あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

レンタルルイズ2

あの決闘から数日が過ぎた午後の中庭。
使い魔達の団欒の時。
ギーシュは自分の未熟さを克服するのだと偉そうな態度を改めみかんを含む四人に謝罪した。
心を入れ替えたように日々努力する様は誰の目にも好印象であった。
みかんは相変わらずルイズの言うことを聞かないがオルトロスがみかんの言うことしか聞かないためにルイズは強気な態度を取ることができなくなっていた。
穂波から使い魔の従順性についての講義が役に立っている。
洗脳に近い形で人を好きになることが我慢できなかったみかんは定期的にルーンの効果を初期化しているのだ。
かといって全てを消したりはしない、この力はこの世界で必ず役に立つ。
シエスタや厨房の皆は自分達に当たらなくなったどころかむしろ優しくなったきれいなギーシュを見て貴族に対する考えを改め、みかんを我らの女神と称し食事を与えてくれるために食事には困らなくなったし、ルイズの部屋にはギーシュがお詫びにと送ってくれたベッドもある。
ルイズが癇癪を起したときはギーシュが部屋に泊めてくれる。
シエスタは文字を教えてくれるし図書館にもギーシュの口利きで出入りできるようになった。
正直元の世界に帰れるのもそう遠くなさそうだと安心し始めたみかんを脅かす存在がこんなにも身近にいるなど気づかなくとも仕方がない。
青い髪の少女、雪のように真っ白な肌の彼女はオルトロスとみかんの前に無言でやってきた。
「……」
無言の圧力。
「なぁに?お姉ちゃん?」
冷汗が流れる。
いったい何の用だというのか、悪い予感がしていた。
「あなた…」
「うん」
「メイジ?」
背筋が凍る。
「ちがうよ?わたしはみこだもん」
うまく笑えているだろうか?
どこで疑われたというのか?
「みこって何?」
「かみ様にお祈りする人」
「シスター?」
「そんなかんじかな」
「…魔法は使えないの?」
疑われている。
魔法を使えることを絶対的なステータスだと考えるこの人たちに自分の力は明かせない。
「つかえないよ?」
「…そう」
青い髪の少女はその場を去って行った。
「たすかったのかな?」
なぜ彼女は自分を疑ったのだろうか?
途端、フラッシュバック、ある日の授業風景。
『魔法を三つ足せるようになれば、誰が使った魔法かまで分かるように…』
状況を理解すると同時に焦る。
あの少女は違和感を感じているのだ。
確かにギーシュの魔法が発動していたはずだという違和感。
確かにルイズの契約は成功するはずだったという違和感。
しかし核心に至ってはいない。
「もっとしんちょうにならないとね、おるとろすさん」
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAA」
強すぎる力を持っていると分かればどんな扱いを受けるか分らない。

さらに数日後、早朝。
「ちょっとあんた!!どこ行くのよ!!」
ルイズの部屋から響き渡る絶叫。
「どこって…しょくどうだよ?」
みかんはずっとシエスタのお手伝いをしているので朝早くに部屋を出るのだが、今日はそうはいかなかった。
なぜか部屋の主が自分よりも早く起きていたのだ。
「あんたいつもどっか勝手に行くけどね、今日は絶対に一日中一緒にいなさい!!」
「なにかあるの?」
「今日はアンリエッタ王女がやって来る日なのよ!!」
なるほど、それは重要な日だ。
この国が王女を心酔しているのは図書館で知っていた。
しかし、
「それとわたしがいっしょにいなきゃいけないのって」
鬼のような剣幕が言葉を遮る。
「いいか一緒にいなさい!!いいわね!!」
「う、うん」
勢いに流されえてしまった。
「じゃ、じゃぁ、シエスタお姉ちゃんに今日はおてつだいできないって言ってくるね?」
「早く帰ってきなさいよ!!」
怯えるオルトロスをなだめながらみかんはびくびくと部屋を出た。

厨房にて今日のいきさつを話すと、シエスタが補足をしてくれた。
「ミス・ヴァリエールはアンリエッタ王女ととても仲がいいそうですよ?」
「そうなんだ…」
なるほど、と納得した。
キュルケが使い魔の自慢をしに来たことを思い出す。
使い魔とはステータスであり、なくてはならないもの。
王族であり旧友でもあるアンリエッタ王女が来るからあの剣幕なのか。
今日ぐらいはおとなしく言うことを聞いてあげようと決意した。

その日の夜。
ルイズの部屋にて。
今日はギーシュが部屋に来ている。
新しい杖が完成したからみかんにお披露目に来たのだ。
「どうだい?モンモランシーも褒めてくれたよ」
その杖をよく見る。
前よりも上等に出来上がっていることが分かる。
しかし、単純にそのことを褒めてはいけない。
平民である自分にそんなことが分かってはいけない。
「うん、すごくきれい!!」
「だろう?」
嬉しそうにしゃべるギーシュとは反対にルイズは怒りに堪えていた。
「ちょっと…」
「なんだい?ミス・ヴァリエール?」
「なんであんたが部屋にいんのよ!!」
「なんでって…恩人にお披露目に来たんじゃないか」
「自分の部屋でしなさいよ!!」
「いやぁ、みかんちゃんが今日は部屋から出られないというものでね」
「だったら明日にしなさいよ!!」
「今日見せたかったんだ」
「この…!!」
ルイズは切れそうになりながらも一歩手前で踏みとどまる。
みかんと仲のいいギーシュを邪険に扱えばみかんの気分を悪くしてしまう。
せめてアンリエッタ王女が学院からお帰りになるまではたえるしかない。
「それでもね」
コンコン
ノックの音に振り向くと、そこにはローブを目深に被った人が。
オルトロスがうなり声を上げる。
「誰だい?君は?ミス・ヴァリエール、知り合いかい?」
「知り合いも何も顔が見えなきゃ分からな…」
ローブの下の素顔。
見慣れた、しかし久しく会っていない顔。
気絶するギーシュ。
驚くみかん。
あくびをするオルトロス、そして。
「姫様!!」
ルイズの絶叫。

状況はそれから数分後、ギーシュが復活しアンリエッタが任務をたのんだ直後。
「そんな、姫様!!そんな重大な任務を私たちなんかに!!」
「いいえ、あなただからこそ頼みたいのです。唯一信頼できるあなたに。それに、あなたの使い魔と彼氏さんも」
「彼氏じゃありません!!」
「あらそうなの?」
「アンリエッタ王女」
「何かしら?ミスタ・ギーシュ」
「この命に代えてもその任務必ずや遂行して御覧にいれましょう!!」
「ちょっとあんた!!」
「心強いですわ」
「姫様!!」
「わたしもがんばる!!」
「gyaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」
こうして、3人と一頭の任務は始まった。

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