あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

不敗の使い魔 03

夜が明ける少し前。
 東方不敗は目を覚まし立ち上がる。
 日課であるあれをやるためだ。
 その前にルイズを起こすことにした。
「ルイズ、起きんかー!!」
 ルイズのかぶっていた布団を無理やりに剥ぎ取った。
「きゃああ!?何?なにごと?」
 突然布団を剥ぎ取られてルイズは混乱する。
「ってあんた誰!?人の部屋で何してんのよ!!」
「貴様が召喚した東方不敗マスターアジアだ」
「そういえば昨日召喚したんだっけ」
「そんなことより見ろ!!」
 東方不敗は窓をバンと開ける。
 そこから見えるは山から朝日がさしている風景だった。
「今日も東方は赤く燃えているぞ」
 東方不敗の日課、毎朝朝日を確認することである。
 ルイズは寝ぼけ眼でそれを見る。
「朝日・・って今何時よ、5時過ぎ!!」
 ルイズは時計を見て驚いた。
「信じられない、2時間後に起こしなさいよ」
 ルイズは再び眠りについた。
 東方不敗にとっては朝日が出る前に起きるのは当然のことである。
「仕方ない奴だな、ふうぅぅ、やはりこの星の空気はうまい」
 汚染された地球に比べてハルケギニアの空気は数段うまかった。
(やはりどこの星でも朝日は東方より昇るか)。
 東方不敗は死ぬ(?)間際に見たあの朝日を思い出した。
 あれには劣る物のハルケギニアの朝日も美しかった。
(一体この世界はわしに何を見せてくれるのだ)
 まだ見ぬ世界に東方不敗の胸は年甲斐も無く高まり打ち震える。

「洗っておけと言っておったな・・」
 東方不敗はルイズの下着をとった。
 大変不本意ではあるがまだあって間もないのでサービスという意味もある。
 いずれはルイズ自身にやらせるつもりだ。
「とぅ!」
 東方不敗は窓から飛び降りる。

学院のメイドであるシエスタは思わず洗濯籠を落としそうになった。
 上からいきなり人が降って来たら誰だって驚くだろう。
「む、そこの西洋女中」
「え?」
「いやメイドといったほうが良いか」
「あの私のことですか?」
「他に誰がおるか」
「ひっ、申し訳ありません」
 シエスタはすっかり萎縮してしまった。
 目の前のお下げの初老の男性は今まで見てきたどの貴族よりも威厳があり威圧感がある。
「別に謝らんでもいい、洗濯できる場所は知らぬか」
「あ、はい、こちらです。あのもしかしてミス・ヴェリエールの使い魔ですか」
「ああ、知っておるのか」
「はい、噂になってますから平民のお爺さんを使い魔にしたと」
(お爺さんと呼ばれる歳ではないのだが・・)
 見た目やその威厳で老けて見えるが東方不敗はまだ50である。
「わしの名前は東方不敗マスターアジアだ。以後よろしく頼む。お主の名は?」
「私こちらでメイドをさせてもらっているシエスタと申します。トウホウフハイマスターアジア様ですか。
 変わったお名前ですね、もしかして貴族の方なんですか?だとしたらとんだご無礼を」
 丁寧にお辞儀をしたシエスタは東方不敗の長い名前に貴族だと勘違いした。
「いやわしは貴族ではない、かといって平民でもないが」
「え?」
 平民でも貴族でもないと言われシエスタは混乱する。
「わしは武闘家だ、あとわしの名前はマスターと呼ぶが良い」
「?・・はい、わかりました、マスターさん」
 シエスタは意味をあまり理解していないようだったが又丁寧にお辞儀をする。
(しかし貴族の娘よりメイドのほうが礼儀をわきまえているのはどういうことだ)
 東方不敗は疑問に思った。

 洗濯場につくルイズに渡された洗濯物を取り出す。
 シエスタの持っている洗濯籠を見た。
 かなりの量の洗濯物が詰め込まれている。
「それを一人でやるのか」
「はい、今日はこれでも少ないほうですよ」
「わしもマスタークロスを洗っておくか、どれ、かしてみなさい、わしがやっておこう」
「え?そんなわけには・・それにこの量ですよ」
「何、遠慮はいらん、案内してくれた礼だ」
 シエスタから洗濯籠をとり、洗濯場の横に置かれていた一番大きい樽を取った。
「あのマスターさん、洗濯板は使わないですか」
 樽に水を張る、水は春とはいえ手がかじかむように冷たい。
 東方不敗はそこに手を突っ込み気の力で熱を放出し少し暖かくする。
 水が急にお湯になったのはシエスタは驚いてみていた。
 それに洗濯石鹸を入れ溶かした後、洗濯物を放り込む。

「ふん、はぁぁぁぁ!!」
 東方不敗は樽に手を入れかき混ぜ始めた。
 樽の中の水は回転をはじめ渦潮のようになった。
「ええぇぇ!?」
 シエスタは驚く。
 こんな洗濯方法今まで見たこと無いからだ。
 樽に再び手を入れ今度は逆に回転させる。
 それを繰り返し、それでも汚れが落ちないものを東方不敗は
 回転する樽の中で見極め、一瞬で手もみする。
「はっ!!」
 きれいになったら水を抜き樽を持ち上げ人差し指一本で支え樽を回転させ脱水する。
 東方不敗の指の上で高速で回転する樽を見つめながらシエスタは唖然とした
「す、すごい、普通に手もみするずっと早い時間でこんなにきれいになっている」
 洗濯物はいつも異常にピカピカしていた。
「いやまだ終わりではない」
 今度は洗濯物だけ入った樽の中で手を入れて気の力で熱を放出しながらかき混ぜる。
 今度は樽の中に小さな竜巻が起こる。
 熱で温風になった竜巻は洗濯物を乾かしていく。
 東方不敗はさらに樽を三つ用意し後から来る洗濯物まで洗濯し始め同じ工程を繰り返した。
 その結果普通洗濯して乾かすまで半日はかかる量の洗濯物を一時間もかけずに終わらせてしまった。
「ふう、これで最後か」
「はい、す、すごいですこれだけの量の洗濯物一時間もしないで洗えるなんて、しかも皆乾いてる?」
「大したことは無い、洗濯機と乾燥機の真似事をしただけだ」
 東方不敗は乾いた洗濯物の中からマスタークロスを取り出す。
 しわくちゃのマスタークロスに2本指ではさみすーと伸ばすと、しわがみるみるとれていく。
 指に気を集中させ熱を与え、アイロンのようにしわを伸ばしたのだ。
「ふえええ!!」
 シエスタはさらに度肝を抜いた。
 東方不敗は綺麗になったマスタークロスを腰に巻いてギュッと締める。
「うむ、やはり洗い立ては良い、気合が違ってくる」
「マスターさんは本当にメイジではないのですか?」
 東方不敗のやった魔法のような芸当にシエスタは目を白黒させている。
「わしは武闘家といったであろう、さてまだ時間があるな、鍛錬でもするとしようか」
「あの、ここまでしていただいてぜひ御礼を」
「かまわん、たいしたことはしておらぬでな」
 そういった東方不敗は一瞬でそこから姿を消した。
「あれ?マスターさん」
 一人残されたシエスタは呆然とする。

 東方不敗は塀を軽々と飛び越え学院の外に出ていた。
「うむ、学院の周りを軽く百周走るとするか」
 常人ではありえないスピードで学院の周りを走る東方不敗。
 それでも東方不敗にとってジョギング程度の早さである。
 百週走り終えた東方不敗は朝日を見た。
「そろそろ時間だな、一応部屋に戻るか」
 そのまま塀をつたい、ジャンプして又窓からルイズの部屋に入る。
 ルイズはまだ寝ていた。
「まだ、寝ておるのかこやつは」
 朝早い東方不敗にとってこんな時間(といっても朝の7時)まで寝ているのは
 信じられなかった。
 自分が起こさなくてもすでに起きて準備しているものだと思っていた。
 部屋に戻ったのも確認のためだ。
(考えてみれば、何故こやつを起こさねばならん、わしは使い魔だが
 目覚ましではないのだぞ、一人で起きれんようではろくな大人にならんな)
 このまま寝かすのもためにならんが、優しく起こしても癖になり一人で起きれように
 なるのではと東方不敗は心配になった。
 東方不敗はある方法を思いついた。
 ルイズの寝ているベッドの頭を東方不敗は片手で軽くひょいっと持ち上げた。
 大の大人が両手でも持ち上げられるかどうかわからないぐらい重いベッドだが
 東方不敗にとってみれば羽のように軽かった。
 もちろんルイズは床にまっさかさまに落ちる。
「きゃああああ!!?なに地震!!何が起こったの!!」
 いきなり床に落ちたルイズは当然混乱する。
「ようやく起きたか、ルイズ、おはよう」
 ため息をつきながら東方不敗はベッドを元に戻した。
 それを見たルイズは怒り始めた。
「なんて起こし方するのよ!!」
「起こせといわれたが起こし方までは指定されとらんかったからな。
 そもそも二度寝する貴様が悪い」
「なんて奴なの!!」

「それよりルイズ、わしに言うことはないのか」
 突然のそんなことをいわれたルイズは顔をしかめる。
「言う事って、そうだ服とって」
「違う、朝はまず『おはようございます、マスター』であろうが。
 挨拶もできんのか、貴様は!」
「使い魔の平民になんで挨拶なんかしなきゃいけないのよ」
 その言葉は東方不敗の逆鱗に触れることになる。
「馬鹿もんがぁぁ!!挨拶は人としての基本だぞ。
 それもできん奴は人としてなっとらん奴だ!!」
「ひっ!!」
 ルイズは東方不敗の後でゴゴゴという音がなってるように聞こえた。
 空気がまるで固定化されたように息苦しい。
 東方不敗の発する威圧感で鳥肌が立つ。
 この感じは母親である烈風カリンが本気で怒った時、いやそれ以上のものを感じた。
 東方不敗は指をボキボキと鳴らす。
「今まで会ったばかりの幼い女子だから大目に見ておったが
 どうやら貴様には躾、いや修正が必要のようだ」
「な・・何よ・・ご・・ご主人様に・・ぼ・暴力ふるほうってわけ・・」
 ルイズは体の震えを押さえながらどうにかのどから声を出す。
 ここで舐められたらこの使い魔には一生頭が上がらないような気がしたからだ。
 東方不敗に追い詰められてたルイズは後にぶつかった鏡台の引き出しを開ける。
 そこには乗馬用の鞭が入っており、ルイズはそれをとる。
「そんな使い魔にこそ躾が必要ね、えい!!」
 ルイズは勝ったと思った。
 この使い魔も少し痛い目を見れば自分には逆らわなくなるだろうと思った。
 しかしすぐにそんな考えは甘い幻想だと思い知らされることになる。
 ピシッ
 鞭は東方不敗が指二本で挟むように止めたのだ。
「え!?」
 ルイズは驚く、そして鞭を引き抜こうとするがピクリとも動かない。
 東方不敗はルイズから鞭を取り上げると、窓のほうに投げた。
 鞭は空のかなたに消えていき星になった。
「嘘!?」
 ルイズは目の前に事実が信じられず目を白黒させる。
「わしに抵抗しようとするとは、それ相応の覚悟はできているということか」
 東方不敗からは殺気すら感じ始めた。
「あの、おはようございます、マスター」
「もうおそいわ!!今回は尻叩き百辺で勘弁してやろう」
 東方不敗にとって尻叩き百辺で一番軽いのだ。
「いやあああ!!!」
 ルイズは叫び声を上げ逃げようとするが東方不敗はお構いなしにルイズはふんずかみ
 パンツを脱がす。
 そして・・・
「痛い、痛い」「ごめんなさい、ごめんなさい」「許して、許して」「すいません、すいません」

 ルイズの尻を叩きながら東方不敗は思った。
(そういえば幼い頃のドモンも悪さしたらこうやって尻を叩いたものだ)
 東方不敗は昔を思い出し郷愁の念に浸るが、それでも叩くスピードはおちるどころか
 ますます早くなる。

「ううう・・信じられない、ヴェリエール公爵家三女のこの私が・・親でもここまでされたこと無いのに・・」
 赤くはれたお尻をさすりながら、ルイズは涙目になっている。
「よし、決めたぞ、貴様が真人間になるまでわしが教育してやろう」
「いえ、結構ですから」
「ふふ、遠慮するではない」
「遠慮なんかしてないわよ!!」

 ルイズの絶叫は当然ながら無視された。
 着替えも自分で用意して自分で着替えた。
 着替えさせてと言おうものなら今度は何されるかわからない。
 この時点でルイズと東方不敗の力関係は逆転した。


 ルイズは身も心もボロボロになりながら部屋を出た。
 すると隣の部屋のドアも開き豊満な胸を持つ赤毛の少女が出てきた。
「おはよう、ルイズって、どうしたのあんた顔真っ青よ」
「おはよう、キュルケ、私使い魔に殺されるかも・・」
 ルイズは半べそかきながらキュルケに抱きついた。
 普段のルイズからしてありえない行動にキュルケは戸惑う。
「ちょっと、ほんとにどうしたのよ」
「ルイズ、何をやっとるか、遅刻するぞ」
 部屋の前でとまっているルイズに向って部屋から出てきた東方不敗は言った。
「あ、貴方が・・」
 キュルケは最初平民を召喚したルイズを馬鹿にしてやろうと思ったが、ルイズの様子が尋常ではない。
 そういえば隣の部屋が妙に騒がしかった。
 この出てきたルイズの使い魔は妙に存在感があり、ルイズに対して完全に上からものを言っている。
 それに対してルイズは反論するどころか、子犬のように怯えている。
「ほう、ルイズの学友か、わしは東方不敗マスターアジアだ、お主の名はなんと言う」
 東方不敗はキュルケに対しても上からものを言ってきた。
 キュルケは正直カチンときたが一応冷静な対応をとる。
「キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーですわ。
 ルイズの使い魔さん、トウホウフハイマスターアジアなんて随分変わったお名前ですわね」
 とりあえず嫌味の一つも入れておくことにした。
「わしのことはマスターと呼べ、後この名前の良さがわからぬとはおぬしにはセンスが無い」
「んな・・」
 東方不敗のセンスは著しく一般人とかけ離れている。
 何せ第13回ガンダムファイトに優勝した暁には
 東西南北中央不敗スーパーアジアに改名すると本気でいっていた人物だ。
(何なのよ、このジジイ)
 命令形でものをいわれ、嫌味を逆にセンスが無いといわれたのだからキュルケの怒りも当然だろう。
 そんなキュルケの後から赤く大きなトカゲが出てきた。
「ほう、やはりこの星では生物は独自の進化を遂げたのか、このようなトカゲ地球では見たことが無い」
 東方不敗は興味深そうにそのトカゲに近づいた。
(お初お目にかかります、私ミス・ツェルプストーが使い魔、サラマンダーのフレイムと
 申す者です。相当なご武人とお見受けしましたが・・)
 東方不敗頭の中にフレイムの言葉が響いた。
 他の2人には聞こえないらしい。
(わしはミス・ヴェリエールが使い魔、東方不敗マスターアジアだ。
 同じ使い魔として以後よろしく頼む)
(もったいないお言葉です、こちらこそよろしくお願いします)
 2人いや1人と一匹が意思の疎通を図っている間にルイズとキュルケは何かしゃべっている。
 キュルケがルイズに対して自分の使い魔を散々自慢している。
「そうよかったわね」
 ルイズは遠い目をしながらそう言うだけだった。
 それにキュルケは拍子抜けした、普段だったら言葉には出さないものの
 全身から悔しいというオーラが出るはずなのだが今日は心底羨ましいという感じだ。
 キュルケは東方不敗を見た。
(この使い魔のせい・・)
 さっきからフレイムは東方不敗に対して随分恭しい態度をとっている。
 もしかしたら主人である自分以上に。
 これ以上ここにいてもつまらないと感じたキュルケは先に行くことにした。
「じゃあ、お先に失礼」
(それではマスター、失礼します)

 キュルケたちを見送ったルイズと東方不敗。
「うむ、主より使い魔のほうがよっぽど礼儀がなっているな」
「はあ、何であの女がサラマンダーで私が・・・」
 殺気を感じたルイズは東方不敗をチラッと見た。
 東方不敗はルイズを睨んでいる。
「何だ、貴様はわしでは不満というのか」
「イエ、ソンナコトハアリマセンヨ」
 ルイズは思いっきり棒読みで答える。
「あのフレイムもたいした使い魔だが、わしから見ればばまだまだだ。
 おぬしは誇っても良いぞ、この東方不敗マスターアジアを召喚したのだからな」
「・・・・」
 これ以上は何も言わないほうが無難だとルイズは悟った。
「さて急ぐぞ、遅刻するでな」
 東方不敗はルイズより先に歩き始めた。
 主より先に歩く使い魔も前代未聞だがルイズは最早何も言う気は無かった。
「そういえばあ奴お主のことをゼロといっていたがどういう意味だ」
「う・・それは・・」
「言いたくないのならあえては聞かぬがな・・」
 そう言って東方不敗は廊下を先に歩いていった。

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