あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロは使い魔と共に強くなる

韻竜を召喚した。
それも、大きく、逞しく、勇ましく、神々しささえも感じられるような。
どんな事典にも載っていない、未知の韻竜。
生まれてこの方、一度も魔法を成功させたことのない、この私が。
韻竜を召喚した。

その竜は、異世界から来たのだと言う。
一本の巨大な塔がそびえ、そこから枝分かれした様々な世界が存在すると言う。
その塔の最も最下層に位置する、大陸世界。
彼はそこでのんびり暮らしていたと言う。
そこでは人もメイジも獣も皆、肩を並べて愉快に暮らしているのだと言う。
それを聞いた私は、まるで楽園のようだと思った。
そして、うっかりそれを口に出してしまった私に、韻竜は笑いながらこう言った。
「ああ。間違いなく、そこは楽園だった」
直ぐに、そんな楽園から彼を召喚してしまったことに対して、私は大きな罪悪感を感じる。
しかし韻竜は、屈託のない笑いと共に、こう言ってくれた。
「丁度、平和すぎる向こうの世界にも退屈していた所だ」
彼は快く、私の使い魔になることを了承してくれた。

以上、ルイズの回想。
ルイズ及び使い魔の絶頂期の回想である。

「その……どちら様でしょうか……」
引きつった笑みを浮かべながら首を傾げる少女。
肩が小刻みに揺れている。
「俺だよ、俺。いや、認めたくないのはわかるけどよ」
彼女の前に立つ、骸骨のお化けが答える。
少女より一回りほど大きいくらいの、見るからに貧弱そうな骸骨。
「そ、それで……あなた。一体どんなことができるのかしら……」
少女は「どんな」という言葉にアクセントを置いた。
とても強いアクセントを置いた。
満面の笑み――――だけど非常に歪んだ――――を添えて。
骸骨は顎をカタカタ鳴らしながら、こう答えた。
「えっと。骨で……敵を殴る……かな?」
少女は微笑みながら、更に問うた。
「それだけ?」
骸骨は答える。
「おう。それだけ」

爆発。

平民の少女に不当な怒りをぶつける貴族の少年を見かねたルイズの使い魔は、
貴族の少年に喧嘩を吹っかけ決闘沙汰に。
少年の繰り出す青銅のゴーレム達を、爪で切り裂き、牙で引き裂き、炎で焼き払い、
鬼の如き戦いっぷりで圧倒。
勝負はあっさりと使い魔の勝利で終わってしまった。

問題はここからである。
グレートドラゴンの彼の目に付いた、ゴーレムの残骸。
比較的損傷の少ないゴーレムを見つけると、彼は不意にそれをつまみあげると、
ひょいと口の中に放り込んでしまう。
口をもごもご動かし飲み込んだかと思うと、突如として竜は光り輝くのである。
次の瞬間彼は、貝から異形の飛び出る奇怪な生物へと、変化を遂げるのだった。
何でも彼は、倒した敵の肉を喰らうことによって、様々な姿へと変身をするのだと言う。
しかし彼が口にしたものは、肉でもなんでもなく青銅。
青銅のゴーレムの残骸だ。
これには驚くルイズのみならぬ他の面々。
人間や機械以外なら、どんな肉でも食べてしまうらしい。
彼が言うには、青銅のゴーレムが存外弱かったため、食べても進化する変身をするどころか、
退化した変身をしてしまったらしい。
しかし、このアンモナイツという姿。
ハルケギニアの世界に住む人々には、非常に珍しい。
彼がこの姿に落ちたことを、少女はあまり気に病むことはなかった。

しかしその後ルイズは、もっと使い魔の色々な姿を見たいと言い出し、アンモナイツを
引きつれて近くの森の中に入り込むと、彼女の爆発魔法をもってして、狩猟を始めたのである。
始めは様々な姿に変身する彼を面白がり、歓喜するのであったが、気がつけば芋虫やら鼠男やらに
変身する彼を見て、ようやく気がつくのである。
森に生息する脆弱な草食獣や、良くてせいぜい大狼の肉を口にしても、そう大したモンスターに
変身するはずもなく、気がつけば自分の骨で敵を殴りつけるのが精一杯な骸骨へと、
自分の使い魔は変貌していたのであった。

「ま、まあいいわ。これからもっと強い獣を倒して食べさせれば……」
薄気味悪い笑みを浮かべた少女の呟きを、遮って喋る骸骨。
「誰がそいつを倒すんだよ」
表情をそのままに、顔色だけ抜け落ちるルイズ。
骸骨は続けた。
「俺ほどメイジの実力を測ることに適した使い魔はいないんじゃないか?
俺とお前が倒すことのできるモンスターによって、俺は強くなれるわけだ。
使い魔はメイジの実力に見合った存在が召喚されるようだが、全くその通りだな!」
ルイズは全身を小刻みに揺らしていた。
「精々一緒に強くなろうじゃねえか、兄弟」
ケラケラと笑う骸骨を叱ることもできず、少女はその場に膝をついた。
がっくりとうな垂れた少女を、慰める者はいなかった。

おしまい

以上、魔界塔士SaGaより
ベーシックタウン2のギルドで仲間になるモンスター(グレートドラゴン)を召喚してみました



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