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ソーサリー・ゼロ第二部-16

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一三〇

 たいした成果も得られず倉庫をあとにし城内の回廊を進む君たちは、これからどうするべきかを話し合う。
「男爵が死んじゃったんじゃ、これ以上アルビオンにいても無意味よ」
 ルイズはトリステインへの帰還を主張する。
「もう戦争も人が死ぬのもたくさん……早く帰りたい」
 力なくつぶやくルイズにギーシュも同調し、
「姫殿下の任務を達成できなかったのは残念だが、もうなんの手がかりも残されていないさ。これを読む限り、男爵には共同研究者も助手も
いなかったようだからね」と日記を手にして言う。
 彼はあいかわらず、君たちの旅の目的について勘違いしたままだ。
「そもそも男爵の研究は無駄骨だったに違いないさ。≪サモン・サーヴァント≫を応用して離れた場所と場所をつなぐ≪門≫の魔法を創り出そうだなんて、
始祖ブリミルが降臨してから六千年、どのメイジも思いつきもしなかったはずだ。掛け合わせることで独自の魔法を編み出せる≪四大系統≫と違って、
≪コモン・マジック≫には発展の余地がないからね。万が一にも本当に創り出せていたら、歴史に名を残す偉業だったろうけど」
「たしかに偉業だけど、使い方しだいでは戦争のやり方を変える恐ろしい武器にもなるわ」
 ルイズの言葉の意味がわからぬ君は、どういう意味だと尋ねる。
「だってそうでしょ? 敵の城のなかに直接、暗殺者を送り込めるのよ。大きな≪門≫を作れば、軍隊をまるごと送ることだって……」
 ルイズの説明を聞いたギーシュは
「なるほど、姫殿下がひそかに男爵の保護を命ぜられたわけだ! ≪門≫の魔法がこの国の叛徒どもの手に渡る前に対処されたのだな」と言い、
得心がいったとばかりにしきりにうなずく。
 君はルイズの柔軟な発想に感心する。
 男爵が生涯をかけて創り出そうとした魔法はたんなる移動の手段にとどまらず、兵器として転用すれば恐るべきものになりうるのだ。
 もっとも、実際に男爵が作り出せたのはハルケギニアとカーカバードをつなぐ、どこに現れるかもわからぬ小さく不安定な≪門≫にすぎぬのだが。
 ルイズは唐突に脚を止めて、君の眼をじっと見つめる。
「それで、あんたはどうするの? トリステインに戻るの? それとも、しつこくここに残って、なにか手がかりがないかを探すの?」と君に尋ねる彼女の表情には、
わずかながら恐れが見られる。
 君の答えいかんによっては、戦の真っ只中にある危険な地での旅を続けねばならぬのだから、怯えるのも無理はない。
 しかし、これ以上つきあう必要はないのだからお前はトリステインに帰れと言ったころで、気位の高いルイズは怖くなどないと虚勢を張り、
『使い魔と主人は一心同体』と言いながら君と同行する道を選ぶだろう。
 君はルイズにどう答える?
 トリステインに戻る・一七六へ
 アルビオンに残り、探索を続ける・一八へ

一七六

 君の答えにルイズはほっとして胸をなでおろす。
 そうと決まれば明朝にでもウェールズに礼を述べてからこの城を発ち、スカボロー港に向かわねばならぬと話し合う君たちの前に、ふたりの男が姿を現す。
 ひとりは貴族らしい仕立てのよいシャツ――王侯が着るものとしては飾り気がないが――に着替えたウェールズ皇太子だが、もう一方の長身の
青年貴族は初めて眼にする顔だ。
 眼光鋭い双眸と整えられた口髭が目立つ引き締まった容貌をもち、羽根飾りを挿した黒い帽子と、銀糸でグリフォン(鷲と獅子を合成した怪物)の
姿の刺繍を施した黒いマントで身を飾っている。
「その様子からすると探し物は見つからなかったようだな。残念なことだ」
 そう言うとウェールズは、背後に立つ青年を君たちに紹介する。
「彼は君たちと同じくトリステインからやって来た大使殿だ。魔法衛士隊隊長の……」
「ワルドさま!?」
 ウェールズの言葉をさえぎって、ルイズが短く驚きの声を上げる。
「ル、ルイズ! 本当にルイズなのか? ヴァリエール公爵家の令嬢がなぜこのような場所に」
 ワルドと呼ばれた青年も驚いた様子でルイズに詰め寄ろうとするが、ウェールズ皇太子の御前であることを思い出し、すぐに退き下がる。
「使者殿とラ・ヴァリエール嬢は旧知の仲であったか。かような偶然もあるものなのだな」と言って感心するウェールズにワルドは一礼し、
「は、殿下。婚約者にございます」と答える。
 ウェールズは微笑むと
「さて、ラ・ヴァリエール嬢とド・グラモン殿は、私とともに来ていただけるかな? おふたりには国王陛下に謁見していただきたい」と言う。

 控えの間でルイズとギーシュの戻りを待つ君とワルドは、互いに自己紹介を交わす。
 この青年はルイズの実家であるラ・ヴァリエール公爵家と隣り合った領地をもつ子爵家の当主であり、彼女とは親同士のあいだで婚約を取り交わした仲なのだという。
 会って話をするのはほとんど十年ぶりになるが、当時の愛らしさは損なわれず、それでいながら美しく成長したものだと感極まったように呟く。
「しかし、君も災難だったな。聞いたこともないほど離れた異国から召喚されて、わけもわからぬまま使い魔をやらされるとは。
君が祖国に無事戻れるよう、ぼくもできる限りは協力させてもらうよ」とワルドは言う。
 ほんの数分の会話で、君はこの快活な青年を気に入る。
 いくらか芝居がかった態度からは礼儀に包み隠された傲慢さも垣間見えるが、この世界の平民に対する貴族の意識を考えれば、気にするほどではない。
 婚約者に対する想いも本物のようであり、この青年とルイズならば互いを尊重しあうよき家庭を築き上げられるだろう。
「しかし、この戦乱のアルビオンに≪ドット≫のミスタ・グラモンと魔法の使えぬルイズ、そして平民である君の三人だけで踏み込むとは、ずいぶん無用心だな。
それとも君には、なにか秘密の武器でもあるのかい?」とワルドは君に尋ねる。
 君は、自分が魔法の使い手だと正直に打ち明けるか(六七へ)?
 剣と魔法の品々を使いこなして身を守っているのだと言うか(四四へ)?
 ただの剣士にすぎぬと偽ってもよい(一三七へ)。

四四

 身を守るために、故郷の魔法の技術で作られた品々をいくつか持ってはいるが、ハルケギニアの魔法に較べれば手品のようなものにすぎぬという君の説明に、
ワルドは興味深げな様子を見せる。
「折あらば見せてもらいたいものだな。君の故郷では魔法のありようもこことはずいぶんと違うのだろう? 我々が≪先住の魔法≫と呼んでいるものに近いのかも……」
そこにルイズとギーシュが戻ってきたため、君たちは話を中断する。

 ルイズたちがアルビオン国王ジェームズ一世に招かれて晩餐会――この戦時下に!――に参加するいっぽう、君は平民の兵士のための食堂で食事をとり、体力点三を得る。
 食べていると、荒っぽそうな兵士の何人かが寄ってきて、君に話しかけてくる。
 反乱軍の勝利がほぼ確実なものとなって以来、王党派の支配地域を訪れるよそ者は少なく、彼らはハルケギニア大陸の情報に飢えているのだ。
 君自身も政治の動きや、ガリア、ゲルマニアなどまだ見ぬ国々の話題には疎いのだが、それでも魔法学院やラ・ロシェールで仕入れた噂話のいくつかを披露してやることにする。
 君の話におおいに喜んだ兵士たちは酒をおごると言い出すので、言葉に甘えることにする。
 麦酒を飲んで気分がよくなったので、体力点二を加えよ。
 彼らと酒を飲み交わしながら、君は故郷の笑い話や自らの冒険談を語り、場をおおいに盛り上げる。
 明日をも知れぬ命であるにもかかわらず、まったく悲壮なところを見せぬこの兵士たちに別れを告げ、君は寝室として割り当てられた部屋へと向かう。二一六へ。

二一六

「よう、相棒。娘っ子なら隣の部屋であの色男とお喋りの真っ最中だ」
 すでに寝台に潜りこんで小さくいびきをかいているギーシュにかわって君を出迎えたのは、壁に抜き身のまま立てかけられたデルフリンガーの声だ。
 ウェールズの隊の隠れ家を出てから今まで、デルフリンガーをギーシュに預けっぱなしだったことを思い出す。
 従者のごとき扱いを受けたギーシュが文句ひとつ言わなかったのは、緊張の連続でそこまで考える余裕がなかったために違いない。
 就寝の挨拶をしに行って、十年ぶりの再会を果たしたルイズとワルドの邪魔をすることもなかろうと考えた君は、今すぐに眠ることにすると魔剣に告げる。
「ふたりっきりにしていいもんかね? あの若造、どうも信用ならねえと思うんだがね、俺は」
 デルフリンガーが珍しく真剣な口調で言う。
「なんつうか、腹に一物ありそうな奴だぜ。相棒、あまり気を許すんじゃねえぞ」
 デルフリンガーの言葉に君は笑って、王家の密使に任ぜられるほどの人物なら、ただ仕事熱心で誠実なだけということはあるまいと返す。
 少々曲者であるくらいでちょうどよいのだと告げ、君は寝台に横になる。

 石壁越しに伝わる遠雷のような響きを耳にし、君は眼を覚ます。
 短時間とはいえ睡眠をとれたので体力点に一を加えよ。
 断続的に轟く音の源は、どうやら複数あるようだ。
 耳を澄ますと、部屋の外がなにやら騒がしくなりつつあるようにも思える。
 いったい、なにが起こっているのだろうか?

 部屋を出て様子を見に行く・一六五へ
 隣室のルイズの様子を確かめる・一二〇へ
 ギーシュを起こして相談してみる・一三九へ



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