団を総動員してロムを捜していた事
ジムもまたロムの妹レイナと共に街中を捜索していた所で謎の光に包まれこの世界に来た事
たまたま出会ったアンリエッタ王女に小間使いとして雇ってもらいながら事を話した
「そうか俺の居ない間に・・・・、そんな事が・・・・」
「ロム様も、まさかメイジの使い魔になっているなんて夢にも思いませんでしたよ」
ロムの表情は沈み、すこし沈黙が続いた
「・・・・私も出来る限り情報を集めてみます。では、私はこれからお仕事があるのでこれで」
「ああ・・・・」
ロムが下を見ながら頷くとジムは本塔へ向って歩いていった
一人残ったロムは剣狼を目の前に出して呟いた
「剣狼よ・・・・、頼む。レイナを・・・・」
夕日が静かに沈み、夜がやってきた

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