あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

Wizardry Scenario 4.0-01


○月○日
 今日はサモン・サーヴァントの儀式が行われた。
 キュルケは火竜山脈のサラマンダーを、タバサはとても大きい風竜を召喚した。
 そしていよいよ私の番。35回に及ぶ失敗の末に呼び出したのは……司教冠を被ったオールド・オスマンみたいなお爺さんだった。しかも手には杖。いうまでもなくとんでもない魔力を放っている。下手したらトライアングル以上?
 こんな事は今までなかったらしく、呼び出されたお爺さんは事情聴取の為学院長室に連れて行かれた。無論コントラクト・サーヴァントの儀式は行っていない。
 これで留年は決定、いや最悪の場合ヴァリエール家にまで迷惑がかかる事も。
 あぁ~どうしよう!

○月○日
 院長室に呼ばれた。
 何でも昨日私が召喚してしまったお爺さん(ワードナさんと名乗っていた)は異世界のメイジ、それも宮廷仕えまで経験したような大物らしい。
 俄かには信じられなかったけど、彼の見せた魔法の腕と、彼が次から次へと出してきた数々のマジックアイテムを見て信じざるを得なくなった。魔法大系は違うから単純な比較は出来ないらしいけど、トライアングルなんてレベルじゃない。にもかかわらずオールド・オスマンさえもその名を知らないとしたら、異世界から来た人と考えるのが妥当だろう。
 ワードナさんは見かけによらず結構お茶目で、近付くと微かながら良い香りがする。昔はかなりの悪党だったと言っていたけど、今の好々爺然とした姿からはとても想像できない。
 それはさておき、彼は今回の件について怒っていないどころかむしろ状況を楽しんでいるみたいで、私が望むなら使い魔になっても構わないと言ってきた。何でもやる事全てを片付けたところだったので、やり甲斐のあるパズルに飢えていたとか何とか。
 留年しなくても済むと思って受け入れたんだけど……異世界出身とはいえ自分よりも遙かに実力のあるメイジを使い魔にするというのは実にやりづらい。
 契約の後が本番だというけど、これからどうすればいいんだろう。今後はお互い同格と言う事で敬称をつけず名前で呼び合う事になったが、まだまだ慣れない。
 後悔していても仕方がない。この出会いを少しでも良い結果に変える為にも、前向きに考えていこう。

※シナリオ4の属性変更プールに飛び込んだ為、EVILからGOODになっています。良い香り云々はその時の名残。

○月○日
 ワードナの恐ろしさを実感した。
 事の発端はギーシュの八つ当たりだった。二股がバレた事に逆切れして、その怒りの矛先を罪のないメイドに向けたのがそもそもの間違い。
 それに我慢が出来なくなった私が止めに入ろうとしたんだけど、それを制してワードナが皮肉たっぷりに挑発。よせばいいのに決闘だと宣言したからさぁ大変。
 不安になったので「殺したり不具にしたりするのだけはやめて」とお願いしたら「大丈夫、加減はする」と笑ってみせてくれた。
 決闘場となったのはヴェストリの広場。ワードナはギーシュに対して魔法なしで戦うと宣言したらまぁギーシュの怒ったこと怒ったこと。開始早々気障ったらしい仕草で戦乙女を模したゴーレムを出現させた。
 対するワードナは感心したような表情で見上げたまま動かない。それを見たギーシュは彼が臆したと勘違いしたのか、ゴーレムを突進させる。
 戦乙女ゴーレムの突き出した槍が彼を貫くかと見えた正にその時、動きを止めたかと思うと3~4つほどのパーツに分割されて地面に転がった。いつの間にかワードナさんの手にはうねうねと曲がりくねった短刀が握られていたけど、どうやって反撃したのか全く見えない。
 自信満々の先制攻撃を潰されたギーシュは一気に6体もゴーレムを作って襲わせたけど、結果は同じ。今度は何とか影ぐらいは見えたけど、垂直に10メンテぐらいを一っ跳びしていたのが分かってただただ絶句。兎やバッタじゃあるまいに。
 攻撃手段を失ったギーシュはその場にへたり込んで降伏。ワードナがメイドに詫びを入れさせてその場は収まった。
 ひょっとして私はとんでもない人を呼び込んでしまったんじゃないだろうか。

○月○日
 ワードナに私の魔法が何故失敗するかを調べてもらった。
 彼によれば本当に才能がなければ爆発自体起こらない(現に彼が私達の術式を真似ても何も起こらなかった)、才能がないのではなく発揮させる方法が誤っているだけではないかとの事。
 加えて魔法無効化の効果があるマジックアイテムを装備していても爆発が結界を貫通したらしい。確率的なものだから絶対効果があるものではないらしいが、十中七程の効果があるものに対して10回行い、その全て無効化されなかったというのは明らかに変だ。偶然で片付けるには無理がありすぎる。
 彼は「虚無」に着目しているけれど、あいにく「虚無」は禁忌の存在だから参考文献が乏しい。王室の最高機密文書にも記述があるかどうか怪しいというレベルだ。
 もっとも彼の方はやる気満々。山は険しいからこそ征服する甲斐があるだの、卒業までには立派なメイジにしてみせるだのと自信たっぷり。
 とはいえ彼の自信に満ちた言動に触れていると、ひょっとしたら「ゼロ」卒業ができるかもしれないという気分になってくるから不思議。
 使い魔と主はお互いを必要とするから引き合うというオールド・オスマンの言葉が、信じられるようになってきた。

○月○日
 地下室に行ったらこんな看板がかかっていた。
「元・邪悪なる魔術師ワードナの事務所
 * * 営業時間 午前9時~午後3時 * *
 只今 ワードナは在室」
 何でも彼が悪のメイジだった頃、立てこもっていた地下迷宮の自室のドアにかけていたものをトリステインの言葉で書き直したらしい。お茶目にも程がある。
 それはさておき、読み書きの指導が完了。会話は問題なかったとはいえ10日でマスターするとは信じられない。
 図書室に行って物凄い勢いで蔵書を読み漁っていたけど、あれで頭に入るんだろうか。
 ……入るんだろうな、きっと。

○月○日
 授業はなかったが、ワードナに道案内を頼まれたので町に出る。何でも研究の為に必要な素材や文献などを買いたいらしい。
 いつものように瞬間移動で行けないのか聞いてみたら、最低一度はその場所に行って場のイメージをつかんでいないとうまくいかないらしい。最悪の場合岩石みたいな固体の中に実体化して即死!ということさえあるそうだ。行き先に人間みたいな生き物がいれば磁石の同極みたいにはじけるんだけど、無生物ではそれができない、とも。それってどういう理屈?
 彼のいた世界にあるリルガミンという町はもっと大きいようだが、造りは大体似ているらしい。世界は違えど人間の営みには大差がないということだろうか。看板等に書いてある文字などを読んで学習の成果を確認しながら歩いて回った。
 彼の為に買ったのはマントと古本を3冊、それと剣。剣は買う予定がなかったのだが、もう一件冷やかしと立ち寄った店がまずかった。殆どがワードナのお眼鏡にかなうはずもないまがい物ばかりだったけど、店の片隅に置かれていた錆が浮いているような駄剣がインテリジェンスソードだった為急遽予定を変更、出費が増してしまった。
 インテリジェンスソード(デルフリンガーというらしい)はワードナの世界でも極めて珍しい物のようで、それこそ子供みたいに目を輝かせていたから仕方ないだろう。
 帰ろうとしたらツェルプストーとタバサに遭遇。ツェルプストーったらワードナにまで色目を使って、節操がないったらありゃしない。棺桶に両足突っ込んでるようなおじいさんを捕まえて「ダーリン」はないだろう、常識的に考えて。

○月○日 未明
 昨日、学院宝物庫に賊が入ったらしい。入ったのはあの「土くれ」のフーケ。例によって巨大ゴーレムで堅固な壁を粉砕して「破壊の杖」を持っていった。例のふざけた領収証つきで、まったくもって腹が立つ。
 当直のミセス・シュヴルーズはさぼって寝ていたみたいだけど、それまでも当直はあってなきが如くだったようだ。堅固な結界があるからと思って警戒心が緩んでいたんだろうけど。
 オールド・オスマンの秘書ミス・ロングビルがフーケの潜伏先を掴んでいたのだが、先生連中は衛士隊に頼もうだの何だのと理屈を付けて捕縛に向かおうとしない。ノーブレス・オブリージュはどこに行ってしまったんだろう?
 腹が立ったので私が杖を掲げたら、ツェルプストーややタバサも追従した。ワードナはいつものように飄々と「主が立ったのならば仕方ありませんな」と言いながら立ち上がる。
 これを書いたら早速出発。いつもだったらもう就寝時間だが、眠気なんて吹っ飛んでいる。私が、いや私達がフーケを捕らえるのだ。

○月○日 昼過ぎ
 まさかミス・ロングビルが土くれのフーケだったとは!
 彼女が言っていた「男」という言葉に縛られすぎていた。ワードナは以前から目を付けていたみたいだけど、私達にとっては全く予想外だった。
 フーケが動かしているゴーレムに気を取られ、4人がかりで何とか破壊したと思ったら後ろを取られていた。幸い直前に別行動を取っていたワードナが眠らせてくれたから何とかなったものの、危機一髪とはまさにこのこと。彼がいなかったら今頃私達は……。
 それにしても腹が立つのはオールド・オスマンだ。居酒屋でセクハラしたのをきっかけにミス・ロングビルに化けていたフーケを秘書にしたらしいけど、それで各種機密情報を垂れ流しにしているんだから世話がない。身分照会ぐらいやらないのだろうか、あのセクハラボケ老人は。
 まぁそれはさておき、フーケは衛士隊に引き渡された。私とキュルケはシュヴァリエの称号の授与、元からシュヴァリエだったタバサには精霊勲章の叙勲が決定した。
 最大の功労者だったワードナは私の使い魔であり持ち物同然の扱いということで何もないのが不満。彼自身は「肩書きなんて堅苦しいだけ」と呵呵大笑していた。本人はいいかもしれないが、でもやはり釈然としない。功があった者を正当に評価しないというのは、学院や国家として間違っているのではないだろうか?
 そうそう、ワードナとの契約時、左手に刻印されたルーンがかなり特異なものらしい。伝説の使い魔「ガンダールヴ」の印であり、全ての武器を使いこなして主を護るのだとか。それを聞いたワードナ本人は「私は戦士ではなく魔法使いが本職なのだがな」と苦笑していた。

○月○日
 今日はフリッグの舞踏会。サモン・サーヴァントの日から決闘騒ぎやフーケ騒動やらで大変だったが、無事片付いて良かった。
 ワードナはツェルプストーやタバサだけでなくギーシュとも話し込んでいた。何でも前の決闘から尊敬されるようになったそうで、いろいろアドバイスに乗ってやっているらしい。あいつ、割と素直なのだろうか?ひねくれて闇討ちにでも走るかと心配していたが、どうやら大丈夫のようだ。
 たまにはワードナの専門外のところを衝いてやろうと踊りに誘ったら、多少おぼつかない点はあったものの無難に合わせてきた。図書室の本に書いてあったそうだが、やはり実践はちょっと違ったらしい。やっとこさワードナをやり込めることができてちょっと満足。


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