あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

第六の系統魔法

トリステイン魔法学院で、今日も朝の授業が始まる
教室の扉が開き、冴えない講師が入ってきた。
中肉中背、大した特徴もない顔。ちょっと猫背で、どうみても運動神経と無縁な中年男
コルベールに匹敵する、冴えないオヤジだった
だが問題はそんな事ではなく、彼が魔法も使えぬ平民だという事だった。
にもかかわらず、メイジたる生徒達に平民出の教師を軽んじる態度は欠片も無かった

貴族の子弟達は知っていた。彼の舌が紡ぐ言葉は、スクウェアクラスに匹敵する呪文だと
学院の全ての人が知っていた。彼の頭脳が生む謀略は、アルビオン艦隊すら手玉に取る事を
トリステインの誰もが知っていた。彼がガリア王と繰り広げた、伝説的頭脳戦を
ハルケギニアに知らぬ者はいなかった。ゼロのルイズが喚んだ、「知の化身」たる彼の名を
だが当の本人は飄々としたもので、今日も社会の授業をのんびりとこなしていた。

「なあシエスタ、もう少しくらいワインを飲ませてくれても良いんじゃないか?」
「ダメです!真っ昼間から飲んだくれる英雄なんて、人にみせられませんわ」
「ああ、私は英雄なんて呼ばれたくなかったよ。せっかく退役したのに、ワインも好きに飲めないなんて」
「でも、今日はこれからマザリーニ枢機卿に会われるのでしょう?酔っぱらって行く気ですか?」
「まったく、ようやく念願の本に埋もれた生活が出来ると思ってたのに・・・」

 マザリーニ枢機卿は、王宮勤めのルイズを伴っていた。主の姿を見て、枢機卿の意図を悟った彼は
舌打ちしてしまった。
「久しぶりだね、先生。そろそろ色よい返事を聞かせて頂けるかな?」
「枢機卿、あいにく私はもう退役したのです。もはや王宮とは関わりの無い身です」
「そうか。だが君は使い魔まで退役したわけではあるまい?」
 ルイズが枢機卿の前に進み出た。
「さあ!我が使い魔、ヤン=ウェンリーよ!主の命に従い、枢機卿補佐官の任を拝命するのよ!」

 ヤンは神を呪った。
 まったく、暗殺され召喚され蘇生させられ、ようやく念願の平穏な生活を手に入れたのに
 これを断ったら、恩人たるルイズの顔を潰してしまうじゃないか!
「はぁ…しょうがないですね。気は進まないけど、久々に宮仕えでもしましょうか」
 こうして、ヤンの悲願である年金生活は再び遠のいた。

 その後、ヤン=ウェンリーの名は後世の歴史書に長く語られる。
 彼が示した知謀の数々は「第六の系統魔法」とすら呼ばれるようになった。

 ハルケギニアの歴史が、また1ページ・・・


 ちなみに、彼がガンダールヴだという事実は、見事に忘れ去られた

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