ハルケギニアの大地で。
ある日ある時、とある瞬間のその時から。
さあっと潮が引くように。争いごとや揉めごとがなくなってゆきました。
いろいろあって、すっかりやさぐれていた王様は、落ち着きと心の平穏を取り戻し。
王権打倒を叫んでいた集団も、今以上に侵攻する気がなくなってしまい。
外患を誘致してでも、と祖国の建て直しを目論んでいた青年も、まっとうにやろうかと考え直し。
学園で秘書をしながら、宝物庫を狙っていた盗賊も、このまま平和に暮らそうかと迷っています。
そんな平和になったハルケギニアのトリステインの、魔法学園では。
今日も、明日も。きっとそのずうっと先だって。
このまま、穏やかな時間が流れていることでしょう。
だって、桃色の髪の女の子が召喚したのは――――
「サザエでございまーす!」
独特の髪型をした、彼女が居る限り。
この先永遠に、ハルケギニアは固有結界【サザエさんワールド】の中。
葬式ネタの時以外死ぬことも、誕生日ネタの当日限定以外に年老いることもなく。
まったりとした日々が約束されているのですから――――