るしにゃん王国wiki GJチームお見合い提出用

作戦


  • コロッケ屋のメニューを全て暗記する。
  • 当然全メニュー制覇する。
  • 値段も覚えておく。
  • たとえ下手でもコロッケのレシピを覚えておく。
  • 覚えた上に、戦闘ギリギリまでコロッケ作成の練習を繰り返す。
  • 告白者(スゥ・アンコ)以外のメンバーを全て男にする事で、紅一点の魅力を引き出す。
  • 一番好きなのは一番シンプルなコロッケをアピール (純粋に腕にかかりそうだから)
  • 自作コロッケを持っていく。
  • 恋する乙女(?)は無敵だ。
  • 告白はストレートに。まどろっこしい真似は止す。
  • 女の一世一代の勝負服ウェディングドレスを纏い、本気で二度はないという事をアピール。

RP


スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
「うあー…、とうとう、決着のトキが近づいてきたアル。どきどきするアルよ。」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「さて、このクインテットでの最後の仕事ですね。」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「しっかりお持ち帰りしていただかないと…」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「(…………………でも、あれだなぁ。最後はやっぱり姫には幸せに…)」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「まさかこんなことになるなんてなぁー」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「ちなみに、ハッピーエンド以外だと、リテイクを出しますから頑張ってくださいね。」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「リテイクリテイクー!」(もうヤケ
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「確かに俺らまで来る事になるとは…」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「おっしゃー頑張るでー」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「っていってもスゥさんの援護射撃だけどな(笑)」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「まぁ、最後まで応援できると思えばそれも悪くないですよ(割り切ったらしい)」
スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
「あはは。どうせならお祭りは最後まで派手にいくのがいいアルよ!」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「くそー!全然さっぱり頑張りたくないけど頑張る!」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「がんばりましょう」
スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
「今更一人で挑むなんて、そんな寂しいこと、ワタシが許さないアル。」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「(今更、外で警戒の歩哨したいとか言っても、誰も許してくれないだろうなぁ)」
スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
「皆に祝福してもらって、ころっけおじさまとゴールするのが、一番いいハッピーエンドアルよ!」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「じゃあこのドリルで派手に朱い花を…」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「おお…やる気やw」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「ああ、結婚式には呼んで欲しいところですね。」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「あ、何か珍しく姫が良い事言ってる。いったいこれはだ(以下略」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「姫様もご立派になられて・・・爺は、うれしゅうございます(いや違う」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「まちがっちゃいないんやけど…なんかちがうで脚立さん」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「スゥさんの言い台詞で少し、錯乱してしまいました。でも、その通りですね。」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「幸せが一番だねぇ」
スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
「結婚式アルかー。(考えるそぶり)……もちろんアルよっ。盛大なコロッケパーティにするアル!」
スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
「お前ら、ワタシを何だと思ってるアルか!!!」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「コロッケ…。い、いや、普通にケーキとかが…出来れば…」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「で、コロッケ投げ付けるんやろ」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「・・・・・最強の乙女、スゥ・アンコ?」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「コロッケは辛くない方向で一つ…」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「最凶(ボソ」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「ああ、ブーケ代わりにコロッケ・・・コロッケ・・、ええと量はほどほどでお願いします。」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「何人犠牲者がでるんやろ…」
スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
「まあ、最強の称号は悪い気しないアルな。 …この実力があれば、ころっけおじさまもイチコロアルよv」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「爆裂中華娘(ぼそり」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「とりあえず、姫はすごいんだぞ、という事に無理矢理まとめておけば、色々と円満に済むと思うんです。ええ」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「Σ なんてことを!」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「いや、確かに美味しいんですが・・・・・味は美味しいんですが・・・辛みと量が少し・・・」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「もう3年はコロッケいいです……」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「(よし、朝倉さんの案にに乗ろう)そうですね、姫はすごいです。すごいに決まってます。よし、そう決まった。」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「唇がうずく…」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「確かにスゥさんはすごいよな」
スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
「んふふー。じゃあ爆裂中華娘の必殺技・少林寺拳法・色仕掛毛で、さっさとおじさまを瞬殺してくるアルよ! ついてこいアルお前らー!」
スゥ・アンコ@るしにゃん王国 の発言:
(人の話聞いてない。)
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「サー、イエス、サー!」
黒崎克哉@海法よけ藩 の発言:
「えーい、こうなったらどこまでもいったるで!」
朝倉景光@え~藩国 の発言:
「頑張る!僕頑張るよ!(泣きながら」
脚立@愛鳴藩国 の発言:
「それじゃぁ、ハッピーエンドを強奪する介添えをしに生きましょうか。」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「色仕掛…毛!?」
双樹真@レンジャー連邦 の発言:
「アイ、マム!」


イラスト&SSなど


迷い(数秒)と決意。

投稿者:スゥ・アンコ@るしにゃん王国

スゥ・アンコは、慌てていた。
どれぐらい慌てているかといえば、――…神経に針金が通っている事で国でも有名なこの娘が、かなり頭がくらくらしているぐらいには慌てていた。

やった。
とうとうやっちゃった。
犯罪者確定。


チームを組んだ、というか、己の愛の為、という理由で集まってくれた、4人のメンバーのうち、一人、
――脚立が持ってきてくれたI=D、ケントのコパイロット席でひたすら頭を抱えていた。

祭りは、準備をしている時が一番楽しい、とはいうが。まさに今がその状況。
祭りが始まってしまえば――、…何処をどうなって、こんな結果になったのか、拉致に成功してしまえば、これから己はどうするべきなのかと改めて考えなければならない。
周りはアタックだ、愛の告白だ、なんて呑気にはやし立ててはくれるが……、そんな簡単な事ではない気がしてならない。

お見合いの席に殴りこみにいった時の、あの少女の顔が脳裏にちらつく。
会ったこともない、あの少女も、おそらくは己と同じ想いを抱いてあの席についた筈。
己の気持ちが少女に負けているなんて、1ミクロも思ってはいないけれど、それでも……少しだけ。罪悪感に胸をチリリと痛めた。



でもまあ仕方ない!愛の為だ!

ぐ、と垂れていた頭を上げるまでの時間。
そして、そう考えを改めるまでの時間は、たった数秒。
やはり神経は針金レベルではない、鉄筋コンクリートとかで出来上がっている所為なのかもしれない。

そう、所詮この世は弱肉強食。
もし此処であの少女への申し訳なさが勝ってしまえば、親父とコロッケを諦めなければならない事になる。
基本、お人よしが多いこの世界で、アンコの性格はかなり最悪の部類であるのだから、
人に譲る、なんてそんな行為が出来る訳がなかった。

どうしても。
どうしても、欲しいのだ。

その為に提出ページはWikiの1ページの容量が超えて2ページ目の容量すら危うい程に書き殴ったし描きまくった。

仕事で忙しかった黒崎も、短い期間であれだけの絵を出してくれた。
アンコの呼びかけでグリーンジャケットに入っただけではなく、その上、己のチームにまで入り、大量のSSを提供してくれた脚立もいる。
携帯からの参加者だというのに、電池との壮大な争いがあった双樹も応援してくれた。…電池との勝負は少し見たかった気もするが。
スゥ・アンコ妖精とかいうよくわからない身分を名乗っている朝倉も、なんだかんだで応援してくれた。
……微妙に不吉な台詞は2回、3回聞こえた気はするが、そこらへんは流すとして。

協力者はチーム内に収まる事が無かった。

己の騎士団を名乗る、歩露を初めとするメンバーは、もう一人増えれば2チームにまで及ぶほどのものだった。

比較的、以前から交流のあった黒埼を除けば、ほぼ全員が、一度か二度、会話しただけの人間か、もしくは全くの初対面の人間。
それだけの人数が、己の為に動いてくれたというのは本当に、本当に、素直に嬉しい。
基本捻じ曲がり放題の性格をした女ではあったが、その協力を素直に喜ぶだけの心は持ち合わせているつもりだ。

だから、その喜びを形で表す為にも。
己の愛を思いっきりぶつけよう。

会場を壊した事。あの少女の思いを踏みにじるような行為であるお見合いの妨害の事。親父を誘拐した事。
黒であるコロッケ屋の親父は、きっと曲がった事は嫌いだと思うから。
だから絶対、怒られるに決まっているけれど。

それは、――あんなお見合いに出る事をきめた、親父が悪いのだ。
己が落選したお見合いに出て、他の女の子と会おうとする方が悪いのだ。

だから、己は悪くない。

その言葉を繰り返しながら、すく、とコパイ席からアンコは立ち上がる。


「……――幸せはっ、たとえぶん殴ってでも掴み取るアルよ。絶対誰にも譲れないアル。
 悪役上等アルよ、……コロッケ屋の親父、ワタシの愛の威力、覚悟するヨロシ!」

そう。手作りのコロッケを入れた紙袋を、ぐ、と握り締めて上を向いて叫んだ。

「………ッ。」

同じケントに乗っていたパイロットの脚立と、コパイロットの黒崎が、余りの声の大きさに耳を押さえながら呻いていたが、
そんなものは当然、アンコには見えていないのだった。

(黒崎克哉 画)

あるはてない人の独白(あるいは、迷い(数秒)と決意。の裏番組)

投稿者:脚立@今日は緑ジャケット

脚立は頭を抱えていた。

I=Dを操縦中で、実際には頭を抱える余裕は無かったので、
頭を抱えて唸りたい気分だったと言うのが正しい。
いくら、ケントの自動操縦が優秀とは言っても、I=Dの操縦を行いながら、
頭を抱えられるほどは脚立のパイロットの腕は優秀ではない。

「名パイロットなら、将棋をしながら操縦とかできるんだろうか・・・」
等と、思わず現実逃避をしてしまうぐらいであった。

本来で有れば、頭を抱える必要など無いはずであった。
つい先ほど、グリーンジャケットをまとい、ケントを駆って羅幻の城へ乗り込んだ。
後ろのコパイロット席に収まっている少女の為だ。
トレンチコートに対しては負けるつもりは無かった。
それぐらいの準備は整えて乗り込んだつもりだった。
最悪、ケントを、自分を囮にしてもその少女の思いさえ届けば良いと思っていた。

しかし、思いもよらない結果が待っていた。
目標たるコロッケ親父のお見合い会場には、トレンチコートを着たフィクショノート達が居なかったのである。
「罠か?」
そう疑うぐらいに、強奪はうまく行った。

作戦などは限界まで隠蔽したために、有る程度は完全にはばれていないだろうが
I=Dの持ちこみや整備などで、こちらの動きはトレンチコーツにはバレているはずだった。
そのため、お見合い会場の場所、時間、対象の情報について、全てデマをつかまされ、
強奪したのは実はトレンチコーツだった。そんなシナリオも頭をよぎった。
しかし、コロッケ屋の親父とお見合いをしていた可憐な少女の眼差しがそれを否定していた。
つまり強奪した親父は本物のはずだ。

ならば、ここまではグリーンジャケットとしては完璧に近かった。
戦わずして勝ち、標的は完全に奪取した。
突貫作業とはいえ、クインテットの双樹によって整備されたケントは恐ろしく快調に動いている。
追跡部隊は朝倉の恐怖の泣き落としによって振り切った。

全てがうまく行っていた。そう思っていたのはそのときまでだった。
スゥがグリーンジャケット同盟の本部に連絡を行ったのだ。

そこで思わぬ人物から指示を受けることになった。
連絡者はグリーンジャケット同盟、最大の支援者であった。
戦闘で必要となるリソースを天領から供出させる実力を持つ人物。
一説によれば、わんわん帝國宰相であるとの噂もあるが
誰も真相は追求していない。追求よりも先にやるべきことがあるから。

その通信が終わるまでは、勝利の気分だった。
作戦はうまく行った。後は、スゥが親父を持ち帰るだけだ。
普段は交流が無い藩国との連絡手段は今後も役に立つだろうが、
クインテットの役目は終了し、そして藩国の業務に戻る頃合い。

あるとしてもスゥが親父とお見合いをする場所の確保、
庶務や設営といった準備は必要だろうが、スゥ・アンコの騎士のメンバーも
手伝ってくれるだろうし、特に心配はしていなかった。
まぁ、予めその準備もしておくべきであったと反省はしたが。

その気分を打ち破ったのはスゥの報告であった。
クインテット内通信用インカムで、全員に音声連絡がまわる。
「今、強奪後のお見合いについての指示が有ったアル。お見合いの場には全員参加するアルよ。」

        • 耳を疑う。

いや、ちょっとまて。
スゥ・アンコ妖精の朝倉さんの話が片付いたと思ったら、お見合いに参加・・・・コロッケ屋の親父と?
しょ、しょ、小生、熱狂的かつ変質的なまでの異性愛主義者なので、
いえ、確かに愛の形にはいろいろあっても良いと思いますから
そう言った宗教的寛容に関してはなんら異存はないのですが、
ここで親父を奪った日には後ろの中華お団子三つ編み娘に
後ろから刺されるでは済まないことになるような、
いやでもネタとしては面白いし朝倉さんが輝くような笑顔で祝福の言葉を
述べてくれる幻覚が見えるような見えないような


そんなぐるぐるの頭を吹き飛ばす様な叫び声が耳を打った。

「……――幸せはっ、たとえぶん殴ってでも掴み取るアルよ。絶対誰にも譲れないアル。
 悪役上等アルよ、……コロッケ屋の親父、ワタシの愛の威力、覚悟するヨロシ!」

      • インカムでの音量の拡大と狭いコックピット内での叫び声の威力は絶大で
思わず耳を押さえてうめき声を漏らしたが、ぐるぐる状態からの回復するには十分だった。

ああ、そうだ。要は今までの続きじゃないか。応援してやれば良いだけじゃないか。
花嫁の介添え・・・英雄の介添え程ではないが、有る意味もっと建設的だ。
まぁ、見合いの席の場合はなんて言うかは調べないと判らないがそれでいこう。
ああ、そのうち花嫁になるだろうから、もう花嫁の介添えで良いかもしれない。

しかし、お見合いの席に出ることになるとは・・・
連絡直後に比べればだいぶ気は軽くなったが、やはり頭を抱えたくなってきた。
こう、席についてしばらくしたら、ホントに「あとは若いお二人に任せて、年寄りは退散しましょうかね?」
とかできないだろうか。後から「脚立と違うて、俺は年寄りやない!」と言われるかもしれないが、
黒崎なら笑いながら協力してくれるかもしれない。

そして、最後まで脚立は一つの事実に気づけなかった。
スゥ・アンコ妖精の朝倉について、そして、お見合い会場突撃前に彼とかわした会話についてを。
それに気がついて、実際に頭を抱えてケントが事故をおこしかけるのはもう少しあとのことである。



スゥ・アンコ妖精はゆく(あるいは 迷い(数秒)と決意。の裏番組その2)

投稿者:朝倉景光@え~藩国

朝倉は、笑っていた。
いやもう。盛大に笑っていた。ちょっと悪役っぽいのは気にしてはいけない。

――それは、一部決意を固め、一部頭を抱えていたその頃の話である。

最近の朝倉と言えば、何かと感情の起伏が激しい。
スゥ・アンコがお見合いに出ると言い出したところから始まって、まずうわーんとか泣き出し。
お見合いに出れなくなったという結果が出て、嬉しいやら悲しいやらの気持ちになり。
彼女が仲間を集め始めてその仲間に入れた時は、歓喜で床をごろごろ転がって。
そうだ姫が本当に親父を攫ったらどうするんだと、延々と無駄に悩み。
攫ったら攫ったで、うわ楽しいなおいと爆笑し。
で、最終的に、そうだこれから親父とスゥさんのお見合いが待ち受けているんだったと絶望した。
攫う前は、そのあと姫を強奪すりゃいいやなどと思っていたのだが、何かすごく嬉しそうな彼女を見て、これ邪魔したら刺されるなと考えを改めていた。

どうしよう。僕は、応援すべきなのか?
まて、それじゃ後悔が残るんじゃなかろうか。邪魔するか。
いやいや、絶対失敗したらスゥさん泣くよ!(まぁでも立ち上がりは早いとは思う)
いやまて。やっぱりここは…。
いやまて、いやまて、いやまて。まて、違う、いやいいか。

どうにも、前に見た事のあるような悩みをかかえているスゥ・アンコ妖精こと朝倉。
この人、ここまで来ると、悩みから中々抜け出せない。さっき、親父を攫ってからずっとこの調子だった。
「うぅ…人生最大のピンチだ…」
すっごくしょぼい人生である。
そんな時。
「あー、あー、OKアルか?」
突然、クインテット内通信用インカムから、悩みの元凶もといスゥの声が聴こえた。
「………?」
なんだろう、と耳を澄ます。スゥ・アンコ妖精にとって、一時的に悩みを吹き飛ばすくらいには、彼女の声は魅力的である。
「今、強奪後のお見合いについての指示が有ったアル」
ふむふむ。
「(っていうか、え、今これからスゥ・アンコ本人がケントを降りて、そのまま親父に告白するんじゃなかったのか)」
とかも思った朝倉君だったが、まぁどうせ僕らには関係無いけどなっ!と、捻くれた結論に戻した、次の瞬間。
「お見合いの場には全員参加するアルよ」

………耳を、疑う。
妄想とか悩みとかも一瞬でストップした。

(黒崎克哉 画)

“あ、まじですか?”

もう、最後に、
「……――幸せはっ、たとえぶん殴ってでも掴み取るアルよ。絶対誰にも譲れないアル。
 悪役上等アルよ、……コロッケ屋の親父、ワタシの愛の威力、覚悟するヨロシ!」
とか大声で叫んでるのは聞こえていない。いや最早どうでもいい。
通信が切れたのを確認して、ぽつりとつぶやく。

ということは、その。
僕も、お見合い会場に行けるわけで。
いや、全然さっぱり親父目当てではないのだけれど。体張ってネタになってくれそうな脚立さんはさておき。
あ、いや、うん、そうか、僕もある意味親父狙いかな。
攫う、以外にも、会話が出来るんだったら豊富に選択肢が…。

“そうだ何とかしてこのお見合いを―――“


朝倉は、さっきのクインテット内通信用インカムから、脚立を呼び出した。
「はい? どうかしました?」
「脚立さん、よろしくお願いしますね」
「―――――え」
その後の言葉も聞かずに、通信を切る。脳は既に次の事を考え始めていた。
ふふふ、と笑う。
「何か、あるはず…。姫に刺されないような何かが!」
朝倉はもう、完全に自分の世界へ旅立っている。
「義を見てせざるは勇無きなり! By昔の偉い人」
盛大に笑い出す朝倉。
それは多分、使い方間違ってると思うよ、と突っ込むものは残念ながらいなかった。



ヤガミ妖精Toヤガミ2252妖精(あるいは、迷い(数秒)と決意。の裏番組3)

投稿者:脚立@愛鳴藩国

黒崎は驚いていた。

想像していたよりも、自分が遙かに冷静だということに。

I=Dのコパイロットをしながら、自己観察をした上に驚くだけの余裕があるというのは
この黒崎という優男、もしかするとものすごく大物なのかもしれない。

I=Dのコパイロットとは、かなり忙しい職業である。開発初期に比べればAI制御により、
格段に楽になったとはいえ、必要な作業は多岐にわたり、息をつく暇もないのが普通だ。
もちろん、わんわん帝國製のケントもその類に漏れない。
もしかすると白兵を好む分だけ共和国製のI=Dの場合よりも忙しいかもしれない。

が、今日は少し勝手が違って火気管制席に座る黒崎は、ほとんど作業をする必要が無かった。
隣に座る少女のためで有れば、全力攻撃も辞さないつもりだったが、機銃すら撃つ必要が無かった。
お見合い会場にはトレンチコートの影すらなく、有る意味平和的にコロッケ親父の強奪が成功したからだ。

後方警戒や追跡者に対する偽装、複数の逃走経路の取捨選択等の作業もタンクデサントをしている
朝倉と双樹、パイロットの脚立が分担して片付けていった。
そうしてできたちょっとした空隙に、自分が落ち着いていることに気づき、その事実に酷く驚いていた。

お見合い会場で、ヤガミを見かけたりしたら、ヤガミ妖精の自分はぐるぐるしたあげくに
一人で突っ込んでしまったりするのではないか、そう思っていた。
だが、お見合いをするヤガミを見かけてもそんなことは無かった。
それどころか祝福することすらできた。何故だろうか、自分でも不思議に思った。
そして、いつからこう思えるようになったのだろうかと考えてみた。

始まりは、グリーンジャケット同盟からもたらされた情報の一つだった。
-お見合い参加者に「嫉妬深い系の眼鏡」の名がある。
-阻止するための部隊「OMEGA隊」もエントリーされている。
その情報を聞いたときに、黒崎は全てを放り捨てて、「俺もOMEGA隊にいれてくれ。」
と叫びながら走り出しそうになった。

動きかけた黒崎の目に浮かんだのは、小笠原で会ったヤガミ2252の寂しそうな顔だった。
その寂しそうな表情に胸の深いところが痛んだが、同時に冷静さも運んできた。
「あいつはヘタレでよぅ倒れよるけど、そんなことする奴や無い。」
理由はなくとも、なぜかそう信じることもできた。
そして、そう疑った自分を恥じるかのように、スゥのクインテットとして怒濤の勢いで働き始めた。
双樹を誘い、脚立と連絡をとり、朝倉を引き込んだ。
そして、コロッケ親父の強奪に関してほぼ完璧な準備を整えた。

準備をおえて何もしないで居ると恐怖がわき上がってきた。
「お見合いにでる嫉妬深い系の眼鏡はヤガミ2252なのか、そうでないのか。」
そして必死に恐怖を押さえ込もうとしているときに、ふと自分が以前とは違ってしまっていることに気がついた。

今まで、具体的には小笠原リゾートへ行く前であれば、その嫉妬深い系の眼鏡が「ヤガミ」かどうかを
悩んでいたであろうこと。そして今は「ヤガミ2252」かどうかを悩んでいることに。
その嫉妬深い系の眼鏡が「ヤガミ」で有っても「ヤガミ2252」でなければ、
誰とお見合いをしようと関係ない、それどころか「幸せになれたらええな」とまで思っていることに気がついた。

そうすると、わき上がる恐怖はずいぶんと和らいだ。
「ああ、俺だけやのうて、ヤガミ2252もこんな思いしとるんかもしれん。」
そう思うと、信じられなかった自分が少し恥ずかしくなった。

お見合い会場から退却する際に見かけた眼鏡はヤガミ2252では無かった。
ケントの後方モニターで見る限り、外見は似ている気がしたが「ヤガミ2252ちゃう。違うヤガミや。」そう感じた。
それに気付いたとき、その隣に立っていた美しい女性(後から確認したところ土場藩国の松井という方らしい)を、
「幸せになりや、そっから幸せにしたりや。」と素直に祝福することができた。

そこまで考えたとき、自分がヤガミ妖精から、ヤガミ2252妖精になっていることに気付いた。
それを素直に認めるのはなんだか気恥ずかしく思ったが、すこしうれしくもあった。
そして、認めると同時に不安がわき出してきた。
「ほんまに俺でいいんかな、迷惑やないやろか」と、それにそう思ってるのは自分だけで、
ヤガミ2252は何とも思ってないかもしれない。そう思い始めるとどうしようもなかった。

そして、その不安を吹き飛ばしたはスゥの叫び声であった。

「……――幸せはっ、たとえぶん殴ってでも掴み取るアルよ。絶対誰にも譲れないアル。
 悪役上等アルよ、……コロッケ屋の親父、ワタシの愛の威力、覚悟するヨロシ!」

(黒崎克哉 画)

なんだか自分に対して言われた様で、急に恥ずかしくなって耳を押さえる振りをして下を向いた。
今、顔を上げるとスゥと脚立に顔を赤くしているのがばれてしまう。そう思うと余計血が上った。
そう思いながらも不思議と笑顔が浮かんできた。こうなったら、ヤガミ妖精からヤガミ2252妖精になってやる。
「あいつが嫌がろうとそんなんしらん。無理矢理振り向かせるまでや。」と

そして、不意に気付いた。隣でコロッケ袋を片手にコックピットの天井を見上げる少女を手伝っているつもりで、
実際に自分が救われていたのではないかと。

本人はどう思ってるかは判らないが、背中を押されたは確かだ。そして、この少女のおかげで少し素直にそして少し幸せになれた。
ならば、次はこの少女が幸せになる番だ。幸運なことにそのための手伝いができる場所にいる。
最後は、スゥ自身が何とかしないといけないかもしれない、しかし俺たちができることも多いはずだ。
ならば、できることは全部やってやろう。そう、心に決めると顔をあげることにした。

そして、丁度横を向いたスゥに「黒崎さん、何でそんなに耳まで真っ赤アルか?何か悪いモノ食べたアルか?」と突っ込まれるのは
その数秒後の話である。



悲しみのドリル妖精(あるいは、迷い(数秒)と決意。の裏番組4)

投稿者:朝倉景光@え~藩国

双樹は泣いていた。

一部決意を固めて、一部頭を抱え、一部歓喜で打ち震え、一部ヤガミに思念を飛ばそうとしていた、そのころの話である。


スゥ・アンコ率いるこのクインテット、そもそもにして変人しかいない。
何かもう、みんなしておかしかった。考え方が。というか頭が。
いや、まぁ、ギリギリでヤガミ妖精の黒崎と、スゥ・アンコ妖精というよりも爺やと呼ばれてそうな家臣っぽい脚立は、マシな方とも言える。本当にギリギリで。
中華娘のスゥ、それの妖精と自称する朝倉、あと、今回の主人公の双樹真については、言い訳のしようもないくらい変人だった。
そんなクインテットである。
全員を登場させると、こってり煮込みすぎたドロドロゲテモノのスープになってしまうので、今回は双樹という変人さんにスポットをあてて、話を進める事にしたい。でもごめん。こってりならない自信はないです。ええ。


一人の男が、ドリルを愛でていた。解説を省いてもいいんじゃないかと思うほど、そんな事をしているのは当然ながら双樹である。
朝倉がスゥ・アンコ妖精、黒崎がヤガミ妖精なら、双樹はドリル妖精だろう。
とりあえず何でも妖精ってつけとけばOKなんだよと考えられているこのクインテットでは、双樹がドリル妖精だという事は、既に受け入れられていた。というか、変人ばかりなので拒絶も何もない。みんな、人の事が言えない立場なのである。
「物理法則や摩擦等を軽く打ち貫き、あらゆる物に風穴を開ける信念の錐……さすが、やっぱり素晴らしいなあドリル…」
ケントの中から回ってくる、後方警戒や追跡者に対する偽装、複数の逃走経路の取捨選択等の作業、その他諸々のタスクを片付けつつ、双樹はドリルを眺めていた。
「ドリルかぁ…。ドリルいいですよねー…。ドリルこそ、真の武器ですよ…」
誰に話しかけてるんだ、誰に。
完全にどこかに旅立ってしまっている割に、手早く作業をこなしているあたり、この人すごい人なのかもしれない。
と、そんな時である。
「今、強奪後のお見合いについての指示が有ったアル。お見合いの場には全員参加するアルよ。」
唐突に、そんな声が聞こえてきて、見れば朝倉が、悩み→停止→歓喜という意味不明な一連の動きをしているのが見えた。よくわからない。
「…みんな、色々あるんだな…」
とりあえず、自分にはあまり関係の無い事のような。とか、そんな事を思っていた。
スゥと朝倉は、見ていてそれなりに面白い。勿論、本人では無いから言える話だが。
「ま、お見合い上手くいくのなら、それはそれで――――」
言いかけて、朝倉がすごい睨んできたので、押し黙る。
「(……みんな、本当に色々あるんだな…)」
まさに、対岸の火事である。
お見合いに付いて行っても、勿論親父を狙うつもりもなく、脚立と黒崎と暖かく見守ろうと、そんな事を考えていた。
「……――幸せはっ、たとえぶん殴ってでも掴み取るアルよ。絶対誰にも譲れないアル。
 悪役上等アルよ、……コロッケ屋の親父、ワタシの愛の威力、覚悟するヨロシ!」
スゥが何やら叫んでいるが、まぁやっぱり対岸の火事なわけで。
ここは、暖かく見守るのが大人の振舞い方というか、そういうものだろうな、と思いつつ。

――――――――そして、唐突に、乗っていたケントの肩から、前方に勢いよく振り落とされた。

「うわあっ!?」
肩から落ちて、受身も取れずに地面に転がされる。
朝倉はとっさに魔法を使ったらしく、ふわりと舞い降りていた。
「な、なんですかいきなり!」
抗議しようとして振り返ってみて、唖然とした。
ケントが、えーと、その、――――――こけている。
「………え?」
『だ、大丈夫ですか!? すいません、ちょ、ちょっとぼーっとしてました』
通信で、少し慌て気味の脚立の声が聞こえてきた。
「ぼーっとしてたって脚立さん…。それに、いざとなったら黒崎さんも姿勢制御の権限くらいあるのに…黒崎さんは何を…」
『黒崎さんも、その』
「………?」
『こ、こっちでも色々あったんですよね』
「……まぁ、分かりました。とりあえず、ケントを立ててくださいよ」
『あ、はい。了解っと』
ケントが、おもむろに立ち上がる。
「……………」
そして、立ち上がったのを見て、双樹はさらに唖然とした。
『どうかしました?』
「……聞いてもいいですか?」
『ええ、どうぞ』
「ドリル、そちらで外しましたか?」
『………? そんな記録は無いですね』
「えーっと、こちらの見間違えじゃなかったら…」
『はい』
「ドリルが、地面に転がってます」
『…………え』
ケントは、中々面白い状況になっていた。
腕が変な方向へ曲がっており、ドリルは……ありていに言うと、まぁ、腕の先と一緒に地面に転がっている。どう見ても、本体と繋がってなかった。
色んな意味で、倒れそうになる双樹。
『ケ、ケントは装甲厚いって聞いてたんですが…』
「そういう問題ではなく、腕を捻って、重力でそのまま…。関節に強いも弱いも無いですよ」
『な、直せます?』
「直すのは無理ですが、応急処置程度なら大丈夫そうです」
『良かった…』
「ええ、とても良かったです」
『…ええっと、あの、ドリル妖精さん…大丈夫ですか?』

「………………………ドリルが!ドリルがああああ!!!!」

(黒崎克哉 画)

それが本音なのである。
双樹曰く、男のロマンを搭載したその装備。
“装備:ドリル”は、最後の最後にして儚く散っていった。ドリル妖精の涙とともに。
お見合いは完全に対岸の火事だったが、それはそれ、引き起こされる問題についてまでは責任が持てないという事である。
とりあえず、ドリルよ。Rest in peace。





内戦勃発?

投稿者:双樹真@レン連ルパソ隊


椅子の背を抱えてぎっこんぎっこん漕ぎながら黒崎が力説している。

「やっぱり、せっかくのお見合い権GETなんやし、邪魔はアカンと思うんや」

それに双樹はがちゃがちゃと機械を弄る手を止めずに振り返った。

「確かに。せっかくの強奪成功ですから」

手を止める。

「そりゃお持ち帰りさせてあげたいですよねー」

「せやろ?」

身を乗り出す黒崎。

「はい」

「ただなぁ…」

天を仰ぐ黒崎。

「?」

「あの人がおるから…」

双樹の脳裏に浮かぶ爽やかスマイルな魔法使いの姿。
スゥアンコ妖精のあの人である。
天を仰ぐ双樹。

「あぁ…あの人ですか…そうか。あの人なら…」

絶対領域を展開し涙を流しながら進軍していったあの姿を思い出す。

―やりかねねぇ

二人の脳裏に同じ解答が浮かぶ。

見つめ合う二人。

どちらとも無くフッと笑い、手を握り合う。

ここに【対朝倉景光カウンターユニット】が誕生した。

/*/

「どどっどーりるー♪どーりるーをまわーせー♪」

やっぱり武器は必要ですよね!
とかいいながら上機嫌で何かを組み立てている双樹。
なんとゆーかまぁ、当然の如くというべきか、それはアレであった。

「なぁ真さん…なん、それ?」

一応、わかってはいるが恐る恐る尋ねる黒崎。

「え?Myドリルですよ…もちろん」

事もなげに答える。
まるで一家に1ドリルは当たり前でしょ?とでも言わんばかりに。

「まぁ流石に人の国でドリルを削り出す訳にも行きませんから回転動力以外は私物ですけどね」

ドリル部分をガチャリと外し、細い懐中電灯にも似た機械を黒崎に見せる。

「これ、ドリル以外も回せるんですよー例えばー」

黒崎の鋼鉄ハリセンを借り、機械と繋げる双樹。
低速から高速へと凶悪な回転を始める鋼鉄ハリセン。
恐らく触れればミキサーの如く全てを削り取るであろうそれを笑顔で振り回しながら双樹ははしゃいでいる。

「これなら朝倉さんも一撃で」

「アホかぁ!ミンチになってまうやろぉぉぉぉ!!」

すぱーん

機械を止めて、ハリセンを回収する黒崎。

―ア、アカンこいつも危険や…も一人…せめて常識人を引き込まんと…

周りを見渡す黒崎。

先程倒したケントのリペイントに行く途中なのかとぼとぼと歩く脚立。

「あ!!おーい脚立さーん」

「おや、黒崎先生じゃないですか双樹さんも、小生に何か御用ですか?」

流石というか何と言うかピンク色のフリフリエプロンを翻し爽やかに微笑む脚立。

「あぁ、実はな…」

「良い眼鏡ですよね…」

本題を告げようとする黒崎を遮って双樹が笑顔で手を差し出す。

「え?」

いきなり訳の判らない親愛を向けられて戸惑う脚立。

「御見受けしたところ中々の逸品の」

「ちゃうやろ!!」

すぱーんと小気味の良い音を響かせて崩れ落ちる双樹。
何だか得物が鋼鉄ハリセンだったり、妙に血が滴って居るのは気にしちゃいけない。

「いや、せやのうて、朝倉さんの」

ビクゥ!!
脚立の笑顔が固まった。
じりじりと間を開いて行く。

「し…知りません。小生は…なにも…何も知りませんよぉ!!!」

そう叫び走りだす脚立。
ア然とする黒崎。

「えーと…なんやったんやろ…あれ」

「……………」

へんじが ない

「なぁ真さん…」

「……………」

へんじが ない まるでしかばねのようだ

「真さん!?しんさーん!!」

お見合いの時間は迫っていく…。
はたして朝倉景光は動くのか!
対朝倉景光カウンターユニットは動けるのか!
スゥアンコの恋の行方は!!


NEXTステージ
お見合いへ続く


長くなったので2P目はこちら! → GJチームお見合い提出用 2

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