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ゼロのルイズが巨大隕石を召喚して人類滅亡

始祖ブリミル降臨暦6242年、春。トリステイン魔法学院の使い魔召喚の儀式にて。
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、今日も今日とて呪文を唱える。
それが、この世の終わりを告げる言葉となるとも知らず。

「宇宙の果てのどこかにいる、私のしもべよ!」
「神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ!」
「私は心より求め、訴えるわ! わが導きに応えなさい!!」

その瞬間、爆発は起きなかった。……が、すうっと空が暗くなった。皆は思わず空を見上げる。

「……え? 何? 何なの?」
「夕立じゃないよな」「日蝕?」「でも、そんな予報はまだ……」「いや、あれは……」

その日それは、ハルケギニア大陸のあらゆる場所から、あらゆる人々の目で確認された。
空を何か、月ではない、大きなものが飛んでいる。……馬鹿馬鹿しいほど巨大な、隕石だった。
直径はおよそ、400リーグ。アルビオン大陸の横幅の、倍以上はある。
ハルケギニア大陸に大きな日陰ができ、またすうっと明るくなる。
眩しいほどの、よく晴れた空だった。

「…………え? まさか、その、偶然? 冗談よね?」

宇宙の果てのどこかから、それはやって来た。
落下場所は、トリステインの北1,500リーグの、大洋上となろう。
隕石の速度は、時速72,000リーグ。
しかし、隕石があまりに巨大なため、不気味なほどゆっくりに見えた。


ああ、誰がそれを、想像し得たであろう。
世界の滅亡は、ある穏やかな春の昼間、突如としてやって来たのだ。

「え、あの、嘘、ちょっと、何なのよアレはルイズ」
「コルベール先生、あの、私ちょっと、もう一度召喚を」
「アレですか、ここはその、叫ぶ場面なのですかな?」

ついにそれは、この世界に落ちた。その時、全ては震えた。

「………じ、地震よ、これはただの地震よ!! みんな落ち着いて!!」
「「「ああああああああああああ、世界の終わりだあああああああ!!!!」」」

衝突による途轍もない衝撃波で、厚さ10リーグの地殻が、丸ごと捲り上げられていく。『地殻津波』だ。
『地殻津波』に張り付いた、水深4,000メイルの海も、まるで薄皮のように見える。
一辺が1リーグもある巨大な破片が巻き上がる。
内戦中のアルビオン大陸も、ハルケギニア大陸も、あっさりと粉砕されてしまう。
砕かれた破片は、高さ数千リーグ。大気圏を突き抜けて、星空まで達した後に、再び隕石となって地表に降りそそぐ。

煮えたぎるクレーターの縁は、高さ7,000メイル。巨大な山脈のようだ。
クレーターの直径は、4,000リーグ。アルビオンのあった場所から、サハラの一部までを飲み込む。

……しかし、これは、この災難のほんの入り口にしか過ぎなかった。


隕石の衝突直後。クレーターの輪の中心に、異変の主役が現れる。
灼熱色に輝く巨大な塊。気体になった岩石、『岩石蒸気』だ。その量は、ざっと1,000億メガトン。
ドーム状に膨れ上がった後、押し出されるようにして、一気にあらゆる方角へと広がってゆく。

トリステインの北の海上に落下してから、3時間あまりで、『岩石蒸気』は聖地に達した。

温度4,000度の熱風が、風速300メイルで駆け抜ける。
『岩石蒸気』に覆い尽くされた中、オアシスは瞬時に吹き飛ばされ、蒸発する。
恐るべき『岩石蒸気』は、遥かな『東方』にも到達する。高熱のために、木が次々と自然発火していく。
ジャングルは瞬く間に、火の海と化す。

衝突から一日で、ついに世界は、灼熱の『岩石蒸気』に覆い尽くされた。
『岩石蒸気』は、地表全体を一年近くにわたって覆い続ける。間近に、無数の太陽が出現したのと同じだ。

生命のふるさと、海も、変動に巻き込まれてゆく。
『岩石蒸気』に覆われて間もなく、海面が激しく泡立つ。海が、沸騰を始めたのだ。
激しい蒸発によって、海は、1分間に5サントという猛烈なスピードで下がっていく。
海水が干上がると、真っ白な海底が現れた。塩だ。その塩もたちまち蒸発していく。
むき出しになった海底は、容赦なく熱に晒され、熔岩のように熔け出す。

衝突から、およそ一ヵ月後。海に水はない。平均水深4,000メイルの大洋も、干上がっている。
人類の、またエルフの文明どころか、あらゆる地表に存在した生物は、痕跡も残らず消え去った。
宮殿も、都市も、全て燃え尽き、熔けて流れ落ちた。

直径400リーグの巨大隕石の衝突。
それは、あらゆる生物を根絶やしにしてしまうような、恐ろしい出来事なのだ……。


「……トバ・イチロおおおおおごおおおッッ!!?」

ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、自分の部屋のベッドから跳ね起きた。
夢だ。夢、だ。……ただの、夢、だ。おお、世界は今朝も美しい。
今の絶叫は、ただの意味のない寝言だ。ちょっと寝る前に変な本を読んでいたせいだろう。

「そ、そーよ! なんで私の召喚で、爆発が起きるならまだしも世界が滅亡すんのよ!!
 そんなの起きるはずないじゃない! 世界は永久に不滅よ!!」

ルイズは意識してあははははは、と笑い、不吉な夢を忘れようと努める。
そうだ、今日は神聖な『使い魔召喚の儀式』の日。精神力を無駄にしてはいけない。
今日こそ『ゼロ』の汚名を晴らすような、素晴らしい使い魔を召喚してやろう。

やっぱりドラゴンかな、グリフォンも捨てがたいし、マンティコアなら母様も乗っておられた幻獣だ。
おかしな奴が出てきたら、即刻ご退場願おう。大体こないだから、変なのを召喚する夢ばっかり見ている。

「さ、立派な使い魔を召喚しなきゃ! そのためにはまず、朝食をしっかりとって……」


さて、いよいよ本番。ルイズは精神を集中させ、自己流にアレンジした『サモン・サーヴァント』の呪文を唱える。
「宇宙の果てのどこかにいる、私のしもべよ……」

その頃、地球という惑星のアメリカという国の野球場で、素晴らしい野球選手によって打球がキャッチされた。
彼は強肩だ。その送球はまるで光線のように、まっしぐらに三塁へ向かっていく。
……あ、その直線上に、銀色の鏡が!!

(完)

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