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ゼロの使い魔~我は魔を断つ双剣なり~-11

「きゅい。クザク、鼻血はもうだいじょうぶ?」
「我を心配する暇があるのならその間に服を着てくれ…………」
「りょうかいなのね」
叢の向こうで自分の貸し与えたマントと上着を着ているであろうシルフィードに声をかけ、
九朔は深い溜息をついた。
さてもさても情けない話である。素っ裸の女をみたぐらいで鼻血を出し、あまつさえ
その女に介抱されるとは。
しかもそれが人に化けたシルフィードだというのだから尚情けない。
木にもたれ、シルフィードがどこからか持ってきたてぬぐいを鼻に突っ込み止血している様
など到底人に見せられるものではない。
はっきりいってこれはかなり、恥ずかしい。
「うー、クザクの上着とマント借りたけどこれでいい?」
「ようやく着たか。まったく汝のおかげで我………は………」
「きゅい?」
視線の先にあるシルフィードを一瞥し、九朔は言葉を失った/時が止まった。
シルフィードはちゃんと服を着ていた、何も問題はない。言ったとおりだ。
しぶしぶだったが言う事を聞いてくれたのだ、何も問題はない。
だが、なんというか、まあ、かなり、非常に、とんでもなく、うん、際どい。
素肌の上から直に男物の上着を羽織ってあるわけだからそれはつまり二つのふくらみ分の
ゆとりが胸部分にたりないわけで双つの果実はしっかり押し込められて寄せられて
ぼんきゅっぼーんでああこれは選択をしくじったと思うや下に視線を移せば女性らしさを
強調する引き締まった臀部は紅の外套を腰に巻いたお陰でよりラインが強調され
はちきれんばかりの太もも。


なんつーか、いただいちゃって良いっすかね?
ほら、こうやって色々やってると溜まるものもあるわけですから?
暴走する若さとか思春期ちゃんを、おーいえす、おーやっはーしたいわけで?
いや、一応毎日ブチマケはしてるわけですけど、ほら?
ブチマケばかりじゃなくて給水塔の上でストロベリたい年頃ですし?
毎日同じものを食べていると飽きるからたまには別のものも食べたいなぁ、とか
思わなかったり思ったりするわけで。
いや、好きですよ? 好・き・だ・け・ど!
食べたいものは選り好みしちゃいけないってパパもママも昔から言ってます!
だからね、僕ちゃんモラルというそんな道理をぶっ飛ばして天井突き破ってたまには
こうやってこの無垢な身体をこの心の中のドロドロとした欲望ちゃんの解放の
ためにその鍵穴にスピンオンしたいんどぅえす!
神だって演じたいからアダムとイヴのカルネヴァァァァァレッッッ!!
二次創作だからできる別ルートのジャングォォォォォッッ!!
いざいかん、めぇるひぇんの世界! 文字だけの禁断のヘ・ヴ・ンっっっ!!
え? 目が充血してるって? あはは嫌だなぁ、オッドアイですから!
血走ってるって? だからオッドアイですからぁ!


「きゅい? どうしたのねクザク、ボーっとしちゃって」
「――っ! な、なんでもない!」
一瞬別世界からの電波を受信していたようだ。我に返り、九朔は邪念を振り払うように
頭を大きく横に振り顔を両手で引っぱたいた。
なんだか酷く懐かしい感覚の電波ではあったが、すさまじくおぞましい何かでもあったような
気がする。
何故だろうか、嫌悪と郷愁が同時に襲い掛かって複雑な心境である。
だがしかしだ、ああそうだ、破廉恥は良くない、よろしくない。
騎士たる者淫らな思考に惑わされてはいけない。
ああ、まったくだ。
「顔がまっかなのね」
「大丈夫だ、何も問題はない」
「う~ん………まあ、そう言うのならそれで良いのね!」
よっこいしょと九朔の眼の前に腰を下ろし、ニコニコ笑顔でシルフィードはこちらに
視線を送ってくる。
「なんだ?」
「えへへ~」
心底嬉しそうな笑顔でこちらを見てくるのを見ると、果たして20そこらの容姿が10代前半の
少女のものに見えるから不思議だ。
いやいやそういう事ではない。何故、こんなところに連れて来たのか理由を聞かねば。
「汝、とにかくだ。どうして我を――」
「なかまね! うん、やっぱりクザクとシルフィは一緒!」
「は?」
さて、またも話が見えなくなった。というより先ほどから言葉を遮られてばかりのような
気もするがそれは仕方ないとして。
「仲間、とは?」
「きゅいきゅい! まー、またまた冗談ばっかり言ってクザクったらひどいのね!
 こうしてわたしもおんなじ姿になったんだから隠す必要なんてないのに!」
もうやだだわ、と自信満々に肩を叩いてくるのは良いが話が見えない。
いや、そもそも最初から互いの理解が食い違っているような。
「済まぬがシルフィード、汝が人に化けることは理解したがそれが我と如何なる関係が
 あるというのだ?」
「んもう。だから冗談はやめてほしいと言ってるのね。シルフィは韻竜だから
 変化の魔法がつかえます。クザクもギーシュさまと戦ったときにすっごい先住魔法を
 使ったのね、だからなかまとシルフィはわかったのです!」
ああ、なるほど。ようやく九朔も理解した。
そして同時にシルフィードに対してすまなく思う。
「シルフィード」
「で、で、でで? クザクはいったいどちらの方なのかしら?! 変化も使えて
 あんな遍在みたいなのからびゅーんってすぅ~~っごい風を巻き起こして
 そしたらすっごいパンチ! ねえねえ、クザクはどちら様!?」
「いやな……」
「だいじょーぶだいじょーぶ。シルフィってばクザクがどんなにす~~~っごい
 先住の生き物でも驚いたりしないのね。シルフィは長生きです、えらいのです、
 かしこいのです!
 だってお父様やお母様、あとあとお姉さまにも色々教えてもらってるから!」
「だから……」
「あ、そうね! 今度はお姉さまも呼んで一緒に行くのね! うんうん! そしたら
 お姉さまもシルフィがおしゃべりするお許しをちょ~っとはゆるめてくれると思うのね。
 やった、やった! シルフィだいばんざい!」
一人ハイテンションで突っ切るシルフィード、この後を思うとより一層すまない
気持ちになってきた。
「シルフィード」
万歳を繰り返すシルフィードの肩にクザクはゆっくり手を置いた。
「ん? クザクってばどうしたの? あ、正体教えてくれるのね!」
ああ、その屈託のないキラキラと輝く瞳が痛い。
「で、で!? クザクはいったいどこの――」
「シルフィード、落ち着いて聞け。我は幻獣ではない、人だ」
「きゅいきゅい! 何を言うかとおもえばまたまたごじょうだんを、なのね。
 さっきもだけど、そんなのではわたしは騙せません!」
先ほどと同じように、んもう、と肩をぽんっと押すシルフィードだが、
「いや、冗談ではない。本当だ」
九朔の真剣な顔を見てようやく嘘ではないと気づいたようで、すーっと顔を、竜の姿の時と
同じ程度か、いやそれ以上に青ざめた。
ああ、悪くないのに締め付けるような痛みが胸を襲う。
「じょじょじょ、じょーだんなのねっ。クザクは冗談がおじょうずなのね!
 にんげんの姿になったのにだますのはひどいのです!」
あははと青ざめた顔で笑いながら、九朔の顔を指差すシルフィードに首を振って否と
答える九朔。
「う、うう、うううそね。うんうん、シルフィが間違えるとかなーい、なーい、ないなーい。
 そんなの絶対ありえなーい」
「……済まぬとは思うがな、現実から逃げてもどうしようもないぞ?」
青ざめたままシルフィードが硬直した。
なんというか酷く申し訳ない気分になる、まったく悪くないのだが。
凍りついたまま身動き一つしないシルフィードをさてどうやって慰めるべきかと
考える九朔であったが、そう考えた時には既にシルフィードに押し倒されていた。
「どうしようどうしようどうしようどうしよう!? わわわわたし喋っちゃった!
 おこられちゃう! ごはんたべれなくなっちゃう! 大ピンチなのね!!」
マウントポジションで九朔の胸元を掴み振り回すシルフィード。
丸く大きな瞳から滝の如く涙を流してうろたえるその様はまるでカートゥーンの
キャラクターのようだが、本人にとっては切実極まりない話なのに違いない。
押し倒されているというのにやたらめったら冷静に観察していた九朔ではあったがその
危機的状況の理解までにかかった時間は一瞬であった。
半裸の女性(穿いてない、地肌に上着一枚)が胸元はだけた己の腰あたりに跨っている。
うむ、これは激しくまずい。
傍から見ればもう、これは逃れようもないほどに確実にどこまでもまるっと最悪の想像しか
出来ない光景である。
こんなの人に見られた日には何を言われたものか分かったものではないのだが、
だがしかし悲劇とは得てしてそんなときに起こるものである。
「ねえタバサ、本当にここでよかったの―――って、あらま」
「…………ん」
「わっぷ! ちょ、何いきなり立ち止まってんのよツェプルス……ト………」
林を掻き分けて現れる3つの影。
そして同時それが魔法学院の生徒且つうち二人がルイズとタバサであることに
気づき最悪の状況到来を実感。
「なんかお取り込み中のようでしたわね、おほほ」
「………」
「なっ……ななな……なななななななあぁぁ!?」
一人は嬉々と、一人は無言で、一人は呆気に取られと三者三様の反応。
脳内に浮かぶ三択の選択が全て『現実は非情である』しかないというのは
これ如何に。
「こ、このぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
そして振上げられる杖の向こうにルイズの憤怒相を視認し、思う。
「きゅ、きゅい! お姉様これは――――あいたー!」
主人を見て逃走を図るシルフィードにお仕置きとばかりに杖を叩き付けるタバサを見て思う。
「え? ちょ、ちょっと二人とも!?」
同時行動した二人に驚く褐色の少女を見て思う。
そして、閃光と共に衝撃抱えて遥か空高く舞い上がり、一瞬の浮遊感の後超速で
ニュートンの法則に従い落ちていく最中に、思う。


――――これからが本当の地獄だ



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