あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロと疾風-01


黒い壁があった。それは、例外なく目の前に現れる。ストリートのガキにも、大統領でさえ。
ほとんどのモノは、それを砕くことは出来ず、乗り越えようとするモノは爪が剥がれ、赤い筋を残すことになる。
ほとんどのモノはその壁から目をそらす。しかし、その壁に真っ向から向かい合っているモノもいる。
その黒き壁にあがこうとする人間がいる。この物語はそんな人間の物語。

現在、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは医務室にて頭を抱えて一人の男を見ていた。男はベッドの上で気を失っている。
ルイズは二年生へ進学する際のサモン・サーヴァントによってこの男を召喚・契約したのだ。
「なんで、こんな奴召喚しちゃったのよ・・・・・・」
先日、「サモン・サーヴァントには自信がある」と言ってしまったばかりである。
その結果がこれ。
本来、動物や幻獣を召喚するサモン・サーヴァント。その、儀式で人間(そのうえ、気を失っており、かなり傷ついている)を召喚してしまったのでルイズは周りのギャラリーから笑いものにされた。
その場にいたコルベール先生が彼の身なりから判断し。
「彼は凄腕の傭兵であるにちがいない」と言っていたが、メイジに平民に敵うはずが無い。
いくら、凄腕といっても平民の傭兵を召喚しては意味が無い。
「どうしようかしら・・・とりあえず、雑用でもさせようかな?」
ルイズがそんなことを考えていると男の眼がゆっくりと開き、起き上がった。

白髪の男性はチップという。彼は自称ジャパニーズ、しかし、大統領を目指している忍者である。
チップが長い眠りから眼を覚ました。頭がまだぼやけている。
チップはよく頭をめぐらせた。
(そうだ、I=NOのやつと戦っていたら急に何かに巻き込まれたんだった・・・)
チップはI=NOの時間移動に巻きこまれたのだ。そんでもって、気がついたここにいる。
「やっと気がつたのね」
声のした方向を向いてみると一人の少女がいる。ルイズである。
「まずは自己紹介でもする?私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。一応よろしく」
隠れた表情を読むのは忍びの基本だ。チップが彼女から読み取った表情。
見下し、怒りをとおり越した諦めetc
少なくともチップの嫌いな人間に当てはまっている。
しかし、相手が名乗ったのだ。自分も名乗るのが筋だろう。
それに、ここが何処だか分からない。
「チップ、チップ=ザナフだ。ここは何処だ?薬品の臭いがするってことは病院かなんかか?」
「ここは、トリステイン王国・トリステイン魔法学院の医務室よ」
チップの聞いたことが無い地名だ。それに、魔法学校というのは法術に関する機関だろうか。
「とりあえず、ここを出ましょう。私の部屋で貴方が今置かれている立場を教えてあげるわ」

チップがルイズとの状況確認によって分かったこと。
この世界(月が二つあるのでチップのいた世界ではない)では魔法使いがいて、彼女は魔法使いの貴族である。
そしてこの場所は貴族が通う魔法学校である。
学生は二年生になるとき使い魔を召喚する。
チップはその使い魔を召喚するサモン・サーヴァントによって召喚された。
召喚される使い魔は自分での選択は出来ない。
使い魔は本来幻獣や動物が召喚される。
一度召喚されたからには変更は出来ない。(召喚のやり直しを求めたが却下されたらしい)
チップとはもうすでに契約を行っており、証拠は左手に刻まれているルーン。
元に戻る方法は少なくも彼女は知らない。
大体こんな感じだ。他にもなんか言っていたが正直チップは興味なかった。

ルイズがチップとの状況確認によって分かったこと。
チップは異世界から来た。
(幾つかその世界について質問したがすぐに答えが返ってきた。特に矛盾点は無く嘘をついている様子も無いので一応信じる)
チップは異世界ではニンジャという種類の傭兵である。
現在、ローニン(雇い主無しのフリー状態という意味らしい)
チップの世界には法術があり、それは魔法と少し似ているらしい。
I=NOという女と戦っている最中、その女の何かに巻き込まれ気がついたらここにいる。
他は特に興味なし。

部屋着いてからこれらの状況確認に1時間かかった。この時間が短いと感じるか長いと感じるかは皆さんの自由だ。
「とりあえず、私は貴方の生活の保障、それと元の場所に戻れる方法を探すわ。
その代わり、あんたはその間私の使い魔、つまりわたしに雇われる。それでいいわね?」
「しょうがねえな・・・わかったよ」
ちなみに、状況確認からこのやり取りまで、更に30分間。正直メンドイので省略。
こうして、チップとルイズの生活が始まった。
「とりあえず、もう疲れたわ。朝になったら起こしてね。それと、洗濯頼んだわよ」
「はあ?なんで俺がそんなことしなきゃならないんだ?エリカだってそんなこと言わなかったぞ」
「エリカって誰よ?」
「俺が前仕えていた奴だ。大統領をやっていたな」
「ダイトーリョーってなに?山賊や大工の凄いバージョンの親玉?」
「国の代表だ、王様みたいなもんだ。いや、王様は『成ることが出来る』もんだが大統領は『選ばれなきゃ成れない』つまり、王様より偉い奴だ」
「へー」
「でもって、俺はその大統領に雇われていたが、
そんなこと頼まれなかったぞ。王様より偉い奴がしなかったことをテメエはするの?」
「う・・・」一時間半以上の怒鳴りあいによって疲れているルイズには論破する気力はなかった。
「洗濯ぐらい自分でやれ、あと自分で起きろ」
ルイズとチップの生活は前途多難だ。
「じゃあ、あんたが寝るところだけど・・・」
「別に必要ねえよ」
「へ?」
「忍びは闇に潜み主を守る。用があるなら手を叩け」
そういうとチップは闇に消えていった

部屋に取り残されたルイズは考えていた。
雑用などは断っていたが、あの身のこなしは凄い。
「意外と使えるのかな?」
最初決めていた彼の扱いを少し変えなくては、と考えた。
しかし、今は眠い。
「明日考えよ」
ルイズはそういい終えると服を脱ぎ、ベッドにもぐり寝息を立て始めた

チップはやるからにはやる男だ。
物には必ず『芯』がある。守るも攻めるも、まずはこの芯を押さえる。チップはまず魔法学校の芯を探した。
歴史の古い建物というだけあって、様々な隠し部屋・隠し通路などがあった。
チップはその中のある隠し部屋に陣取った。ここなら、どんなことが起きようとすぐに分かる。
チップも疲れていたのか、全神経を研ぎ澄ませて眠りについた。


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