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ルイズと無重力巫女さん-01



青い青い地球にある島国、日本―――
そこは他とは少し違う、『幻想郷』という一つの世界があった。
『外の世界』にはない力、結界で覆われ既に過去の遺物となったモノ達でひしめいている。
そこには青く茂る木々と、悠々とした山々、キラキラと光る清流、澄み渡る雲ひとつ無い青空。
伐採やダム建設の影響で残酷にも失われた日本の原風景が見渡す限りに広がっていた。
その他にも既に絶滅してしまった朱鷺やリョコウバト、ニホンオオカミなどの動物たちも暮らしている。

幻想郷には人間達も住んでいる、元からここに住んでいる者達や外の世界からの流れ者もいる。
しかし、外の世界の人間達は大抵人が住んでいる所へたどり着く前にのたれ死ぬか…あるいは『妖怪』に食べられてしまう。

妖怪――彼らもまた外の世界からこの幻想郷へ転がり込んできたモノ達…。

大抵は獣や異形の姿をしているが、中には人の姿をしたモノまで種類は数多くいる。
彼らには普通の人が持ち得ない力を生まれながら――あるいは後天的に備え付けている。
その力を奮い、幾度と無く人々をなぎ倒し、喰らい、その名を人々の歴史に刻ませた。

だが――そんな種族でも、『時代』という名に勝てはしなかった。
妖怪達は基本的に長寿であり、軽く数百年は生きることが出来る。
だからこそ彼らは人々の目覚ましい発展の速度を見ることとなった。

――――――鎖国と明治維新、第一次世界大戦と第二次世界大戦、冷戦と日本のバブル崩壊。

時代が進むごとに迷信やおとぎは幻想へと消え、人々は科学と物理を求め始めたのである。
それに伴い妖怪達は日に日に迷信や幻想の存在へとなっていった。
やがて彼らは外の世界から自ら、あるいは無理矢理ここ幻想郷へ入っていった。

幻想の中でしか生きていけない者達を匿う世界…
―そんな優しくて残酷な幻想郷を守る結界を張っているのは、境界を操る人外と『博麗』の巫女であった――――



―――博麗神社
ここは幻想郷と外の世界との入り口を兼ねている神社である。
代々博麗の巫女達が結界を張り、日々幻想郷の様子を見守る場所でもあるのだ。
時たま迷い込んでくる外の世界から人間を無事元の世界へ送り返す事もしている。



そんな神社の主である巫女は神社の境内を掃除していた。
紅色を基調とした巫女装束を着用しているが何故か袖がついておらず、白色の袖を別途腕に括りつけ、肩と腋の部分を露出させた特徴的な格好をしている。
艶やかな黒い髪を腰の所まで伸ばし、頭には白いフリルの付いた赤いリボンを付けている。

名前は博麗 霊夢、紛う事なき博麗の巫女である。


「ふー…これ位で良いいかな?」
霊夢は持っていた箒を背後にある大きな赤い鳥居の傍に置くと地面に置くと空を見渡した。




すでに日は半分沈みかけており、人の時間から妖怪の時間になろうとしている。
鴉が何羽か纏まってカーカーと鳴いており、それに紛れて何故か鴉天狗も飛んでいた。
「さてと、そろそろ夕食の準備でもしましょうかね…。」
霊夢はひとりそう呟くと箒を手に取り小屋の方に帰ろうとした時…それは何の前触れもなく現れた。

突如地面からニュニュッ!と鏡の様なモノが飛び出てきた。
ソレは眩しいほど光り輝いており、下手すれば直視できない程である。
霊夢は突然のことに即座に足を止め、目を鋭くしその鏡を見た。
「何かしら、これ…?」
霊夢は掃除道具をその場に置くと警戒しながらも鏡へと近づいていく。
鏡からは微妙な力が放出しており、それがピリピリと霊夢の白い肌を撫でていく。

何処ぞのスキマ妖怪の悪戯かと思ったが霊夢は即座に『違う』と感じた。

(紫と同じ能力?といっても根本的に違う―――
「あらあら、神社から妙な力が出てくると思ったら…これは綺麗な鏡ね。」

突如上から声を掛けられ顔を上げると空中で『隙間』に座っている金髪の女性がいた。
全体的に白と紫を基調にしたドレスを着ており、頭には白い布を被っていて赤い紐でそれを止めている。

ここ幻想郷を作り、多くの妖怪達に尊敬と畏怖の念を与えた「八雲 紫」であった。




「ふふ、あの時の肝試し以来ね霊夢。」
紫はスキマに腰掛けながら胡散臭そうな笑みで霊夢に話しかけてきた。
「なんだアンタか…たまには普通に入ってきたらどうよ?」
それを霊夢は鬱陶しそうながらも、何処か苦笑いの様にも見える表情で返事をする。
霊夢のそんな言葉には顔色一つ代えず紫は返事を返した。
「あら?私にとってはこれが普通ですわ。」
軽く話した後、紫は地面にゆっくり着地すると霊夢の横に立ち、光の鏡を見つめる。
紫とは前の「永夜事変」という異変で一緒に行動し無事解決した仲でもあった。
それ以前に何回か紫が神社に遊びに来ることもあったのだが…。



「………う~ん、見ただけではなんとも言えないわね。」
「あら?アンタらしくないわね。」
霊夢は紫の口から出た言葉に目を少しだけ丸くする。
「これは魔法だけど…今までに見たこと無い術式のうえ構造が複雑すぎてわからないのよ。」
紫は肩を竦めてそう言った後軽い足取りで鏡に近づいていった。
「あんまり近づくと何が起こるか分からないわよ?」
そう言っているものの霊夢は大して心配しているそぶりも見せず後をついていくように鏡へと近づく。
まぁどうせコイツなら鏡に触れて何か起こっても大丈夫だろうと霊夢はそんな酷い事を思っていた。
間近で見てみるとどうやら鏡には薄く魔法陣のようなものが描かれていた。


「全く、一体誰がこんな悪戯をしたのかしら?というより何時消えるのよ…?」
そう言って霊夢は大きく腕を広げたときに左手が鏡に触れ、瞬間――――


ニュッ

「えっ…!?」
「あら?」
突如鏡が間抜けな効果音を出して霊夢の手を物凄い勢いで飲み込んでしまった。
「ちょっ…!何よコレ…!?」
流石の霊夢も慌てて手を引き抜こうとするが藻掻けば藻掻くほどズブズブと飲み込まれていく。
そのまま見た紫が素早く動き、霊夢の飲み込まれていない右肩を左手で掴む。
接近戦を得意とせず、いつも家でのんびりと過ごしている彼女だがそこは妖怪である。
見た目とは裏腹に物凄い力を持っている、だが…

「ちょっと!アンタちゃんと掴んでるの?なんかどんどん飲み込まれてるんだけど!」
霊夢は少し焦った風にそう叫んだ。

なんとか霊夢を引っ張り上げようとしているがそれとは関係なしに霊夢の体は段々と鏡に引き込まれている。
さらには紫の靴底が地面をズルズルと擦っている音までもが聞こえ始めている。
鏡は容赦なく霊夢の体を取り込んでゆき、ついには顔の半分が鏡の中に入ってしまっている。
もう体半分までが鏡に取り込まれてしまった時、不意打ちを掛けるかのように突如飲み込むスピードが速くなった。
霊夢は鏡に完全に飲み込まれ、紫はさっと手を素早く引っ込めた。

鏡はそれで満足したのか霧のように消えていった。
神社にはもう博麗の巫女は存在していない、いるのは八雲 紫ただ一人であった。
彼女の顔はしばし呆然としていたが、やがてそれは笑みへと変わっていく。
「やれやれ…随分と面倒なことになったわね。」
まさかこの八雲 紫の目の前で博麗の巫女を連れ去っていくとは、大胆ここに極まれりである。
目的やその意図は全く持って分からないがただ今分かることは一つ…。

博麗の巫女が消えた幻想郷は時が経てば崩壊するという事だけである。



ここはハルケギニア大陸の一角にあるトリステイン王国の魔法学院
ここではある行事が行われていた。
それは「春の使い魔召喚儀式」である。

――――おお!キュルケがサラマンダーを召喚したぞ
あれって火竜山脈のサラマンダーじゃないの?―――――――

一年生が二年生に進級するためのテストでもあり、一生のパートナーを決める大事なものでもある。
―――――――――――――でもタバサの召喚した風竜もすごいわね
使い魔は本人の強さを示すような物だからな―――――――――――

儀式は順調に成功すすみ、遂に最後の一人となった。

桃色の髪が特徴なルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが前に出ると周りにいた生徒達が笑い始めた。
「おいおい!皆下がってろ、大爆発が起きるぞ!?」
「ゼロのルイズ、せめてネズミくらいは召喚しろよ!」

彼女、ルイズは魔法が出来ない
いや、正確には爆発しか起こせないの方が正しい。
初歩的な攻撃と補助呪文や練金はおろか、基本中の基本であるレビテーションすら爆発魔法になってしまうのである。
故に今回のサモン・サーヴァントも失敗するだろうと多くの生徒は思っていた。

皆がはやし立てる中、ルイズはコホン、と咳払いすると杖を上に上げ、呪文を唱えた。
「五つの力を司るペンタゴン…我の運命に従いし、使い魔を召喚せよ!」
唱え終わり杖を思いっきり振ると、今までに起こした爆発など比ではない程の爆発が起こった。

爆発で生まれた煙がしばらく辺りを覆い、全員が目を開けられない状態であった。
しばらくして煙が薄くなり、ルイズは自分が何を召喚したのか目をこらしてみた。

ルイズが召喚したのは平民?の少女であった。
紅白の服は見たことがないデザインで本来あるはずの袖が無く。
頭に大きな赤いリボンを付けている。

顔立ちはハルケギニアに住む者達のものではなく、この学院でメイドをしている一人の平民と少し似ていた。
髪が黒い所もそっくりである。
そして肌は誰よりも白く、新品の石けんのようだ。
仰向けに寝そべっていて試しに杖で2、3回つついてみたが反応がない。
息をしているからおそらく気絶だろう。
                                        イズコ
とりあえずどうしようかと悩んでいると煙は緩くて涼しい風に煽られ何処へと飛んでいった。
そして他の生徒達はルイズの召喚した平民?を見てドッと笑い始めた。

-見てみろよ?あの服袖がないぞ!
 -よっぽど貧乏な平民なんだな。
-どんだけ貧乏なんだよ!

皆が堪えずに笑い、罵っていると気絶していた平民?が目を開けてガバッと起きあがった。
「あ、アアアンタ誰よ!?」
いきなり起きあがってびっくりしたルイズはどもりながらも聞いてみた。
平民はルイズの声に気づき、顔を向けた。
「…?………!あ、アンタこそ誰よ!」
鬼気迫る顔で叫んだ平民にルイズは驚きながらも貴族として威厳を振る舞いこう言った。
「へ…平民のくせに失礼ね!私は使い魔としてあなたを召喚しただけよ。」
平民は『使い魔』という言葉を聞いて少々顔に苛立ちの色を作ると素早く立ち上がった。

身長は丁度ルイズの頭が彼女の胸に当たるほどの大きさであった。
ルイズが平民を見上げていると突然平民の体がフワッと浮き、そのまま上昇して空中で停止した。
その光景を見た生徒達はオオッ!と驚愕の声を上げた。
彼らは今まで平民だと思っていた少女がメイジ(正確には能力だが)だったからである。

「め…メイジだったのあなた!?」
一番驚いているルイズは平民を指さしながら叫んだ。
平民は なによそれ? みたいな顔をした。
「いっとくけど私は魔法使いでも魔女でもないわよ。」
ルイズはその言葉に ハァ? と顔をしかめた。
「じゃあアンタ一体何なのよ?というか…」
降りてきなさい!とルイズは言おうとしたが平民は一呼吸置くとこう言った。
「私は博麗霊夢、夢と伝統を保守する巫女よ。」

平民、霊夢はそう言うと一拍おいて喋り始めた。

「んで、ここはどこよ?結界もないし…別の世界…?」
「けっかい…?ナンダカヨクワカラナイケド…とりあえずここはハルケギニアのトリステイン魔法学院よ。」

霊夢は不思議そうな顔をした後俯いて「ハルケギニア…トリステイン?」と呟いて顔を私の方に向けた
「なんかいまいち良く分からない所ね…ここに溢れてる魔力もなんか変だし。」
霊夢は腕を組んでう~ん、と頭を捻った。


とりあえずルイズは使い魔として霊夢を召喚したという事を彼女に軽く説明した。
「つまり私は使い魔としてここに召喚されたってわけ?」
ルイズがそれを聞いて首を縦に振った。
彼女は人を召喚した自分を不甲斐なく思いながらも一刻も早く霊夢と契約したい気持ちだった。
平民だと思った少女が実は何の独唱も無しに空を飛んだのだ、契約しても損はない。

これがもし霊夢ではなく普通の魔法使いや病弱魔女、7色の人形遣いなどの魔法に詳しい者達ならある程度の興味は示していたと思うが霊夢は違う。

彼女、博麗霊夢は幻想郷の外には迂闊に出られないのだ
その理由は、彼女が張った外の世界と幻想郷の出入り口を封鎖している結界が崩壊するからである。
結界が崩壊すれば外の世界から多くの人間達や幻想郷の妖怪達などが出たり入ったりすることになるのだ。
故に少女は一刻も早く帰らなければ行けない、だから…
「悪いけど、使い魔になる気は無いわ。これでも色々と忙しいから。」
あっさりと、少女は言い切った。

それを聞いたルイズが「でも…!」と言うと彼女の肩に教師であるミスタ・コルベールの手が置かれ、一拍おいてコルベールが霊夢に話しかけた。
「ハクレイレイム…といったかな?この儀式は大変神聖なものでやり直すわけにもいかないのだよ。」

「冗談じゃない、そもそも私は人間よ?短い人生は有意義に、自由に……あれ?」
「確かに人間を召喚した前例はないが…………ん?」
霊夢がルイズを不思議そうな目でルイズを見てるのでコルベールも振り向いた瞬間
詠唱を終えたルイズが霊夢目掛けて杖を思いっきり振った。

すると空中にいる霊夢の1メートル横で大爆発が起こったのだ。
「な……!?」
何もない空間で爆発が起こり驚愕した霊夢は爆発を起こしたと張本人のルイズを睨む。
(なんとか帰る方法を安全に聞き出そうと思ったけど…あっちがその気なら。)

実際ルイズはレビテーションを唱えて無理矢理霊夢を地面に下ろし、素早く契約をしようと考えていたのだが案の定失敗。
対して霊夢はこれを宣戦布告と受け取ったらしく、常に常備している符と針を手に取った。
「ま、待ってくれ!双方落ち着い…」
コルベールが止める暇も無く、霊夢はルイズの足下目掛けて針を投げた。

投げた針は丁度ルイズの足下に刺さった。
それを見た生徒達や他の使い魔達が怯え始めたのだ。
「お、おいなんだ!?あいつ針を物凄い早さで投げたぞ!」
「なんかやばいんじゃね!?」

数秒遅れてルイズは足下の針に驚き、数歩下がった。
そして今まで空中に浮いていた霊夢はふわふわしながら地面に降りると針を構えた。

「単刀直入に言うわ、私を元いたところに送り返しなさい。」
これは「警告」だ…! そう感知し、危険と判断したコルベールはこれ以上の交渉は無理だと判断し、ルイズの前に立った。
「ミス・ヴァリエールは他の生徒達と一緒に避難を、あの子は私がなんとかする。」
その言葉を聞いたルイズは顔を二、三回振ると、杖を再び霊夢に向けて「ファイアー・ボール」の詠唱をし始めた。

(また詠唱…させるか!)
それを見た霊夢は一気に距離を詰めるがルイズの詠唱が早かった。
「……ファイアー・ボール!!」
「くっ…!!」
間に合わないと判断した霊夢は咄嗟に簡易の結界を張る。
ルイズが杖を思いっきり振ると、先ほどとは比べものにならないレベルの爆発が起きた。
「ッ゙!!!?」
予想外の爆発の前に簡易な結界は呆気なく破壊され、爆発の衝撃が霊夢を吹き飛ばし城壁に叩きつけた。
(やば……意識が………)
夕食を食べていなかった所為か、壁に叩きつけられた彼女は空腹と痛みであっさりと意識を手放してしまった。

爆発の煙と衝撃は庭全体に広がり、周りにいた生徒達もゴホゴホと咳をしている。
「酷い爆発ね、ルイズは大丈夫かしら…ゴホゴホ!」
ルイズと同級生である燃える炎の如き紅い髪の女子生徒は咳をしながら必死に目を瞑って呟いた。
煙は物凄く濃く、目に入ったらそれこそしばらくは目が開けられなくなるくらいである。

やがて煙が晴れ、そこにいたのは左部分の頭髪がドリフ爆発後ヘアーになったコルベールと服がボロボロになってしまったルイズ
そして彼女が召喚した少女はというと壁にもたれ掛かって気絶していた。


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