あの作品のキャラがルイズに召喚されました @ ウィキ

UM☆アルティメットメイジ 第1話


UM☆アルティメットメイジ 第1話 【アルティメット召喚第零号】



『起きるのだ・・・ ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ・・・』
「ン・・・」

落ち着いた、それでいてどこか幼びた印象を受ける声に呼ばれ、ルイズはゆっくりと瞳を開いた。

周囲にあったのは、血で彩られたかのような赤一色の光景。
どちらが上でどちらが下なのか、浮いているのか沈んでいるのかさえ分からない虚ろな空間。
意識は覚醒しているのに、夢の続きにいるとしか思えない非現実感がルイズを包む。

『目が覚めたようだね ルイズ』
目の前にいたのは、赤のボディスーツに身を包み、銀色のマスクを被った異形の巨人。不思議と怖さはない。

「あなたは?」
『私の名はUFOマン 君の求めに応じ 異世界より仔の地を訪れた者だ』

私の求め? ルイズが思考を巡らす。
(そうか サモン・サーヴァント・・・ 召喚は成功していたのね
 あの時 激しい爆発が起こった後 何か巨大なモノが降ってきて・・・
 ダメだ 何か・・・ 大事な事が思い出せない)

『落ち着いて聞くのだ ルイズ 
 先の召喚の儀式の際の事故で 君は死んでしまったのだ』
「えっ? ええ!?」

自分は死後の世界に来てしまったのかと驚き、辺りを見回す。
直後、自分と同じように横たわる、二人の少女の姿に気づいた。

「キュルケ・・・! それにタバサも!!
 まさか!? ふたりとも・・・」

『ウム 我ながら実に初歩的な・・・ いや 痛ましい事故だった』

自らの身を襲った突然の不幸に、自然、ルイズの瞳から涙がこぼれ落ちる。
まさか、ゼロの汚名を返上することもなく、自分の魔法で死んでしまうとは
いや、それよりも、そんな茶番に巻き込んでしまった二人に対し、どうやって詫びればいいというのか?

『悲しむ必要はないのだ ルイズ
 私の命を分け与えることで 君たちはもう一度 彼の地に生を受ける事が出来る』

「え? そ それって生き返れるって事」

『私の頼みを引き受けてくれるのなら・・・』

「やるッ! やるわッ!! やるわよッ!!!
 でも 何をすればいいの?」

『ふっふっふ・・・』

巨人の笑い声にあわせ、周囲の世界が大きく揺らめきだした・・・。


「ホラ さっさと起きなさいよヴァリエール!」
「んあっ!」

平手の乾いた音がキーンと耳に響く。
ほほに鋭い痛みを感じながら、ルイズは目を開けた。
目の前にいたのは、小バカにするような表情の赤髪と、無表情の青髪の二人の少女。

「キュ キュ キュルケ!! それにタバサも・・・!」
「ようやく目が覚めたようね まったく 世話を焼かせるんじゃ・・・キャッ!」

意表を突いた熱い抱擁に、キュルケは思わず声を上げる。

「生きてる 生ぎでるうううぅぅ 
 良かったァッ! ゴメン! ごめんねふたりともおぉぉ!!」

「な な なッ!! まッ まだ寝ぼけてんの!? アンタ!?
 もうっ! 何とかしてよ タバサ」

困ったようにタバサを見つめるキュルケ。尤もルイズの左手でガッチリとホールドされ、彼女も身動きが取れない。
相変わらずの無表情ではあるが、どうしていいか分からず、オロオロと辺りを見回している。

「こんな事してる場合じゃ無いって言うのよ! アレを見なさい」
「ふえ?」

涙と鼻水まみれになったルイズの頭を、キュルケがギリギリと回す。
ルイズの眼前に飛び込んで来たのは、先のサモン・サーヴァントの儀式を行っていた広場
――の中央を悠然と闊歩する、巨大な犬の着ぐるみ。
何かの冗談としか思えないやっつけな外見だが、標準的なゴーレムより二回りは大きい。

「・・・なに アレ・・・?」

「誰かさんが呼び出した使い魔じゃないの? さっさとコンタクト・サーヴァントしてきなさいよ
 あんなアホ面だけど 対処しようとした先生たちが次々に返り討ちにあってるんだから」

ゴクリ、ルイズが唾を飲む。
常識でいうならば、コンタクト・サーヴァントの儀式は絶対であり、主人に逆らえる使い魔などいない。
だが、文字通り滝のようなマーキングの雨で周囲を威圧しているあのアホ面に、この世界の常識が通じるであろうか?

「わ 分かった 何とかやってみる まずは・・・」

『ち ょ っ と 待 っ た ー ! !』


聞き覚えのある叫び声を耳にし、三人が振り返る。
そこに居たのは、銀色の仮面を被った浮遊する小人。

「あっ!? その仮面!」「さっきの夢の中で」「出てきた・・・」

同時に飛び出した台詞に、今度はゆっくりと互いを見渡す三人。
先のアレは夢ではなかったというのか? と、いう事は・・・。

『アレは我々の敵 宇宙怪獣だ
 私との決闘の最中 サモン・サーヴァントに巻き込まれ この世界に来てしまったらしい』

「それじゃあ アンタが本当の使い魔・・・
 だ、だったら 早くアイツを倒して! 
 夢の中で会った時ように巨人に変身して・・・」

『残念だが それは出来ない・・・ 
 君たちの肉体を再生するのに パワーを使い果たしてしまったらしい』

「・・・・・・・」

一同の間に重い空気が流れる。
遠くには、絶望の悲鳴を上げるギーシュと、ワルキューレ相手にサカっているアホ犬が見える。

『 そ こ で ! ! ・・・だっ! 』

突如、下腹部から見事な一モ・・・もとい、ステッキ状のモノを伸ばすUFOマン。
ひっ、と三人が後ずさる。

『私と契約するのだ! ルイズ! そして【 合 体 】してアイツを・・・』
「イヤアアアアアアアアアアア!!!!」

半狂乱となって杖を振るうルイズ、強烈な爆風がUFOマンを彼方へとぶっ飛ばす。

『な・・・ ナニをするんだ ルイズ・・・』
「うるさい! バカ!! ヘンタイ!! 可憐な乙女になんてモノを見せるのよ!?」

『分からないのか ルイズ! アイツを倒すためには変身するしかない
 そのためには 私のパワーを受け取った君と 合体 するしかないのだ』

「そ そんな・・・」

『なんでもすると言ったではないか!』

売られていく子牛のような瞳で二人を見つめるルイズ。だが、キュルケもタバサも、俯いて目を合わせようとしない。
かわいそうだけど、一度あなたに殺されかけたみたいだし、ねえ・・・。そんな顔だ。

『さあ! 早くコレを握るんだ!!』
得物をピコピコと上下に揺らしながら、UFOマンが迫る

「うう・・・ わ わ 我が名はルイズ・フランソワーズ・・・」

両目に零れ落ちんばかりの涙をためながら、震える指先をおずおずと伸ばすルイズ。
目をきつく閉じて必死にそれを掴むと、詠唱を完成させ、一気に唇を近づけた。

「・・・この者に祝福を与えッ! 我の使い魔となせ!!」

『 U F O マ ン ! !  イ ッ キ ま ー す ! ! ! ! 』

超人の咆哮とともに、白光するエナジーのほどばしりが勢い良くルイズの全身にブッかかり、体内へと取り込まれていく。
全身がムクムクと膨れ上がり、制服をビリビリと引き裂く。
同時に全身が発光し、ルイズの体が徐々にピンク色のボディスーツに包まれる。
調子に乗ったUFOマンのイイ笑顔が、ささやかな胸元にピタリと収まる。

光が消え去った時、そこに、新たな女超人が爆誕した。


極上の獲物の登場に、咥えていた戦乙女を放り投げ、バカ犬がゆっくりと近づいてくる。

「ちょ ちょっちょっと待って! ここで闘うの!?」
『今更ナニを言っているんだ』
「だって・・・ みんなが見てる」
『大丈夫 これだけサイズが違うと 案外カンタンな変装でも気づかないモノさ』
「そうかしら・・・?」

「ルイズー!! がんばってー!! 学院の未来がかかってるのよー!」
「だから本名で呼ばないでよ~~~~!」

ルイズの抗議を合図に、バカ犬が一気に飛び込む。
反応が遅れ、ルイズはイキナリ押し倒されてしまう。 男子生徒の熱狂が辺りを包む。

「くっ・・・ こ この バカ犬ウゥゥゥ!!」
上になって必死に腰を振ってくるバカ犬の股間を、ルイズが思い切り蹴り上げる。
キャインと一声泣いて、バカ犬が宙を舞う。

「あんたの・・・ アンタのせいで 私は・・・!!」
巨木を根元からズボリと引き抜き、震えるバカ犬向け、ルイズがゆっくりと歩を進める。

「この犬!! バカ犬ッ!! バカ犬がッ!! 人間様をなめんじゃないわよッ!!!!」
ヤケクソになって巨木を鞭のように振るうルイズの姿に、先ほどとは違った歓声が飛ぶ。

『どうしたんだ ルイズ! なんだかスゴイしっくりきてるぞ!?』
「そ そ そんなワケないじゃない!?」

叫びながらも、自身の異常なハマリッぷりに動揺してしまうルイズ。
心の隙を突いて、バカ犬が再び飛び掛かる。

「同じ手をくうか~!!」
腰を落として体当たりを受け止めると、ルイズはサバ折りの要領でバカ犬の腰部を締め上げていく。

『 ル イ ズ ブ リ ー カ ー ッ ! !  死 ね ぇ ! ! 』
「ちょ 勝手に変な技名を っていうか本名を叫ぶなァッ!!」

ハニワ幻人を全滅させかねない勢いのUFOマンにツッコミを入れつつ、ギリギリとバカ犬を締め上げていく。
決着が近い事を知ったのか、ギャラリーが一気に沸き立つ。

いや・・・それにしては妙に男子生徒の歓声が大きい。

「ルイズウウウウウウウ!!!! ポロリ! ポロリ! 破れてるー!!」
「え? えええええええええええ!?」

キュルケの悲鳴を聞き、ルイズが青ざめる。
見ると、全身を覆っていたハズのスーツがストッキングのように破れだし、
そこかしこから、抜けるように白い肌が徐々に露出し始めている。

「ちょ ちょ ちょッ!! どういう事よバカ超人!?」
既に肌色の方が多くなった胸元目掛け、ルイズが叫ぶ。
当のバカ超人は、ピコーン、ピコーンと嫌な音をたてながら点滅していた。

『いかん 時間が無い! このままではタイヘンな事になるぞ』
「大変な事・・・! ・・・キャアッ!?」

形勢逆転を確信したバカ犬の馬鹿力で、ルイズは再び押し倒される。

目を充血させ、荒い息でヨダレを垂らすバカ犬。
最早、ただのヌルヌルしたヒモでしかないスーツ。
FKの時のカベ役のような体勢で固唾を呑んで見守る男子一同。

「こんな・・・ こんな・・・」
『限界だーッ! ルイズ!!』
「ルイズウウウウウ!!!」
「イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

――と、
突如、ルイズの体から生じた閃光が辺りを包む。
一瞬の静寂。

直後、伝説の虚無系統のような爆発が巻き起こり、爆音とドクロ雲が天まで突き抜ける。

見事なイヤボーンであった・・・。


トリステイン魔法学院跡地には、黙々と瓦礫の山を片付ける生徒たちの姿があった。
学院をほぼ丸ごと吹き飛ばすほどのエネルギーと直面しながら、不思議な事に人的被害はほとんど無かった。

「学院長 あの超人は いったい何者だったのでしょうか?」
「ウム・・・」

学院の教師・コルベールが、包帯人間と化した老人に話しかける。
学院長のオールド・オスマンは、先の爆発で重傷を負った数少ない人物だった。
戦いを最も間近で観戦していた為、爆発の直撃を受けてしまったのである。
身を挺して生徒達を守ろうとした翁の悲劇であった。やましい所などこれっぽっちもない。

「間違いあるまい あれは伝説の【イーバルディマン】の末裔じゃ」

「イーヴァルディ・・・マン・・・? あの・・・御伽噺の」

「イーヴァルディの勇者は御伽噺ではない 実在した男の名じゃ」

「まさか」

「その男は 名前以外の一切の素性が不明じゃった・・・
 時にはゴーレムを踏み潰すほどの巨体に変身し 時には大陸を消し飛ばすほどのエネルギーを生み出した
 アルビオンが宙に浮く大陸になったのも 聖地がエルフの手に堕ちたのも
 東方からの茶の輸入ルートが確保されたのも ピッチリしたニーソックスが大量生産できるようになったのも
 全ては奴の仕業と言われておる・・・」

「そんな・・・」

「彼の者が本気で動けば ハルケギニアなどとうの昔に消滅していたじゃろう
 後世の混乱を憚り 時の各国政府は 彼に関する一切の書物を封印することに決めた
 世界各地に残る伝承は 緘口令から漏れた彼の偉業の一部に過ぎんのじゃ・・・」

「・・・・・・」

「じゃが 遥かな時を超え 彼の者の末裔が再びハルケギニアに光臨した!!
 ヤツは【イーヴァルディマン・P】じゃ」

「P・・・? 【ピンク】のPですか?」

「【ぺったん・ぺったん・つるぺったん】のPじゃ」

「・・・・・・」

ああ。

頭をやられていたのか。

聡明なコルベールは、全てを聞かなかった事にした。


『【イーヴァルディマン・P】か・・・ 語呂は悪いが中々の名だ
 そうは思わないか? ルイズ』

「ウルサい! 話しかけんじゃないわよ」
乱暴にスコップを振るい、瓦礫を掻き出すルイズ。

「まあ、アンタにしては良くやったわよ・・・」
トンボで地鳴らししながらキュルケが言う

「上出来・・・」
ネコで土嚢を運びながら、タバサが呟く。

慰めであった。
二人とも、哀れすぎてルイズと目を合わせることすら出来ない。

『まあ これから仲良くやって行こうではないか
 こんな体では 身の回りの世話も薬草集めも出来ないが 幸い護衛には自信がある
 なんといっても 合体 すれば・・・』

「誰がするか!!」

『怒り過ぎは美容に悪いゾ♪ イーヴァルディ・【マンP】』


ドワオォ!!


―と、
折角キレイに整地した広場で、再び小規模な爆発が巻き起こった。



新着情報

取得中です。