あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

スクライド・零-14


長く2回、短く3回のノックにルイズがはっとして居住まいを正す。
カズマは床に寝そべったまま興味なし。
ルイズが開いた扉から転がり込むように部屋に入ってきたのは
すっぽりと黒いフードをかぶった少女であった。
「…まさかあなたは」
入ってきた少女はしっ、と指先を口元に持ってくると何事かつぶやく。
と、光が部屋の隅々に広がり、消えた。
「ディティクトマジック?」
「どこに耳が、目が光っているかわかりませんからね」
そういって、ようやくフードを取った下の顔は果たして、
アンリエッタ王女その人であった。
「姫殿下!」
「お久しぶりね。ルイズ・フランソワーズ」
一瞬パッと顔を明るくするルイズ、だがあわてて膝をつく。
そのルイズをアンリエッタはかがんで抱きしめた
「ああ、ルイズ、ルイズ、懐かしいルイズ!」
「姫殿下、いけません。こんな下賤な場所へ、お越しになられるなんて…」
どことなく芝居がかったようなやりとりをよそに、
「ルイズ、知り合いか?」
空気を読まないカズマの一言が炸裂した。

とどのつまり、アンリエッタはルイズがどんな使い魔を召喚したのかをいち早く見たくて
こんなところにまで来たらしい・・・・・・表向きは。
おそらく真の目的は『息抜き』だったのだろう。
お飾りの王女で、実質は宰相が国政を動かしているようなものとはいえ
自由に行動できる機会はほとんど無い。
昔の思い出話に話を咲かせてルイズと笑いあう姿は確かに年相応に見えた。
そういえば、かなみもカズマほったらかしで友達と話し込んだりしていたことがあった、
なんてことを思い出していた。
ちなみに、カズマがここで初めてルイズの年齢が16だと知ったというのはご愛敬。
すなわち、ルイズが初めて鞭でカズマを追い回したと言うことでもある、
当たるわけもなかったが。
合掌。



翌日、品評会当日である。
ルイズは昨晩去り際にアンリエッタがもらした
「あなたが羨ましいわ。自由って素敵ね。ルイズ・フランソワーズ」
と言う言葉と、扉が閉まり去った後にカズマがつぶやいた
「自由が欲しいなら抗うしかねぇ。あの姫さんにできるかどうかはわからねぇがな」
との言葉を思い出しながら自分の席で出番を待っていた。
舞台の壇上では級友達がおのおのの使い魔に芸を披露させている。
…中には芸かどうか疑わしいのもいるが。

さて自分の番だ。
自分の使い魔のカズマはすでにアンリエッタに知られている。あきらめて堂々と振る舞ってやればいい。
「紹介いたします。私の使い魔、カズマ。種類は“アルター使い”です」
とたんにヤジが飛ぶ。曰く『タダの人間じゃねーか』『“アルター”ってのは何だよ』などなど。

「やかましい!!」
カズマが叫び、壇上から飛び上がる。
一瞬でアルター化した右腕を地面にたたき込むと、
直径10メイルを超えるクレーターが穿たれ一部の見学者の席が巻き込まれた。
唖然としたルイズを始め、静まりかえった会場。復帰したアンリエッタの拍手に続いてまばらに拍手がおこる。

と、そのとき、離れたところから、ドーン、と言う音が聞こえてきた。
何事かと騒ぐ生徒、衛兵は王女に避難を促す。
コルベールやオスマンなど一部の教師は生徒に避難の指示をするが
ほとんどはうろたえておろおろするだけだ。

「あれ、カズマは?」
「知らないわよ、アンタ自分の使い魔でしょ」
そういったとたん、先ほどよりさらに大きな騒音が響き渡った。



新着情報

取得中です。