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ゼロの天使-00


「―――さよならだ、僕の影・・・僕が選ばなかった道の、最果てに存在者・・・」

 巨大なマナで出来た彗星「デリス・カーラーン」の最深部、4000年に渡り星を支配し続けた巨大な神の機関クルシスはその最高指導者であったハーフエルフの少年の死と共に崩壊しようとしていた。

「・・・ここに・・・俺たちの世界にいても良かったのに・・・・」

 燃える様な炎の剣と凍て付く冷気の様な青い剣を携えた少年、ロイドは哀れむような眼差しで、ゆっくりとミトスに歩み寄った。

「――僕は、僕の世界が欲しかった・・・だから僕は後悔しない。僕は何度でもこの選択をする。」

 消え行くその表情からは、それが彼の本心であったのかロイドには読み取れなかった。

 息を吸い、ロイドは剣をふるった。「・・・馬鹿野郎・・・」




 ・・・そうさ、僕は後悔なんかしていない・・・







 その瞬間、世界は光に包まれた。











トリスティン魔法学園で二年生に進級する試験の一つに「使い魔召還の儀式」がある、メイジとっては生涯のパートナーであり今後の進路にも影響する重要かつ神聖な儀式だ。
 試験と言っても召還魔法自体は誰にでも出来るコモンマジックでありメイジ達は自分の元にどの様な使い魔が訪れるのかと心躍らせていた。

「ギャー!!」

「ほぉ・・最後に来て大物をだしたものですな―ミス・ツェルプストー」

 些か頭が寂しい中年男性が召還された小型の火竜サラマンダーをみて感服の声を上げる

「私の二つ名「微熱」の名に相応しい使い魔ですわ」

 サラマンダーを召還した生徒―キュルケは己が呼び出した使い間を満足げに撫で回しながら自信に満ちた回答をする。

「えーこれで全員ですかなー?」
「いいえ、まだ・・ミス・ヴァリエールが」

 キュルケの目線の先で名前を呼ばれた少女、ミス・ヴァリエール事ルイズが少し戸惑った表情をして前に出てくる。

「昨日あれだけ大見得きったんだからこの子より凄い使い魔を呼べるんでしょうね?」
「と、当然でしょうー」

 言葉では強がっているが四系統どころか基本魔法であるコモンマジックでさえ一度も成功させたことが無い、正直不安でいっぱいだった。

(ここで強力な使い魔を呼べればもう誰も自分の事を「ゼロ」だなんて呼ばなくなる、でも・・もし失敗したら?)

 落第?サモンサーヴァントで?学園史上初?

 最悪の結果が頭を過ぎる中ルイズは杖を振るった。
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ!私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」

 周りからの「はあ?何その呪文ホンキデスカ」的な視線が痛い・・・

(お願い出てきてくれるならヘビでもカエルでも良い、あっでもカエルはやだな、うん昔から嫌いだし後、出来るならツェルプストーのサラマンダーに勝てる奴、ドラゴンとかグリフォンなら大歓迎です)

 ルイズのなかで要求がエスカレートしていく中、呪文が完成し今まで通り周囲に黒煙が立ち上る。
 ただ今までと違いルイズは確かな手ごたえを感じ己の魔法が成功した事を確信した。

(何かな!何かな!他の星から来た魔王とか神の分身の聖女とかもいいなー
 あっでも夢見がちな王様とかやたらいい声の戦闘狂とかは・・・ちょっと引くかも)

 どんどん加速していくルイズの妄想、内容が具体的なのは気のせいだろう・・・

 煙が収まるにつれて姿があらわになる、そこには。

(お、男の子・・?)

 煙の中から現れたのは14歳くらいの金色の髪をした男の子、杖もマントも持っていないので貴族では無い様だ、と言う事は?

「ゼロのルイズが平民を召還したぞー」
「さすがゼロのルイズまさか平民を呼び出すなんて(笑)」
「あら?でも見てあの子、凄く綺麗な顔してる」
「ほんと、良かったわねールイズそんな可愛い子が使い魔になってくれて」

 ルイズは恥ずかしさと怒りで顔を真っ赤にする。

(落ち着け私こんな時こそ優雅に冷静に・・取り合えずコルベール先生に召還のやり直しを・・・って、 出来る訳ないわよねー) 召還に失敗したならいざ知らずこうして使い魔が現れた以上新たな召還を行うにはこの少年を殺さなくてはならない。
 そんなことコルベール先生が許すはずが無いし私もしたくない。

(OK、OK、取り合えず前向きに考えよう、召還は成功したんだ、取り合えず留年は間逃れたしコモンマジックとは言え、一応魔法が成功したのでゼロでは無くなった、召還された男の子もみんながいうように結構綺麗な顔してるし、カエルやネズミが来るよりはマシだろう)

 意を決した私はコントラクトサーヴァントを行おうと気絶している男の子に歩み寄る。

(うん、近くで見るとホント綺麗な顔してる、髪は肩まで有る綺麗な金色で・・・あれ?)

 少年の顔にある違和感にきづいた時、背筋が凍りついた。

「ミ、ミミミミミミミスタ・コルベール!こっこの子」

 コルベールは何事かと思いルイズのそばにより

「何事かね?ミス・ヴァリエーリ、召還のやり直しなら受付・・うっ!」

 ルイズと同じく凍りついた。

 耳が尖ってます、思いっきりエルフです!ええ、ハルケギニア最強種族です!

「エ、エルフだ!」

 少年の正体を理解した他の生徒が騒ぎだす、子供の頃から植えつけられたエルフに対する恐怖は大きい。正直ルイズやコルベールだって出来れば逃げ出したいんです!

「ミ、ミス・ヴァリエール、と取り合えずコントラクトサーヴァントを契約さえ済ませれば行き成り攻撃される事は無いはずです」

「は、ハイ!えーと、我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ……」契約の呪文を唱え唇を合わせた。

 左手に使い魔のルーンが浮かびあがると同時にエルフの少年が目をさました

「・・・ここは?」

「ここはトリスティン魔法学園です」

 コルベール先生が油断なく杖を構えながら私とエルフの間にたつ。

「トリスティン・・・魔法学園?」

 エルフの少年は状況がわからず困惑している、因みに私と先生を除いた生徒たちは皆50メイル位離れた所から様子を伺っている。

「そ、そうよ貴方は私のサモンサーヴァントで召還されたのよ」

 エルフは虚ろな瞳でわたしを見るとそのまま仰向けに倒れ気絶した。

「これは・・・見たことの無いルーンですね」

 コルベール先生がエルフの左手に刻まれたルーンを興味ぶかそうにスケッチする。

「ミス・ヴァルエール、この事は私から学園長に報告します、貴方は次の授業は結構ですからその少年と今後の事についてしっかりと話し合いなさい」

 コルベール先生の言葉を聞きながら私は思った

(これからどうなるんだろう・・・)

 平民だと思っていた少年が実はエルフで自分はそれと契約を交わした・・・
 レビテーションで運ばれて行く少年を見送り、半ば放心状態の私には気絶しているはずの少年が呟いた言葉は聞き取れなかった。


「姉さん・・・」


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