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蒼い使い魔-01


一人の男が魔界へと落ちて行く――

偉大なる父の力を追い求め、同じ血を分けた双子の弟との壮絶な殺し合いの果て…
敗れた男は自らの身体を魔界へと投げた。
だが、魔界へと落ちきるその刹那、突如として鏡が現れ光を放ち男を包み込む。
男は吸い込まれるようにその中へ消えていった…

所変わってここはトリステイン魔法学院。
魔法学院では現在春の使い魔召喚の儀式の最中。
それは二年次に進級する生徒達が使い魔を召喚、契約し、自身の魔法属性と専門課程を決める重要な儀式である。

生徒達は各々が召喚した使い魔をみて明るい表情を浮かべている。
その中で暗い表情をした桃色の髪をした少女が一人、
杖を掲げながら使い魔召喚のための呪文「サモン・サーヴァント」を唱えては爆破を繰り返していた。
「何で!?何で何も出てこないのよっ!!」
彼女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエールは本日数回目の叫びを上げた。

周囲からは
「さすがゼロのルイズだな!」
「サモン・サーヴァントすらまともにできないのかよ!」
「次成功するか賭けようぜ!」
「賭けにならねーよ…」
などと冷たい言葉が投げかけられる。

そんな中、彼女は流れそうになる涙を堪え、ヤジを飛ばした生徒達を睨みつけ言いかえす、
「うるさいっ!見てなさい!あなたたちの使い魔なんか遠く及びも付かないほど
強く!美しく!気高い使い魔を召喚してみせるんだから!」

そして彼女は再び杖を掲げ今までで、最も集中し、心の底から念じながら「サモン・サーヴァント」の呪文を唱えた。
「宇宙の果てのどこかにいる……わたしの僕よ。神聖で美しく!そして、強力な使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ!…我が導きに、応えよっ!」
そして例によって大きな爆発が起き、砂埃がその場にいた全員の視界を覆った。

「私の・・・っ!私の使い魔は!?」
ルイズは必死になって目をこらした、もしかしたら成功しているかもしれない!という淡い希望があった。
そして、その希望は爆心地から聞こえて来たうめき声によって悪い意味で肯定されることになる。

「ぐっ…がはっ…!」

そこには苦しそうに蹲る蒼いコートを纏った銀髪の男がいた、
左手には1メイル以上はある剣と思わしきものを握りしめ辺りを睨み回している。
男は満身創痍であり、夥しいほどの出血をしていた。
全身の切り傷、そして腹には真一文字に切り裂かれた深い刀傷。
普通の人間なら既に生きてはいられないであろう傷を負いながら男はまだ生きていた。

「きゃあああああ!!」
「お…おい、ゼロのルイズがサモン・サーヴァントに成功したぞ!」
「でもあれは…死に損ってるのか…?」

女生徒を筆頭に次々に生徒達から悲鳴が上がる、中には血を見ただけで卒倒してしまう生徒もいた、
そんな中、男を召喚したルイズはしばらく茫然と立ち尽くしていたものの、ハッと我に返ると
膝をついて苦しそうに肩で息をしている男に向かって走り出した。
だが男は自分に駆け寄ってくるルイズに向かい、手にしていた剣を抜き放ち、鼻先に突きつけた
「えっ・・・」
ルイズは思考が真っ白になった、目の前には妖しく光を放つ剣が突き付けられている。

「っ…!誰だ貴様は…!ぐっ…!」
男が口を開く、その声に我に返ったのかルイズは意識を手放しそうになるほどの恐怖を堪え負けじと言いかえした
「貴様って何よ!貴族にそんな口きいていいとおもって―――」

           ――シピィィーン

「(えっ・・・・?)」
そう言い切る前に自分の足元に深い縦溝が走る、後を振り返るとそこにはおよそ3メイルに渡り同じような縦溝が穿かれていた。

「三度は言わん…!誰だ貴様は!?俺は魔界に堕ちたはずだ!ここは魔界じゃないのか!?」
再び男は口を開く。
「ちょ・・・ちょっとそんなにいっぺんに言わないでよ!
私はルイズ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエールよ!というか魔界ってなによ!
ここはハルケギニア!トリステイン魔法学院よ!というかあんたケガは!?・・・え?」
信じられないものを見た、男の傷が見る見る塞がっていくのだ。
しかし傷が塞がっていっているとは言え、大量の血を失ったのが影響しているのか男はまだ膝をつき苦しそうだ。

「ハルケギニア・・・?トリステイン魔法学院だと・・・?答えろ、俺はなぜこんな所にいるんだ」
男は剣をルイズの喉先に突きつけたまま、答えなければ首を斬り飛ばしそうな気迫を放ちながら聞いた。

「あ・・・あんたはサモン・サーヴァントで私に召喚されたのよ!だからあんたは使い魔!私はあんたのご主人さまなの!」
自分の喉元に剣が突き付けられている上、これ以上ないほどの殺意を放っている男に対してすごい度胸である。
「貴様・・・死にたいらしいな・・・」
案の上、その言葉は男の逆鱗に触れたのか、凄まじい殺気があたりに充満しだした。
男がルイズに剣を振るおうとしたその刹那、巨大な火球が男に向かって飛んできた。
男はふんと鼻を鳴らすと剣で身の丈ほどはあろうという火球を器用にからめとり、飛んできた方向へ切り返した。
「ハァッ!」という気合ともに切り返された炎は学院の塀にぶちあたり豪快な音をたてて爆散した、
「なっ・・・!?」火球を飛ばした張本人、引率の教師「炎蛇」のコルベールは驚愕した。
男は剣を収め此方を睨みつけている、その眼は凍りつくように冷たく、どんな刃物よりも鋭かった。
「まずは貴様からか・・・?いいだろう、来い・・・」そう男は呟くとゆっくりと立ち上がった、と、その瞬間

「エア・ハンマー」

コルベールに注意が逸れていた男は
その詠唱とともに吹き飛ばされ地面に強かに打ちつけられた。
視界の隅に、自分の身長より長大な杖を構えた小柄な少女の姿が入り込んだ、
そして大量の血を失い衰弱していたせいもあり男はあっけなく意識を手放した。

「ミス・ヴァリエール、大丈夫ですか!?」
緊張の糸が切れ地面にへたり込むルイズの脇に駆け寄り、コルベールは額の汗を拭いながら聞いた。
「は・・・はい、だいじょうぶです」
「いやぁ、最後の最後にとんでもないものを召喚しましたな・・・睨まれた瞬間寿命が縮んだと思いましたよ・・・」
さきほどの雰囲気はどこへやら、コルベールにはいつもの呑気な雰囲気がもどっていた
「ほんとよ、ルイズ。タバサがなんとかしてくれなかったら、あんたどころかミスタ・コルベールもどうなってたことか…。
ところでタバサ、どうして気絶程度に済ませたの?」と、燃えるように赤い髪をもった少女、キュルケは聞いた。

タバサと呼ばれた少女は短く
「使い魔はメイジの一生の問題」
とだけ答え「それに、使い魔のルーンを刻めばある程度は従順になる・・・はず」
と付け足した。
「はず・・・って、…まぁ、助かったことだし、一応お礼は言っておいてあげるわ
ってそうよ!契約!・・・ってあれ平民じゃないの!ミスタ・コルベール!やり直しを・・・」

「ダメです、神聖な儀式なのでやり直しは認められません、それに、せっかく彼を抑えるのに協力してくれた彼女の好意を無駄にする気ですか!?」
と一蹴されてしまった、たしかに、タバサが気絶させてくれなくてはこの男は大暴れしていただろう。
このままにしておくのももっとリスクが高い、というわけでルイズはこの危険極まる男を使い魔にする他なくなってしまったのだ。
しかたなくルイズは倒れている男に近寄り呟いた「感謝しなさいよね・・・」

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
 五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」

ルイズは男にコントラクト・サーヴァントの儀式を行う、男に口づけをした時、
男の左手が輝き、使い魔のルーンが刻まれ始めた。

「ふぅむ、珍しいルーンですな」そういいながらコルベールは男の左手のグローブを取り、刻まれたルーンをスケッチしはじめた、
「ではみなさん、いろいろありましたが儀式は終了です、各自解散してください!」
と生徒達に指示を出し、春の使い魔召喚の儀式は終了した。

「あとミス・ヴァリエール、彼は意識を失っているので医務室へ運んでおきます、あの怪我も気になりますしね」とルイズに伝え
コルベールは「フライ」を使い、男を医務室へ運んでいった。

一人残されたルイズは、これから始まる危険極まりない使い魔との生活に一抹の不安を覚えつつ自室へ向かって歩き出した
「あ、名前・・・聞いてなかったな・・・」と呟きながら・・・






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