決闘から一週間。
いろいろ変化があった。
いろいろ変化があった。
まず、謹慎を食らった。一週間も。
相変わらず系統魔法は使えないが、それに変わる魔法が使えるので問題は無い。
ただ一部の人たちが、
『あの使い魔はエルフの魂が篭っていてルイズはそれに乗っ取られている。だから先住魔法が使える』
とかうわさをしている。
いや、先住に近いけれど先住魔法じゃないし。
というかアルテマはエルフじゃなくて聖天使だ。
『一部分だけ白く染まったのがその証拠だ!』と喚いていたヤツにレビテトで三日くらい浮きっぱなしにしておいた。
ただ一部の人たちが、
『あの使い魔はエルフの魂が篭っていてルイズはそれに乗っ取られている。だから先住魔法が使える』
とかうわさをしている。
いや、先住に近いけれど先住魔法じゃないし。
というかアルテマはエルフじゃなくて聖天使だ。
『一部分だけ白く染まったのがその証拠だ!』と喚いていたヤツにレビテトで三日くらい浮きっぱなしにしておいた。
そんなことを考えながら部屋で勉強している昼下がり、タバサという子がたずねてきた。
「あなたの使った魔法、アレは何?」
そんな彼女とはちょっとだけ秘密を教えた後、すぐに打ち解けられた。
精神に関する魔法は有るか? と問われたときは素直に分からないと答えておいた。
今後、相手を眠らせる魔法とか混乱させる魔法は出てくるかもしれないが、今は不明だ。
精神に関する魔法は有るか? と問われたときは素直に分からないと答えておいた。
今後、相手を眠らせる魔法とか混乱させる魔法は出てくるかもしれないが、今は不明だ。
「失礼します、ティータイムのお菓子をお持ちしました」
これは一週間限定だが、あの時結果的に助けたメイドが食事の準備などをしてくれる。
彼女はシエスタ。珍しい黒髪のメイドで、胸のサイズは私の敵だ。
ただ、彼女は以外に気が利いていて、私付きのメイドとして雇いたいぐらいだ。
一つ気になるのは、彼女がそばにいると微かに聖石が震えるのだ。
そうそう、これはあんまり嬉しくない変化だが、
彼女はシエスタ。珍しい黒髪のメイドで、胸のサイズは私の敵だ。
ただ、彼女は以外に気が利いていて、私付きのメイドとして雇いたいぐらいだ。
一つ気になるのは、彼女がそばにいると微かに聖石が震えるのだ。
そうそう、これはあんまり嬉しくない変化だが、
「ハァーイ、ルイズ! 辛気臭く謹慎してる?」
そう、あのいけ好かないツェルプストーがよく出入りするようになったことだ。
散々騒いだ後、去っていくのだから迷惑この上ない。
ただ、二人で騒いでいる時が一番楽しいかもしれない。
そういったものだ。
散々騒いだ後、去っていくのだから迷惑この上ない。
ただ、二人で騒いでいる時が一番楽しいかもしれない。
そういったものだ。
そして、謹慎も終わった虚無の曜日。一番変化が激しかった一日。
私達三人は王都へ買い物に来ていた。
私達三人は王都へ買い物に来ていた。
「えーと、各種ハーブに聖水、ちょっとした金の塊…」
「一体何に使うのよ?」
「即効性のある水の秘薬に石化解除、消耗した魔力の回復とかそういったもの」
「一体何に使うのよ?」
「即効性のある水の秘薬に石化解除、消耗した魔力の回復とかそういったもの」
タバサと知り合いになってから、移動が楽になった。
シルフィードなら移動が楽ちんだ。
オープンカフェで買ってきたハーブや薬品を混ぜ合わせてポーションを作る。
エリクサー以外は作ることに成功。というかエリクサーってどうやって作るのよ?
そして、目的も済んで学院に戻る。
中庭に降り立ち、寮に戻ろうとしたとき、聖石が甲高い音を上げた。
シルフィードなら移動が楽ちんだ。
オープンカフェで買ってきたハーブや薬品を混ぜ合わせてポーションを作る。
エリクサー以外は作ることに成功。というかエリクサーってどうやって作るのよ?
そして、目的も済んで学院に戻る。
中庭に降り立ち、寮に戻ろうとしたとき、聖石が甲高い音を上げた。
「おかえりな…さい、ミス・ヴぁりえーる―――」
寮の入り口前にはあからさまに様子のおかしいシエスタ。
右手にはさびた剣、左手には―――
右手にはさびた剣、左手には―――
「聖石!?」
独特の模様が刻まれた緑の石。
それが私の石と反応して共鳴しあっている。
それが私の石と反応して共鳴しあっている。
―――彼女は我等の魂に抗っている―――
それが本当だとすると、何者か分からない、アルテマクラスの存在がシエスタを乗っ取ろうとしている。
直感的にそれはさせてはならないと魔法の詠唱を開始。
直感的にそれはさせてはならないと魔法の詠唱を開始。
「タバサ、キュルケ、彼女を取り押さえるわよ!」
「ちょ、ルイズ!?」
「ちょ、ルイズ!?」
「大地に眠る古の光、眠れるその力を地上にもたらせ! ウォール!」
自分でも現在最速の詠唱を行って障壁を全員に張る。
次の瞬間にはシエスタがこちらの懐に潜り込んできた。
私に剣を振り下ろそうとして、キュルケのフレイムボールに妨害される。
次の瞬間にはシエスタがこちらの懐に潜り込んできた。
私に剣を振り下ろそうとして、キュルケのフレイムボールに妨害される。
「問答無用ってわけ? 微熱を甘く見るんじゃないわよ!」
同時に幾つもの火球を作り出してけん制する。
それにあわせてタバサもウィンディアイシクルで相手の動きを封じようとする。
それを見てシエスタは後ろに下がり、剣を大上段に構える。
それにあわせてタバサもウィンディアイシクルで相手の動きを封じようとする。
それを見てシエスタは後ろに下がり、剣を大上段に構える。
「身の盾なるは心の盾とならざるなり! 油断大敵! 強甲破点突き!」
剣先はタバサの方向、とっさに氷の障壁を作り出す。
発想はよかったが相手の技との相性は最悪だった。
発想はよかったが相手の技との相性は最悪だった。
地面から襲い掛かった刃は氷の障壁を貫き、あっさりとタバサの腹部に直撃した。
幸いにしてウォールの効果で吹き飛ばされるだけに留まったが、それ以上に深刻な事態を招いていた。
幸いにしてウォールの効果で吹き飛ばされるだけに留まったが、それ以上に深刻な事態を招いていた。
「た、タバサ…服が、胸から下、シャツが切り裂かれてる」
シエスタが使った技は装備破壊と呼ばれる技術の篭った剛剣技、その中でも鎧を破壊する技。
肝心な部分が見えてないので作品的には大丈夫なはずだ、多分。
そんなの気にしないとばかりにウィンディアイシクルでシエスタの動きを封じ続ける。
肝心な部分が見えてないので作品的には大丈夫なはずだ、多分。
そんなの気にしないとばかりにウィンディアイシクルでシエスタの動きを封じ続ける。
「何とか出来ますように、ついでにシエスタが耐えられますように。
渦なす生命の色、七つの扉開き力の塔の天に到らん! アルテマ!」
渦なす生命の色、七つの扉開き力の塔の天に到らん! アルテマ!」
膨大な光がシエスタを包み込もうとした瞬間、剣に弾かれるようにアルテマがかき消される。
「はい? ちょっとそれって卑怯じゃないの?」
「どう考えても卑怯よね?」
「この後の行動方針は決まった」
「どう考えても卑怯よね?」
「この後の行動方針は決まった」
タバサがウィンディアイシクルを唱えてけん制した次の瞬間、
「「「脱兎のごとく逃げろ!」」」
三人が全速力で走りながら広場を逃げ回る。
と同時に三人がそれぞればらける。
と同時に三人がそれぞればらける。
シエスタはルイズを追いかける姿勢をとる。
それを見たタバサとキュルケは魔法でシエスタの足を止めると同時に、氷を炎で溶かして水蒸気を作り出して視界を封じる。
ここでルイズが攻めに転じる。
これまで見せていなかったテレポでシエスタの右手側に跳ぶ。
跳んだ瞬間に杖で右手を叩き、聖石を落とさせ回収。さらにテレポで間合いを取る。
それを見たタバサとキュルケは魔法でシエスタの足を止めると同時に、氷を炎で溶かして水蒸気を作り出して視界を封じる。
ここでルイズが攻めに転じる。
これまで見せていなかったテレポでシエスタの右手側に跳ぶ。
跳んだ瞬間に杖で右手を叩き、聖石を落とさせ回収。さらにテレポで間合いを取る。
これでシエスタも元に戻るはず。
そうしてシエスタの方を見ると、
そうしてシエスタの方を見ると、
「我に合見えし不幸を呪うがよい。星よ降れ!」
ぎゃー! まだ正気に戻ってない!!
ええいもう何とか行動封じられれば―――そうだ、一つだけあった!
ええいもう何とか行動封じられれば―――そうだ、一つだけあった!
「時を知る精霊よ、因果司る神の手から我を隠したまえ…ストップ!」
「星天爆撃打!」
「星天爆撃打!」
詠唱と同時に降り注ぐ巨大な刃。
宝物庫周辺の壁を砕きながらその牙を突きたてようとして、止まった。
シエスタに対するストップが成功して、攻撃も止まったのだろう。
刃は消え去り、シエスタは固まったまま。
この惨状をどう説明したものか、考えていたそのときに、
巨大なゴーレムが学院に現れた。
宝物庫周辺の壁を砕きながらその牙を突きたてようとして、止まった。
シエスタに対するストップが成功して、攻撃も止まったのだろう。
刃は消え去り、シエスタは固まったまま。
この惨状をどう説明したものか、考えていたそのときに、
巨大なゴーレムが学院に現れた。