あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ルイズのおとーさん-15

土くれのフーケには勝算がありました。さきほどまで戦わせていたゴーレムを小さめに作る事で魔力消費を抑え、今回も小さめですが作る事が出来ました。
相手の魔力が尽きたのも計算の内。ルイズの使い魔が大きくなって襲ってきたら土のゴーレムをぶつけて逃げればよし。
ただ、欲を言えば破壊の杖の使い方が分かれば申し分無かったかなと考えていました。
デルフリンガーをルイズに渡したおとーさんは、ルーンの光で全身を包みその光を広げていきました。
(やはりそうなるわね… ゴーレムをぶつけてトンズラだねぇ)
フーケはほくそ笑んでいましたが、光が収まると先ほどとは少し違う鎧に身を包んだおとーさんが立っていました。
(まぁいい。ゴーレムぶつけてトンズ…)
ゴーレムを動かそうとした瞬間、フーケは眩暈を起こし意識を手放しました。

「おとーさん… これ何をしたの?」
ルイズは不思議そうな表情でおとーさんにたずねました。フーケのゴーレムが居た部分が、正確に言うとその後ろの木も含めて削り取られたようになっていました。
「クーカンハサイホウ? 一時的に弾き飛ばした??? よくわからないけど暫くしたら元にもどるのね?」
「げしょ」
おとーさんの説明をキュルケ達に伝えようと振り返ったルイズは吃驚しました。

なぜならば、タバサの頭だけが2メイルくらいの大きさになってユラユラ揺れていたからでした。
ルイズの表情でタバサの異変に気がついたキュルケがタバサの元に駆け寄ろうとしました。
しかし、あれよあれよと言う間に30メイルに達するでっかい顔のタバサが誕生しました。
「ターバーサー!! 大丈夫なの~~~?」
と、キュルケが大声で叫んでいます。タバサは大きな頭をゆっくり揺らして頷きました。
武装を解いたおとーさんが呆然としているルイズに耳打ちしました。
「え?うんうん。タバサー、一歩踏み出してみて~!」
この大きな頭をよく支えられるなと思う小さな身体が一歩前に足を踏み出すとしゅるしゅると頭の大きさが元に戻っていきました。
「これもクーカンハサイホウの影響らしいわ。吃驚させてごめんなさいね」
「楽しかった」
「「え?」」
その後、暫くの間周辺をウロウロしていたタバサでした。

「あ、そうだ。フーケを捕まえなきゃ…」
ルイズが思い出したようにそう呟いて辺りをキョロキョロ見回すと、少し離れたところにフードを着た人物が倒れていました。
ルイズを含めた全員でそこへ走っていきました。キュルケが一番乗りしてフードに手をかけました。
「さぁ、土くれのフーケの正体。見せてもらうわよって、うえへぇぇぇ???」
フードを剥ぎ取ったキュルケは少し泣きそうな顔で全員を見ています。ルイズとタバサは固まっています。おとーさんはフーケを抱き起こして「かんかんのう」をしました。
おとーさんが皆から怒られていると、森の方からガサガサと音がしました。
「来た」
全員が構えていましたが、出てきた顔を見てまた吃驚しました。
「ミス・ロングビル!あなたが土くれのフーケだったんですね」
一瞬あっけにとられるフーケでしたが、気を取り直して猛禽類のような目で全員を睨み付けました。
「ばれちゃしょうがないねぇ。顔を見られたからには生かしちゃ… って、なんで私がそこに倒れているのよ!」
キュルケがそっと手鏡をフーケが写る様に差し出しました。鏡を見て自分の身体を見たフーケは悲鳴を上げて気絶してしまいました。
実は、おとーさんの空間破砕砲の影響で、フーケとフレイムの頭部が入れ替わっていたのでした。
暫くすれば元に戻るのですがそんな事を知らないフーケはそのおぞましい状態に精神が耐え切れなかったのでした。

シルフィードに乗って帰ったルイズ達は衛兵にフーケ(帰る途中で元に戻った)を引き渡すとすぐさま学院長室へと呼ばれたのでした。
最初は勝手にフーケを追跡した事を厳しく怒ったオールド・オスマンでしたが、盗まれたアイテムを取り戻した事とフーケを捕まえた事で逆に褒められる事となりました。
ただ、オールド・オスマンはミス・ロングビルを雇う経緯についての説明で三人から冷ややかな目で見られました。嫌な空気を読んだ学院長は咳払いをしてこう言いました。
「ミス・ヴァリエールとミス・ツェルプストーは『シュヴァリエ』の申請を。ミス・タバサは既に『シュヴァリエ』を持っているので『精霊勲章』を申請しておこう」
タバサがシュヴァリエを持っていたことに驚くキュルケを他所に、ルイズは学院長に質問しました。
「あの、おとー… いえ、私の使い魔への褒美は無いのでしょうか?」
学院長は少し考えましたが、意外な所から声が上がりました。
「なぁ、俺を褒美としてこの旦那に渡すってのはどうだい?」
声の主はデルフリンガーでした。
「正直、宝物庫に居るのはもう飽き飽きなんだ。それにこの旦那なら使ってくれそうだしな」
デルフリンガーの提案に目を瞑り考えていた学院長は静かに話し始めました。
「剣は使われてこそ真価を発揮する物。まぁ、問題ないじゃろ」
デルフリンガーを貰った事で嬉しそうなおとーさんにルイズも満足していました。
「さぁ、色々バタバタしたが今日はフリッツ舞踏会じゃ。3人とも今日は着飾って楽しむがよいぞ」
学院長の言葉に3人は頭を下げた後、学院長室を出て行きました。
静かになった学院長室では、遠見の鏡を見ながらオールド・オスマンが首を傾げていました。
「ミスタ・コルベールはいつまであそこに突っ立っておる気なんじゃ?」



豪華絢爛な舞踏会会場のテラスでは、おとーさんがデルフリンガーを抜いて遊んでいました。
「うふふふ」
この人大丈夫かな~?とか考えながらデルフリンガーはさっき言った事を少し後悔していました。
「おとーさん。剣貰えて良かったね」
いつの間にかドレスに身を包んだルイズが傍に来ていました。
ルイズの姿を見たおとーさんは「かわいい」と言いながらデルフリンガーで壁に(豆腐り)と書いていました。
「これがおとーさんの所の字なんだ~。でも壁に傷つけちゃだめよ」
突っ込みどころが間違っていますが、ルイズに分からないのは当然でした。
「ねぇ、おとーさん踊ろうよ」
ルイズはおとーさんをホールまで連れて行くと手を取って踊ろうとしました。
しかし、なぜかおとーさんはルイズを両手で高い高いするように持ち上げるとそのままくるくる回り始めました。
「ちがう、おとーさんそうじゃなくて。もう…」
最初は少し怒っていたルイズでしたが、その内に楽しそうに笑い始めました。
その様子を見ていた会場の全員がこう思いました。
「まるで親子」


~Fin~

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