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ルイズの回顧録

使い魔召喚の儀式
そこで私が召喚したのは人間。立派な赤いタキシードに身を包んだ、白い髪で褐色の肌を持つ長身の男だ。
その男の威圧感に、一瞬貴族を召喚してしまったかと思ったが、妙に篭った声で本人に否定された。
ただの―まぁ、少しは裕福そうな―平民。それが私が呼び出した使い魔。


そう思っていた時期が、私にもありました。


最初に男がその異常さをいかんなく発揮したのはギーシュとの決闘の場だった。
事の発端はギーシュの八つ当たり。二股がバレた事に逆切れしたヘタレ野郎は、その怒りの矛先を罪の無いメイドに向けたのだ。
あんまりにあんまりなその光景に我慢が出来ず、私は止めに入ろうとした。
けど、私よりも先に私の使い魔となった男がその場に割って入っていた。
男がボロクソに浮気男を言い負かしたことにより、メイドに向かっていた矛先は男へと向かう。
決闘だ決闘だと叫ぶヒモに対して堂々と「よかろう。存分にかかってくるが良い」と答える男を見て私は頭が痛くなった。
平民がメイジに対して何が出来るというのか。何とか止めようと男を説得するが、その返答は「ハッハッハァ!」という笑い声だった。ちょっとピキッときた。
折角の使い魔がいなくなってしまうかも知れないという恐怖と、でもこいつが消えたら消えたで新しいの召喚できるようになるしいっか、という打算をミックスした微妙な表情で私は決闘場へと向かう男の後ろを歩いた。
……今思い返してみると我ながら人でなしな考えだ。

決闘場に到着し、男が、女の敵と対峙する。そして開始の合図と共にキザな仕草により戦乙女を模したゴーレムが現れた。
男は腕を脇で構えたまま動かない。それを見たゴミは男が臆したと勘違いし、ゴーレムを突進させる。
ゴーレムが突き出した槍が男に届かんとした正にその時、男が何やら叫びながら腕を勢いよく振り上げた。
すると何故か粉々に破壊される戦乙女。すわ先住魔法かと驚きうろたえながらも、キザ夫は更に6体のゴーレムを生成し男に向かわせる。
クズとは言え、流石は戦闘実習の成績上位者だ等と感心しつつ、成り行きを見守る。既に男を心配する気持ちはなくなっていた。

新たに生成された6体の青銅人形を見、わずかに眉をひそめた後、男は両手を大きく後ろへやり、矢張り叫びながら突き出した。
するとゴーレム達は見事に全て粉々になって転がった。男は降参したナルシストを見下ろし一言。「くだらん」
後には涙目で膝を突き、産まれたての子牛の様にガクガクと全身を震わせる――えーっと、これ以上言葉が思いつかないわ。もうなんでもいいや――だけが残された。
あはれあはれ。

決闘で使った魔法?について色々と問い詰めたかったのだけど、男に睨まれあまり多くは聞けなかった。
一つ分かったことは、決闘で使った魔法のようなものは技術だということ。滅茶苦茶だわ。
ちなみにこの決闘の後、決闘を見ていたコックや絡まれていたメイド―シエスタというらしい―は男に弟子入りしたそうだ。
いつか下克上が起きるのではないかと私は気が気ではないのだが、どうすることもできない。次の日からちょっと平民に優しくしようと思った。


次に男がその異常さを見せたのはフーケ討伐の時だった。
男は、フーケによって生成された巨大なゴーレムに向かって、思い切り力を込めて何度も何度も手を突き出した。
一方その頃私は、ガリガリと再生を上回る速度で削られていくゴーレムをボンヤリと見つつ破壊の杖を弄っていた。だってヒマなんだもの。
さっぱり使い方がわからず首をひねっていた私をよそに、ゴーレムと男の戦闘にケリがついていた。「これで終わりだッ!」等と叫びつつ繰り出された男の脚によって、ゴーレムは完膚なきまでに破壊されたのだ。
しかし脚を振るうたびにシャキンシャキン音がするのは一体どういう原理なのだろう?いつか聞き出そう。
そう決心しつつ、私は引きつった顔をしながら汗をダラダラとかくミス・ロングビルと共に学園へと帰還した。
ちなみにこの後私はシュヴァリエの勲章をもらえることになった。私、何もしてないんですけど?

この事件のしばらくのち、男は再びその力を見せ付けた。
自称演技派な姫様からの依頼を、本音をオブラートでぐるんぐるんに包みつつ受けて、ワルドと共に私たちはアルビオンへと出発した。
のだが。何を思ったか道中、ワルドが男に決闘をふっかけてしまった。勿論男の返答は「よかろう。存分にかかってくるがいい」だ。
既に男の強さを理解していた私は、即座に殺すことを禁じた。
ワルドが引きつった笑いでそれを見ていたが、気にしない。痛い目を見て思い知ってくれれば良いのだと思った。

場所を移動し、決闘が開始された。一応、アドバイスしておこうと思い、私は口を開いた。「ワルド様、全力でいかれた方がよろしいですよ?」
笑いを含んだその言葉にムっとしながらも、それを聞き入れ、ワルドは分身を作り出した。その数実に4体。
そうでなくては。すぐに終わってしまっては面白くない。・・・私はサドかもしれない。こんな事を考えるなんて。少し自分の性癖について考え悶々としてしまった。

その間に分身はその数を1体にまで減らしていた。ワルドは驚愕の表情。更に男が突進し、残った2人の片方を壁に叩きつけ、分身は遂にゼロとなった。
ここで、一応念を押しておくことにした。「殺してはダメよ?」 男はニヤリと笑う。嫌な予感がした。
このやり取りの間に呪文を唱えていたのであろうワルドが男に攻撃を仕掛けた。それを「ハッハッハァ!」と叫びつつ、男が避けた。斬られたように見えたのは男曰く残像だそうで。
すべる様に移動した男の前にはワルドが。そして次の瞬間、辺りが何故か真っ暗闇になった。柔らかくて硬い何かを殴打しているような音が決闘場に響き渡る。
その音が止んだあとには、やはり「ハッハッハァ!」と叫びつつ何やらポーズをキメている男と、ボロクズの様になって転がったワルドが残されていた。
……殺してはダメと言ったので半殺しにしたようだ。一応命令は守っているので何も言うことができず、次の日私は意識の戻らないワルドを放置しアルビオンへと向かうことにした。
途中海賊に襲われたが、男が10分でヤってくれました。
とりあえず意識を失った賊から武器を奪おうとその体を漁っていた所、賊の全員が変装していることに気が付いた。その全てをひっぺがすと中から出てきたのは思いの他品の良い顔立ち。
ぺちぺちと頬をはたき、賊の頭らしき人物から事情を聞いた。どうやら頭はウェールズ王子らしい。これには流石におでれーた。

私は事情を話し、あっさりと手紙を返してもらい、帰途に着いた。――そういえばワルドはどうなったのかしら。今の今まで忘れていた。



――ルイズの回顧録より










カプエスより Gルガールを召喚

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