「あんた、誰?」
どうやら仰向けに倒れているルークを見下ろした形で、桃色の髪をした少女が尋ねてくる。
行き成りな言葉に、少々ムッとするルークだったが……今は、そんな事はどうでもいい。と
ルークはその場に立ち上がり、此処は何処だろうか? と、眉を顰める。
眉を顰めた一瞬後で、様々な事が脳裏を掠め行く。
ネビリムを撃破した事。アッシュの死。仲間達と力を合わせヴァンを倒した事。
そして、ローレライを解放して……その余波で崩壊し重力に逆らわずに落ちて来るエルドラントの建造物だった物
と共に落ちてきたアッシュの亡骸を抱き……
ローレライが、何かを告げて……光が満ちて視界が真白になって……
そして何故か此処に居る訳だ……
行き成りな言葉に、少々ムッとするルークだったが……今は、そんな事はどうでもいい。と
ルークはその場に立ち上がり、此処は何処だろうか? と、眉を顰める。
眉を顰めた一瞬後で、様々な事が脳裏を掠め行く。
ネビリムを撃破した事。アッシュの死。仲間達と力を合わせヴァンを倒した事。
そして、ローレライを解放して……その余波で崩壊し重力に逆らわずに落ちて来るエルドラントの建造物だった物
と共に落ちてきたアッシュの亡骸を抱き……
ローレライが、何かを告げて……光が満ちて視界が真白になって……
そして何故か此処に居る訳だ……
「訳わかんねぇ……」
ルークは、そう一人呟き改めて自分の目の前に要る少女を見る。
髪の色を見れば、敵であった六神将の一人アリエッタを思い出すルーク。
髪の色を見れば、敵であった六神将の一人アリエッタを思い出すルーク。
「平民の癖に、なによその態度!」
少女の口から出た乱暴な言葉に、眉を顰めるルーク。
そもそも、俺平民でもなんでもないし……と、何処か思いつつ目の前で憤慨する少女を見る。
そんなルークを見て、少女はいつの間にか傍に居た中年男性に「もう一度やらせてください!」
だのと、語気を荒くして進言しているが……中年男性は、「サモン・サーヴァントは」などと少女に対して
諭す様に何事かを語っている。
その二人を見つつ、ルークは周囲を見渡せば少女と中年男性の様な格好をした子ども達がやや遠くに居る事に気づく。
なんで、気づかなかったのだろうか……気抜けでもしたか? 俺? と、ルークはため息を一つ。
再び此方へ歩み寄ってきた少女。その表情は明らかに「私不満です」と語っている。
そもそも、俺平民でもなんでもないし……と、何処か思いつつ目の前で憤慨する少女を見る。
そんなルークを見て、少女はいつの間にか傍に居た中年男性に「もう一度やらせてください!」
だのと、語気を荒くして進言しているが……中年男性は、「サモン・サーヴァントは」などと少女に対して
諭す様に何事かを語っている。
その二人を見つつ、ルークは周囲を見渡せば少女と中年男性の様な格好をした子ども達がやや遠くに居る事に気づく。
なんで、気づかなかったのだろうか……気抜けでもしたか? 俺? と、ルークはため息を一つ。
再び此方へ歩み寄ってきた少女。その表情は明らかに「私不満です」と語っている。
「ねえ」
不満顔で、ルークにそう声をかける少女。そんな、少女になんだよ? と、不機嫌顔で少女を見るルーク。
「あんた、感謝しなさいよね。貴族にこんなことされるだなんて、一生ないんだから」
ルイズの言葉に俺もその貴族になるんだけど……正確には、アッシュだから……あー……? と、首を傾げる。
そんなルークを余所に、少女は目を瞑り手に持った杖をルークの目の前で振った。
そんなルークを余所に、少女は目を瞑り手に持った杖をルークの目の前で振った。
「我が名は、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。
この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」
この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」
朗々と、ルークの聞きなれない呪文の様なモノを唱え始め、スッとルークの額に杖を置いた。
そしてゆっくりと唇を……唇を……
そしてゆっくりと唇を……唇を……
「ちょっと、屈みなさいよ」
「なんでだよ」
「なんでだよ」
身長差の為に出たルイズの台詞に、ルークは呆れ気味にそう言うとルイズは「いいから!」と、語気を荒くして言い放つ。
一体何なんだよ。ってか此処マジで何処だよ。グルニカじゃぁねぇよな~と、考えながらとりあえず屈むルーク。
屈んだルークに、ルイズは一つ口付けをする。口付けに目が点になるルーク。
何しやがるんだ! と、ルークが大声を張り上げようとした時、まるでその大声を阻止するがの如く
ルークの左手に激しい熱が発生し、ルークは左手を右手で押さえてルイズを睨む。
一体何なんだよ。ってか此処マジで何処だよ。グルニカじゃぁねぇよな~と、考えながらとりあえず屈むルーク。
屈んだルークに、ルイズは一つ口付けをする。口付けに目が点になるルーク。
何しやがるんだ! と、ルークが大声を張り上げようとした時、まるでその大声を阻止するがの如く
ルークの左手に激しい熱が発生し、ルークは左手を右手で押さえてルイズを睨む。
「んんんぐぁぁ! 熱い! そしてなんかいてぇ!」
「つ、使い魔のルーンが刻まれているだけよ! 直ぐに終るから静かにし」
「るっせぇ!!! 無許可にそんなもん刻むな!!」
「つ、使い魔のルーンが刻まれているだけよ! 直ぐに終るから静かにし」
「るっせぇ!!! 無許可にそんなもん刻むな!!」
ルイズの言葉を遮ってルークは、ルイズに至極普通の言葉を酷く荒々しく言い放つ。
数秒も経過すれば、ルークの左手の激しい熱は収まりルイズ曰く使い魔のルーンが、刻まれていた。
ルイズとルークが、罵詈雑言合戦を開始しようとした時、先程ルイズと話していた中年男性がルークに近づき
左手を取り刻まれたルーンを見ようとするのだが……
数秒も経過すれば、ルークの左手の激しい熱は収まりルイズ曰く使い魔のルーンが、刻まれていた。
ルイズとルークが、罵詈雑言合戦を開始しようとした時、先程ルイズと話していた中年男性がルークに近づき
左手を取り刻まれたルーンを見ようとするのだが……
「何するつもりだ! このコッパゲ!」
中年男性が左手を取ろうとした瞬間に、ルークはバックステップでその場を離れる。
コッパゲと呼称されてしまった中年男性は、ルークの行動に少々驚いたが直ぐに落ち着きを取り戻す。
コッパゲと呼称されてしまった中年男性は、ルークの行動に少々驚いたが直ぐに落ち着きを取り戻す。
「あー……コホン。私の名前はコルベール。炎蛇のコルベールです。決してコッパゲとかツルピカハゲマルとかではありません」
にこやかながら、何処か逆らいがたい笑みを浮かべて中年男性ことコルベールが、ルークにそう告げる。
そんなコルベールを見て、ジェイドを思い出しつつ悪かったよ。と、ばつの悪い表情を浮かべて謝罪するルーク。
そんなコルベールを見て、ジェイドを思い出しつつ悪かったよ。と、ばつの悪い表情を浮かべて謝罪するルーク。
「私は、君の左手に刻まれたルーンを見たくてね。平民とは言え失礼な事をしてすまなかったね」
コルベールの言葉に、左手のルーン? と、改めて己の左手を見るルーク。
左手には、見慣れない文字が刻まれており……
一体なんなんだよこれは……と、訳わかんねぇ! と、大声で叫びたくなるルークだった。
まぁ、ルーンは後で見せてもらうとしよう。と、コルベールが呟きルイズに「おめでとう」と一言告げ踵を返す。
そして、コルベールが他のルイズと同じ服装をした少年少女達に「帰りますよ」と声をかけると、
少年少女達は呪文を唱え宙に浮きながら遠くに見える建物目指して移動しはじめた。
その途中で、ルイズに対して罵詈雑言が飛んだりしたのはご愛嬌だろうか?
左手には、見慣れない文字が刻まれており……
一体なんなんだよこれは……と、訳わかんねぇ! と、大声で叫びたくなるルークだった。
まぁ、ルーンは後で見せてもらうとしよう。と、コルベールが呟きルイズに「おめでとう」と一言告げ踵を返す。
そして、コルベールが他のルイズと同じ服装をした少年少女達に「帰りますよ」と声をかけると、
少年少女達は呪文を唱え宙に浮きながら遠くに見える建物目指して移動しはじめた。
その途中で、ルイズに対して罵詈雑言が飛んだりしたのはご愛嬌だろうか?
「訳わかんねぇ」
簡単に空を飛ぶ少年少女を見てだらしが無く肩を落としてそう呟くルーク。
「ちょっと! ご主人様を無視するの!?」
唐突に、罵声を浴びせられルークは気だるげに声の主……行き成り自分にキスをぶちかましたルイズを見る。
そんなルイズを冷静に見るルーク。よくよく思考を纏め心を落ち着かせてみれば……
今、自分がどんな現状にあってどうすれば良いのか? と、情報が非常に少なすぎる事に気づく。
あぁ、こんな事だから何時もジェイドに皮肉言われるのか俺。と、ため息を一つつくルーク。
そんなルイズを冷静に見るルーク。よくよく思考を纏め心を落ち着かせてみれば……
今、自分がどんな現状にあってどうすれば良いのか? と、情報が非常に少なすぎる事に気づく。
あぁ、こんな事だから何時もジェイドに皮肉言われるのか俺。と、ため息を一つつくルーク。
「なぁ」
「何よ!」
「此処何処だよ? そしてやたら偉そうなお前はなんだよ」
「トリステイン! 高名なトリステイン魔法学院よ! それに、偉そうじゃなくて偉いの!」
「何よ!」
「此処何処だよ? そしてやたら偉そうなお前はなんだよ」
「トリステイン! 高名なトリステイン魔法学院よ! それに、偉そうじゃなくて偉いの!」
偉いの! の部分で、ビシッとルークを指差すルイズ。
そんなルイズを見て、結局名前は何なんだよ? と、改めて思うルーク。
そんなルイズを見て、結局名前は何なんだよ? と、改めて思うルーク。
「トリステイン? 何処だよ」
「あんた、何処の田舎から来たのよ……トリステインを知らないなんて」
「田舎ぁ? 俺は、バチカル出身……ん? 正確には違うか」
「バチカルゥ? 何処それ!」
「は?! バチカルをしらねぇのか?! じゃ、じゃぁグランコクマは?!」
「知らない」
「あんた、何処の田舎から来たのよ……トリステインを知らないなんて」
「田舎ぁ? 俺は、バチカル出身……ん? 正確には違うか」
「バチカルゥ? 何処それ!」
「は?! バチカルをしらねぇのか?! じゃ、じゃぁグランコクマは?!」
「知らない」
首都を知らないってなんだ!? と、目の前のルイズを見てルークは唖然とする。
とりあえず、ルークは今まで旅して来た地名と街や村の名前を挙げるがルイズは、ただ一言知らないである。
とりあえず、ルークは今まで旅して来た地名と街や村の名前を挙げるがルイズは、ただ一言知らないである。
「ダアト」
「知らない」
「ユリアシティ」
「知らない」
「知らない」
「ユリアシティ」
「知らない」
そんな感じである。そして、ルークはわざわざ全身に力を込めて叫んだ。
「此処は、何処なんだーーー!!!!」
「だから、トリステインって言ってるでしょ!!」
「あと、お前の名前はなんなんだよ!」
「お前じゃなくてご主人様でしょ!! ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール!!」
「だから、トリステインって言ってるでしょ!!」
「あと、お前の名前はなんなんだよ!」
「お前じゃなくてご主人様でしょ!! ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール!!」
喧々諤々。約一時間ばかりやたら煩いルイズとルークの罵詈雑言じみたやり取りが交わされるのであった………
ルイズにとっては、最初の……
ルークにとっては、二度目の物語が始まる。
ルークにとっては、二度目の物語が始まる。