あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

侍の使い魔-13

「まさかミス・ロングビルが『土くれ』のフーケだったとはな・・美人だったもので
 何の疑いもせず採用してしまった」
 学院に戻ったルイズ達はオスマンに事の顛末を報告していた。
 オスマンが言うには居酒屋でたまたま働いていたフーケを採用したらしい。
 隣にいたコルベールはあきれ返っている。
「死んだほうがいいのでは・・」
「つーかマジで死ね!!」
 銀時はオスマンに『洞爺湖』ぶちあてる。
「ぐおぉぉ!!」
 ふっとんだオスマンをさらに足げにしてゲシゲシ踏みつける。
「要はてめえののせいで俺たち死にそうなめにあったってことじゃねえか。
 死ねよ、頼むから死んでくれよ」
「やめ・・本気で死ぬ・・あっ・・そこは・・」
 最後のあたりがあえぎ声になってるのは気のせいだろうか。
「やめろ、ミスタ・サカタ、気持ちはわかるが。このままでは学院長がMにめざめてしまう」
 どうにか銀時をコルベールは止める。
「と、年寄りに普通ここまでするか」
 ボロボロになりながらどうにか立ち上がったオスマンは言った。
「あっ、俺の知り合いの女はな、けつでも触ろうもんなら腕ごとコナゴナになるまで折るぜ。
 そいつに比べれば随分優しいけどな」
「君の知り合いの女性には死んでも会いたくないのう」
 オスマンは今回の事件にショックを受けているようだが銀時は別段普通だった。
 女という者はずるい生き物ということは知っているからだ。


「まあともかく、君たちは良くぞフーケを捕まえ『破壊の杖』を取り戻してきた」
 3人は誇らしげに礼をするが銀時は特に興味はなさそうだ。
「君たちの、『シュヴァリエ』の爵位申請を、宮廷に出しておこう。追って沙汰があるじゃろう。といっても、ミス・タバサは確かすでに『シュヴァリエ』の爵位を持っているから、精霊勲章の授与を申請しておいた」
「本当ですか?」
 キュルケは驚いた声で言う。
「ほんとじゃよ、君たちはそれだけのことをしたのだからな」
「オールド・オスマン、ギントキには何もないんですか」
「残念ながら彼は貴族ではない」
「そんな・・」
 しかし当の銀時は興味なさそうに鼻をほじっている。
「っつ、んなもんいらねえよ、現金か甘いもんならありがたく受け取るけどな」
 ら○☆すただかシュヴァルツだか知らないがそんな腹の足しにもならないもの受け取ってもしょうがない。
「さ、今夜は予定通り『フリッグの舞踏会』を執り行う。『破壊の杖』も無事に戻ってきたことだ。思いっきり着飾るが良い」
 3人はそれを思い出し、礼をした後、外に出ようとした。
 しかし銀時だけは動かない。
「悪いけど先言ってろ」
 ルイズは心配そうな目をしたがうなづいて部屋から出て行った。


「何かわしに聞きたいことがおありのようじゃな」
 銀時は鼻毛を抜きながら答える。
「えーと、オスマン・サン○ンさんだったけ・・」
「オールド・オスマンじゃ!!誰がやたら目の良いアフリカ人じゃ!!」
 銀時のボケにも一応対応するオスマン。
 とりあえずコルベールに退室を促す。
 コルベールはどこかさびしそうな顔をしていた。
「とりあえず言ってご覧なさい、爵位はやれんができるだけ力にはなろう。
 あまり気乗りはせんが・・」
 なにやらよろしくない事を最後のあたりにボソッとつぶやく。
「聞こえてんぞジジイ!とにかくあの『破壊の杖』、あれは俺の元いた世界の武器だ」
 オスマンの目が光る。
「ほう、元いた世界とは?」
「俺は、こっちの世界の人間じゃねえ」
「本当かね」
「マジだ、俺はルイズの奴の『召喚』でこっちに世界によばれた」
「なるほどのう、そうじゃったのか」
 オスマンは目を細める。
「何で俺の世界の武器がここにあるか説明してもらおうか」
 ここからオスマンは語り始めた。
 20年ほど前、森でワイバーンに襲われた際助けてくれた命の恩人が
 持っていた武器が『破壊の杖』だったという。
 ワイバーンを倒した後、怪我していたらしく倒れ、学園で介護した。
 しばらくは小康状態が続いたものの突然容態が悪化し亡くなった。
「マジかよ」
 銀時は呻く様な声で言った。
 ようやく元の世界に返る手がかりを見つけたと思ったら当人は
 亡くなっていたのだから。
「彼も自分の事を異世界から来たというておったな。思い出したぞ!!
 自分の事をサムライとも言っておった」
「そいつ侍だったのか!?」
「ああ、説明を聞く限り騎士のようなものと理解をしたが、どこか違っておった。
 何故命を張ってまでわしを助けたと聞いたとき『俺が侍だから、俺の武士道だから』
 とも言っておった、少なくとも騎士は名誉も誇りもなく、他人のために命をかけて戦おうする奴なんざおらん」
「だったらそいつは間違いなく侍だ」
 銀時は感慨深げにうなづいた。
 もしかしたらその侍は攘夷戦争初期に戦っていた自分達の先輩かもしれない。
「ということはおぬしもサムライなのか?」
「ああ、でもまいったな、これで振り出しかよ、後一つ聞いていいか?」
「何じゃ?」



 銀時は左手のルーンを見せる。
「武器を持つとこいつが光って体の調子が少し良くなったりするんだ。
 あんたなんか知ってるか」
 オスマンはしばし困ったような顔をした後。
「・・・それは知っておるよ、ガンダールヴの印じゃ、伝説の使い魔の印じゃ」
「伝説の使い魔?」
「そうじゃ、その伝説の使い魔はありとあらゆる武器を使いこなしたそうじゃ」
「伝説の使い魔ね~?」
 銀時は左手のルーンを一通り見た後。
「まっ、いっか」
 オスマンはずっこける。
「お主そこは普通何故自分が伝説の使い魔なのか考えるところだぞ」
「べ~つ~に~、あって不便なもんじゃねえしさ、あ、これシャ○ニングフィ○ガーとかできるの」
「それがなんなのかは分からんがたぶんできん」
「え~、かめ○め波は」
「それもできんと思う」
「ちっ、伝説ってわりにはこいつ大したことねえな」
 ―コルベール君が聞いたら激怒するぞ
 銀時の態度にオスマンはあきれ返った。
「お主が元の世界に返す方法はできるだけ調べておくことにしよう。
 できればすぐにでも帰ってほしいからな・・」
 やはり最後にボソッとしゃべるオスマン。
「だから聞こえてんぞジジイ!」
「よくぞ恩人の杖を取り戻してくれた。改めて礼を言おう。
 不本意だが・・」
 そういってオスマンは部屋の物置をがさがさあさり始めた。
「『破壊の杖』はマジックアイテムとして宝物庫に入れておいたが
 彼の形見はもう一つあってな。それはわしの個人的なコレクションにしておる」
 オスマンは取り出した1メイルぐらいの箱を開ける。
「こいつは日本刀じゃねえか」
 そこには立派な日本刀があった。
「ああ、彼がなくなった後、調べたんだがハルケギニアのどこにもこのような形状の剣など存在しなかった。だからわしは彼が異世界から来たということを信じたのだ。
 どうだ、礼代わりにこれをもらわんか」
 銀時は首を振る。
「いや、あんまり他人の刀は使いたくねえ、こいつはあんたが持っているか墓に供えるか
 にしといてくれ」
「わかった、さっきの話だが帰る方法が見つからなくてもわしを恨まんでくれよ。
 何ここも住めば都だ、嫁さんだって探してやる」
「そういうわけにはいかねえよ、俺には待ってる奴がいるんだ」
「ほう、それはお前さんのこれかい」
 オスマンは小指を立てた。
「そんなんじゃねえよ、別に血がつながってるわけでも、結婚してるわけでもねえ。
 しいて言えば腐れ縁だ。それでもあいつらは俺の家族で俺の大切な奴らなんだ」
 珍しくマジな顔の銀時にオスマンは驚いた。
 ―この男こういう顔もするのか。
「わかった、わしも出来る限りのことはしよう」
「ああサンキュ、それにな・・少○ジ○ンプの続きも気になってしかたねえだよ」
「・・・・」
 少○ジャ○プはどういう物かわからないオスマンであったが一つだけ気づいたことがあった。
 ―もしかしてこの男相当なろくでなし
「んっ?」
「どうした」
 銀時が突然思い出したかのような声を上げる。
「何か忘れてるような気がするんだけどな。
 思い出せねえってことは大したことがねえってことか」


 コンコン
 学院長室の扉からノックの音が聞こえる。
「開いとるぞ、入れ」
 入ってきたのはコルベールだった。
「あの~先ほど宝物庫の修繕をしていた作業員から瓦礫の中から
 こんなものが見つかったと報告がありまして・・」
 コルベールが持ってきたのはボロボロの大剣だった。
「宝物庫のリストには入っていないインテリジェンスソードだったんですよ。
 さっきからミスタ・サカタに会わせろというばかりで」
 そういって大剣の鞘を抜く。
「おい!!相棒てめえーなんてことしてくれたんだよ、俺のこと置いていきやがって・・」
 わめくのはあのデルフリンガーである。
 銀時は手をぽんと叩く。
「ああそうか、マダケンのことすっかり忘れてたな」
「まさか本気で忘れていたのかよ、っていうかマダケンっていうんじゃねえ」
「別に瓦礫と一緒にガラクタになっちゃえば良かったのに、あ、元々ガラクタか」
「てめえ!!殺すぞ、本気で殺すぞ!!」
「上等だオラ、やれるもんならやってみろよ」
 オスマンとコルベールは冷や汗を流す。
 インテリジェンスソードと本気で喧嘩する大人気ない人間は初めてだからだ。
「なあ、コルベール君・・」
「それ以上いわないでください、私もだんだん自信が・・」





 舞踏会がおこなわれている会場はアルヴィーズの食堂の上の階のホールだ。
 銀時はそこでひたすら出てくる料理(特にデザート類)にがっついていた。
 皆ドレスに着飾った中、正直銀時は場違いで回りからさすような視線が送られているが。
 図太い神経を持っている銀時は全く気にしていない。
「(ムシャムシャ)まったく・・せっかく帰る方法見つかった思ったら(ガツガツ)・・
 結局わからなかったし・・・(ゴクゴク)・・あーテンション落ちるわ・・(モグモグ)・・    おかげで食事もろくにのどに通らねえ」
「うそつけぇぇぇ!!さっきからめちゃくちゃ喰ってんじゃあねえか!!」
 突っ込むのはマダケンことデルフリンガー、結局銀時が引き取ることになった。
 ワインも瓶ごとラッパ飲みする銀時。
 周りの貴族は顔をしかめている。
 キュルケがさっきまで話しかけてきたがパーティーが始まるとその輪の中にいってしまった。 シエスタは忙しい中銀時に肉料理を持ってきてくれたがそれもあっさり平らげた。
 銀時はサラダに手をつけようとするがそれにもう一人がフォークをさしてきた。
 タバサである。
「私が先」
「いや俺が先だった」
 タバサは珍しくドレスを着ているが銀時にとってどうでもいいらしい。
二人はにらみ合う。
「・・・・」
「わかった勝負だ」
「いや、相棒、そいつ何も言ってないぞ」
「こういうのは目を見りゃあわかるんだよ」
「そういうもんか」
 勝負方法はテーブルの端までの料理を速く食べ終えたほうが勝ちというものである。
 勝負が始まった。
 タバサのほうが若干ペースが速い、銀時よりドンドン先に食べていく。
 一方銀時は先にたくさん食べているせいで少し遅い。
 実際銀時はこの勝負に負けても別段損するわけではない。しかし銀時は根っからの負けず嫌いである。
「負けんな平民!!」
「タバサも平民に負けんな!!」
 いつの間にかギャラリーが銀時たちを囲んでいる。
「いったらんかーい!!俺!!」
「相棒!!」
 銀時はここからスパートをかけ始めた。
 ついにはフォークを捨て、手づかみで食べ始めた。
 皿にあるものを無理矢理口にかっ込む。
 その恥も外聞もない姿は何故か美しいとまわりは思った。
 ドンドン銀時はタバサに追いついていく。
 タバサも速度を速めるが銀時にはかなわない。
 銀時が最後の料理を食べたとき、タバサの最後の皿にはまだ料理が半分ほど残っていた。
「やるわね」
「おめえもな」
 銀時はタバサと握手を交わす。奇妙な友情が今生まれた。
 周りからは歓声が起こる。
「良くやったー平民」
「タバサもすごかったぞ」
 拍手の中、ギャラリーには感動のあまり泣いている者もいる。
 皆馬鹿ばっかりである。


「うぷ、少し喰いすぎた」
 銀時は口を押さえ夜風に当たりにバルコニーに出る。
 とりあえずバルコニーの枠にもたれかかる。
「ヴェリエール公爵がご息女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢のおな~~り~~~~」
 ホールからは音楽と共にドレス姿のルイズが出てきた。
 その姿はまるで花のように美しかった。
 普段はゼロと馬鹿にしている男子生徒たちも次々とダンスを申し込む。
「あいつ結構ああいう姿も結構似合うな、まっ貴族だから当然か。
 神楽の奴だったら絶対似合わねえな」
 そんな風にいってるとルイズがダンスの誘いを断り、こちらに向かってくるのが見える。
「楽しんでるみたいね」
「まあな、意外に似合ってるぜ、その格好」
 銀時の言葉にルイズは顔を真っ赤にする。
「べ・・別にあんたのために着たわけじゃないからね、それに意外には余計よ」
 あまりにもテンプレどおりの台詞をはくルイズ。
―こいつツンデレって奴か。実在してたんだな。
 銀時の回りにはツンツンかデレデレかという極端な女性しかいないためツンデレは珍しかった。
「馬子にも衣装って奴だな」
「そうともいうかもな」
 デルフリンガーの言葉に同意する銀時。
「うるさい、うるさい、うるさい」
「おめえはどこのシ○ナですか」
 銀時はルイズの普段とは違うボニーテールのような髪型を見て考えた。
「なあここは『実は俺ボニーテール萌えなんだ』っていうところか」
「いや、それは別のアニメだろ」
「さっきから何わけのわかんないこと話してるのよ」


「別に、それよりお前は踊らねえのか」
 ルイズはため息をついた。
「踊る相手がいないのよ」
「いっぱい誘われていたみてえに見えたけど」
「あんなガキ相手には踊れないわ」
「ふ~ん」
 銀時は返事をしながら夜空を見上げる。
「あっ!!」
「何!?」
「どうした、相棒!!
突然の大声を上げる銀時にルイズとデルフリンガーは驚く。
「いやルイズと最初会ったとき声が誰かに似てんなーと思ったけど、今わかった。
 おめえ神楽に声が似てんだ、あーようやくすっきりした」
「カグラって誰」
「何だ相棒にも女がいたのか」
 デルフリンガーの言葉にルイズは凍りついたような表情をする。
「ちげえよ、人前で平気でげろを吐く女だ」
「何よそれ!」
「どういう女だそりゃあ」
「なんつーかな、平気で暴力振るうし大喰らいで腹黒な女だけどな、 
 それでも俺の大切な奴で家族だ」
「やっぱり女じゃねえか」
「だから違うっつーの」
 銀時が今まで見せて事のない表情を見たルイズは。
「ギントキ、踊ってあげてもよくってよ」
「は?パス、俺ああいう場所苦手だ」
 あっさり断られた。
 ルイズはため息をつきながら手を差し出す。
「私と一曲踊ってくださいませんこと。ジェントルマン」
 そんなルイズに銀時はぷっと笑う。
「何よ、人がせっかく・・」
「いいぜ、じゃじゃ馬娘」
 銀時はルイズの手をとる。
「勘違いしないでよ、あんたと踊りたいわけじゃないから。ただあんたは一応大人の男だからガキよりはましだと思っただけ」
「はいはい、わかったから」
「何かその態度むかつくわね」


「俺ダンスなんかしたこと無いんだけど」
「私に合わせなさい」
 ホールでは音楽がなりそれぞれダンスが始まる。
 身長差があるせいか最初はぎこち無かったが段々様になってきた。
「信じてあげるわ」
「何がだよ」
「その、あんたが別の世界から来たってこと」
 ルイズは軽やかにステップをふみながらそう呟いた。
「つーか信じてなかったのか」
「正直半信半疑だったけど、あの『破壊の杖』あんたの世界の武器なんでしょう。
 あんなの見せられたら信じるしか無いじゃん」
 ルイズは下をうつむく。
「ねえ、帰りたい?」
「そりゃあ、帰りてえな、待たせてる奴もいるしな」
「そう・・」
 ルイズはさびしそうに答える。
 ―なんかこいつ今日変じゃねえ。
 銀時は乙女心に信じられないぐらい鈍感だった。
「ありがとうね」
「は?何が・・」
 ―なんか変な物でも喰ったのか。
 礼など言ったルイズを銀時は失礼なことを思う。
「フーケのゴーレムから私のことを守ってくれたじゃない」
「ああ、何だそんな事か・・」
 見ず知らずの他人の為にすら命を張って戦う銀時にとって、目の前の命を助けるのは当然のことであり些細なことだった。
「そんなことって・・なんで死ぬかもしれないのに戦うの、私の使い魔だから」
「違うな、使い魔じゃなくても俺は戦ってたな。俺の武士道のため、つまり俺のためだ」
 ルイズは理解できないという顔をしている。
「お子様には難しすぎたか」
「子ども扱いしないでよ」
 いつもの調子に戻ったルイズに銀時は笑う。


「うっ・・」
 ダンスの途中で銀時が青ざめる。
「ど、どうしたの、まさかケガでも・・」
「違う、さっき喰った物が程よく胃の中シェイクされて逆流してきた」
 銀時は腹いっぱい食べた上にワインもたらふく飲んだ。
 その状態でダンスなんか踊ったのでゲ○がはきたいのだ。
「ちょっと!?絶対ここで吐くんじゃないわよ」
「どうやら俺とお前は不運(ハードラック)と踊(ダンス)ちまったみてえだな」
「全然かっこよくないわよ、いやー!!」
 その後、バルコニーでゲーゲーはいている銀時の姿があった。
「ちょっと見直したのに、やっぱりあいつ最低よ」
 しばらく銀時はゲ○の使い魔と呼ばれることになる。

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