「説明しなさい!何よその格好は!」
「このメイド服のことか?これはシエスタという少女が貸してくれたものだ」
「それを何で普通に着てるのよ!」
「このメイド服のことか?これはシエスタという少女が貸してくれたものだ」
「それを何で普通に着てるのよ!」
厨房から運ばれてくるケーキを次々と皿へ飛ばしつつ、ミュウツーはルイズの質問に淡々と答えていた。
話を聞いていると、ミュウツーはどうやら、
話を聞いていると、ミュウツーはどうやら、
『メイドの仕事をするにはメイド服を着なければならない!』
と、シエスタに思い込まされたようであった。
「・・・何でアンタはメイドの真似事をしてるのよ」
「何か問題でも?」
「・・・もういいわ、終わったら帰ってきなさいよ」
「わかった」
「何か問題でも?」
「・・・もういいわ、終わったら帰ってきなさいよ」
「わかった」
流石に叫び疲れたらしく、ルイズは一人食堂を出ていった。
「カーゲーカゲカゲカゲッカゲー♪」
一方、先程までミュウツーと一緒にいたフレイムもケーキを運ぶのを手伝っていた。
無論、メイド服を着てだ。
ケーキの並んだトレイをフレイムが持ち、シエスタがひとつずつ配る。
そうしていると、フレイムは視界に自分の主人の姿を捉えた。
フレイムはシエスタと主人の元へ歩き出した。
無論、メイド服を着てだ。
ケーキの並んだトレイをフレイムが持ち、シエスタがひとつずつ配る。
そうしていると、フレイムは視界に自分の主人の姿を捉えた。
フレイムはシエスタと主人の元へ歩き出した。
「あらフレイム、ずいぶん可愛いくなっちゃったじゃない。どうしたのよ?」
「カゲー!」
「カゲー!」
キュルケにはフレイムの言葉がわからないため、シエスタが変わりに説明した。
「・・・というわけで、お二人の使い魔さんに手伝ってもらっているのです」
「へぇ、偉いわねフレイム」
「へぇ、偉いわねフレイム」
キュルケはフレイムの頭を撫でてあげた。
フレイムは嬉しそうに目を瞑った。
フレイムは嬉しそうに目を瞑った。
「おーい、こっちにもケーキくれよ!」
「はいただいま!」
「はいただいま!」
他の生徒に呼ばれたため、シエスタとフレイムは再びケーキを運び始めた。
「お姉さま!あのトカゲの男の子がくれたケーキとっても美味しいのね!きゅいきゅい!」
フレイムからたくさんもらったケーキを嬉しそうに頬張っていたシルフィードに、タバサは無言で杖を振り下ろした。
フレイムからたくさんもらったケーキを嬉しそうに頬張っていたシルフィードに、タバサは無言で杖を振り下ろした。
「いたいのね!」
「・・・喋ったら駄目って教えた」
「タバサ、アンタ何してるの?」
「・・・喋ったら駄目って教えた」
「タバサ、アンタ何してるの?」
そんな二人のやりとりにキュルケは不思議そうに尋ねた。
「・・・何でもない、そうよね?」
「きゅ、きゅいきゅい!」
「きゅ、きゅいきゅい!」
もう殴られたくないため、シルフィードは首を激しく上下させた。
「お待たせしました」
シエスタはモンモランシーの皿にケーキを乗せていた。
すると、モンモランシーは机の下を覗き込み、何かを呼び出した。
すると、モンモランシーは机の下を覗き込み、何かを呼び出した。
「ほらロビン、ケーキ食べてみない?」
机の下には、フレイムと同じような模様の付いた、背中に植物の球根が生えた緑色のカエルのような生物が目を閉じてうつ伏せになっていた。
そしてそのカエルのような使い魔は主人の声に気づき顔を上げた。
そしてそのカエルのような使い魔は主人の声に気づき顔を上げた。
「・・・ダーネダー?」
それは、ミュウツーやフレイムと同じように、とある研究所で作られ消滅したはずの、『フシギダネツー』であった。
「カゲー!」
「・・・ダネ?ダネフッシ!」
「ロビン?」
「・・・ダネ?ダネフッシ!」
「ロビン?」
思わぬ再会に二匹は抱き合って喜びあった。
そんな二匹にモンモランシーは目を見開きながら尋ねてみた。
そんな二匹にモンモランシーは目を見開きながら尋ねてみた。
「あなた、このトカゲと知り合いなの?」
「フッシー!ダネダーネ!」
「フッシー!ダネダーネ!」
ちょうどその頃、ミュウツーがケーキを飛ばしている場所から少し離れたところに、1人のヘタr・・・キザそうな貴族がいた。
周りには彼の友人らしき者たちが口々に冷やかしの言葉を投げ掛けていた。
周りには彼の友人らしき者たちが口々に冷やかしの言葉を投げ掛けていた。
「なあ、ギーシュ!お前、今は誰と付き合っているんだ?」
「誰が恋人なんだ?ギーシュ?」
「誰が恋人なんだ?ギーシュ?」
ギーシュはすっと唇の前に指を立てた。
「付き合う?僕にそのような特定の女性はいないのだ。薔薇は多くの人をt━━」
「ところでこのケーキの苺を見てくれ、こいつをどう思う?」
「凄く・・大きいです・・・」
「君たち、人の話は最後まで聞いて欲しいのだが」
「ところでこのケーキの苺を見てくれ、こいつをどう思う?」
「凄く・・大きいです・・・」
「君たち、人の話は最後まで聞いて欲しいのだが」
ふと、ギーシュのポケットから、ガラスでできた小瓶が転がり落ちた。
中で紫色の液体が揺れているその小瓶は、ケーキを配り終え厨房に戻る途中のシエスタのほうに転がってきた。
シエスタが小瓶を拾い上げると、そのままギーシュの机の上に置いた。
中で紫色の液体が揺れているその小瓶は、ケーキを配り終え厨房に戻る途中のシエスタのほうに転がってきた。
シエスタが小瓶を拾い上げると、そのままギーシュの机の上に置いた。
「小瓶が落ちましたよ。ミスタ・グラモン」
しかし、ギーシュは小瓶を押しやり、彼女の言葉を否定した。
「これは僕のじゃない。君は何を言っているのだね?」
しかし、その小瓶の出所に気づいたギーシュの友人たちが、大声で騒ぎだした。
「おお?その香水はもしや、モンモランシーの物じゃないか?」
「そいつがギーシュのポケットから落ちてきたってことは、お前は今モンモランシーと付き合っているのか!」
「違う。いいかい?彼女の名誉の為に言っておくが・・・」
「そいつがギーシュのポケットから落ちてきたってことは、お前は今モンモランシーと付き合っているのか!」
「違う。いいかい?彼女の名誉の為に言っておくが・・・」
ギーシュが何か言いかけたとき、後ろのテーブルに座っていた薄い青紫色の髪の少女が立ち上がり、ギーシュの席へと歩いてきた。
「セバスチャン、今までいろいろとあじゅじゅしたー」
少女はギーシュが言い訳をする前に、正拳突きと旋風脚を華麗に放って立ち去り、
ギーシュはそのままモンモランシーの席の近くまで吹き飛ばされていった。
ギーシュはそのままモンモランシーの席の近くまで吹き飛ばされていった。
足元に飛んできたギーシュを見ると、モンモランシーは立ち上がった。
「モンモランシー。誤解だ。コナコナとはただ一緒に、ド・ウブツの森へレバ剣の試し斬りに行ったd━━」
ギーシュが言い終わらる前に、モンモランシーは使い魔に命令を下した。
「ロビン、構えなさい」
「ダネ!」
「ダネ!」
ロビンは主人の命令に従って、ギーシュに背中の球根を向けた。
球根は照り付ける日光を吸収して光輝いていた。
球根は照り付ける日光を吸収して光輝いていた。
モンモランシーはここに飛ばされる前にロビンに光を集めさせていたのだ。
「ソーラービーム、発射!」
球根の先端からギーシュめがけ、強烈な太陽光線が放たれた。
ギーシュは自分の席まで吹っ飛ばされ、モンモランシーはそのまま立ち去って行った。
フレイムとロビンは飛んで行ったギーシュを追いかけて行った。
ギーシュは自分の席まで吹っ飛ばされ、モンモランシーはそのまま立ち去って行った。
フレイムとロビンは飛んで行ったギーシュを追いかけて行った。
「あ、あのレディたちは、薔薇の存在の意味を理解していないようだ」
身も心もボロボロになりながら、ギーシュは芝居がかった仕草で立ち上がった。
シエスタは一通りの出来事を見届けると、厨房へ戻ろうとした。
シエスタは一通りの出来事を見届けると、厨房へ戻ろうとした。
「待ちたまえ」
しかし、ギーシュに引き止められたため、視線をそちらへ向けた。
「君が軽率に、香水の瓶なんかを拾い上げてくれたお陰で、二人のレディの名誉に傷がついた。どうしてくれるんだね?」
どうやら全責任をシエスタに押しつけるつもりのようだ。
シエスタははっきりと言った。
シエスタははっきりと言った。
「ミスタ・グラモン、二股をした貴方が悪いのでは?」
辺りにいた生徒達が、どっと笑った。
「そのとおりだギーシュ!お前が悪い!」
「そんなこともわからないのかよ!m9(^Д^)プギャーwwwww」
「そんなこともわからないのかよ!m9(^Д^)プギャーwwwww」
そんな周りの反応とシエスタの態度に、ギーシュの怒りのボルテージが上がり始めた。
「ふん!メイド如きに、話を合わせるぐらいの機転を期待したのが間違いのようだな!」
ギーシュは自分の杖を取り出し構えた。
「そこになおれ!叩っ斬ってやる!」
そのまま杖を振り下ろ・・・せなかった。
「きゅいきゅい!」
「ダーネフシ!」
「ダーネフシ!」
なぜなら、シルフィードに腕を噛みつかれ、ロビンに杖をつるのむちで縛られていたからだ。
「おい、あれはタバサの使い魔とモンモランシーの使い魔じゃないか!」
「何やってんだあいつら?」
「何やってんだあいつら?」
これに遠くから見ていた彼らの主人達も驚いていた。
「き、君達、邪魔をs━━」
「カゲー!」
「カゲー!」
最後まで言う前に、フレイムのかえんほうしゃがキザな顔に直撃した。
ギーシュは頭をチリチリヘアーにさせながらその場に倒れ、三匹はその前に立ち塞がった。
ギーシュは頭をチリチリヘアーにさせながらその場に倒れ、三匹はその前に立ち塞がった。
「・・・どうやら、君達は貴族に対する礼儀を知らないようだっな」
ゆっくりと起き上がりつつギーシュは呟いている。
ますます怒りのボルテージが高まりつつあるようだ。
そんな四匹の間に、騒ぎに気付いたミュウツーが割って入った。
ますます怒りのボルテージが高まりつつあるようだ。
そんな四匹の間に、騒ぎに気付いたミュウツーが割って入った。
「何があったのかは知らないが、私の友人達が迷惑をかけたようだ。変わりに謝ろう」
ミュウツーは服のポケットに入っていたメモ用紙を取り出した。
服を借りた時に渡されたそれには、謝罪する時の応対文が書かれている。
服を借りた時に渡されたそれには、謝罪する時の応対文が書かれている。
「あ、ああそうだ、謝罪の言葉さえあれば僕も怒りはしないさ」
ミュウツーは書いている文に目を通し、書いているそのまま読み上げた。
「やかましいでございます。黙ってろでございます。ヘタレはお家に帰ってママのミルクでも吸ってろでございます」
読み上げた言葉に、辺りを沈黙が支配した。
「・・・シエスタ、これは謝罪の言葉なのか?随分失礼な文章のようだが」
ミュウツーはギーシュに謝罪するつもりであったが、紙には無茶苦茶なことが書いてあった。
ギーシュは顔が真っ赤になり、怒りのボルテージが限界を突破した。
「・・・君達の誠意は、よぉくわかった」
そして、シエスタの前にいる四匹に杖を向け、高らかに宣言した。
「ギーシュ・ド・グラモンは!使い魔の諸君に!決闘を申し込む!」