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vコロッケ親父に突撃し隊提出用v

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目的

  • 第一優先事項:コロッケ屋の親父をスゥ・アンコの虜にする。(コロッケ屋親父お持ち帰り計画)
  • 第二優先事項:コロッケ屋の親父とスゥ・アンコの藩国への脱出
  • 第三優先事項:朝倉 景光による、スゥ・アンコとコロッケ屋親父の両名の略奪
  • 第四優先事項:クインテットの生還

基本作戦

見合いを邪魔するのではなく、愛の告白だと護衛隊を説得。
失敗に終われば問答無用の正面突破。
スゥ・アンコ騎士部隊による支援アリ。
中距離での攻撃使用。
コロッケ屋親父に遭遇後はスゥ・アンコ単体でのガチ会話。


能力


  • I=Dケント(AR18)
(4:8:5:2:8:3:13:3:0)

●パイロット
2000398 脚立 102050 は+剣士+パイ+騎士
(1:4:4:-2:0:-3:2:-1:-1)
●コパイ
0100024 スゥ・アンコ 143850(163850) 高位森+猫妖+弓兵+世忍+参 :器+1 幸+2
(1:1:1:6:9:3:9:2:0)
0400111 黒崎克哉 169050 高位森+猫妖+医+名医 :知+1
(0:-2:-1:3:3:4:2:4:-2)

  • 歩兵(AR10)
2100401 朝倉景光 27800 北+魔法+魔法+法 :知+3
(0:-3:-3:1:-2:3:4:11:0)

  • 歩兵2(AR10)
0600157 双樹真 128750 西+パイ+整+名パ+参:幸+2
(-2:-3:-1:1:0:6:7:6:-1)

装甲5
白兵8
近距離不可
中距離10
遠距離12



提出物関連


作戦


  • 対GJ作戦
見合いの邪魔となる為に、GJ部隊勧誘を自国・他国共に積極的に行ってきた。
ポスター作成をして視覚効果も狙った。
騎士部隊を作成してもらった為、そちらの部隊に愛の尊い犠牲になってもらう。
後でお礼はちゃんと言う。

  • 対警備作戦
正門から入ってまっすぐお見合い会場へ向かう。逃げも隠れも寄り道も買い食いもしない。
グリーンジャケットと共に、愛と威厳をまとって威風堂々と進む。
警備隊と接触した場合は、まずは説得を試みる。
 説得の項目は
 1スゥ・アンコによるコロッケ親父愛と惚気話(SS参照)
 2コロッケ親父が目的であって、他のお見合い/警備を邪魔する意図は無い旨を伝える。
 3スゥ・アンコ妖精、朝倉 景光による絶対空間展開(SS参照)
警備隊と交戦することになった場合は、コロッケ親父への最短距離を突破する。
延々と相手に惚気話を聞かせることで、「わかったから、もう行って良いからその惚気話をやめてくれ。」と思わせて平和的に警備部隊を突破する。
グリーンジャケットをまとうも、妨害が目的ではなく「愛」が目的であることを大々的にアピールする。
コロッケ親父の元に、スゥ・アンコを送りつけることを最終目的とする。そのためにはケントの破棄等も作戦案として考える。
I=Dの高いARと外部通信用マイクを利用して、コロッケ親父愛を朗々と謳い上げる。そこで、目を逸らした相手には「愛を恥ずかしがるアナタに、愛を阻む資格は無いアルっ!」と叫んでみせる。

  • 対コロッケ屋親父作戦
コロッケ屋のメニューを全て暗記する。
当然全メニュー制覇する。
値段も覚えておく。
たとえ下手でもコロッケのレシピを覚えておく。
覚えた上に、戦闘ギリギリまでコロッケ作成の練習を繰り返す。
黒オーマが赤を好む、という事で、駄目もとで赤の服を着ていく。
告白者(スゥ・アンコ)以外のメンバーを全て男にする事で、紅一点の魅力を引き出す。
一番好きなのは一番シンプルなコロッケをアピール (純粋に腕にかかりそうだから)
自作コロッケを持っていく。
恋する乙女(?)は無敵だ。

SS、及び絵


全体の流れ

投稿者:脚立@愛鳴藩国

「親父を倒して私も死ぬアル…っ。」

 某日の昼下がりに、るしにゃん王国に響いた叫び声

/*/

羅幻の城を遠景に、そのI=Dは立っていた。わんわん帝國製 I=D A74 ケント。
本来なら群青のボディは、隠蔽という言葉を嘲笑うが如く鮮やかな緑色に
塗り直され、まるで緑色のジャケットを身にまとったようであった。

まるで、何かを予告するかのようにドリルを羅幻の城へと掲げると、
まるで、勝ち戦を終えたI=Dが自国へと凱旋するように、
威風すらまとい、お見合い部隊を守るための警備へ向かって正面突撃を開始した。

/*/

帝國のI=Dたるケントがペイントすらも変更されて羅幻の地に立つまでには、
ちょっとした物語を語る為に、数日をさかのぼる

ニューワールドを巻き込んだお見合いイベントの詳細が、テンダイスで発表されしばらくした頃
森と水の囲まれた美しき国、るしにゃん王国では一人の少女が決意を固めていた。

些かその可愛い外見とは合わないが、心の深いところから浮かび上がってきた決意を確かめるように
「コロッケ親父のコロッケがたべたいアル!!それにはまず突破しないといけないアルよ!!」
と叫ぶと、三つ編みにした桃色の髪を揺らしながら行動を開始した。

「るしにゃんの世界忍者が優秀といっても、一人できることは限られるアル。協力してくれる仲間を集めるアル。」
そう考えたスゥ・アンコは、るしにゃんで、猫参謀で、イラスト支援で培った人脈を辿って仲間を集め始めた。

まず、見つかったのは海法よけ藩国の黒崎克哉だった。
「うちのあおちゃんには幸せになって貰いたいんやけど、あの匿名メガネが気になって仕方あらへんなぁ。
ああ、八神少年もええなぁ。俺のヤガミ2252ほどやないけど。」
そんなことを考えながら、青い髪から出た猫耳をぴこぴこ揺らしながら緑ジャケットに袖を通して居たところをスゥに声を掛けられた。

「黒崎さん、コロッケ屋の親父に会うために手伝って欲しいアルよ。黒にして黒光のバッドに好き言うためなら
ニューワールドだって敵に回すアルよ。」

(黒崎克哉@海法避け藩国 画)

目をぐるぐるさせながら自分を見上げて口走る少女に対して、答えは決まっていたが口にしたのは違う言葉だった。
「自分、そんなにコロッケ屋の親父好きなん?」

その言葉の終わりを待たずして、少女は言い切った。
「ワタシがどれだけあのコロッケ屋の親父を愛しているか・・・・・あの親父だけは、絶対誰にも渡せないアルよ!」
その必死な姿は、背中を叩いた大切な人の手を思い出させた。
「しゃぁないな、こっちに加勢しよか。死のごとく患者を拾うて、詐欺師のように死神をだまくらかす。
海法よけ藩国の戦闘部隊医術藩の実力みせたるわ。」
そうして、スゥの思いを手伝う為に怒濤の様に動き出した。

そして、次にスゥに捕まったのは彼の愛の国、レンジャー連邦の一州をなす双樹真だった。
黒崎と同じく、スゥの必死の説得を受けながら双樹は思っていた。
「ああ、城さんとまともに戦うとか、ミロさんに手を出す不埒の輩を倒すのも良いけど、スゥさん手伝うのも良いなぁ。」
そして手伝う旨を告げた時の喜び様を見て、ちょっとだけ涙ぐみそうになったが、
いつものように、「ああ、またやっちゃったかなぁ。」と後悔をしているふりをして、表面上は完璧に隠し通した。
ただ、その瞳に宿した気概は隠すことは出来なかった。そこには後悔は一毫もなく、必要と有ればこの少女のために
一心不乱に戦って見せようという決意だけが有った。その瞳は、幾万の言葉よりも雄弁に語っていた。
彼の国の偉大なる藩王が謳った「勇気は迷う愛の灯火!」という言葉そのままに、この少女の灯火になって見せよう。と

次に捕まった、いや自ら望んでクインテットへ加わったのは愛鳴藩国の脚立であった。
さらに数日前のNWCにて緑ジャケットを羽織る際に、スゥに言った「よし、スゥさんのコロッケ親父を助ける為に緑ジャケットを羽織ろう。」
という言葉をきっちり履行して見せたのだ。
パイロットにして騎士という中途半端なステータスをカバーするために、藩国にあるI=Dのうち陸戦で一番使えるであろうケントを
藩国の摂政と財務担当、さらにはトレンチコーツ参加者にまで掛け合って持ち出してきたのであった。
「友誼という愛の名の下に、その名の通りコロッケ親父へと到る道への踏み台になりましょうか。」
台詞はかっこうよかったが、はてない国人らしいということで、スーツの上に着せられたぴんくのふりふりエプロンが
それを補ってあまりある程にかっこうよさを台無しにしていた。

ケント持ち出しに際して、愛鳴という国を端的に表す以下の様な会話が「実際に」行われたのは余談である。
 脚立:「お見合いの妨害に、ケントを持って行きたいのですが 許可いただけないでしょうか? 」
 摂政K:「脚立さん、後腐れなくやっておしまいなさい!ぱーっとおっきな花火を揚げていただければなおよし」
 財務担当T:「派手に壊してきてください♪燃料ただだしw」

そして、クインテットの最後の一人に望んで加わったのが、え~藩国の朝倉景光である。

スゥがグリーンジャケットを羽織り、コロッケ親父を目指すことを決めるや否や、
「え?スゥさん(さま?)、今度は妨害で出てるの?あー、コロッケと。なるほどー。
んー…あー、そうだねぇ。うん、混乱に乗じてひとまずそのコロッケ屋の親父は排除しとこうそうしよう。」
と、北国人らしく白皙の美形とは思えない台詞を堂々と口にすると、え~藩国の王犬たるアーサと
つるんで悪戯を考えるのを中断して、クインテットへ参加したのである。

そして、持ちこまれたケントは双樹の手によって群青のボディを鮮やかなグリーンへと塗り替えられ、
ぽちの言葉が刻まれた剣は、ナニワアームズの藩王への敬意を表すが如くドリルへと変えられた。

/*/

羅幻の城での、はずれ(賞味期限切れ)チームとのお見合い部隊/警備部隊との距離が近づき、
硝煙と鉄量による戦いが、繰り広げられるかと思われた刹那、

ケントに用意された外部スピーカーから大音声が響き渡る。

「お見合い部隊の方々、警備部隊の方々、おつかれさまアルね。
ワタシの目的は、コロッケ屋親父こと黒にして黒光のバッドだけアルね。
だから、ブラックさんにも、バロさんにも、善行さんにも、BLさんにも興味はちょっとしかないアルよ!
しかも、ソーニャさんからコロッケ親父狙いは誰もいなかったって聞いてるアルよ。
-15分ほど、スゥ・アンコによるコロッケ親父とコロッケに対する愛が語られる。-
 曰く、あのコロッケは芸術的といって良いバランスが生み出すおいしさアル。
 曰く、誰かとくっついたりしたら、親父を倒して私も死ぬアル
 /*/
 曰く、あのコロッケはワタシの物アル。鋼鉄の胃袋に掛けてたくさん食べるアル。
 曰く、あの筋肉、あのバトルアックス、どれをとっても特級品アル。
 曰く、コロッケ屋の看板娘になった暁にはぜひとも食べに来て欲しいアル。
だから通して欲しいアルよ!」

約15分程、延々と語られる愛の言葉・・・・しかも惚気話、その威力は絶大であった。

(スゥ・アンコ 画)

「なんで、こんな惚気話を聞かされてるんだろう。この間にあの人を他のチームが狙っているかもしれないのに。」
と、警備部隊に思わせるほどであった。
そして、やがて惚気話をやめてくれるならコロッケ親父を渡そう、誰も困らないし、それが良い
そう思わせる程であった。


細かい状況説明。とりあえず出会いから。

投稿者:スゥ・アンコ@るしにゃん

スゥ・アンコ、という生き物は、基本、スケールの大きなものが好きだった。
それは無機物とか、有機物とか、そんなくくりではなく、無差別に色々好きだった。

出会いは、E90の商店街ダンジョンの救出劇。
いつものように、基本、応援とか参謀とか支援とか、本人の性格に反して裏方の女だったアンコは、いつも通り、声をはりあげていた。
声の大きさだけは自信がある。ついでにいえば、声の通りも良い方だ。…裏をかえせば煩い、ということにも繋がるのだが。

…まあ、それは兎も角として。

運命の瞬間は、その時にやってきた。


元々、美味いものに目がない生き物であるからして、当然、そのコロッケ屋は知ってはいたし、
事実、救出劇のイベントの際、まったく何の足しにもならないというのに
コロッケを配る様をイラスト化して投下するという、よくわからない事までやっていた。
そのイラストは、使いまわし用として、お見合いページにこっそり貼り付ける再利用をやらかしたのは置いておくとして。

元々、中華食材ばかりを好んだものの、このコロッケは別格だと、特別なものなのだと。
そう思っていたうえに――、親父の、店で客として接する、その時以外の姿を、中継されるという形で初めて見る事が出来た。

…ただの客。である筈の遭難者を助けに、彼は向かったのだ。
あの難攻不落と名高いダンジョンへと。
理由は…感想を聞いていない、だなんて、たったそれだけの事だった。

胸がキュンとなった。

この男。スケールでっかい…!
その上、コロッケ作りが美味しい、だなんて、犯罪者かと。萌え殺す気かと。何としてもこの男と親しい関係になりたい、と。
なんか、大部分がコロッケの美味さが理由の気もしない事もないが、恋なんてどんなキッカケだって構わないじゃないかそんなの。
アンコが一人の男に桃色片思い風になるには、そう時間はかからなかった。
多分親父趣味もあるんだろう。事実、自国のS43にしょっちゅうときめいているような奴である。
――ついでにいえば、歳もそこそこなのだから、然程抵抗がないのもあるのだろう。

けれど。
客と店員、という関係以上の関係になれるチャンスなどある筈、常連客となった事以外は特に大きな動きもなく、月日は流れていく。



黒とのお見合い、という告知が出、それにエントリーしたのはそれから少し後の事。
はっきりいって、ただのお祭り好き、目立ちたかった、だなんて理由だけのアンコが、中間発表でのお見合いの相手一覧を見て悲鳴をあげる事になるとは――
毎日毎日、コロッケを購入しては、親父との数少ない会話にほんわりと微笑みを浮かべる彼女には、………まだ、わからない事。


愛情の度合い。

投稿者:スゥ・アンコ@るしにゃん

わかってたけど。
もう99%わかってたけど。落選した。

お見合いの最終結果が発表され、その告知を見ながら、本当に少し。あえて具体的な数字を言うなら数秒ほど止まっていた。
受かる自信なんて無かった。
他の人は真面目に愛を語っているし、皆はそんな真剣な人を応援するだろう。
こんな存在自体がネタというか、ネタの卵から生まれてきたような、ただの変態まがいを人間代表として出すような汚点は、まずやらないだろうとは思う。
けれども、やっぱりショックだった。ちょっとだけ。
ついでに、自国の南無がランダム枠で入っていたのもかなりの影響があった。
アイツはまあ、見合いが終わったらシメておくから良いとして。

…そのショックが。悲しみが。
嫉妬の炎に狂うまでの時間も、数秒の間だけだった。

(スゥ・アンコ 画)


普段、ものぐさだの何だのと自国でも有名な彼女が、ありえない程に活発的に動いた。
涙を浮かべながら緑のジャケットに身を包み、S43、更夜、などの自国のえげつない数値をたたき出す魔法使い二人を懐柔。
それのみに留まる事はなく、外へと飛び出して、GJ部隊の勧誘まで始めてしまった。

具体的な勧誘内容については、別に記述するので読んでもらうとして。

勧誘だけならまだいい。
勢いにのせてポスターまで作り上げてしまった。

(スゥ・アンコ 画)

GJ同盟に掲げられたそれを見て――嫉妬に狂った己の姿を見ながら、ちょっとばかり物悲しい気持ちになったのはさておき。

何としても自分の気持ちを親父に伝えるのだと。
その為には打算的な事も必要だと。
…基本的に性格最悪な少女は、そう思い、作戦を考える。
とりあえずお店のコロッケは知ってて当然だと、メニューも値段も味すらも記憶しようとお店へと向かった。

(スゥ・アンコ 画)

そしてその店頭に立ち、必死にメモを取り始める怪しい客が出来上がった。

ペンの先にパンダがついた、無駄に可愛らしいペンとナルト型のメモ帖を手にブツブツやっている女が、
ふ、と何かに気づいてそのペンを止める。
眉間に眉を寄せ、何処か必死でぐるぐるだったその表情が――、和らぐ。そして、ぷ、と思わず噴出した。

店頭の親父が訝しげな顔で此方を見る。
その表情がまた渋くて、此方の笑みはより深まって。

「何でもないアルッ。親父さんッ、コロッケ、いつも通り、たっくさんくださいアルっ!」

弾むような声はいつも通り。
とりあえず嫉妬の仮面は外れたようで、そこには普段の屈託がない――、というか、深く何も考えていない女の笑顔がある。
注文どおりの品を受け取り、早速道々つまみ食いをしながら商店街を歩きながら、先ほどまでのぐるぐるしていた自分を振り返り、改めて笑った。

メニューの種類も。値段も。その味も。

そんなもの。とうの昔にすっかり暗記できてしまっているというのに。
どれだけ頻繁にこの店に通ったか。どれだけの量を食べていると思っているのか。
そんな事も嫉妬の炎に焼かれて忘れてしまっていた自分に笑いが止まらない。

さくり。

カラッと揚がった衣が、齧り付くと良い音を立てる。
中はさくさく。中はほくほくふわふわ。
至福の瞬間に頬は緩みっぱなし。

アンコは思いなおした。
…愛情の度合いで自分が負ける訳がないのだから、何も焦る必要なんてないじゃないかと。
嫉妬をする必要もなく、ただぶつかればいいのだ。小難しい作戦を考えるなんて自分らしくない。

自意識過剰とも思えるその想いは、けれど確実な力となって。…商店街を行く足取りは酷く軽かった。

(スゥ・アンコ 画)

――とりあえずは、正面突破の為の協力してくれる仲間集めかな。
口の中、いっぱいに広がるジャガイモとお肉、衣と、そして調味料の絶妙なバランスに幸せを感じながら、
また、アンコは動き出す。


あしきゆめに囚われたスゥ・アンコ

投稿者:S43

るしにゃん王国は、星見司の塔が出来て以来、海法よけ藩国と長らく聯合を継続している。
その海法よけ藩国が開発し、(I=D工場をケチった為に)少数配備しかされなかった強力な魔道兵器”未婚号”というI=Dが存在する。
るしにゃん王国は、罰金で潰れかかった海法よけ藩国を支援するという、もっともらしい口実の元、購入の確約を得て、5機中2機を確保していた。
この未婚号を格納する為に、星見台の下に位置する瀧の裏側に建築された設備がある。

そこで、一人の大魔法使いが嬉々としてペンキを片手に作業をしていた。
男の名はS43…。
いや、今は、この時だけは「お父さんは許しません仮面」と名乗っていた。
どこからどうみてもただのアホである。

「黒オーマとの見合い」
国民の数名が応募し、その内の一人が抽選で出場を枠を得るまでは、国内は静かなものであった。
見合い相手を見て、激昂した人物があった。
なによりも食い物に目のない女スゥ・アンコである。
狙いはコロッケ。
女の動きは早かった。
自ら「嫉妬」と書きなぐったマスクを身に付け、片っ端からマスクを被せて、妨害工作に乗り出したのである。

真っ先に捕まったのがS43である。
スゥ・アンコが事情を説明するのを聞いて、すぐに顔色が変わった。
国を国民を愛するあまり、0.3秒であっさり「あしきゆめ」に囚われたのだ。
「黒との見合いなんて!お父さんは許しません!」
「飛び梅の雷戟を受けたい奴は前に出ろ!」
全くもって、大人げない話である。

次の餌食はジゴロこと更夜であった。
吏族のダンパで知識+5を得ており、S43とならんで詠唱評価が高く、未婚号に乗れば、ACEをも屠る評価値を叩き出す男である。
嫉妬に狂った女は計算は狂っていなかった。
国内最強火力をものの数分で手中に収めたのである。

夕方はいつもぼけーとしている更夜に無理からマスクを被せ、用意してあった声明文を読み上げさせるという手口で既成事実を作り上げたのだ。
まったく、嫉妬(と食い気)に狂った女は恐ろしい。
みんな、気をつけよう。

次なる獲物は、”来須をこよなく愛する女”鷹臣だった。
勧誘をするまでもなく、「私を差し置いて幸せになる奴は許さん!」と盛りあがったように見えた彼女も、スゥ・アンコの巧みな誘導で暴走している事を知る者は少ない。

国内の扇動はこれで十分と、国外に活動の拠点を移し、2個小隊の親衛隊を組織させたスゥ・アンコだったが、状況は彼女の思惑とは大きくずれた形でうごいていくことになる。

…to be continue
http://www35.atwiki.jp/namu/pages/67.html こちらに続きますが、当方の支援SSはここで終了です。)


ケント整備~ドリル愛~

投稿者:双樹真@レンジャー連邦

それは甘美なる鋼の螺旋

物理法則や摩擦等を軽く打ち貫き、あらゆる物に風穴を開ける信念の錐

そう…それはロマンであった

/*/

「ドリルを…つける…?」
ケントの整備計画について説明を受けた双樹は歓喜に打ち震えた。
わんわんの機体をいじれると限界までテンションが上がっていたそこに告げられたドリル装備。

(黒崎克哉@海法避け藩国 画)

双樹のテンションは限界をぶち抜き果てしなく上がり始めていた。

「わかりました…!」

ゆらりと立ち上がり計画書を掴む双樹。
その息は荒く、目は爛々と光り輝いている。
ぶっちゃけ怖い。

「不肖、レン連文族双樹真。微力ながら全力を尽くさせていただきましょう…!!!!」

既に現実ではないどこかを見る目で走り出す双樹。

「さぁ!ドリル!!!ドリルを回せェェェェ!!!!あーっはっはっはっはっ!!!!!!」

遠ざかる双樹真。

―あぁなるほど

その場に居た全員が脳内の双樹真の項目を書き換えた。

―変な人だ。あの人

/*/
こうしてケントは色々と壊れた双樹によって、必要以上に念入りな整備を施されたのだった。


閑話休題:あるパイロットの悩み

投稿者:脚立@愛鳴藩国

プライバシー保護の為、音声は一部変更してあります。

お見合い妨害の準備、I=D訓練中に、脚立が不意に口を開いた。
「黒崎さん、ちょっとだけ困ってるんですが、相談に乗って貰えないですか?」
赤髪にメガネ、スーツにふりふりエプロンという、まるではてない国人とは思えない台詞に黒崎が眉をひそめる。
「む?」
その言葉を、肯定と取ったのか脚立は続けて言った。
「うちのクインテットに、え~藩国の朝倉さんいらっしゃるじゃないですか。スゥ・アンコ妖精の」
自身がヤガミ妖精である黒崎にはそれで十分に伝わったようだ。
「うい」
そう言うと青い髪を揺らしながらうなずいて見せた。
「小生、Ev90で洞窟内を落下し続けてるところを、
 朝倉さん率いるえ~藩国さんとナニワアームズ商藩国さんに助けられたんですよ。
 しかも、え~藩国さんは聯合国なんですよ。」

コパイ席のスゥ・アンコが黒崎と共に絶句する。
「そう言えば、指揮やってたって言ってたアルネ」
それにうなずくと脚立は続けた。
「こう、それでですね。いや、無いでしょうけど、
 朝倉「脚立さん、手伝ってくれますよね?」
 脚立「え?」
 朝倉「もちろん、スゥ(略」
とか言われた場合、どうしようかと悩んでまして・・・・・・・」
真剣に悩む脚立、でもふりふりエプロン。

(黒崎克哉@海法避け藩国 画)


そして追い打ちを掛けるがコパイロット二人
「あはははははは、それおいしいアルよ。おいしすぎるアルネ!」
「自分、それおもろすぎるやろ!!」
そうして、お見合い妨害準備時間は過ぎていく・・・・


閑話休題:めんどくさい人達(あるパイロットの悩み、その後)

投稿者:朝倉景光@え~藩国

「だめだ。もう無理。倒れる。倒れちゃう。お兄さん倒れちゃう!」
そんな事を、涙目でわめくのは、朝倉景光という名の男である。
ちなみに、いつもはこんな可愛らしい事を言うキャラではない。どっちかというと、人を罠に嵌めてくふふとかやってる人物である。
「何言ってんですか。本番でそれは困るんです。どうにかしてください」
そう言って、ぽんぽん、と、朝倉の頭を叩くのは、黒崎克哉という、このクインテットの取り纏め役及び我らのお兄様その人だ。
「あれ。黒崎さん、さっきまで関西弁…でしたよね?」
朝倉からそう質問されて、黒崎はしばらく考えた後、
「…大人の事情ですよ。ほら、こっちの方がお兄様っぽいでしょう?」
と、答えた。
「……………? 確かに、兄貴というよりはお兄様っぽいですが…」
「でしょうでしょう。愛は紳士な態度で申し上げるものですよ、朝倉さん」
「何だかよく分からないですけど、急に紳士になると、下心が会場の女の子に見透かされますよ?」
「いや、別に下心があるわけでは」
「紳士にナンパってのもなかなか…。考えますねぇ」
「…いや、ほんとに違うんですよ?」
「いいんです、男の子は。そういうものなのです」
「だから違うんですってば!」
ちなみに、真相を読者諸賢のみにお話すると、黒崎はただ単に、関西弁は目立つかなぁなどと思っただけである。
女の子ばかりのお見合い会場に行った経験があって、さらに自分の背が高かったので、妙な恥ずかしさから、これ以上目立ちたくないと思ったという、本当にそれだけだった。いやまぁ、周りの人々が変な目で二人の方を見ているところからして、明らかな失敗に終わったが。
「と、とにかく! うちの姫にもっと入れ知恵しないと。私達は、あの人の告白を成功させるために、ここにいるんですから。何か愛の言葉でも教えてあげましょうよ」
「え。僕はあの人に話しかけるなんて無理ですよ?」
「そんな事言ってても始まらないでしょう」
「無理なものは無理です! 僕は彼女の隠れファンなんですよ!?」
「いや、そこは、ほら。隠れが表に出る場面が出てきたっていうか」
「話したら絶対心臓が口から飛び出ますもん!」
「…そこまで?」
「え、ていうか、あの人と話したら、普通は心臓、飛び出るでしょう?」
「出ませんね。とりあえず私は」
「出ないんですか?」
「ええ」
「うっそだぁ…」
「(…………ダメだこの人)」
お見合いと全然関係無い場面で、さらに全然関係無い愛…というか恋…?というか憧れ…というか妙な崇拝心が働いているが、まぁ本当に全然関係無いので省くとして。


さておき。
二人は現在、物陰に隠れていたりする。正確に言うと、朝倉が物陰に隠れていて、それを黒崎が呆れて見下ろすという構図になっている。
そして、その二人の視線の先には…
「お見合い…負けたアル…」
(多分、偽の)中華系で(ある一部の)アイドル、るしにゃんのスゥ・アンコがいた。
何やらがっくりと膝をついて、落ち込んでいる。
「…………あ、まぁでも、コロッケ親父はどうせ私が頂くアルよ!」
そして、一瞬で回復した。

(スゥ・アンコ 画)

さすが、(有り余ってちょっと変な方向にいきもする)無類の明るさと、(妙な)自信が冴え渡る中華娘である。
「そう、これは恋アル! 毎朝、親父からコロッケを作って貰うアルよ!」
食欲と恋と味噌汁を作るお母さんの図が混ざり合った妄想はいいとして、いたってこの娘、コロッケ屋の親父に対しては真面目であった。
食の話題を抜くと、やれ「親父様素敵アル…」、やれ「あの手にはきっと愛が詰まっているアル…」などと、これは誰だ本当にスゥさんなのかと言われかねない発言多数である。

恋は乙女を変えた。
そして、愛は人を動かす。

「え、スゥさん本気なの!?」
「コロッケしか目がいってないと思ってたのに! そんな馬鹿な!」
「コロッケ屋の親父もこれはびっくりだ! まさかアンコさんが!」
「どうしよう、コロッケ親父にスゥさんがとられるー!」

…一部、酷い言われようなのは気にしない方向でいきたい。
まぁ、ただし。ただし、こういう事を言った、多くの人が、彼女の味方をした。
彼らは、色々言いつつも彼女の味方であったのである。
スゥ・アンコ本人も愛に燃えていたが、こちらも愛と言えるだろう。…うん、多分。ぎりぎりで。変種かもしれないけど。


さらにさておき。
「姫。準備は万端ですか?」
物陰に隠れてた二人は、心臓飛び出す云々、下心が透けて見える云々、散々言いあった結果。
結局、黒崎が話しかけた。
「万端アル! 向かう先に敵なし!」
スゥは、眩しいまでの明るい笑顔で答える。
すると、黒崎の後ろに隠れていた朝倉が、顔を出して、
「うあ……」
ふらふらと、眩暈をしたかのように、物陰に戻っていく。
「(可愛い可愛い可愛い。だめだ。死ぬ。たすけてー!)」
朝倉が物陰でぱたりと倒れてしまったのを見て、黒崎は、まぁ、うん、もう放っとこう、めんどくさいし、と諦める事にした。
「あれは何アルか?」
「端的に言えば、病気ですよ、病気。…それで、告白の言葉とか考えてるんでしょうね?」
黒崎にそう言われて、スゥは固まった。きょとんとしている。
「…忘れてたアル!」
「(じゃあ、どこらへんが準備万端なんだろう…)」
「今から考えるアル!」
「おお。頑張ってくださいよ。ここが決め手ですからね」
「…うーん、やっぱり思いつかないアル!」
「諦めるの早いから! 早すぎるから!」
「そ、そう言われても困るアルよ…」
「えーと…じゃあ、そうですね…自分らしく、『親父のコロッケが食べたいです!』なんてのは…?」
「そんな食欲に任せた告白はダメアル」
あんたが言うのか、とか言ってはいけない。
恋は乙女を変えたのである。うん。
「じゃあ、ストレートに、『好きです、結婚してください』っていうのは―――――って、アンコさん?」
言葉の途中でスゥが倒れてるのを見て、不思議そうに首を傾げる黒崎。
「そ、それはさすがに…ちょっと、その、恥ずかしい……アル…」
顔を真っ赤にしたまま、呻く。
「………………………うわぁ、さっきから思ってたんですが、何か、今日は妙に女の子っぽいですね」
――――まぁ、当然というか、勿論、すぐさま立ち上がったスゥによって、鉄拳が振るわれるわけで。
「元々女の子アル」
「そ、そうでしたね!」
「元々乙女アル」
「で、でしたよね!」
「元々純情派の路線アル」
「(それは否定させてもらいたいな…)」
「……いたって純情派アル!」
「で、ですよねー!」
「乙女っぽい告白文を考えるアル!」
「か、考えましょう!」
と、そんな漫才(いたって純情派乙女(自称)は本気)をしていた二人の前に、I=Dの整備を終えた、整備士の双樹真が現れた。
「…あの、告白っていうのは、その場の感情を込めればいいんじゃないんですか? 中学生じゃあるまいし、告白文を考えるなんて、ナンセンスですよ」

「「 そ れ だ 」」

「それが良いアル! 思いをぶつけてみるアル!」
「中々名案ですね!」

まぁ。そう言った双樹は、別に良心とかではなく、この人達めんどくさいなーと思っただけだったが。
それと、言った後で、彼女なら結局『親父のコロッケが食べたいです!』と、食欲に走るんじゃなかろうかと思ったが、気にしないことにした。


さて。
どうでもいいが、物陰に隠れていた朝倉はどうなったかと言うと。
「朝倉さん、いい加減出て行きませんか…」
持ってきたI=Dの最終整備を終えた愛鳴藩国の脚立と一緒に、やっぱりまだ物陰に隠れていたりする。
「…ねぇ、脚立さん」
「はい?」
「僕、思ったんですよ」
「どうかしたんですか?」
「…やっぱり、コロッケ親父に我らがヒロインを渡していいのかなぁと…」
「…………ま、まぁ、個人が何を思うのかは自由ですからね。思った通りに行動すればいいんじゃないでしょうか」
「そ、そうですよね!」
「はい。………多分」
「じゃあ、脚立さんは手伝ってくれるということで」
「―――――――え?」
「もちろん、スゥさんの略奪ですよ!」
「(……予想的中…。ついでに、略奪っていうのは、考えていたのより過激だった!)」
「…ダメですか?」
「いや、その…あの…うん、まぁ…ほら。ね?」
「僕としては、告白が成功したところでコロッケ屋の親父を――-―」
「(うわぁこの人、人の意見まったく聞かないタイプかぁ…)」
「ちょっと脚立さん、聞いてます?」
「き、聞いてます…ええ…」
どうしよう、こういう時って誰の味方すればいいんだろう、と、彼はこの後お見合いが終了するまで悩むことになる。筆者としては、彼の幸せを切に願う限りである。

というわけで、頑張ってくださいね!全力で期待してます!(輝いた瞳で) By私というか筆者というか朝倉の中の人







※愛が一ページに収まらなかった為に、次のページに続きます。


続きは此方からお願いします。



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