あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロのマジックユーザー2

第二話 青銅ギーシュ・ド・グラモン現る!

ジーニアスは目覚めた。床で寝たので体中が痛い。
空を見る。少し太陽が昇り始めている。
「ルイズー、おきろー。朝だよー」
ルイズは学生である。よって、学校に登校しなければならない。そのためには先ず
起きなければならない。
「うーん…嘘よ…そんな奴じゃないはずなのに…」
なんだかルイズの顔が悪魔を見て震え上がったような顔である。悪夢でも見ているのだろうか。
まだこのあたりの事を知らないジーニアスはルイズが起きるのを五十分ほどまった。まだ起きない。
するとどうだろう、扉がバガッという音とともに勢いよく開く。
「ルイズ、いつまで寝てるのよ、登校時間とっくに過ぎたわよ」
「うーん…キュルケ!?なんで入ってきてるのよ!」
「登校時間とっくに過ぎてるから先生から呼んで来いって言われたのよ。寝ぼけのルイズ」
「誰が寝ぼけのルイズですってぇぇぇ!」
どうやら犬猿の仲のようだ。

「あれ、それ、使い魔?」
キュルケのそばにいた赤い生物を指差し、ジーニアスはたずねる。
「そうよー。サラマンダーよー。ブランド物よー」
「そいつはベッドに近づけないで。焼け焦げるわ。それと、ジーニアス、何で起こさなかったの!?」
ルイズは額に血管が浮き出てきている。
「起こしたよ。それでも起きなかったからほっといただけさ」
「起きるまで粘りなさいこのバカ使い魔!」
「バカとはなにさ」
これでもジーニアスは五つ年上よりかは頭がいいほうである。
「じゃ、私達は行くけど、早く支度してきなさいよー」
ばたむ、と言う音とともに扉がしまる。いまだルイズは額に血管が浮いていた。

「服、とりなさい」
「僕が?使用人じゃないんだからさ」
「いいから取りなさい」
「わがままだなァ」
「五月蠅いわねッ!」
花瓶が飛んでくる。ジーニアスはそれを見ても落ち着いていた。
ジーニアスはポケットにしまっておいた剣玉の尖ったところで花瓶を叩き落し、割った。
「あぶないじゃないか!」
「アンタが服を取らないからよ。さっさと取ってきなさい」
まったく、と呟きながらも服を取ってきた。はい、と差し出す。
「着せて」
「何処までもわがままだなァ」
「使用人がいる時は貴族は一人では着替えないわ」
「僕は使用人じゃないんだけど」
呟きつつも着せてやった。
「下着」
「男に対して恥じらいを知らないわけ?」
「男以前に使い魔でしょ、ほら、はやく」
どうやらジーニアスはタダの使用人扱いのようだ。
結局着替えさせるのに十分かかってしまった。朝食も食べる暇がなさそうだ。

「あ、ゼロのルイズがきたぜ!」
「使い魔召喚できなかったからってそこらへん歩いてた平民連れてくるなよ!」
わーっはっはっは、と教室は大笑い。
「五月蠅いわね風邪っぴき!」
「だれが風邪っぴきだ!風邪なんてひいてないぞ!」
「あんたのガラガラ声が風邪をひいてるみたいなのよ!」
ギャーギャーわめき散らす。先生らしき人が入ってくる。
ジーニアスはルイズに、先生が来たことを話す。が、全く耳に届いていない。
「そこ、うるさいですよ」
とうとう先生に叱られてしまった。
「えー、皆さん個性的な使い魔を召喚したようですね」
「とくにルイズはな!」
教室中の生徒全員が笑う。
「静かに」
その一言で全員が笑いをやめた。
ジーニアスはその後話された錬金の授業をおとなしく聞いていた。立ちながら。

そして昼食の時間。生徒全員が食堂に集まる。
「へぇ、ここにいるの全員が魔法使い?」
「メイジよ」
驚くのもしかたあるまい、長い三列のテーブルに、沢山の人が座っているのだ。
ざっと五百人はいるはず。
料理も凄い。とてもやわらかそうなパン、美味しそうなフルーツ、
こんがりと焼けた鳥一匹、ワインまでもがある。
「僕も食べようっと」
と、椅子に座ろうとするジーニアスだが、
「待ちなさい」
ルイズが止める。
「ここは貴族だけが入れるところなの。私の特別な思慮で、貴方は中。
 ただし」
ルイズは床のほうを指差し、
「食事はこれだけよ」
堅そうなパン一枚と、なんだか小さなスープ皿に入った量の少ない具無しシチュー。
「ありえないね」
「そういうなら取り上げ!」
「それはひどいんじゃないかな?」
冗談抜きでご飯を抜かれてしまった。


その後、腹が持つはずが無かった。
ルイズには付き合わず、少しでも動かないように、人が居なくなった食堂で、
座る人の居なくなった椅子に座っている。腹の虫がなる。本日昼食から五回目である。
だんだんジーニアスは目の前がくらくらとし始める。仕方なしに、厨房へ向かう。
「すいません、何かあまり物を…」
そういっても反応は無し。ぐぎゅるるると腹の虫がなる。本日六回目。
ジーニアスの体力を数値化するなら12。殴られたら直ぐに倒れそうなぐらいやつれていた。
足につまずき転ぶジーニアス。立ち上がる気力もない。
パンさえあれば何か作れるのに、と思いつつも、意識はスターツアーズ中。
そんなとき、人影が目に入った。

スターツアーズして終わらなくてすんだ。
メイドのシエスタと料理長が賄い食を恵んでくれたのだった。
「このシチュー、美味しいね。味付けには何を使ってるの?」
「おう、これかい?溶き卵を一緒にしてルーを作ったんだ」
「へぇ、それで独特の味に。参考になるよ。
 やっぱり料理も一つの魔法かな、こんなに美味しく出来るんだもの」
「同じ事考えてんだな、あんたも。料理できるのかい?」
「人並みにはね。自分で作らないと生きていけないから」
姉の料理の腕は壊滅的だから、とは言わない。
食べ終わったジーニアスは、すくっと立ち上がる。
「有難う、本当に美味しかったよ」
「賄いや余り物でよかったらまたいつでもご馳走しますよ」
「おう、賄いなんて一人増えても変わらないからな!ワッハッハ!」
いい人たちだ。好感が持てる。シルヴァラントもこんな人ばかりだったら、
人間牧場も作られなかっただろうに。
「そうだ、何か手伝えないかな?折角食べさせてもらったんだもの、
 何かしなきゃ割に合わないよ」
「いえ、お気にになさらずに」
「いや、何かさせてよ。今、魔法の授業ないみたいだし、何かしたくてウズウズしてたんだよ。
 いいでしょ?」
「そこまでいってくれるなら、食後のケーキを運んでください」
まかしといて!といって、両手にケーキの乗った皿をもち、走っていった。
「落とさないでくださいね。後で私も行きますから」

広場に行ったジーニアスの目に最初に飛び込んできたのは、金髪の少年とそれを取り巻き
騒いでる光景だった。皿を二つとも渡し、厨房に戻ろうとしたところ、金髪の少年のポケットから
独特の色をした香水が入ったビンが落ちた。
「そこの金髪の人、落し物だよ」
返事はない。
「ほら、落し物」
香水を取って顔の前に突きつけた。
「そ、それモンモランシーが特別に作ってる香水じゃないか」
「やっぱモンモランシーと付き合ってたんだな!ギーシュ!」
そして一人の少女がギーシュと呼ばれた少年に近寄った。
「やっぱりあの一年に手を出してたのね…」
「いや、誤解だ!」
そのビンが何よりの証拠よ!と言う叫びとともに頬に強烈なビンタを喰らう。
さらに。
「あの人とも付き合ってたのね…」
今にも泣き出しそうな顔で、ギーシュを見ている。多分こっちはモンモランシーだ。
「まて、誤解だ!誤解ったら誤解だ!!」
「不潔よぉぉぉぉ!」
モンモランシーはギーシュの頭にワインをだぼだぼとかけて走り去った。
「…おいそこの平民」
「なに?ギーシュさんとやら」
「君のせいで二人の女性が傷ついた。如何責任とってくれるんだ?」
「二股カケてる君が悪いよ。うん、絶対」
そうだそうだ!と周りの少年も囃し立てる。
「貴族に対する礼儀を知らないな君は!」
怒りを買ったらしい。その証拠に握りこぶしに力を入れすぎ、手から血が出ている。
「決闘だ!ヴェストリ広場で待ってる。後できたまえ!
 いや、君のような礼儀を知らないバカな平民では場所もわからないかな?
 はっはっは!」

「ふーん、貴族ってあんな奴ばっかなのかな?」
「ジ、ジーニアスさん…」
「大丈夫。あの二人の女の人、かわいそうじゃない?アイツに謝らせなきゃ」
 昔はこんな事言わなかったはず。ロイドの熱血がうつっちゃったかな、と思いつつも、シエスタに問う。
「ヴェストリ広場ってどこ?」
ジーニアスは目だけ笑っていた。

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