あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

ゼロの進化~可能性~

ゼロの進化~可能性~


ポケモンを手に入れる手段は主に二つ。
野性を手に入れるか手持ちのポケモンか金額と交換することだ。
しかし、たまにそれ以外の方法でポケモンを手に入れる人間もいる。
ある世界の都会の一角、高層ビルの一室にポケモンの育成と売買を生業とする会社があった。
今その会社が血筋をあげているのがイーブイの繁殖である。
このイーブイというポケモンはその愛らしい姿と進化後の姿を七通りの中から自由に選べるということで人気が高い。
成功すれば大金を手に入れられることは間違いない。
努力の甲斐あって生まれたイーブイ第一期生八匹をポケモンの権威であるオーキド博士のもとに送信し問題がないかを調べてもらう。
報告をいまかいまかと待ちわびていた研究員に届いたメールには「いつになったらイーブイをこちらに届けるのか」と記されていた。


実に60回目のサモン・サーヴァントの末に、ルイズは八匹の獣を呼び出した。
契約のために近寄ると、向こうからもすり寄ってくる。
その人懐こさに心打たれた彼女は、迷わず全員と契約を交わした。
生徒たちのざわめきは一向に収まらなかった。
あのゼロのルイズが見たことのない獣を八匹も召喚したのだ。
メイジの実力を知りたければ使い魔を見ろとまで言われているのだ。
一度に八匹も召喚したという事実は決して見逃せるものではない。
浮かれるルイズがイーブイたちと戯れ散る間にコルベールはルーンの確認を済ませる。
その時に、ルイズの足元に紙切れが落ちていることに気づく。
「ミス・ヴァリエール、足もとに何かが落ちていますよ?」
「え?」
言われて気づく。
どうやらこの獣たちと一緒に召喚されたらしい。
何かと思って拾い上げてみるがこの国の言葉ではなかったために読み解くことはできない。
しかし、図説であったためにこの動物たちが成長すると全く姿形が変わった、いろいろな系統の能力を備えた生き物に進化するらしいということが分かった。
そのようなものがあるということは誰かに管理されていた生き物であるわけだが、ルイズはその事実を軽く無視して無限の成長の可能性を秘めた自分たちの使い魔に酔いしれていた。

何であれこれで全員のサモン・サーヴァントが完了したわけだ。
一安心のコルベールは生徒たちに解散を告げる。
ルイズも遊び疲れれば自分で部屋に帰るだろう。
あの無邪気な笑顔に声をかけることはあまりにも無粋というものだ。

日の暮れるころ彼女は自分の部屋に戻ってくる。
「ほら、ペトルーシュカ、ヘンリエッタ、リコ、トリエラ、クラエス、アンジェリカ、アウラ、ゼフィ、今日からここがあなたたちの部屋よ?」
それぞれが呼ばれるたびに可愛い返事を返してくれる。
一度読んだだけで自分達の名前を理解したあたりずいぶんと知能も高そうだ。
自分はなんて素敵な使い魔を呼び出したんだろうかと、幸福感がこみ上げてくる。
今日は毛布は使わないでおこう。
自分の愛しい使い魔の体温を感じながら、その日は眠りについた。
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ドン!ドン!ドン!

寝ぼけた頭に響いたのは自室の扉を激しく叩くノックの音だった。
「…なぁに~?」
そういいつつ体を起こし、飛び起きた。
遅刻?!
あわてて扉をあける。
そこにはあきれ顔のキュルケがこちらを覗き込んでいた。
「ちょっと、もう。まだ寝てたの?朝ごはん食べ逃すわよ?」
「な、キュルケ!あんたなんでここに!!」
「そんなことはいいから早くしたくなさいな!!あ、それがあんたの使い魔?皆して可愛いわねぇ」
キュルケはルイズにまとわりついている小動物を見て目を細める。
「でしょう?こんな可愛い使い魔きっとほかにいないわ!」
「でも、もうちょっと強くなくっちゃ。フレイム、おいで」
勝ち誇ったようなキュルケの声にサラマンダーが顔をだす。
「どう?この子。好事家に見せれば値段なんてついたもんじゃないわ」
「へんだ、この子たちの方がすごいわよ!!成長すれば水の属性にも火の属性にもなれるんだから!!」
「ふぅん…。そんな生き物もいるのねぇ…。私知らなかったわ」
「え?!あ、そうよ!!私とあんたじゃ勉強してる量が違うんだから!!」
誇らし下に胸を張るルイズに、キュルケは告げる。
「そう…。すごいじゃない。それはそうと、ルイズ、あなたいつのまに髪染めたの?」
「へ?」
「じゃあね♪」
髪?なんのこと?
怪訝に鏡を見たルイズは自慢の髪に絡まっている自慢の使い魔達の茶色い毛を見て朝食を断念した。


「お腹すいたなぁ…。」
使い魔用の食事はメイドからもらえたのだが、自分の分の朝食は流石に下げられてしまっていたのだ。
一時間目の後の三十分の休憩の間に軽い食事を作ってくれるとの言葉が救いだ。
先生の講義にも身が入らず、ついついペトルーシュカと戯れてしまう。
この子が一番人懐こい。
「ミス・ヴァリエール!!使い魔と遊んでいる余裕があるのでしたら前に出てこの石を錬金してみなさい!!」
「は、はい!!」
怒られてしまった、あたりまえだが。


クラスメートの制止もむなしく、ルイズは今瓦礫をかたずけている。
落ち込んでしまう。
素晴らしい使い魔を呼び出せたことで浮かれていたが、やっぱり自分はゼロのルイズだ。
可能性ならあるのかもしれないけど、少なくとも今の自分に取りえなんてものはない。
「…このぶんだと軽い食事も諦めなきゃね」
落ち込みはするが、諦めはしない。
自分に寄り添ってくれるこの子たちが自分に可能性を示し続けてくれるのだから。


~fin~

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