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ソーサリー・ゼロ-8

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一三三

 声をかけると、男は驚いた様子で君を見る。
「おお、あなたはミス・ヴァリエールの……。先ほどの決闘ではお見事でしたな。 相手の血を流すことなく武器だけを奪い、
勝利を収めたあとも驕らず互いに非を認めあうとは」
 貴族である魔法使いが平民、しかも自分の生徒の≪使い魔≫と会話するにしては、ずいぶんと丁寧な言葉遣いである。
 なにか裏があるのかと警戒するが、男は君を高く評価しているうえ、もともと高圧的な態度をとることを好まない性格らしい。
 君は、≪炎蛇のコルベール≫と名乗る教師の賞賛の言葉に相槌を打ちつつ、小さな疑念を抱く。
 あの場に居たのは生徒ばかりで教師の姿はなかったはずだが、彼はどこから決闘の様子を見ていたのだろう?
 君が事情を説明すると、コルベールは、ちょうど次の授業でミス・ヴァリエールを受け持つので、教室まで案内しようと申し出る。 

「……しかし驚きました。ミスタ・グラモンは未熟な≪ドット≫に過ぎませんが、平民であるあなたが、マジック・アイテムの力を借りてとはいえ、
彼に打ち勝つ姿など誰も想像してはいませんでしたからな。平民でも簡単に使えてあれだけの効果があるとは、あなたのお国の
マジック・アイテム作製技術は、そうとう高度なものなのでしょうなぁ。他にもああいった物をお持ちでしたら、いくつか研究用に……」
 肩を並べて歩きながら、君はこの魔法使いと言葉を交わす。
 コルベールは、その下級官吏を思わせる地味な風采に反して、豊かな教養と旺盛な知的好奇心を持ち、人柄も誠実なようだ。

 コルベールの質問攻めが一息ついたのを機に、今度は君から質問をおこなうことにする。
 君は、自分を故郷に戻す方法はないのかと尋ねてもいいし(八九へ)、決闘をどこから見物していたのかと尋ねてもいい(七〇へ)。


七〇

「ああ、そのことですか。学院長室には≪遠見の鏡≫という物がありましてな。それを用いれば部屋に居ながらにして、遠くの出来事が
手に取るようにわかるのです。 オールド・オスマンと私の二人で、じっくり拝見させていただきましたとも」
 コルベールは嬉しそうに答える。
 オスマンという人物は、このトリステイン魔法学院の学院長を務める、偉大な魔法使いであるという。
 齢百とも三百ともささやかれる伝説的存在なのだが、どうも仕事に対して不真面目なところがあって困る、とコルベールは小さく溜息をつく。

 君は続けて、自分を故郷に戻す方法を質問してみるか(八九へ)?
 それとも、過去に自分以外にも人間が召喚された例はないのかと質問してみるか(一三九へ)?


一三九

 「私も昨晩、記録を調べてみましたが、人間が使い魔として召喚された事例は、一件もありませんでした。ミス・ヴァリエールが
史上初ということですな」
 コルベールが申し訳なさそうな表情をして話す。
「しかし、この春の使い魔召喚は例年に比べて少々奇妙でした。まったく未知の種の動物や幻獣が、何体か召喚されたのですよ」
 コルベールの話によると、全身が炎のように赤い猛獣(これはキュルケの≪使い魔≫フォイアのことだろう)をはじめ、黒と白の毛皮に
長い尻尾をもった熊、手足に水掻きを持った小柄な亜人などが召喚されたという。
「どの文献にも、これらの使い魔に関する記述は存在しませんでした。あのオールド・オスマンでさえご存じないようで」
 君にはその怪物たちの姿に心当たりがあったが、この場は黙っておくことに決める。

「未知の動物といえば……」
 コルベールが話題を変える。
「昨日、ここから北に半日ほど行ったところにある森で、奇妙な亜人の死体が見つかったそうです。耳の先が尖っているのでエルフの死体だと
騒ぎになったそうですが、 黒髪で肌が浅黒く、醜くて背の低いエルフなんて初耳です」
 なぜエルフの死体で騒ぎになるのかと君が尋ねると、このハルケギニアにおいてエルフとは、すべての人間に対する不倶戴天の仇敵なのだという
答えが返ってくる。
 彼らが杖も使わずに行使する≪先住の魔法≫は、≪四系統魔法≫を凌ぐ強力なものであり、エルフの名は恐怖と同義なのだという。
「その奇怪な死体が、解読不能の文字で記された本を持っていたそうです。城下町の役人たちには誰も解読できなかったので、この学院に
お鉢が回ってきましたが、今のところ解読は成功していません。あれは持ち主からして、≪エルフの魔法書≫なのかもしれませんな」
 自分の冗談に含み笑いを漏らすコルベールの言葉を、君はゆっくりと反芻する。
 その特徴からして、謎の死体とは、カーカバードの黒エルフなのだろうか……?

 話をしているうちに早くも、今日最後の授業の時間だ。一一二へ。


一一二

 コルベールに続いて教室に入ってきた君を見て、生徒たちは互いにひそひそと囁き交わす。
 「……ギーシュに勝ったって本当か……」
 「……異国のすごいマジック・アイテムを使う……」
 席についた少年少女のなかにルイズの姿を求める君は、後ろのほうに座った彼女の薄赤くきらめく髪を見出す。
 石段を昇る君は生徒たちの注目を浴びるが、朝の授業のときのような軽蔑と珍奇の視線ではない。
 隣の席までやってきた君を、ルイズは大きな鳶色の瞳で見つめる。
 君はどう声をかける?

 勝手なことをしてすまなかった・二四二へ
 俺もたいしたものだろう・二五へ
 心配しなくても昼飯なら調理場でもらってきた・二五四へ


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