知らなかったんだ何もかもこの世界について……
第4話 メイジVSナイツ
トリステイン魔法学院・学院長室
今この場には、学院長オスマンと、学院長の秘書ミス・ロングビルと、コルベール先生が居る。
コルベールは訳あって訪ねたが、オスマンのセクハラを目撃したと言う方が良い。
「学院長、そいう事は、夜やって下さい」
この言葉にロングビルがすぐ反応した。
「夜でもイヤです!絶対に!!」
この言葉がオスマンのハートを傷つけたのは、言うまでも無い。
「そ、そんな……と、ところでミスタ・コルベール何か用かね?」
威厳を保とうと、コルベールに話を振る。
「はい。これを……」
書物を開いて、オスマンに見せる。
「ん? これは『始祖ブリミルの使い魔たち』ではないか」
「はい。そして……これを見てください」
コルベールは、兵真のルーンのスケッチを見せる。
「ミス・ロングビル。席を外しなさい」
ミス・ロングビルは出て行った。
「詳しく説明するんじゃ。ミスタ・コルベール」
コルベールが説明しようとしたその瞬間、生徒が入ってきた。
「た…大変です。決闘が始まります、止めてください」
コルベールがその生徒に言い寄る。
「誰だ?そんな事するのは!」
「はい。ギーシュ・ド・グラモンとルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの使い魔です」
オスマンは、生徒に言い放った。
「放っておきなさい」
「わかりました。失礼しました」
オスマンは、コルベールを見て、頷いた
「いい機会かもしれません」
オスマンは、杖を振り、大きな鏡に、ヴェストリの広場の様子が映し出された。
「諸君、決闘だーー!!」
ギーシュは、薔薇を空に向かって掲げている。
観衆もまた、ギーシュを称えるかのように歓声が巻き起こる。
「ギーシュが決闘するぞ!相手は、ルイズの平民だ!」
兵真はズボンのポケットに手を突っ込んでいた。
(外野…うるせぇ……)
薔薇を兵真の方に向け言い放った。
「とりあえず、逃げずに来た事を褒めようじゃないか」
兵真は、軽く挑発してみた。
「ああ、バカの相手はもうなれたから、ちなみに順位をつけると、お前は今二位。戦いが終わると一位確定」
この挑発に簡単に乗った。
「貴様ーー!!」
「怒るのも良いんだけど、早く始めて良い?」
そう言うと兵真は、ギーシュに向かって走り始めた。
しかし、ギーシュは全く動じず薔薇の花を振り、
花びらの一枚が舞うとそれは甲冑を着た女戦士のゴーレムとなった。
「おいおい、これ……何だよ」
「僕はメイジだ、だから魔法で戦う。文句をあるまいね」
と、ギーシュが言う、が……兵真の知っている魔法にこんな物は無く、兵真も黙っていなかった。
「ギーシュ、魔法は別に良い。だが…これは、魔法とは違うだろう?」
ギーシュは、笑みを浮かべ言う。
「魔法は良いのだろう?これは僕の魔法だ。言い忘れたが僕の二つ名は“青銅”。
青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム、ワルキューレがお相手するよ」
「なっっこれが、魔法?アリかよ!」
ワルキューレがパンチを放つが、兵真はサイドステップでかわす。
(動きが速い、それに相手は金属だ。多分、一発でKOだな。かなりヤバイ)
その後もワルキューレの猛攻が続いたが、兵真も何とか避け続けた。
周りは、兵真が攻撃を避けるたびにギーシュへの声援が高まっていった。
しかしこの二人?の動き(おもに兵真)を観察している者が、このヴェストリの広場に二人いた。
一人は、キュルケである。そしてもう一人は、キュルケの親友でもある、蒼い髪の少女タバサである。
「ねえタバサ、〈使い魔クン〉どう?」
「このままだと、負ける……」
「あら、どうして?良い動きしてると思わない?」
「攻撃手段が無い、キュルケは?」
「全く同じよ」
なんて、二人が話していると……兵真は、ワルキューレの一撃をもらってしまった。
「使い魔、もう終わりか?」
「く…ぁ…はぁ…」
兵真は立ち上がろうとしているが、ダメージが大きすぎて、思うように体が動かない。
「ギーシュ!いい加減にして、大体ねえ、決闘は禁止じゃない」
と叫んだのはルイズだった。
「悪いな君の使い魔をちょっとお借りしているよ。
それに禁止されてるのは貴族同士の決闘だ。平民と貴族の決闘は誰も、禁止なんかされていない」
ルイズは、言い返せなかった。次に口を開いたのは、兵真だった。
「ルイズ、はぁ…、俺は【ナイツ】だ。信用しろ」
「兵真……まだそんなことを……」
ギーシュは、ルイズと兵真のやり取りを静観し、剣を兵真のすぐ側に刺した。
「まだ、戦うと言うのなら、その剣を取りたまえ」
兵真は迷わず剣を取った。すると、体中に力がみなぎる感覚を覚えた。
(なんだ?リアライズしていないのに、この感覚)
「そうか……戦うのだな。ワルキューレ!やれ!!」
ワルキューレは、兵真に向かっていった。しかし、兵真は一歩も動かなかった。
(落ちつけ…こんな物…一瞬の隙さえあれば…ここ)
「もらったーー!!虚空剣!!」
その場に居た者は、目を疑った。なんせ、一瞬でゴーレムが崩れ去ったのだから。
「タバサ、見えた?」
「見えない……」
本気になったのか、ギーシュは六体のゴーレムを作り、五体で兵真を囲った。
「同じ奴が六体か……本気出すか。もう、手加減しねぇからなーー!!」
兵真は剣を振り下ろした。すると……刀身が光の刃に変わった。
「なんだ?それは?」
「これか?これはな、可能性を具現化するための力だ」
「そ、そんなこけおとしに動じると思うな!やれ!」
一斉にゴーレム達が襲いかかる。
「よっと」
兵真は、後ろにジャンプした。そして……着地と同時に次のモーションに入った。
「くらえ!天翔流星爆!!」
五体のゴーレムは、炎に包まれた。しかし、兵真の猛攻はまだ止まらない。
兵真は、残りのゴーレムに接近し、剣を両手で持ち、頭上に掲げ、刀身をゴーレムに向けた。
「終わりだ!ギルティーー!!」
この声に呼応するかのように、剣が大きくなり、やがて兵真の手を離れ、空中に浮いた。
「ブレーーーイク!!」
そして彼は、まるで大きな荷物を投げる仕草をすると、大きな剣がゴーレムに刺さり、
そして剣は、元の大きさに戻り、兵真の手元に戻った。
「ギーシュ、どうする?続けるか?やめるか?選べ!」
「参った」
兵真は剣を元に戻し、ギーシュの足元に刺し、人ごみに戻ろうとした時、意識が無くなった。
コルベールは訳あって訪ねたが、オスマンのセクハラを目撃したと言う方が良い。
「学院長、そいう事は、夜やって下さい」
この言葉にロングビルがすぐ反応した。
「夜でもイヤです!絶対に!!」
この言葉がオスマンのハートを傷つけたのは、言うまでも無い。
「そ、そんな……と、ところでミスタ・コルベール何か用かね?」
威厳を保とうと、コルベールに話を振る。
「はい。これを……」
書物を開いて、オスマンに見せる。
「ん? これは『始祖ブリミルの使い魔たち』ではないか」
「はい。そして……これを見てください」
コルベールは、兵真のルーンのスケッチを見せる。
「ミス・ロングビル。席を外しなさい」
ミス・ロングビルは出て行った。
「詳しく説明するんじゃ。ミスタ・コルベール」
コルベールが説明しようとしたその瞬間、生徒が入ってきた。
「た…大変です。決闘が始まります、止めてください」
コルベールがその生徒に言い寄る。
「誰だ?そんな事するのは!」
「はい。ギーシュ・ド・グラモンとルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの使い魔です」
オスマンは、生徒に言い放った。
「放っておきなさい」
「わかりました。失礼しました」
オスマンは、コルベールを見て、頷いた
「いい機会かもしれません」
オスマンは、杖を振り、大きな鏡に、ヴェストリの広場の様子が映し出された。
「諸君、決闘だーー!!」
ギーシュは、薔薇を空に向かって掲げている。
観衆もまた、ギーシュを称えるかのように歓声が巻き起こる。
「ギーシュが決闘するぞ!相手は、ルイズの平民だ!」
兵真はズボンのポケットに手を突っ込んでいた。
(外野…うるせぇ……)
薔薇を兵真の方に向け言い放った。
「とりあえず、逃げずに来た事を褒めようじゃないか」
兵真は、軽く挑発してみた。
「ああ、バカの相手はもうなれたから、ちなみに順位をつけると、お前は今二位。戦いが終わると一位確定」
この挑発に簡単に乗った。
「貴様ーー!!」
「怒るのも良いんだけど、早く始めて良い?」
そう言うと兵真は、ギーシュに向かって走り始めた。
しかし、ギーシュは全く動じず薔薇の花を振り、
花びらの一枚が舞うとそれは甲冑を着た女戦士のゴーレムとなった。
「おいおい、これ……何だよ」
「僕はメイジだ、だから魔法で戦う。文句をあるまいね」
と、ギーシュが言う、が……兵真の知っている魔法にこんな物は無く、兵真も黙っていなかった。
「ギーシュ、魔法は別に良い。だが…これは、魔法とは違うだろう?」
ギーシュは、笑みを浮かべ言う。
「魔法は良いのだろう?これは僕の魔法だ。言い忘れたが僕の二つ名は“青銅”。
青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム、ワルキューレがお相手するよ」
「なっっこれが、魔法?アリかよ!」
ワルキューレがパンチを放つが、兵真はサイドステップでかわす。
(動きが速い、それに相手は金属だ。多分、一発でKOだな。かなりヤバイ)
その後もワルキューレの猛攻が続いたが、兵真も何とか避け続けた。
周りは、兵真が攻撃を避けるたびにギーシュへの声援が高まっていった。
しかしこの二人?の動き(おもに兵真)を観察している者が、このヴェストリの広場に二人いた。
一人は、キュルケである。そしてもう一人は、キュルケの親友でもある、蒼い髪の少女タバサである。
「ねえタバサ、〈使い魔クン〉どう?」
「このままだと、負ける……」
「あら、どうして?良い動きしてると思わない?」
「攻撃手段が無い、キュルケは?」
「全く同じよ」
なんて、二人が話していると……兵真は、ワルキューレの一撃をもらってしまった。
「使い魔、もう終わりか?」
「く…ぁ…はぁ…」
兵真は立ち上がろうとしているが、ダメージが大きすぎて、思うように体が動かない。
「ギーシュ!いい加減にして、大体ねえ、決闘は禁止じゃない」
と叫んだのはルイズだった。
「悪いな君の使い魔をちょっとお借りしているよ。
それに禁止されてるのは貴族同士の決闘だ。平民と貴族の決闘は誰も、禁止なんかされていない」
ルイズは、言い返せなかった。次に口を開いたのは、兵真だった。
「ルイズ、はぁ…、俺は【ナイツ】だ。信用しろ」
「兵真……まだそんなことを……」
ギーシュは、ルイズと兵真のやり取りを静観し、剣を兵真のすぐ側に刺した。
「まだ、戦うと言うのなら、その剣を取りたまえ」
兵真は迷わず剣を取った。すると、体中に力がみなぎる感覚を覚えた。
(なんだ?リアライズしていないのに、この感覚)
「そうか……戦うのだな。ワルキューレ!やれ!!」
ワルキューレは、兵真に向かっていった。しかし、兵真は一歩も動かなかった。
(落ちつけ…こんな物…一瞬の隙さえあれば…ここ)
「もらったーー!!虚空剣!!」
その場に居た者は、目を疑った。なんせ、一瞬でゴーレムが崩れ去ったのだから。
「タバサ、見えた?」
「見えない……」
本気になったのか、ギーシュは六体のゴーレムを作り、五体で兵真を囲った。
「同じ奴が六体か……本気出すか。もう、手加減しねぇからなーー!!」
兵真は剣を振り下ろした。すると……刀身が光の刃に変わった。
「なんだ?それは?」
「これか?これはな、可能性を具現化するための力だ」
「そ、そんなこけおとしに動じると思うな!やれ!」
一斉にゴーレム達が襲いかかる。
「よっと」
兵真は、後ろにジャンプした。そして……着地と同時に次のモーションに入った。
「くらえ!天翔流星爆!!」
五体のゴーレムは、炎に包まれた。しかし、兵真の猛攻はまだ止まらない。
兵真は、残りのゴーレムに接近し、剣を両手で持ち、頭上に掲げ、刀身をゴーレムに向けた。
「終わりだ!ギルティーー!!」
この声に呼応するかのように、剣が大きくなり、やがて兵真の手を離れ、空中に浮いた。
「ブレーーーイク!!」
そして彼は、まるで大きな荷物を投げる仕草をすると、大きな剣がゴーレムに刺さり、
そして剣は、元の大きさに戻り、兵真の手元に戻った。
「ギーシュ、どうする?続けるか?やめるか?選べ!」
「参った」
兵真は剣を元に戻し、ギーシュの足元に刺し、人ごみに戻ろうとした時、意識が無くなった。