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使い魔は剣士カエル-02


使い魔は剣士カエル 第2話=サイトとカエル=

 ドモ。サイトです。永遠に17歳です(オイオイ)。
 アルヴィーズの食堂を出てすぐ、俺とルイズは声をかけられました。
「ミス・ヴァリエールですね。はじめまして」
 そいつはどこから見ても直立したカエルでした。
 サラマンダーの次はカエル人間か。つくづく異世界ファンタジーだなぁ。
「か、かかかカエルが私に何の用よ! ち、近寄らないでくれる!?」
 声がうわずってる。ルイズよ、カエルがそんなに恐いのか?
 ドラゴンとか欲しかった奴がカエル恐くてどうするんですか。
「う、うるさいわね。カエルだけは昔からダメなのよっ!」
 小声でルイズが返してくる。しかも俺の後ろに隠れて。
 ちょっとかわいいかも・・・ってこんな風に思ってるから流されてるんだよなぁ、俺。
「使い魔の彼に話がありまして、少しよろしいでしょうか?」
 俺? まぁ俺だよな。ああ、誰からも使い魔って認定されてるんだな。
 朝会ったキュルケってのもシエスタも、俺の事を使い魔って言ってたし、俺はこんな化け物と同類なのか・・・・・・。
「わ、わかったわ。サイト、後は任せたからっ!」
 逃げるように走っていくルイズ。あっという間に居なくなりました。
「聞いた通りカエルがダメらしいな」
 弱点発見。後で何かに利用しよう。待遇改善要求とか。


「ところで俺に何の用ですか? ええと・・・」
「カエルだ。主人からはロビンと呼ばれている」
 ロビンとカエル。まぁ普通に考えてロビンが名前ですよね。
 でもこの人まずカエルって名乗ったけど、何をもってまずカエルって言ったんだ?
 実はカエルって名前? この世界の標準的なカエルだから?(何て嫌な世界だ)
 とりあえずロビンさんって呼んでおけば問題ないか。
「俺はサイトです。平賀才人。よろしくお願いします、ロビンさん」
「まぁ立ち話も何だ。調理場に頼んでサンドイッチを作ってもらったから、そこで座って食わないか?」

 バスケットを顔の高さに持ち上げて見せてくれる。
 パンのいい匂いがして、そのまま腹がグーっと鳴ってしまった。
 ケロケロ鳴くロビンさん。笑っているの?
「え、ひょっとしてそのために呼び止めてくれたんですか?」
「まあな。あれじゃ足りないだろう?」
 ケロケロと鳴いてるのやら笑っているのやら、表情はよくわからない。
 でも、悪いカエルじゃないみたい。助かる。
 ベンチに腰掛けて、バスケットを開けて中身のサンドイッチを確認。
 きれいに並んだサンドイッチ。おう、素敵な君。もう離さないよ! もうサンドイッチしか見えねぇ。
 は? 目の前にカエル? 居ましたっけ、そんなの。


※しばらく会話が成立しなくなりました。


 ホレ、とばかりにコップを差し出してきた。
「牛乳でもあれば良かったんだけどな。この辺は飲み物と言えばワインらしい」
「いや、助かりました。実は昨日からまともに飯を食ってなくて・・・ってこの辺の人じゃないんですか?」
 意外な言葉だった。
 けど、よくよく考えて見れば、異世界にもそれなりに地方とか国境とか、お国柄ってものがあっても当然だよな。
「俺はガルディア王国から来た。ここみたいに魔法使いイコール貴族なんて制度が無い国だよ」
「はは、俺の居た世界と同じッスね」
 そもそも魔法使いが居ないんですけど! そう言ったら意外な反応が返ってきた。
「俺の国にも魔法使いは居なかったな。少なくとも人間は使わなくなっていた。
 俺が魔法を使えるのもAD600年から抜け出して教えてもらったからだしな」

 ・・・ADって西暦?

 まさかな、とは思ったけど、ちょっと気になる。
「俺は2008年からなんですけどね。ひょっとして同じ世界から来たのかな?」
 カマをかけてみる。
「ほう。それだと随分な未来から来た事になるな。ロボはどのくらいの事が出来るようになったんだろうな」
 普通にくらいついてきた。しかもロボの話題って、そんな古代からロボの概念ってあったの!?
「え、えと・・・普通に二足歩行が出来るようになりました。あと、会場案内する奴とか居ます」
「それはすごいな。大変なんだろう? 二足歩行って」
「え、ええ。て言うかどうしてそれが分かるんですか? 600年から来たんですよね?」
 もう既にその辺の概念ってあったの? アインシュタインだったか、アーノルドだったか忘れたけど、天才が居たとか?
「さっきAD600年から抜け出した、と言ったろう? ちょっとした事件があってな。2300年の未来にまで行った事があるし、逆に6500万年前の原始時代にも行った」
 これは予想外の答えだった。
 歴史に詳しくない俺でもわかる。タイムトラベラーが歴史に名前を残した事は無い。
 違う。言ってる事が異世界過ぎる!
「ひょっとしたら同じ世界の住人かもと思ったんだけど、違ったか」
 よく考えたら当然なんだけどな。俺の世界にこんなカエル人間は居ないし。
「いや、俺は元・人間だぞ? 呪いをかけられてカエルにされただけだ」
 魔法は無いのに呪いはあるの!?
「そうじゃない。人間は魔法を使わなくなったが、魔族は魔法を使うんだ」
 何か決定的になってきた。
「魔族かぁ。俺の居た世界にはそもそも異種族が存在しませんでしたよ」
「そうか。俺の居た世界には6500万年前には知性を持った恐竜が居たし、昔から異種族が居たな」
 これで始祖ブリミルが居たらこっちの世界と地続きの何処かって方向で確定かな。
「いや、俺の居た世界では12000年前に古代魔法王国が存在したが、別にそんなものは無かったな」
 魔法王国・・・・・・言葉だけで聞くとかっこいいけど、それって今俺が居る世界だよな。
 でも俺がちっともかっこよくないのは何故でしょう? 答えは使い魔だから! 魔法なんて関係ない平民だから!
 ・・・いや、じゃなくて。これはこれで異世界っぽいけど、ルイズの説明とかみ合わない。
「異世界人?」
「君もだろう?」
 あ、そうか。じゃなくて、ええと・・・何て呼べばいいの?
 脳内で『あ~な~た~もサザエさん♪ 私もサザエさん~♪』と歌が流れてきた。やべえ。
「それはそうと、サイトに提案がある」
 何でしょう?
「武器、要らないか? 見れば丸腰で異世界に来てしまって苦労しているようだしな」
 言ってる意味がわからないんだぜ。
「主人を守る盾にならないといけないんだろう?」
 無理ッスよ。武器を持ったら強くなるわけでもないし。
 いや、でも武器をもったら今よりマシになるのか?
「いきなり武器を持ったら強くなるって事は無いだろうが、防具も身に付ければかなり違うぞ」
 防具! 武器と防具は装備しなければ役に立ちませんよって偉い人が言ってる。俺の夢の中で。マジでやべえ。
 ああ、そうだ。俺はルイズを敵から守るために戦わないといけないんだ。
 きっとアイツはニートで、俺は現実と戦わないといけないんだよな? ・・・そんな訳無いか・・・
「お、俺はどんな敵と戦う事になるんですか?」
 怖い。ホント勘弁して下さい。
「さあ? 俺もこっちに来たばかりだからわからんが、他の使い魔を見た感じそんなに強いのは居ないみたいだからな。無理しなくてもいいんじゃないか?」
 そ、そうなんですか?
「ああ、フクロウとか、でっかいモグラとか・・・・・・」
 あ、弱そう。
「確か学院長の使い魔は小さなネズミだって話だ」
 良かった! これなら使い魔だからって理由でいきなりドラゴンと戦えとか、街でインネン付けてきたチンピラ相手にしろとか無理な事言われても断れる!
 何となく無理な命令をされる気がしたんだ。
 王国最強の騎士を倒せとか、体長30メートルのゴーレムが殴るけど何とかしろとか、7万の兵に剣1本で立ち向かえとか!
「そんな事は流石に言わないだろう。そもそも学生という身分で敵なんて居るのか?」
 ですよねー。
 でも、それじゃあ何故アナタは俺に武器と防具を渡そうと思っているのデスカ?
「俺が思うに、人間が使い魔になった場合、出来る事は秘薬の材料探しになると思う」
 でも俺秘薬の材料なんて何処で取ってくればいいのか知りませんよ?
「最初はそうかも知れない。でも、人間なら後から学習出来るだろう? 大抵の場所に問題なく出入りも可能だろうしな」
 ああ、そうかも知れませんね。
「そうなると護身用の装備が必要だろう? 外には野生の獣がいるだろうからな」
 なるほど。
「どうも先日は色々と言われていたみたいだが、この辺で見返してやれ。人間って奴の便利さでな」
 そうか。この人俺がルイズに役立たず呼ばわりされるのを聞いてたんだ。
 いきなり奴隷扱いを受けたと思いきや、あれも出来ないこれも出来ないで、かなり失望されたみたいだもんな。
 もっと役に立つ使い魔を呼ぶ決意をされる事だってあるかも・・・死ねと言う事か!?
 い、いや。まさかいきなり殺すとかは無いにしても、今より待遇が良くなる事は無いだろう。嫌過ぎる!
「ありがとうございます! ルイズに見せてやりますとも。人間の底力って奴をっ!!」
「そうか。頑張れよ」
「でも、秘薬の材料についてどうやって勉強すればいいですか? 俺、こっちの文字は読めないんですけど」
「その辺は俺に任せろ。多分、契約の関係で秘薬の材料について妙に詳しくなった。一緒に探しに行こう」
 あれやこれやとありがたい。
 それにしても、どうしてこんなに良くしてくれるんですか? 俺、普通の人間ですよ?
「普通の人間だから気になるんだ」
 どうして?
「俺も元・人間だが普通じゃない。他の使い魔も見た限り人間は居ない。そもそも人間が使い魔になる話は聞いた事も無いらしい」
 そうらしいですね。どうせなら俺もカエルだったら良かったのに。
 俺がカエル・・・カエルなら、カエルの方が上等・・・。
「おいおい、落ち込むな。よく考えて見ろ。これってすごい珍しい事なんじゃないか?」
 ・・・・・・はい?
「普通の人間はお前だけなんだぞ。世界で1人だけの使い魔って事じゃないのか?」
 それはそう・・・とも言えますか。
「しかも、使い魔は特別な力を授かる事もあると言うじゃないか」
 そんな話があるんですか?
「興味があるんだよ。お前は本当は何か特別な存在かもしれない。そんな気がしてるんだ」
 それは無い・・・・・・無いと思う。思うけど・・・嬉しい。
 そんな風に俺の事を買ってくれる人が居るなんて思いもしなかった・・・。
「俺と手を組まないか? 剣の出来る奴が居なきゃ話にならないだろ」
「はい・・・お願いしますっ!」

 遠くから爆発音が聞こえた。

「な、何だありゃ?」
「もう少ししたら分かるさ。だから・・・しばらくは放っておいてやれ」
「は、はあ・・・・・・そうなんですか?」
「サイト、お前も気の毒な奴かもしれんが、お前のご主人も気の毒な奴なんだぞ・・・・・・」
「何の話ですか?」
「・・・そのうち分かる」
「???」


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