<キュルケ視点>
自らの『ターミネーター』と名乗る戦士のような男が、ルイズの使い魔となってもう大分経つ。
未だに彼が一体何者なのか、召喚者であるルイズ自身にも分からないらしい。
皮膚の下に人間とは違う金属の骨格を持つ男。
ルイズはゴーレムの一種だと納得しているようだが、私には彼がそんなモノを遥かに超越した存在のように感じる。
得体の知れない鋼の戦士。
だが、彼に関して確実に分かっている事は僅かながらもある。
それは、彼がルイズにとってまさしく理想的な使い魔であるという事だ。
未だに彼が一体何者なのか、召喚者であるルイズ自身にも分からないらしい。
皮膚の下に人間とは違う金属の骨格を持つ男。
ルイズはゴーレムの一種だと納得しているようだが、私には彼がそんなモノを遥かに超越した存在のように感じる。
得体の知れない鋼の戦士。
だが、彼に関して確実に分かっている事は僅かながらもある。
それは、彼がルイズにとってまさしく理想的な使い魔であるという事だ。
私の視線の先で、ターミネーターとルイズの二人は楽しげに話している。
表情を変える事のない彼の代わりに、彼の分までルイズが笑っているような、満面の笑顔。あんな笑顔を、果たして私は見た事があっただろうか。
ルイズはどうやら、彼に指を使った子供用の遊びを教えているようだった。私も子供の頃あんな遊びをした事がある。
あまりにも他愛ないやりとり。
そんな些細な会話の中で、ルイズはこれまで見た事もないほど健やかに笑い、声を上げている。
この学院に来て以来、少し前まで『ゼロのルイズ』という蔑称に傷ついていた少女の姿など何処にもなく、彼女に笑顔を取り戻したのは間違いなく、いつ如何なる時も彼女の傍に寄り添い続ける男だった。
表情を変える事のない彼の代わりに、彼の分までルイズが笑っているような、満面の笑顔。あんな笑顔を、果たして私は見た事があっただろうか。
ルイズはどうやら、彼に指を使った子供用の遊びを教えているようだった。私も子供の頃あんな遊びをした事がある。
あまりにも他愛ないやりとり。
そんな些細な会話の中で、ルイズはこれまで見た事もないほど健やかに笑い、声を上げている。
この学院に来て以来、少し前まで『ゼロのルイズ』という蔑称に傷ついていた少女の姿など何処にもなく、彼女に笑顔を取り戻したのは間違いなく、いつ如何なる時も彼女の傍に寄り添い続ける男だった。
彼は人間ではない。彼は自らを戦闘に特化した存在であると断言する。
しかし、今ルイズにとって父親とも言える立ち居地にいるのは間違いなく彼なのだ。
ターミネーターは、どんな理不尽な命令を受けてもルイズに従い、その傍で見守ってくれている。
躾けの為に怒鳴り、教育の為に殴る事もなければ、酒を飲んで暴れる事もない。そして、彼女に危機が迫れば身を挺して彼女を全力で守るのだ……。
しかし、今ルイズにとって父親とも言える立ち居地にいるのは間違いなく彼なのだ。
ターミネーターは、どんな理不尽な命令を受けてもルイズに従い、その傍で見守ってくれている。
躾けの為に怒鳴り、教育の為に殴る事もなければ、酒を飲んで暴れる事もない。そして、彼女に危機が迫れば身を挺して彼女を全力で守るのだ……。