ルイズ…フランソワーズ…ラ…ヴァリエールは召喚のルーンを唱えていた
五つの力を司るペンタゴンと始祖ブリミルに、宇宙のどこかに居る「最強」の使い魔を乞うた
五つの力を司るペンタゴンと始祖ブリミルに、宇宙のどこかに居る「最強」の使い魔を乞うた
爆発
「平民だ!ゼロのルイズが平民の男を召喚したぞ」
「こ………これは無効です!ミスタ…コルベールやり直しを要求します!」
一度きりのサモン…サーヴァント、コルベールは無情にも契約の儀式を要求した
………なんでわたしが平民の男なんかに………キ………キスなんて………感謝しなさいよね………
その男は軍服に似た奇妙な黒い上下揃いの服に身を包んだ大男だった、そして、威嚇的に尖った金色の髪
………でも、ちょっといい男かも…………
ルイズが震えながら行った口づけで目を開いた男は、地の底から響くような無気味な声を発した
「……………………俺は…………………………誰だ……………………………」
ルイズが召喚したのは、横浜と呼ばれる異世界で最凶の名をほしいままにした男だった
その時、男の左手、鋭角を描く金色の髪を持つ男の手が青白く輝き始めた、使い魔のルーンの刻印
「…………ぐぅ…………ゴッガァ…………ガァアアアアア!……………疼く…………疼くぜぇ!!」
左手から薄っすらと煙を立てながら血も凍るような叫びを発した男、他の生徒が恐れるそれにルイズは近づく
「あ………あなた………あなたは今日から、このルイズ…フランソワーズ…ラ…ヴァリエールの使い魔よ!」
その男はルイズを見下ろした、人間というより獣に近いような瞳、鈍感なルイズは今更震えあがった
「ハ………ハッハッハハハハ…………面白ぇぞぉ!お前!」
男はルイズの後頭部を掴み、そのまま持ち上げた、宙吊りになったルイズのパンツに小便の染みが出来る
「…………おぅ…………"ルイズ"ぅ……………今日から貴様は……………"魍魎"だぁ…………」
武丸は学院の食堂を歩いていた、歩くのに邪魔になる椅子やテーブルや生徒は蹴りどかした
ギーシュが居た、鈍感さでは校内随一の彼は背後に迫る悪魔にも気づかず女生徒達と話している
武丸の視界に入ったのは震える生徒や引っくり返ったテーブルではなく、床に転がる香水のガラス瓶だった
「…………歩けねぇじゃねえか………俺の"邪魔"をしようってのは………誰だ?…………"面白ぇ"ぞ」
ギーシュが振り向く、目の前の男の迫力に呑まれながら、この男は背後に女のコ達の視線を意識した
「こ………こら………そこの使い魔…………それはボクの香水だ………返したまえ…………返し………てくだ……さい」
武丸がギーシュを見る
「…………………………………………………………………………あ?………………………………………………………………」
「ご………ごめんなさいすぐ拾います!怒んないでください!ボク武丸さんのファンなんです、ホラ髪型も………」
ギーシュが床に土下座しながら自分のリーゼントを見せたところ、武丸はなんと笑顔を見せた
「おぅ"ギーシュ”ちゃぁ~ん、なぁ~にブルってんのよ?………マルトー、コイツに"カナダドライ"ひとつ」
ギーシュは目の前のグラスに注がれたジンジャーエールを見て安心した顔をする、恐る恐る手を伸ばす
「あ………あの………感激です………武丸さんにこんなのオゴってもらうなんて………」
武丸はテーブルの上のグラスをギーシュの手ごと拳で割り砕いた、テーブルからガラスの破片と鮮血が飛ぶ
「ぐ………ぐひゃぁぁぁ!!…………いでぇぇえええ!…………すんませんごめんなさいごめんなさいィィ!」
「…………てめーらぁ!…………"魍魎"はなぁ…………"無敵"になるぜぇ………ハ…………ハァーッハッハァ!」
第二部執筆未定