NPO法人 エデンプロジェクト

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だれでも歓迎! 編集
ネパール大地震の被災者支援にご協力ください!

募金の送付先
郵便振替でのご送金:
口座名:トクヒ)エデンプロジェクト 口座番号:01750-5-90731
通信欄に必ず「災害募金」とご記入ください。

第二次受付期間:6月1日(月)~8月31日(月)
第二次目標額:100万円
ご入金の確認まで3~4日程度かかる場合がございますので、ご了承ください。

写真:手作り募金箱と趣意書

5月15日現在、以下の事業所に募金箱の設置のご協力をいただいています。(順不同)

1.水彩画教室フェリス 【豊見城市名嘉地96番地】
2.(株)沖縄総研 【那覇市泉崎1-6-1 コーポ神元406】
3.ジャッキーステーキハウス 【那覇市西1-7-3】
4.(株)禅自動車サービス 【島尻郡南風原町津嘉山1162−1】
5.ピッコロモンド 【那覇市首里石嶺町2丁目115−1】
6.アルテ崎山 【那覇市首里崎山町3丁目34】
7.沖縄キリスト教書店 【浦添市港川1-60-6】
8.隠れ家カフェ清ちゃん 【浦添市港川543番地 B-16】
9.レッドロブスター沖縄国際通り店 【那覇市安里2−1−1 カーゴス那覇1F】
10.宇栄原自治会館 【那覇市宇栄原6-12-57】
11.那覇国際高校 【那覇市天久1-29-1】
12.小禄中学校 【那覇市宇栄原2丁目23−1】
13.石嶺食堂 【那覇市首里石嶺町4-346-1】
14.玉城法律事務所 【那覇市寄宮1-24-10】
15.日吉学園 【沖縄市泡瀬2丁目4−1】
16.ライフセンター那覇書店 【那覇市久米2丁目11−18】
17.琉球料理ふみや 【那覇市前島3-17-9】
18.詩音弁当 【浦添市仲間2丁目48−9】
19.沖縄リサイクル運動市民の会 【那覇市首里鳥堀町4-44-1】
20.ブーランジュリー フール 【見城市字宜保138 豊マンションIII 1F】
21.なかもと菓子店 【那覇市松尾2-8-30】
22.そば処たから家 【那覇市具志1-23-14】
23.ベッテルハイムホール 【浦添市前田3-3-5】

お寄せいただいた募金は、Children-BEEPスタッフの生活支援や活動対象であった学校の復興支援の他、被災者の様々な支援のために使われます。

Children-BEEPの代表ディベンドラ・アディカリ氏(Devendra Adhikari)からの最新メールレポート 6月4日(木)

親愛なる皆様へ

皆様にありましてはご健康のうちに過ごされていることと思います。
さて、私たちは震災前の生活に戻ろうと努力をしておりますが、なかなか難しい状況にあります。バラジュー(注:当法人の活動地区)にある約45%の家屋は安全ではありません。ですからこれの家は改築が必要です。さらに新聞の報道によりますと、物価が平均して40%-45%ほど上昇しているとのことです。例えばある日雇い大工の日給は、震災前約1000ルピーでした。しかし、彼らは現在同じ仕事に対して、最低でも1500ルピーの支払いを要求しています。その金額でもなお、余震の影響で人手が不足している状況です。多くの人がいまだにテントでの生活を余儀なくされています。また、報道では村や町の一部地域で土砂崩れの警戒を呼び掛けています。

現在政府や民間企業が村において仮設住宅建設を進めています。カトマンズにおいても、被害が大きい建物の取り壊しが進められています。

私たちは先日集まった寄付金を分配しました。多くの祈りの仲間や家族が私たちの緊急事態に義援金を送ってくださったおかげです。下記の表は義援金の分配のまとめです。

被災グループ・個人 支援者 支援物資詳細 分配額(ルピー)
チソパニ、デウラリ、カトリ、カイデル、シャハルパ、オクレニの各村における計121世帯 IEFS Nepal(NBCBS), SAMDAN, サロジュ・ネウパネ(インド) 米30kg、保存米5kg、油2L、石鹸、豆2kg、塩2kg 229,900
SAMDAN活動現場の被災家族70世帯(カトマンズ) SAMDANとサムダンバプテスト教会 米、ダル豆、水、野菜(食料4日分) 33,000
チソパニ村の22世帯(チャリコット郡) Kirsti Torvik(ノルウェー)と友人たち トタン屋根資材 262,500
スンカニ村の10世帯(ヌワコット郡) NPO法人エデンプロジェクト トタン屋根資材 70,000
Abhiyan Public School(カトマンズ) 同上 トタン屋根資材 35,000
Sacred Heart School(カトマンズ) 同上 トタン屋根資材 35,000
Angel Heart School(カトマンズ) 同上 トタン屋根資材 25,000
SAMDAN活動現場の被災家族40世帯(カトマンズ) 同上 2000Rs/世帯 80,000
SAMDAN関係の被災者 同上 リハビリセンター改装費 251,577
合計 1,021,977

皆さまからの大変多くのご支援に心より感謝します。

CESP(注:SAMDANの児童支援プログラム)の家族と子どもたちの幾人かは、数日分の食糧支援を受けたものの、まだまだ多くのサポートが必要です。教会の会堂内で寝泊りしている人たちが30人います。CESPが支援している児童の内8名の子供たちが現在ホームレス状態です。SAMDANはこの8人を含め計23名の子どもたちに食料や仮設住宅の緊急支援をしたいと思っています。一人につき5千~7千ルピーの支援をするとなると11万5千~16万1千ルピーの予算が必要になります。

(補足説明:SAMDANでは、現在14被災家族が共同で暮らせる「リハビリセンター」の計画をしている。1階建てのパーティーホールを5年契約で賃貸し(すでに地主と契約済み)、内壁やキッチンを作るなど改築を行い、月3000ルピー程度の家賃(一般のアパートの半額以下)で被災家族に提供する。)

現在、CESPとChildren-BEEPは活動を再開しています。私たちはすでにLunar Schoolでの授業を始めており、明日からはAngel Heart Schoolでの授業も再開します。本来のChildren-BEEPのカリキュラムでの授業は行っていませんが、学校側の要請もあり、今は子どもたちが普段の生活に戻れるよう、自立性を養っています。ゲームや歌、環境に関するビデオ、再生紙を利用してハンディクラフト作りなど、子どもたちが一日も早く日常生活に戻れるよう楽しい授業を心がけています。数日内にはこれまでのカリキュラムが再開できると思います。

私たちがこのような形で被災者を支援することができることを心から喜んでいます。さらに、計画しているリハビリセンターが運営できるようになれば、躍り上がるくらい嬉しいことです。神様が道を開いてくださいますように。

SAMDAN 代表
ディベンドラ アディカリ

Children-BEEPの代表ディベンドラ・アディカリ氏(Devendra Adhikari)からのメールレポート 5月22日(金)

親愛なる友へ

本日私はChildren-BEEPが授業をしていたすべての学校へ視察に行ってきました。校舎の周りや教室の中などいろいろ見て回りましたが、どの学校も私が思っていたよりも現状は深刻でした。先日の大きな余震によってそれまで保っていた校舎に大きな被害が出たようです。

Sacred Hearts校の校舎は完全に倒壊していました。現在同校は授業を開始するために小さな茅葺の仮校舎を建設中です。Abiyan校の校舎の一つは小さな亀裂があるだけでその部分を修繕したら使えるそうですが、生徒や保護者は校舎に入ることをたいへん恐れています。Tarun校は約12の教室がある大きな校舎を失いました。Lunar校の校舎は完全に倒壊し、現在茅葺の仮校舎を近くに建設予定です。Angel Hearts校は、Children-BEEPの理事の一人でもあるタルク氏によれば、4つの校舎のうち3つの新しい校舎に亀裂が入っていて立ち入りが禁じられていました。Trilok校の大きい校舎は無事でしたが、Children-BEEPの事務所と同じような小さな建物には亀裂が生じていました。

学校は多くの敷地を失いました。学校側は生徒たちが以前のように元気に学校生活を送れるように、教育の面などで私たちにも協力を求めてきました。私たちもおびえながら生活している生徒たちが以前のような生活を送ることはとても大事なことだと思いますし、環境教育と並行して生徒たちをサポートしていきます。

しかし、現状では学校は授業を行える状態ではありません。ですからChildren-BEEPとしてもいつから本格的な授業が再開できるかわかりません。加えて学校は多くの資金を必要としていますが、Children-BEEPには財政面で学校をサポートできないので、どうかこれらの必要が満たされるようお祈りください。

CESP(SAMDANの児童支援プログラム)の子どもたちの家族の多くはカトマンズでの住まいを失いました。現在ホームレスの生活を送っている状態です。彼らは部屋の家賃を支払わなければなりませんが、その部屋はもうないのです。そして安全な住まいをカトマンズ内に探すのは非常に困難です。彼らの村の住まいもほとんど壊れてしまっています。このような家族にとって、私は安く借りられる共同住宅が早急に必要だと考えています。現在教会の敷地を利用している世帯もありますが、いつまで続くかわかりません。共同住宅を安くレンタルできるなら、今これ以上に生徒たちの家族にとって良いサポートはないと思います。このような状況ですが、みなさんが何かお手伝いいただけることがあったらぜひ知らせてください。

東風平巌氏が今月の26日にネパールに義援金を携えて訪れますが、彼の安全が守られるようにお祈りください。

私は再び実家のある村に帰省する予定です。キルシュティさんと彼女の友達が、私たちの村の壊れた家の天井を修繕するために募金を集めてくださいました。理事長と共に現地に赴き、集めた募金を必要な家族に分配します。村の周辺でたびたび土砂崩れが起こっているようなので、私たちの安全のためにお祈りください。私たちのスタッフのうち、仕事を一部再開した者もいます。しかし私たちのオフィスビルも大きな亀裂が入っていて、とても安全に仕事ができません。ですから今日いくつか拝借したテントを近くに張って、来週月曜日あたり(25日)から仕事を再開できればと考えています。

皆さんのお祈りとご支援と励ましの言葉に心より感謝いたします。皆さんに神様の祝福がありますように。

ディベンドラ

Children-BEEPの代表ディベンドラ・アディカリ氏(Devendra Adhikari)からのメールレポート 5月10日(日)日本時間午後7時35分

サムダンを支援されている皆様へ

地震に対する恐怖は今も頭から離れることはありません。SAMDANのスタッフは(Children-BEEPとCESPの両プログラム共に)Children-BEEPのプロジェクト現場に行って仕事を何とか始めようと努力しました。しかし、余震が突如襲ってくるのです。Children-BEEPの現場事務所のすぐ隣にある5階建ての建物には大きな亀裂が入っています。この補修はかなり困難でしょう。私たちスタッフはみんなこの事務所で働くのを怖がっています。先日、SAMDANの理事会を開き、安全が確認されるまで、SAMDANの活動を停止する決定をしました。Children-BEEPが授業を行っていた学校も、少なくとも来週まで休校の予定です。

SAMDANの事務所は壊れてしまいましたので、安全に実務の仕事をする場所がありません。

SAMDANのスタッフとチームはそれぞれの村で救援活動をすべくその機会を伺っています。幾つかの場所にはすでに救援物資を届けました。その活動は今も続いています。多くの場所では、食料以上に(雨露をしのげる)屋根の確保が緊急に必要です。私たちの村というのは、スンカニ、チサパニ、クタール、アレガウン(ヌワコット郡)などです。政府の支援体制のひどさが私たちの活動の大きな障害になっています。

テントが幾つか配給されましたが、全く十分ではありません。数日もすれば雨季が始まります。雨季になると土砂崩れも心配です。特に東北地方では地震後の二次災害になりかねません。

私の教会では、数家族が寝泊りをしています。彼らの部屋が地震で崩れたからです。新しい部屋を探すのは極めて困難でお金もかかります。もし3~4年くらいの契約で土地を借りて、数家族のための仮設住宅を用意できるなら、彼らのとって大きな助けになるでしょう。教会やSAMDANの理事会でこのことを検討しています。もし皆さんのほうでも、このことのための支援について考えていただけるととても感謝です。

私たちはCESPの子どもたちのための支援も行っています。西ネパールの平野部出身の子どもたち以外は、ほとんどが家を失ってしまいました。彼らにも手を差し伸べていただけると幸いです。

どうぞ、この心が折れそうな状況下にあるネパールのためにお祈りください。

SAMDAN代表
ディベンドラ・アディカリ

Children-BEEPの代表ディベンドラ・アディカリ氏(Devendra Adhikari)からのメールレポート 5月5日(火)日本時間午後8時20分

SAMDANのスタッフの被災状況
① ソナリ・タマン(現場スタッフ)
  • 村の実家は全壊、親戚が2人犠牲になったほか、数名がけがを負った。
② スニータ・ラマ(現場主任)&シャルミラ・ラマ(現場スタッフ)
  • 住居は大きく損壊、直ちに修復が必要、もしくは引越しせざるを得ず。
  • 祖母が軽いけがを負った。
  • 村の実家は全壊したが、家族の中に犠牲者はなし。
③ ラジュ・タマン(リキシャ運転手)
  • 親戚が2人犠牲になったほか、数名がけがを負った。
  • 村の実家は全壊したが、家族の中に犠牲者はなし。
④ ディベンドラ・アディカリ(「SAMDAN」代表)&スンニマ・アディカリ(CESPコーディネーター)
  • カトマンズの現住居が大きく損壊、全面的な修復をするか、引っ越しが必要。
  • 村の実家は全壊したが、家族の中に犠牲者はなし。

SAMDAN理事の被災状況
  • 家族内で犠牲者を出した理事はなし。
  • 理事の村の実家の多くは全半壊した。カトマンズの住居はひびが入った。

SAMDANの事務所
  • 頭の中から恐怖がなかなか拭えない。みんな家の中にいることを恐れている。今日からChildren-BEEPの現場事務所に入ることができた。事務所にはひびが入ったが、何とか使えそうである。天井も一部破損している。(写真は事務所のひびが入っている箇所)
  • SAMDANの事務所は使用不可である。大きなひびが入り、中に入るのは怖い。サムダンのすべてのスタッフが、家族のための仮設住居の支援を求めている。雨露をしのげる屋根のある場所(実家のある村は特に)が特に必要である。

ディベンドラ氏の村
私の村(チャリコット郡チサパニ)には121の家がある。そのうち24の家が全半壊した。(写真は損壊した村の建物)

SAMDANの緊急支援
SAMDANでは現在、幾つかの箇所で被災者支援のための緊急援助を行っている。破壊された規模が大きすぎて全容が掴めない。SAMDANは一時金として11万ルピー(およそ12万円)を拠出した。そのうち1万ルピーをサムダン教会の被災家族に、10万ルピーをチャリコット郡のチサパニ、デウラリ、カイデル、オクレニの各村に支援した。SAMDANはネパール学生ムーブメント(NBCBS)と協力関係にあるが、NBCBSが10万ルピーを支援してくださった。また、サロージュ・ネウパネ氏が2万5千ルピー、バンデビ森林組合が4千ルピーをそれぞれ支援してくださった。一人当たり約1900ルピー相当(約2100円)の支援パッケージを受けることができた。

支援パッケージの中身
米   30kg
チウラ(たたいて平たくした米)  5kg
石鹸  3パック
油   2リットル
豆   2kg
塩   2kg

被災状況はあまりにも広範囲に私たちの目の前に広がっている(よって被災者を外に探しに行く必要はない)。被災したグループや子どもたち、教会、地域を支援したいという思いを持たれた方は、是非手を差し伸べていただきたい。まだまだ多くを必要としている。

ネパール政府の支援策
犠牲者遺族や被災者に対する政府の政策は見るも無残である。すべての支援金は政府のルールにより首相名目の支援基金に入れなければならない。人々が食料や住む所を死ぬような思いで求めているのに、政府は個人やNGOが自由に働くことを許可しないのである。政府には政府の緊急支援物資があるようであるが、それらを被災者に届けるのに15日以上かかるという具合である(もっとも政府はきちんと物資は届いていると言っているが)。
先日、チャリコット郡に支援に行った際、現地の森林組合と共にそのコーディネートをした。最初に政府の許可を得るために自治体を訪ねたが、彼らは支援物資は軍施設に置くように求めた。物資を必要とするところを決めて配給する責任は軍にあるからだという。我々は彼らの言い分を拒否し、我々自身の責任で支援を行った。

Children-BEEP代表・ディベンドラ・アディカリ氏(Devendra Adhikari)からのFacebook メッセージ 4月28日(火)日本時間午後7時

私の友へ、今日皆さまから送られてきたメッセージを読みました。皆さまのメッセージすべてにお返事を差し上げることはできません。家の中にいることはまだまだとても怖いからです。しかし、私や私の職場スタッフ、私の家族のために皆さまが祈ってくださっていること、心配してくださっていることに心から感謝しております。私たちの多くは身体的には安全です。
今日、ここカトマンズには激しい雨と雹が降りました。そのこともありテントの中にいる人たちは大変苦しみにあえいでいます。それに加えて、丘陵地帯の人々は土砂崩れを恐れています。本当に心が折れそうな状況です。
日曜の朝以降、私は両親と連絡が取れていません。彼らが無事であることはわかっていますが、食料や医薬品やテントをもらえたのかどうかわかりません。明日、村へ行って何か手伝いができるか見てこようと思っています。道路が通れる状態であることを期待しています。村へ私の両親を訪問した後で、さらに皆さんにお返事をしようと思います。おそらく、私の村や他の地域に住む困難な状況にある人々を手伝うために、サポートチームを作ることになるかもしれません。まずは、私の村を訪れて状況を確認してから、今後のことについて話をしたいと思います!

以下は原文です。(語句や文法的な間違いを一切訂正していません。)
My friends today I read your inbox message....I am not able to reply all of your message since we are still so afraid to be inside the house. But thank you so much for your prayer and concern for me, my office team and my family. Most of we are phisicaly safe.Today here in Kathmandu is heavy raining and having helstone. People under the tent are suffering a lot from this too.People are also afraid if there would be landslide in hill areas. It is realyy heartbreaking situation...anyway, since sunday morning I am not intouch with my parent. I know they are safe but dont know either they are getting food, medicine, tent etc or not. So Tomarrow I will try to go to my village to see and help them. Hope the road is clear there. I will write you more after my visit to my parents and my village. May be we should organise the support team for needed families in my village and other places in Nepal. I will tray to travel and see the situation, than, we will discuss more in issue!


NPO法人エデンプロジェクト理事長 東風平巌

2015年4月25日ネパール時間午前11時50分ごろ、カトマンズの北西80㎞を震源とするマグニチュード7.8の強い地震がネパールを襲いました。カトマンズは大きな揺れに見舞われ、耐震構造のない古い建物の多くが倒壊しました。建物の下敷きになった人たちの多くが犠牲となり、その数は時間を追うごとに増えてきています。世界遺産でもあったカトマンズ中心部のダルバール広場の寺院も多くが壊滅的な被害を受けました。

NPO法人エデンプロジェクトが2年前から支援している現地NGO「SAMDAN」の環境教育プログラム「ChildrenーBEEP」では4つの小中学校で環境授業を行ってきましたが、それらの学校がどの程度被災したのか、27日現在詳しいことはわかっていません。

Children-BEEPのコーディネーターを務め、2年前の9月に来沖し、各地を回って講演や報告会を行ったディベンドラ・アディカリ氏は、27日午後3時過ぎにメールを寄せ、スタッフが全員無事であることを報告してきました。しかし、彼が住んでいたアパートは倒壊し、彼と彼のお連れ合い、そして2歳になる男の子は屋外での生活を余儀なくされているとのことです。食料や水が不足し、非常に厳しい状況の中にいることを伝えてきてくださいました。

通信手段が極めて限られている中で、電気が使える彼の友人の家からようやく数行の短いメールを送ってきてくれたのです。次のメールがいつになるのかわかりません。

私たちはネパールの都市環境の劣悪さに心を痛め、この環境が少しでも良くなるためのお手伝いをしたいと、2005年に手探りの状態でエデンプロジェクトをスタートさせました。試行錯誤を繰り返しながら少しずつ技術移転をし、ついには現地スタッフにすべてを任せられるようになりました。生ごみたい肥作り、再生紙づくり、それを利用したクラフトづくりなど、その成果は着実に表れ、今では4000人の児童・生徒たちの意識改革に取り組むほど、活動は実を結びつつあったのです。その矢先の今回の災害。メディアを通して流れてくる映像を見て、私たちはただ言葉を失ってしまいます。

日本も2011年3月11日に東日本大震災に見舞われ、地震、津波、原発事故と未曽有の被害を受けました。今なお被災している方々がおられ、復興はいまだに道半ばです。その中で忘れてはならないのは、世界の多くの国々が東北地方をはじめとする被災地の復興に支援の手を差し伸べてくださったことです。経済的に豊かな国ばかりが支援をしたのではありません。あまり知られていませんが、ネパール政府もあの時5000枚の毛布を送り届けてくださったのです。貧しい国からの支援ほど心を打つものはありません。私はネパールを誇りに思いました。

今そのネパールがかつて経験したことがないほどの危機的な状況に置かれています。美しいヒマラヤの国の面影は消え、人懐っこく愛すべきネパール人たちが希望を失っています。Children-BEEPの活動もこのままではその歩みを止めなければなりません。私たちはなんとかして、彼らの笑顔を取り戻したいと考えます。ネパールの人々が再び立ち上がり、復興への長い道のりを着実に歩み始め、やがてこの困難を克服するために、私たちができる支援を行っていきたいと願っています。どうか一人でも多くの人々が志を共にし、ネパール復興のお手伝いをしていただけると幸いです。


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