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異聞零魔郷 ~ Servant of Interstice-1


ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、目の前に現れた存在を見て落胆した。
数度にわたる『サモン・サーヴァント』失敗の末に出てきたものが人間であったからだ。
二年の新学期に行われる春の使い魔召喚で、魔法を使えぬ事を理由に平生より
自分を馬鹿にしている周囲の人間を見返すために、意気軒昴と望んだ結果がコレである。

ルイズは深く溜息をつくと自らが召喚したモノに意識を向けた。
やけにヒラヒラとした派手な服装に見慣れぬ形の帽子(?)を被った金髪の美しい少女。
年の頃は自分と同じか少し上程度だろう。
見た目からしてどこかの貴族を呼び出してしまったのだろうか?
その少女はしきりに周囲を見渡し、続いて空を見上げて何やら頷いている。
全く此方を気にしない様子にルイズは段々腹が立ってきた。

「ちょっと貴女」

ルイズが声をかけて、その少女は初めて此方に気が付いた様だった。
少女は振り向いて 「あら、こんにちは」 と、笑顔で挨拶し──
その瞬間、ルイズの背筋が凍りついた。
視線から感じる恐ろしい程の圧迫感と存在感。
少女の向ける全く人間味の感じられない微笑みを受け、ルイズは一歩も動くことが出来なくなった。
歯の根は合わずカチカチと音を鳴らし、膝はガクガクと震えている。

「あらあら、そんなに震えてどうしたの。何か怖いものでもいるのかしら?」

くすくすと笑いながら自分を見つめる少女に、ルイズは勇気と貴族の矜持を振り絞り
全身の震えを押えつけて言った。

「あんた……何?」

問われた少女は指を一本手前の空間に走らせた。
一体何の真似かと思ったルイズは少女の指先に目をやり驚愕した。
何も無いはずの空間に『裂け目』が現れたのだ。
少女はそこに『腰を下ろし』座ってみせた。

「私は八雲紫。ただの──妖<バケモノ>ですわ」

ルイズはその言葉を聞いていなかった。
『裂け目』の中に覗いた無数の眼と視線が合わさり、あっさりと意識を手放していたのだ。


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