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―星の寝床―
存在自体が謎の‘スタースクリーム’を使い魔として得たルイズは、
その日の晩の夕食時に‘アルヴィーズの食堂’で他の生徒やメイド達の注目を浴びていた。
ゼロのルイズとあだ名される彼女が召喚に成功した上、
出てきたのが口は悪いがやたら強そうなゴーレム(この世界で言えば)だったからである。
さらに、その当の使い魔が夕食を優雅に頬張るルイズの傍らで護衛兵の如くその巨大な姿を示しており、
彼女等を見るなと言う方が無理な話。
ちなみに、戦闘機時は全長約5m、変形後の人型時はその半分の大きさとなるスタースクリームは、
巨体とは言え、よほど小さな出入り口や部屋でなければなんとか入室はできるらしい。
「う~ん、儀式が成功した後のエスカルゴは絶品ね! ほら、スター、
使い魔で下僕であるあんたにも、この鯖のムニエルぐらいは食べさてあげるわよ?
そもそもあんたの様な嵩張って場所をとる巨体をこの食堂に入れてやってるんだから、感謝なさいっ。」
『んっ、いやっ、俺はいい。ここで貴様…じゃなくてルイズ様が食事が終わるのを待っていよう。』
「あら、いい心遣いね。にしたって、水ぐらいは飲んだら?」
『俺には本より食事や給水の概念は無い。気にはするな。』
「ふーん。じゃ、あんたはどうやって動いてるわけ? 何となくゴーレムとかと同じ動力には思えないけど。」
『さぁな。自分でも今こうして動いてるのが不思議なぐらいだ。』
「なーんかやっぱりワケわかんない存在ねぇ、あんたって…」
夕食後、生徒寮へ帰るルイズとスタースクリーム。
さすがに寮内の廊下をギガゴガガガと進むワケにもいかず、
スタースクリームは戦闘機に変形し、ルイズが寮の外から示した自室の窓へホバリング飛行する。
しばし窓の側で浮遊していると、部屋の明かりがつき、ルイズが中から窓を開けた。
「ほーんっと、世話の焼ける使い魔だこと。」
イヤミを言いながらルイズは窓から離れ、そこにスタースクリームが変形しつつ部屋に入り込む。
部屋の内装は学生寮とは思えないほど立派で、広さもスタースクリームが余裕で入れる程の面積はあった。
「やっと一息吐けるわね。さて…」
徐に服を脱ぎ始め、衣類を次々にスタースクリームに抛るルイズ。
ついには下着一枚だけを身に着けた状態に。
「取り合えずそれ洗濯しなさい。ついでにお風も呂沸かしてきて。」
『何? それも使い魔の使命だとでも言うのか?』
「言わなかった? あんたは下僕なの。下僕は主人の言う事を聞くものなの!」
仕方なくまだ温もりの残った衣類を手にバスルームへ歩くスタースクリームだが、
さすがにバスルームは全身が入る広さやドアの大きさでは無かった。
頭と片手だけをバスルームに突っ込み一通りの作業をこなすが、
体の突起物などが不本意に何処かに当たるたびに椅子の上で茶を飲むルイズの野次が飛んだ。
風呂が沸くまでどれだけ文句を言われただろうか。
「じゃ、私お風呂に入ってくるからその間に、そっちの引出しから寝間着と明日着る服を出しといて。」
命令するだけ命令すると、ルイズはバスルームへと入る。
ここでようやくスタースクリームにも休息が訪れる。
『……っふ、場の雰囲気に合わせてやってはいるが、見ておれ、今に』
「ちょっとー!! スター!! お湯が熱すぎるわよー!! 微温めなさい!!」
はいはいとバスルームに手を突っ込み湯加減をし、
ドアを閉じまた思いに耽る。
『なんとかこの世界から抜け出す方法を見つけ出し、今度こそ憎きサイバト』
「スター! ブラシ取ってよ!」
やれやれとバスルームを覗く。ブラシはルイズが寛いでいる風呂桶のすぐ横にあるのだが。
また片手だけルームに突っ込みブラシを渡し、ドアを閉じて以下略。
その後も、石鹸を取りなさいタオルで体を拭きなさい寝間着を着せなさいと散々こき使い、
慣れない日常的手作業にぎこちなく対応するスタースクリームに不器用だと散々貶し、
両者とも落ち着いた頃にはスタースクリームは精神的に疲れ果てていた。
ベッドにゴロンと横になったルイズが、話しかけてきた。
「明日からはあんたも授業に参加して、使い魔としてもっと強くなってもらわなきゃ駄目なんだから、
この程度でへこたれていないでよね。」
『安心しろ、肉体的には疲れてはいない。
それより、この世界の事をもっと詳しく知りたいんだが、資料室か何かは無いのか?』
「昼にここに来て元に戻せとか言ってた時とは違って積極的ね。使い魔として結構結構。
ま、気が向いたら図書館にでも連れて行ってやらなくも無いけど。」
『…その時を待っていよう。』
やっぱり、なにか妙に飲み込みが早すぎる気がしなくも無いと思うルイズだったが、
ま、私の手にかかれば何であろうが下僕は下僕よねとそのまま眠りについたのだった。
―星の寝床―
存在自体が謎の‘スタースクリーム’を使い魔として得たルイズは、
その日の晩の夕食時に‘アルヴィーズの食堂’で他の生徒やメイド達の注目を浴びていた。
ゼロのルイズとあだ名される彼女が召喚に成功した上、
出てきたのが口は悪いがやたら強そうなゴーレム(この世界で言えば)だったからである。
さらに、その当の使い魔が夕食を優雅に頬張るルイズの傍らで護衛兵の如くその巨大な姿を示しており、
彼女等を見るなと言う方が無理な話。
ちなみに、戦闘機時は全長約5m、変形後の人型時はその半分の大きさとなるスタースクリームは、
巨体とは言え、よほど小さな出入り口や部屋でなければなんとか入室はできるらしい。
「う~ん、儀式が成功した後のエスカルゴは絶品ね! ほら、スター、
使い魔で下僕であるあんたにも、この鯖のムニエルぐらいは食べさてあげるわよ?
そもそもあんたの様な嵩張って場所をとる巨体をこの食堂に入れてやってるんだから、感謝なさいっ。」
『んっ、いやっ、俺はいい。ここで貴様…じゃなくてルイズ様が食事が終わるのを待っていよう。』
「あら、いい心遣いね。にしたって、水ぐらいは飲んだら?」
『俺には元より食事や給水の概念は無い。気にはするな。』
「ふーん。じゃ、あんたはどうやって動いてるわけ? 何となくゴーレムとかと同じ動力には思えないけど。」
『さぁな。自分でも今こうして動いてるのが不思議なぐらいだ。』
「なーんかやっぱりワケわかんない存在ねぇ、あんたって…」
夕食後、生徒寮へ帰るルイズとスタースクリーム。
さすがに寮内の廊下をギガゴガガガと進むワケにもいかず、
スタースクリームは戦闘機に変形し、ルイズが寮の外から示した自室の窓へホバリング飛行する。
しばし窓の側で浮遊していると、部屋の明かりがつき、ルイズが中から窓を開けた。
「ほーんっと、世話の焼ける使い魔だこと。」
イヤミを言いながらルイズは窓から離れ、そこにスタースクリームが変形しつつ部屋に入り込む。
部屋の内装は学生寮とは思えないほど立派で、広さもスタースクリームが余裕で入れる程の面積はあった。
「やっと一息吐けるわね。さて…」
徐に服を脱ぎ始め、衣類を次々にスタースクリームに抛るルイズ。
ついには下着一枚だけを身に着けた状態に。
「取り合えずそれ洗濯しなさい。ついでにお風も呂沸かしてきて。」
『何? それも使い魔の使命だとでも言うのか?』
「言わなかった? あんたは下僕なの。下僕は主人の言う事を聞くものなの!」
仕方なくまだ温もりの残った衣類を手にバスルームへ歩くスタースクリームだが、
さすがにバスルームは全身が入る広さやドアの大きさでは無かった。
頭と片手だけをバスルームに突っ込み一通りの作業をこなすが、
体の突起物などが不本意に何処かに当たるたびに椅子の上で茶を飲むルイズの野次が飛んだ。
風呂が沸くまでどれだけ文句を言われただろうか。
「じゃ、私お風呂に入ってくるからその間に、そっちの引出しから寝間着と明日着る服を出しといて。」
命令するだけ命令すると、ルイズはバスルームへと入る。
ここでようやくスタースクリームにも休息が訪れる。
『……っふ、場の雰囲気に合わせてやってはいるが、見ておれ、今に』
「ちょっとー!! スター!! お湯が熱すぎるわよー!! 微温めなさい!!」
はいはいとバスルームに手を突っ込み湯加減をし、
ドアを閉じまた思いに耽る。
『なんとかこの世界から抜け出す方法を見つけ出し、今度こそ憎きサイバト』
「スター! ブラシ取ってよ!」
やれやれとバスルームを覗く。ブラシはルイズが寛いでいる風呂桶のすぐ横にあるのだが。
また片手だけルームに突っ込みブラシを渡し、ドアを閉じて以下略。
その後も、石鹸を取りなさいタオルで体を拭きなさい寝間着を着せなさいと散々こき使い、
慣れない日常的手作業にぎこちなく対応するスタースクリームに不器用だと散々貶し、
両者とも落ち着いた頃にはスタースクリームは精神的に疲れ果てていた。
ベッドにゴロンと横になったルイズが、話しかけてきた。
「明日からはあんたも授業に参加して、使い魔としてもっと強くなってもらわなきゃ駄目なんだから、
この程度でへこたれていないでよね。」
『安心しろ、肉体的には疲れてはいない。
それより、この世界の事をもっと詳しく知りたいんだが、資料室か何かは無いのか?』
「昼にここに来て元に戻せとか言ってた時とは違って積極的ね。使い魔として結構結構。
ま、気が向いたら図書館にでも連れて行ってやらなくも無いけど。」
『…その時を待っていよう。』
やっぱり、なにか妙に飲み込みが早すぎる気がしなくも無いと思うルイズだったが、
ま、私の手にかかれば何であろうが下僕は下僕よねとそのまま眠りについたのだった。
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